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Vector Optics Frenzyシリーズ新作、Frenzy-S 1x17x24のマルチレティクルモデル(SCRD-M43)とバッテリーサイドローディングモデル(SCRD-62)のレビュー

記事作成日:2023年8月29日

Vector Optics Frenzy-S 1x17x24 MOS Multi Reticle Pistol Reflex Sight SCRD-M43SAS Battery Side Loading Red Dot Sight SCRD-62をつぼみトレードカンパニー様よりお送り頂いたのでレビューしていきます。
共に一部の仕様が違っているだけで基本的には同じ製品なので1記事にまとめて紹介しようと思います。

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内容物について

内容物は共に共通。
説明書や保証書などの書類とクリーニングクロス、ドットサイト本体と保護カバー、L字レンチ、ドットサイト固定用の各種ネジ(長さ違い、ミリネジ、インチネジなど色々)です。

別途マウントベースが付属する訳でも無いのにこれだけ色々な種類のネジが付属するという事は、ハンドガンのスライドに取り付けて使用する事を想定しているという事でしょう。
GlockのMOSスライドを始め、ハンドガンのスライドにミニリフレックスドットサイトを取り付ける製品は沢山あるのでそういう使い方を想定しているのだと思われます。
インチネジもあるという事は実銃への取り付けも想定している感じですね。

尚、ドットサイト本体にはラバーで出来たドットサイト全体を覆う事が出来るカバーが付いているので、外した状態で紹介していきます。

Vector Optics Frenzy-S 1x17x24の外観レビュー

という訳で、SCRD-M43とSCRD-62の外観を見ていきます。

本体はこんな感じで、パッと見どちらも同じように見える位には似ています。
外観の差はボタンのレイアウトと電池を入れる場所の違いくらいです。

右がSCRD-M43、左がSCRD-62
右がSCRD-M43、左がSCRD-62

左右はこんな感じ。

右がSCRD-M43、左がSCRD-62
右がSCRD-M43、左がSCRD-62

マウントベースは共に同じだと思います。
20mmレールに取り付ける物が付いており、シリアルNOはここに書かれています。

右がSCRD-M43、左がSCRD-62

ここからSCRD-M43とSCRD-62をそれぞれ個別に紹介していきます。

MOS Multi Reticle Pistol Reflex Sight SCRD-M43の細部

まず、SCRD-M43のボタンは左右に+と-が付いています。
ボタンはラバーで出来ており、カチカチとしたスイッチを押す感触があります。
柔らかいスイッチではなく、ちょっと強めに押す必要があります。

バッテリーはドットサイト底部から入れる仕様なのでマウントベースからサイトを一度外す必要があります。
バッテリーはCR2032を使用しますが、付属はしないので別途用意する必要があります。

SAS Battery Side Loading Red Dot Sight SCRD-62の細部

SCRD-62の方は輝度調整ボタンが左側に付いており、右側が電池収納スペースになっています。
こちらもボタンはラバーで出来ており、ボタンを押す感触があります。

ドットサイト側面に電池を収納出来る為、電池を交換する際にドットサイトをマウントから外す必要が無く、電池交換の度にゼロインし直すという手間が省けます。
ドットサイトの使用頻度が高く、バッテリー交換を頻繁に行う場合はこちらの製品を選ぶと良いかも知れません。

尚、SCRD-62のバッテリーはCR2032よりも一回り小さい、CR1632になります。
ここは注意が必要です。

尚、SCRD-62の底部には金属プレートが付いています。

これらがSCRD-M43とSCRD-62の外観の差です。

付属のマウントベースの仕様はSCRD-M43もSCRD-62も同じで、いわゆるDocterタイプのローマウントベース。
四隅に突起が付いており、ネジ穴は2つ、ネジ穴には補強用のイリサートが入っています。

マウントの互換性については後述します。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じで、六角レンチを使って回します。
クリック感は無く、ダイヤルの緩み防止ネジなどもありませんが、ネジ自体に緩み防止が施されているのかそれなりに硬いです。
上下左右の調整範囲は45MOAあります。

尚、エレベーテーションダイヤルの部分はリアサイトのような形になっています。
ハンドガンのスライドに載せた時にこれ自体をリアサイトにする構造でしょう。

レンズコーティングと覗いた時の様子について

レンズコーティングはSCRD-M43もSCRD-62も同じなので、個別には紹介しません。

角度によって黄緑色の反射になるマルチコートが施されています。
最近はこういう単なるルビーコートの赤色だけではない物も増えてきましたね。

赤い反射
角度によっては黄色、オレンジ色になる

覗くとこんな感じで下から上にかけて青色のグラデーションが確認出来ましたが、実際にレティクルが表示される中央付近〜下側はクリアなのでそんなに気にならないと思います。

レティクルはSCRD-M43もSCRD-62も同じ3MOAドットがデフォルトです。
輝度は8段階+NVモード2段階の10段階調節が可能です。
十分な明るさがあり、屋内の場合は最大輝度だと眩しいくらいの明るさがあります。

ただし、SCRD-M43は”Multi Reticle Pistol Reflex Sight”という名前の通りレティクルの切り替え機能が付いています。

SCRD-M43は+ボタンを長押しする事でレティクルを切り替える事が可能で、3MOAドット+40MOAサークルのパターンと40MOAサークルのみのパターンの合計3種類のレティクル形状に対応しています。

3MOAドット+40MOAサークルのレティクルを拡大するとこんな感じ。
EoTechホロサイトのレティクルっぽいデザインですが、サークル部分が40MOAと小さいです。

レンズ自体が小さいので、それに合わせて小さくしているのだと思いますし、ハンドガンに乗せる前提であれば手を伸ばした状態でサイトを覗くはずです。
そうしたらレティクルは大きく見えるので、「レティクルが小さすぎる」という感じ方はしません。

尚、輝度は10段階のうち2段階がNVモードとの事だったので、最低輝度の状態でNV(PVS14)越しに覗いてみたのですがめちゃくちゃ眩しかったです。

NVモードの輝度でも明るい屋内でうっすらレティクルが視認可能、照明を消した状態であれば肉眼でも十分レティクルが視認できたのでNVモードというより夜間用の低輝度モードではないかと思われます。

パララックスとレンズの歪み計測

という訳で、いつものパララックス計測を行っていきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。
尚、先述の通りレンズ周りはSCRD-M43もSCRD-62も同じなのでSCRD-M43で写真を撮っています。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
レンズが湾曲しているのと横長という事もあり、結構移動量が違っています。

上方向にはそれなりに動きますが許容範囲内で、下方向はほとんど動きません。
左右は幅が広いので大きめに動きますが、それでも基準の円に被る程度なのでギリギリ許容範囲内といった感じです。

色々なドットサイトとサイズ、マウント、重量を比較してみる

という訳で、手持ちのミニリフレックスサイトを適当に並べて比較してみます。
左から順にPTT TrijiconタイプRMR、HOLOSUN HS407C、OPTIMA 2000、GRACE OPTICS M1、SCRD-62、SCRD-M43です。

尚、RMRとHS407CがRMR互換、それ意外がDocter互換のマウントベースです。

まず大きさに関してはこの中では小さい方です。
RMR未満、OPTIMA 2000以上といった感じでしょうか。

OPTIMA 2000をSCRD-62のマウントベースに乗せてみるとサイズ感、穴位置含めてドンピシャでした。

RMRに関してはDocterマウント互換なので取り付ける事は出来ません。
穴位置が違います。

また、あまり無いとは思いますがSCRD-M43/SCRD-62のマウントベースは四隅に突起が付いているので、同じDocter互換とされている製品でもこの突起がはまる凹みが用意されていない製品では取り付ける事が出来ません。

SCRD-M43/SCRD-62のマウントベースにGRACE OPTICS M1を取り付ける事は出来ない

スライドに取り付けるタイプのサイトなんだからハンドガンのスライドに取り付けてみます。
元々GRACE OPTICS M1を取り付けていた東京マルイ M&P 9L PCポーテッドに取り付けました。

こういうDocterタイプ専用マウントにも取り付けられますが、このような汎用マウントにも問題無く取り付ける事が出来ます。
こちらは20mmレールに取り付ける事が出来る、StrikeIndustriesタイプのミニリフレックスマウントベースで、RMRやDocter、Delta Pointなどの製品に対応しているマウントです。

SCRD-M43とSCRD-62は本体の軽さについても大きな売りとなっており、SCRD-M43は19g、SCRD-62は24gとなっています。

重めのミニリフレックスサイトの代表(個人的な意見)、HOLOSUN HS407Cは41g、樹脂外装で最軽量ミニリフレックスサイトであるOPTIMA 2000が11gなのでかなりSCRD-M43はかなり軽い部類である事が分かります。


という訳で、Vector Optics Frenzyシリーズ新作、Frenzy-S 1x17x24のマルチレティクルモデル(SCRD-M43)とバッテリーサイドローディングモデル(SCRD-62)のレビューは以上になります。

レティクル切り替え機能を選ぶならSCRD-M43、電池交換のしやすさを選ぶならSCRD-62になるといった感じですね。

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