
遂に第4世代となったMaverickシリーズ、Vector Optics Maverick-IV 1×20 MINI MIL SCRD-60のレビュー
記事作成日:2023年8月31日
つぼみトレードカンパニー様より『Vector Optics Maverick-IV 1×20 MINI MIL SCRD-60』をお送り頂いたのでレビューしていきます。

こちらはVector Optics製ドットサイトの中でも非常に人気なモデルである、Maverickシリーズの新型で製品名の通り第四世代のモデルになります。
値段も15600円と比較的手頃な価格帯であり、性能的にも満足度の高いクオリティになっているのが特徴で、継続的な人気があるのも頷ける製品となっています。
Maverickシリーズは初代のモデルからレビューしていますが、最初はよくあるmicro T1タイプドットサイトだった所からどんどんアレンジされていき、Gen2以降はオリジナルデザインと言っても良いレベルの製品になっています。


付属品についいて
内容物はこんな感じでドットサイト本体(バトラーキャップ、レンズガード、ハイマウントベース付き)とローマウントベース、ローマウントベース用のネジ+六角レンチ、説明書、クリーニングクロスになります。


Maverick-IV 1×20 MINI MIL SCRD-60の外観レビュー
という訳で、Vector Optics Maverick-IV 1×20 MINI MIL SCRD-60の外観を見ていきます。
基本スペックは第3世代のMaverickと同じ感じですが、デザインが一新されています。


まず透明のプレートが入っているバトラーキャップが付いています。
このバトラーキャップはハウジングにはめ込まれているだけなので、簡単に外す事が出来る他、回転させて視界の邪魔にならない方向に向ける事も出来ます。


バトラーキャップを外すとこんな感じ。
接眼レンズも対物レンズも透明のプレートが付いている事が分かります。

また、対物レンズ側にはキルフラッシュも標準で付いています。
キルフラッシュは網目の細かい物で、取り外しが可能となっています。



バトラーキャップを外した状態のMaverick-IVはこんな感じです。
接眼レンズ、対物レンズ共にハウジングから大きく飛び出していたりする訳では無いのでこの状態でも見た目は悪くはないですね。


バトラーキャップやキルフラッシュを外した状態の対物レンズ側はこんな感じ。

全体がラバーで覆われているハウジング上部には輝度調整ボタンが付いています。
輝度は10段階で調整する事が出来、+か-を押す事で点灯、-長押しで消灯になります。

今までダイヤル式だった輝度調整がボタン式になった事で電池収納スペースが薄くなりました。
電池はCR2032を使用、付属はしてこないので別途用意する必要があります。


エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じでキャップで覆われています。
このキャップは頭の部分がマイナスになっている為、逆さ向けにしてダイヤルを回す事が出来ます。



エレベーテーションダイヤル、ウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じで、UPやRと回転方向の矢印が書かれているだけのシンプルな物になっています。
ダイヤルはカチカチとしてクリック感があり、1クリック辺りのレティクル稼働量は1MOA、最大で45MOA動かす事が出来ます。


接眼レンズ側はこんな感じで乱反射防止用の段差が設けられています。

マウントベースについて
付属のマウントベースは1.57インチのQDレバー付きオフセットマウントベースが付いています。


20mmレールに対応しており、ナットを回して幅を調整してあげればそれ以降はQDレバーを動かす事でレールへの着脱を行う事が出来る仕様となっています。


マウントベースはT1/T2系互換。
初期のMaverick GEN3と違ってT1/T2系っぽいけどちょっと違う謎規格にはなっていないのでご安心ください。
ちゃんと社外製のマウントベースも問題なく取り付ける事が出来ました。


Maverick-IVにはローマウントベースも付属するので、それを付けた時の見た目も紹介しておきます。
マウントベース自体の高さがある製品と組み合わせる場合はこちらのマウントベースを使うと良いでしょう。


レンズコーティングと覗いた時の様子について
対物レンズにはルビーコートが施されており、接眼レンズは緑色系のコーティングが施されています。
まあよくある仕様ですね。


覗くとこんな感じ。(バトラーキャップ無し)
レンズの色はそれなりの青みがありますが、色ムラは控えめ。
若干のグラーデーションはありますが、そこまで気にはならないレベルだと思います。

レティクル点灯時の見え方について
レティクルを点灯させるとこんな感じ。
結構明るいレティクルで、最大輝度だと屋内では眩しいレベルだったので輝度はかなり下げて撮影しています。
ドットのサイズは3MOA。


尚、最低輝度は暗闇で薄暗く光るレティクルが視認出来る輝度になります。
キルフラッシュを取り付けた状態だとこんな感じ。
網目によって視界が少し暗くなりますが、まあこれは当然の事なので仕方がないですね。


透明のバトラーキャップが付いているのでバトラーキャップを閉じた状態で覗く事も可能ですが、その場合は視界が狭くなります。

パララックスとレンズの歪み計測
続いて、いつものパララックス計測を行っていきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。
歪みは特に無いですし、明るい所を覗いている事もあって青みもそこまで気にはならないですね。

この状態で視点を上下左右に動かしてどの程度レティクルがズレるのかを見ていきます。
結果はなぜか上方向にズラした時だけ円からはみ出すという結果になりました。
ハーフミラーレンズの角度調整の問題なのか何なのか、まあこれくらいの差なら大きな影響は無いでしょうけど…。

銃に取り付けた際の見え方について
銃に取り付けるとこんな感じになります。
とりあえず無難にAR15系レシーバーの製品に取り付けてみました。


サイトピクチャーはこんな感じ。
ハイマウントベースは1.57インチの高さなので、アイアンサイトの高さより少し高い位置にドットサイトの中央が来ます。


という訳で、ついに第四世代になったmicro T1系ドットサイト、Vector Optics Maverick-IV 1×20 MINI MIL SCRD-60のレビューは以上になります。
個人的にはGen3よりもスタイリッシュになってカッコよくまとまっているような印象があります。
ハウジングのデザインもそうですし、マウントベースのデザインも拘りを感じますね。
また、見た目だけではなく輝度調節がボタン式になった影響もあって電池ボックスが薄くなったというのも良いですね。
ただしボタン式が苦手な人(ぱっと見で輝度が分かりづらいという意見を耳にする)も居るので、もしかしたらこの仕様変更に関しては賛否両論があるかも知れません。
