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Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルを購入したのでレビューします

記事作成日:2023年9月19日

Toxicant Airsoft製のガスブローバックハンドガン、BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルを買いました。
発売前に予約していたのですが、1次ロットを逃して2次ロットで手に入れる事が出来ました。

という訳で、Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルのレビューをしていきます。

尚、パッケージに記載されているToxicant Airsoftのロゴは全てシールになっており、剥がすとWELL PROのロゴが出てきます。
WELL製のメタルスライドモデルをToxicantがナイロンスライドに変更、国内向けに販売しているようですね。

尚、日本国内でもメタルスライドのWELL BUL SAS2が販売されており、CO2マガジンも単品販売されています。

内容物について

パッケージを開けると弾速証明書が入っており、その下に銃本体や付属品などが収まっています。
弾速証明書を見ると0.20gで75m/s後半〜80m/s程度の初速が出るようです。

内容物はこんな感じ。
銃本体とマガジン、SHIELDドットサイト、CR2032電池、取り付け工具、クリーニングクロスが入っています。

付属のSHIELDドットサイトについて

SHIELDドットサイトに関しては別途単体のレビュー記事で詳細を書こうと思っているので、当記事では軽く紹介します。

ドットサイトと取り付け工具はこんな感じ。
専用カバーや電池が付属する他、マウント固定用のL字六角レンチ2本とネジ、ゼロイン調整用の小さなマイナスドライバーが付属します。

SHIELDドットサイトにはSAS2 ULTRALIGHTに取り付ける為のマウントベースがくっついた状態になっていますが、このマウントベースを取り付けるには一旦SHIELDドットサイトからマウントを外す必要があります。

付属のマガジンについて

SAS2 ULTRALIGHTに付属するマガジンは東京マルイ ハイキャパシリーズとほぼ同じ形状の物で、装弾数は26発
一応、27発入りますが、ローディングノズルと干渉するようになるので、26発が良いと思います。
※コンペンセイター+ドットサイト付きモデルと、通常モデルではマガジンのサイズが違います。

リップ側やガスルートパッキン、放出バルブなどは東京マルイ ハイキャパ5.1用の物とよく似ています。

注入バルブはマガジンバンパー側に付いており、ちゃんと国内のガス(HFC134A、HFC152A、ノンフロンガスなど)に対応している物になっているので、ガスがスムーズに入ります。

尚、マガジン底部には延長パーツが付いています。
これは同社のコンパクトモデルで使用するショートマガジンとガワを共用にする為の物だと思います。

SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデル用のマガジンはロングマガジンとして販売されているようです。

HFC134Aを入れる前と入れた後のマガジン重量はこんな感じ。
ガスを入れる前は293g、ガズを満タンに入れた状態だと312gになるので、ガス容量は19gという事になります。

空の状態
ガスを満タンに入れた状態

ダブルカラムの大型なマガジンという事もあり、ガスの容量はしっかり多いですね。

Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルの外観紹介

という訳で、Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデル本体を見ていきます。
こちらのモデルは3.25インチバレル用の短いスライドにコンペンセイターが付いており、ドットサイトを取り付ける凹みが設けられているのが特徴で、グリップがフルサイズになっています。

オリジナルのWELL製はメタルスライドですが、Toxicant Airsoft製はナイロンスライドに変更されており、国内メーカーの自主規制を遵守しているモデルとなっています。

コンペンセイターは前側にセレーションが付いており下方向に傾きがあります。
また、上に大きな穴が開いているのが特徴です。

尚、このコンペンセイターが付いている事によりスライドの長さは3.25インチですがコンペンセイターを含めた長さは4.3インチ相当になっています。

尚、コンペンセイターがちょっと傾いていますが、コンペンセイターは単に14mmネジで固定されているだけなので、別に大きな問題では無いと思います。
そもそもこの銃はHOP調整をする為にコンペンセイターを外す必要があるので、箱代状態でズレているのは大きな問題にはならないでしょう。

シャーシにはアンダールが付いており、ライトやレーザーサイトなどの各種光学機器を取り付ける事が出来る仕様になっています。
尚、レールの凹みの所にはMADE ISRAEL SS-W678と入っています。
実銃の刻印を再現している感じなんでしょうか。

スライドの前側と後ろ側にセレーションが付いており、前後ろどちらを掴んでも引きやすい仕様となっています。
尚、前側と後ろ側のセレーションの間隔が異なっているのがちょっと気になりますが、実銃の方も前と後ろのセレーションが異なった見た目になっているので、そういう仕様の製品なのでしょう。

フロントセレーション
リアセレーション

フロントサイトは前後に長いものが付いており、緑色の集光アクリルが埋め込まれており、よりサイティングがしやすい仕様になっています。

インナーバレルは銀色のメタル(ステンレス製?)で出来ており、エジェクションポートから見えるインナーバレル(チャンバー部)にはフルート加工が施されています。

エジェクションポート部から確認出来るフルート加工
バレル前側のフルート加工

スライドストップは延長されて下げやすくなっているタイプの物が付いています。

スライドストップはスライドの凹みに直接当たるタイプなので、1回でもスライドストップを解除させるとスライドが変形します。
元々がメタルスライドの製品なので、補強用に別のパーツが付いている訳では無いようです。

スライドストップはスライドの溝に直接当たる仕様
スライドストップ解除時にスライドが変形してしまう

スライド後部、本来ならリアサイトが付いている部分は大きく削り込まれており、ドットサイトを乗せる事が出来る仕様になっています。
これがSHIELDドットサイト付きモデルの特徴で、コンパクトモデルには普通のアイアンサイトが付いています。

マウントベースの取り付けに関しては後述します。

スライド周りを見ていて気になったのはパーティングラインがガッツリ残っているという点です。
樹脂成形なので仕方がないといえば仕方がないですが、明らかに飛び出しているバリも残っている事から一切処理をしていない事が分かります。

フロントサイト部のパーティングライン
スライド中腹のパーティングライン
エジェクションポート付近のパーティングライン

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガード前側には滑り止めのチェッカリングが付いており、トリガーは銀メッキ処理が施されたモジュールトリガー風トリガーになっています。

本来のモジュールトリガーはパズルのピースのような形状になっておりトリガーの色や形状、高さなどを変更出来る仕様になっているのですが、こちらは一体成型になっており、トリガーの高さ変更機能が備わっていません。

マガジンキャッチはシンプルなデザインで、銀メッキ処理が施されています。

ハンマー、サムセーフティ、グリップセーフティはこんな感じで、ハンマーとグリップセーフティはこんな感じ。
ハンマーとグリップセーフティには銀メッキが施されており、ハンマーはSFA Delta風のハンマーダウン速度が速い物が付いています。
サムセーフティも延長されている操作性の良いタイプの物になっていますが、アンビ仕様ではありません。

ハンマーはハンマーダウンとハーフコック、フルコックの3段階があります。

ハーフコック状態
フルコック状態

ファイアリングピンはブリーチを固定するネジになっています。

グリップはこんな感じで、側面全体にひし形のセレーションが入っています。
前後のセレーションはよく見かける肉たたきみたいなセレーションで、マグウェルはちょっと大きなサイズの物になっています。

マガジンを差し込むとこんな感じ。

グリップ中央にはBUL ARMORYのエンブレムが入っています。

スライドにSHIELDドットサイトを取り付けます

という訳で、スライドにSHIELDドットサイトを取り付けていきます。
まず、金属プレートをスライドに取り付け、その後SHIELDドットサイトをマウントに取り付けます。

SHIELDドットサイトを取り付けた状態の見た目はこんな感じ。

SHIELDドットサイトにはリアサイトの変わりになる凹みが付いているので、アイアンサイトとして使う事も出来ます。
尚、レティクルの表示とかは後日投稿するSHIELDドットサイトのレビュー記事の方で紹介しようと思います。

HOP調整について

Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルのHOP調整は少々面倒くさいです。

まずコンペンセイターを固定しているイモネジを外し、コンペンセイターを取り外した後でスライドストップを取り外し、スライドを分離させます。
これでHOP調節ダイヤルにアクセスする事が出来るようになります。

こういう手間のかかるやり方が必要になるので、HOP調整が完了するまではコンペンセイターを外しておいた方が良いでしょう。

実際に動かしてみた感想

という訳で、HFC134Aを充填したマガジンを使って動かしてみます。
常温(24度程度)状態でも温めた状態でもブローバックスピードはそこそこ速く、しっかりした動作をしています。

ただしトリガーフィーリングが微妙で、東京マルイが軽くトリガーを引いただけでスムーズに「カチン!」とハンマーが落ちるのに対し、SAS2 ULTRALIGHTはトリガープルが重くストロークも長く、ハンマーを落とす時も「グッ!」と力を込めないとハンマーが落ちてくれません。

擬音で感触を伝えるなら「ヌチャッとしたトリガーフィーリング」って感じです。
トリガースプリング(サムセーフティ側に仕込まれてる板バネ)が固く、且つシアー周りの形状がいまいち良くない印象があり、出来れば調整したい所です。

また、スライドストップを解除した時やガス欠寸前でブローバック速度が落ちた時に起きやすい印象があったのですが、たまにスライドの閉鎖不良が起きます。

マガジンを入れていない状態でも閉鎖不良が起きる事がありますが、マガジンを入れると明らかにローディングノズルの動きが渋くなるので、

  • ガスルートパッキン(ガスケット)の厚み、もしくはローディングノズルの寸法がおかしい。
  • HOPパッキンが硬いかタイトなのが理由でノズルが深くまで挿さってくれない。また、挿さった場合ノズルの咥え込みがかなりキツイ。

という原因が考えられます。

ノズルの咥え込みがかなりキツい

リコイルスプリングもかなり柔らかく、軽量なナイロンスライドが組み込まれているので、無理やり叩き込んでくれないという、日本向けの調整が施された結果起きている問題なのかも知れません。

海外製品なので要調整箇所があるのは分かっていたので、個人的にはこれくらい別に問題は無いと思っていますが、箱出し状態で使いたい場合はちょっと気をつけた方が良いでしょう。

初速計測

初速を測っていきます。
ガスはHFC134A、弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。

まずは常温(24度)の状態から。
初速は56m/s~60m/sといった感じでした。

箱に入っていた弾速チェックシート上では75m/s後半〜80m/s程度の初速となっていたのですが、もしかしてこれCO2モデルの初速なんじゃないですかね…?
まあ、弾速チェックシートの内容と実際の初速に大きな差があるのはよくある事なので、別に良いんですが…。

続いて、マガジン温度を上げて初速を測っていきます。

とりあえず10度あげて34度に。
初速の変化は誤差レベルでしか変わりませんでした。

マガジン温度を40度にした時はこんな感じ。
全く変化無し。

マガジン温度を50度にしても変化はなし。
HOP量を変えたりして試してみましたが、60m/sを超える事はありませんでした。

全体的に初速はかなり低めな感じですね。
これに関してはインナーバレルが短いので仕方がないのかも知れませんが…。

それにしても、弾速チェックシートの初速は本当にアテにならないですね。
数m/s程度などの誤差レベルの違いなら計測環境による差、弾の種類などによる初速差の可能性がありますが流石に20m/s近くズレてるのは…。

マガジンの互換性について

マガジンの形状自体は東京マルイ ハイキャパ5.1用、4.3用のマガジンと非常によく似ているので互換がありそうだったので、試しに挿してみました。(ガスルートパッキンがLayLax製の物に変更されている)
結果はしっかりマガジンキャッチもかかりちゃんと取り付ける事が出来たのですが…、

ローディングノズルの動きが渋くなり、スライドの閉鎖不良が起こりやすくなりました。
普通にスライドを戻すとこのように1cm近く交代した状態で噛み込んでしまいます。
無理矢理押し込めば閉鎖は出来そうですが、ローディングに負荷が掛かりそうなのでやめておいた方が良いでしょう。

どうやらガスルートパッキンの厚みが微妙に違っているようで、これによりローディングノズルが押し上げられてしまっているようでした。

マガジンを入れた時にスライドの閉鎖不良が起きるのは、純正マガジンでも同様だったのでSAS2 ULTRALIGHTはローディングノズルの寸法自体がおかしいのかも知れません。

尚、Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT用マガジンを東京マルイ ハイキャパ4.3に取り付ける事は出来ましたし、こちらは動作も問題無く行えました。
初速に関しても東京マルイ純正マガジンとほぼ同じ初速が出ていました。

ドットサイトの互換性について

Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルのドットサイトはDOCTERマウント互換のプレートが付属するので、各種社外製ドットサイトを取り付ける事が出来ます。

付属のSHIELDドットサイトが少し大きめなミニリフレックスサイトなので、小型な製品を取り付けると前後に少し段差が出来ますが、そこまで大きな違和感無く取り付ける事が出来ました。
今回はVector Optics Frenzy-S 1x17x24のマルチレティクルモデル(SCRD-M43)を取り付けてみました。

Frenzy-S 1x17x24にはSHIELDドットサイトと同じでアイアンサイトが付いているので、このように狙う事も可能です。


という訳で、Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチ SHIELDドットサイト付きモデルのレビューは以上になります。

個人的にはこの形状が好きで購入したので当初から箱出し状態の性能に関してはあんまり気にしてはいませんでしたが、全体的に残念な所が多いので箱出し状態で使いたい人は注意が必要な印象があります。

正直初速が50m/s〜60m/sしか出ないというのは改善したい要素ですし、トリガーフィーリングの悪さもなんとかしたいですね。

ベースが東京マルイ ハイキャパ/M1911系という事もありカスタムパーツで困る事は無いと思うので、とりあえず分解して調整して行ければと思っています。