2023年新作、Vector Optics Maverick-II Plus 1×22 DBR(サークルレティクル)とSOL(ソーラーパネル搭載)のレビュー
記事作成日:2023年10月20日
つぼみトレードカンパニー様より『Vector Optics Maverick-II Plus 1×22 DBR(Double Reticle)』と『Vector Optics Maverick-II Plus 1×22 SOL(Solar Power)』をお送り頂いたのでレビューしていきます。
尚、モデル名はDBRがSCRD-PD12、SOLがSCRD-PS12です。
こちらの製品は同社製のmicro T1タイプドットサイト、Maverickシリーズの最新作(2023年モデル)になります。
パッケージにはMaverickのロゴが入っています。(どことなくTOP GUN MAVERICKのロゴっぽい)
内容物とDBR/SOLの違いについて
内容物はこんな感じで、ドットサイト本体(バトラーキャップ+ハイマウントベース付き)とローマウントベース、説明書、クリーニングクロス、L字トルクスレンチ、つぼみアームズの保証書です。
バトラーキャップは対物レンズと接眼レンズに付いており、回して蓋を任意の向きに開けるように出来るので、レイアウトに応じて邪魔にならない位置に開く事が出来ます。
Vector Optics Maverick-II Plus 1×22 DBRとVector Optics Maverick-II Plus 1×22 SOLの外観の違いはソーラーパネルの有無だけで、付属品含めそれ意外の違いはありません。
その為、当記事では基本的にDBRの方の写真を掲載して紹介、SOLとの違いのある所だけSOLの写真を使用していきます。
また、バトラーキャップは外した状態で撮影を行っています。
サイズ感について
Maverick-II Plus 1×22サイズ感ですがT2よりも少し前後が長いです。
高さに関してはほぼ同じ感じですね。
外観レビュー
対物レンズ側の外周にはセレーションが入っており、ちょっとしたアクセントになっています。
サイト上部は平らになっており、DBRは何もなし、SOLはここにソーラーパネルが設置されています。
ちなみにVectorOpticsのサイトに載っているMaverick-II Plus 1×22 DBRの商品写真(CG?)では上面が丸まっていますし、対物レンズ側のフチのセレーションも入っていません。
個体差なのかCGと実物の差なのか…。
左側面にはVectorOpticsのロゴが入っており、その後ろに輝度調節ボタンが付いています。
ボタンはラバーで出来ており、カチカチとしっかりしたクリック感があります。
尚、輝度調節ボタンの操作は下記の通り
- 電源OFF状態でいずれかのボタンを単押し:電源ON
- +/-ボタン単押し:輝度上げ/下げ(8段階調整)
- -ボタン長押し:レティクル切り替え(DBRのみ)
- +ボタン長押し:電源OFF
ハウジング右側にはバッテリーケースが付いています。
バッテリーはCR2032を1つ使用しますが、付属しないので別途用意する必要があります。
エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルは保護カバー無しでダイヤルを直接掴んで回す事が出来る仕様の物になっています。
ダイヤルは1クリック1MOA稼働し、最大で60MOA動きます。
ダイヤルはカチカチとしたクリック感がありますが、ダイヤルに少しだけガタツキというか遊びがあります。
操作性が悪い程での物ではは無いですが、ちょっと気になる程度のガタツキですね。
接眼レンズ側はこんな感じでバトラーキャップを取り付ける為という理由もあると思いますが大きく飛び出しています。
また、内側には乱反射を防止させる為の細かな段差が付いています。
付属のマウントベースについて
Maverick-II Plus 1×22には予めハイマウントベースが付いています。
マウントの高さはLower 1/3 Co-witness(1.57インチ)で、QDレバーが付いています。
マウントレールは20mmレールであればスロットの位置に関係無く取り付ける事が出来るタイプです。
マウントベースはハウジングに4本のネジ止めされており、規格はT1/T2互換です。
ローマウントベースも付属してきます。
ハイマウントベースとローマウントベースを並べるとこんな感じ。
ローマウントベースをMaverick-II Plus 1×22に取り付けるとこんな感じ。
レンズコーティングと覗いた時の様子について
Maverick-II Plus 1×22の対物レンズにはルビーコートが施されており、接眼レンズは緑色のコーティングが施されています。
覗くとこんな感じ。
レンズは若干の青みがありグラデーションが掛かっています。
発光モジュールは下部に付いています。
レティクルを点灯させるとこんな感じ。
ドットのサイズは2MOA、DBRにのみ付いているサークルレティクルのサイズは特にスペックシートに記載が無いですが、60MOAよりかはだいぶ小さいです。
30MOA位でしょうか。
レティクルはかなり綺麗に表示されていますね。
尚、SOLモデルはソーラーパネルによるイルミネーションの発光を行う事が出来るので、電池を取り付けなくてもレティクルを点灯させる事が出来ます。
ソーラーパネルによる発光はそれ相応の明るさが必要なので屋内の照明の明るさ程度ではレティクルは点灯しません。
レティクルを点灯させるには眩しい程の強い光か、日光が必要になります。
屋外で見るとこんな感じ。
電池を入れていない状態でもしっかりドットを視認する事が出来る輝度まで上げる事が出来ます。
尚、輝度は自動調光ではなく任意の明るさに設定する事が出来ます。
DBR、SOL共に輝度調整の8段階のうち1段階(最低輝度)はNVモードになっているとの事なので、試してみましたが少し薄暗い屋内でしっかり視認出来る程度の輝度があった為、真っ暗闇だとめちゃくちゃ眩しかったです。
ナイトビジョン越しで見るにも肉眼でもしっかり物が視認出来る程度の、薄暗い環境が限界だと感じました。
写真はサークルレティクル状態にしたDBRで撮影しています。
レンズの歪みとパララックス検証
2.5m先のディスプレイを覗き、いつも通りの歪みとパララックス計測を行っていきます。
見た感じ気になるような歪みは無さそうですね。
この状態で視点を上下左右に動かします。
結果は基準として設けている中央のサークルからはギリギリ飛び出さない程度に収まっていました。
視点を動かした際の歪みも殆無いので、普通に良いレンズのようですね。
Vector Optics Maverick-II Plus 1×22 DBRとVector Optics Maverick-II Plus 1×22 SOLのレビューは以上になります。
Maverickは毎年のように新作が出ている程アップデート速度が速いドットサイトですが、本作はだいぶ気合が入っている気がします。
一時期だいぶラバーカバーの装着やノブの大型化によって巨大化したMaverickですが、本作はかなりスタイリッシュにまとまっている印象があります。
Vector Opticsは最近サークルとドットの切り替え機能があるダブルレティクルモデル/マルチレティクルモデルやソーラーパネル搭載機種を増やしている印象があるのですが、Maverickもその流れに則ってアップデートした感じですね。