
高輝度イルミネーションレティクル搭載のVICTOPTICS S6 1-6x24i Fiber(OPSL33)のレビュー
記事作成日:2023年10月23日
VICTOPTICS製の人気スコープ『S6』の新作、VICTOPTICS S6 1-6x24i Fiber(OPSL33)をつぼみトレードカンパニー様よりお送り頂いたのでレビューしていきます。
こちらの製品は炎天下でもレティクルを視認する事が出来る、高輝度なイルミネーションレティクルを採用した製品になります。
その代わりイルミネーションの色は赤色のみになっています。(S6 1-6×24 OPSL22は赤と緑で切り替え可能)


【2023年モデル】ベクターオプティクス Vector Optics S6 1-6x24i Fiber OPSL33
尚、FIberという名前が入っていますが、電池無しで使える集光ファイバーではなく、ファイバードットレティクルのFiberだそうです。
また、当記事では一通り紹介しますがレティクル形状とイルミネーションの輝度意外は従来のS6 1-6×24 OPSL22と同じです。
内容物はスコープ本体(バトラーキャップ付き)とスルーレバー、マウントリング、クリーニングクロス、つぼみアームズの保証書と光学サイトの基本的な使い方や注意点などが記載されている冊子です。


付属のマウントリングについて
VICTOPTICS S6には30mmチューブ用のマウントリングが付属します。
こちらのマウントリングは単品販売もされているVector Optics製品で、高さは0.8インチ(ロープロファイル)です。(モデル名SCTM-27)


マウントリングのデザインはNightforce製っぽい感じ。
リング底部にはVector Opticsのロゴが入っています。(ロゴがセンターからズレてるのが気になる)


スコープ本体の外観紹介
VICTOPTICS S6 1-6x24i Fiber OPSL33の本体を見ていきます。
こちらのスコープには前後にバトラーキャップが付いています。


バトラーキャップのデザイン自体はシンプルな感じですね。
チューブ径は30mmです。
対物レンズ側には特に何もないシンプルな形状です。

輝度調整ノブはハウジング左側に付いており、輝度は6段階で調整が出来ます。
ノブは電源ON/OFFが交互になっているタイプです。

電池はCR2032を使用します。
商品に電池は付属しないので、別途用意する必要があります。

エレベーテーションノブとウィンテージノブは直接掴んで回す事が出来るタイプの物が付いています。

こちらのノブにはロック機構が付いており、ツマミを引っ張る事でロックが解除されノブを回す事が出来るようになります。
なにかに引っ掛けたりして不意にゼロインが狂ってしまうのを防ぐための措置ですね。


尚こちらの製品にはゼロリセット機能も付いており、ノブをコインドライバーなどを使って外す事が可能になっています。

ハウジング底部にはシリアルNOが入っています。

パワーノブはこんな感じで程よいセレーションが付いています。

3倍率の手前位の所にスルーレバーを取り付ける為のネジ穴が付いています。
ここに付属のスルーレバーをねじ込んで取り付けるのですが、脱落防止用としてネジロック剤を併用すると良いと思います。


倍率は1〜2倍の間隔が広く、3〜6倍の間隔が狭い仕様となっています。


接眼レンズ側はこんな感じ。
側面にはVICTOPTICSのロゴが入っており、上面には1-6×24 Fiberと製品名が入っているのですが、この製品は1-6×24i Fiberじゃないんですかね…?

視度調整ノブを動かすとこんな感じで接眼レンズ側が飛び出します。

レンズコーティングと覗いた時の様子について
接眼レンズ、対物レンズ共にグリーンマルチコートが施されており、接眼レンズ側の方が色が濃いです。


覗くとこんな感じに見えます。
ハッシュ付きの十字レティクルで、中央にはホースシューみたいな弧が描かれています。

見ての通りフチが薄く、死角が少ないのが特徴です。
また1倍時のアイレリーフは130mm程度とかなり長くアイボックスもだいぶ広いです。
そして、3倍、6倍にしてもフチの大きさがほぼ変わりません。
アイレリーフは3倍時点で110mm前後、6倍で100mm前後と少しずつ短くなり、アイボックスも狭くなりますがそれでもだいぶ覗きやすい部類だと思います。


イルミネーションを点灯させるとこんな感じ。
高輝度レティクルを謳っているだけあって、屋内では輝度1の状態でも普通に明るく見えます。

尚、イルミネーションの色は赤色のみです。
明るい屋外でイルミネーションの輝度を確認してみた所、輝度4の状態でしっかり赤ドットを視認する事が出来ました。


最大輝度にすると少し眩しい位で赤ドットを視認する事が出来るので、高輝度イルミネーションレティクル採用を謳うだけあってしっかりした輝度がある事が分かります。


レンズの歪みとパララックス検証
2.5m先のディスプレイを1倍率の状態で覗き、歪みとパララックスを確認していきます。
魚眼レンズ感のある像で、それなりに歪みがある事が分かります。
フチが薄く視野が広い反面、歪みは大きめという製品ですね。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
レティクルのズレはほぼありませんが、その代わりかなりの歪みが生じていますね。

S6に関しては細かなバリエーション違いの製品を散々見てきていますし、Vector OpticsやVICTOPTICSのスコープも色々見てきていますが、最近の同社製スコープはこういう特性の製品が多い印象があります。
という訳で、VICTOPTICS S6 1-6x24i Fiber OPSL33のレビューは以上になります。
従来のS6ではイルミネーションの輝度が控えめで明るい屋外ではほとんど視認出来なかったのですが、今回の高輝度レティクル採用モデルでは屋外でも使える輝度になっています。
その反面薄暗い環境下では輝度が高すぎて眩しすぎるという問題もあるので、環境によっては問題になる事もあるでしょう。
