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HOLOSUN 507 Competition(HS507COMP) 1.1×0.87インチの大型レンズを搭載したミニリフレックスサイトのレビュー

記事作成日:2023年11月28日

HOLOSUN 507 Competition(HS507COMP)をつぼみトレードカンパニー様よりお送りいただいたのでレビューしていきます。
HS507COMPはレッドレティクルとグリーンレティクルのモデルが存在しますが、今回レビューするのはレッドレティクルモデルになります。

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付属品の紹介

内容物はこんな感じ。
ドットサイト本体とマウントへの取り付けに使うネジ2種各4本、ドライバー、クリーニングクロス、説明書、保証書です。

マウントベースは付属しませんが、2種類の取り付けネジが付属します。
ネジはともにインチ規格で短いものと長いものがあります。

恐らく短い方はハンドガンのスライドに取り付ける時に使われ、長い方はマウントベースに取り付けるのに使うものでしょう。

HS507COMPの外観レビュー

というわけで、HS507COMPはこのような形のドットサイトです。
よくあるミニリフレックスサイトですね。

尚、ハウジングは超々ジュラルミン(7075 T6)で出来ており、表面はアノダイズ処理が施されています。

左右両方にHOLOSUNのロゴが入っており、左側には輝度調節ボタンが付いています。
また、輝度調整ボタンの脇にはドレインホールが設けられています。
輝度調節ボタンはラバーで出来ており、程よい硬さとカチカチしたクリック感があります。

消灯状態で+か-を押す事でレティクルが点灯し、+で輝度上げ、-で輝度下げ、同時押しで消灯します。
また、+ボタンを長押しする事で自動調光と手動調光を切り替える事でき、-ボタンを長押しする事でレティクルを切り替える事が出来ます。(レティクルについては後述)

反対側は電池スロットになっています。
最近採用されているケースが増えている、側面からスライドして電池を入れることができる仕様の物で、同社のHS407V2やHS407Kと同様の仕様です。

側面のネジを外した後、蓋についている溝に工具を引っ掛けて電池スロットを引っ張り出します。

電池はこのような電池スロットに収まっています。
なお、電池スロットの蓋部分にはパッキンが付いておりこれによって防水・防塵性を保っているのだと思われます。
電池はCR1632を1つ使い、予め製品の電池スロット装着されていました。

サイト上面はこんな感じで、HS407K/HS507Kシリーズのように平らになっています。

内側には乱反射防止用の段差とマウント固定用のネジ穴が設けられています。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはこんな感じで付属の工具やマイナスドライバーを使って回す事が可能です。
ダイヤルは比較的硬めでカチカチとしたクリック感があります。
レティクルは1クリックで1MOA動き、最大で±30MOA動かす事が出来ます。

底部はこんな感じで電池スロット方式になっている事もあって特に何もありません。
各部のはめ込まれているパーツはコーキング材のような物で穴や隙間が埋められています。
マウント形状はTrijicon RMRと互換性があり、前側に2個の窪みも設けられています。

レンズに関して

HS507COMPのレンズはミニリフレックスサイトの中ではかなり大型な幅1.1インチ、高さ0.87インチというサイズになっています。(基本的にミニリフレックスサイトは1インチ未満のレンズサイズ)

レンズコーティングは同社製品ではおなじみのかなり薄いルビーコートが施されています。
単純なルビーコートという訳ではなく、光の具合や見る角度によって色の具合が異なる事からマルチコートが施されている事が分かります。

また、レンズが大きく発光部との距離が短い為レンズの角度がかなり急な物になっています。

マウントへの取り付け

先述の通りHS507COMPはRMRマウントベースと互換性があります。
マウントベースが付属しない変わりに、任意のマウントへの取り付けが可能という訳ですね。

例えばGDI製のRMR用マウントベース、MR5-OSMに取り付けるとこんな感じになります。

銃に乗せるとこんな感じです。
少し大きめなサイズ感の製品なので、ライフルとの相性も良いと思います。

ハンドガンのRMRマウントベースに取り付けるとこんな感じ。
こちらのマウントベースはDCI Guns製品です。

レンズの色味とレティクル形状について

レンズは全体的に青みがかっており、中央よりも縁のほうが青いです。
また、強度を高める為だとは思うのですが、縁の厚みも結構あります。

レティクルを点灯させるとこんな感じ。
複数個のサークルが表示されている、非常にユニークなレティクル形状で「CRS(Competition Reticle System)」と呼ばれている射撃競技に最適化されているそうです。

このレティクルは2MOAドット、8MOAサークル、20MOAサークル、32MOAサークルの4つのレティクルによって構成されており、射手の好みに合わせて複数の組み合わせができるようになっています。

選べるレティクルのパターンは全8種類。
デフォルトの2MOAドット+8MOAサークル+32MOAサークルの組み合わせの他にドット単体やサークル単体表示、ドットとサークルの組み合わせなどが選べます。
全部のレティクルを表示させるモードは無さそうです。

なお、これらのレティクルの大きさはライフルのレシーバーに取り付けた場合の距離で撮影した時のサイズになります。

ハンドガンに乗せて腕を伸ばして構えた場合、これくらいのサイズになります。
このレティクル形状はデフォルト(2MOAドット+8MOAサークル+32MOAサークル)です。

歪みとパララックスの具合について

いつも通り、レンズの歪みやパララックスの具合を見ていきます。
レティクル形状はデフォルトの物で、画面までの距離は2mです。

厚みのある大きなレンズを採用している製品の割にはかなり歪みが少ないと感じました。
ただし、歪みが無い訳ではなくレンズのフチの方は若干歪んでいます。

構えながら歩いたり視点を動かしたりすると気になる程度の歪みなので、狙って撃つ分には問題にはならないでしょう。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
下方向に関してはズレはかなり少ないですが、上方向と左右方向に動かすと基準のサークルからはレティクルが外れてしまいました。

ここまで極端に視点を動かす事は無いとは思いますが、レティクルのズレがあるのでなるべく真っ直ぐ覗いたほうが良いでしょう。

本体のサイズ感について

大型なレンズがついているという事もあり、一般的なミニリフレックスと比べると少しだけ大きいです。
HOLOSUN HS507Cと比較するとこんな感じです。

また、レンズの大きさに関してはこんな感じ。
HS507Cよりかは明らかにレンズのサイズが大きく、Trijicon SROと比較しても高さが低いですが幅が広い感じですね。

レンズのサイズだけで見ると、同社の小型箱型ドットサイト、AEMSとよく似ているサイズです。(AEMSよりかはHS507COMPの方が少し小さい)

屋外で覗いてみた感想

ちょうど先日サバイバルゲームに行く機会があったので、屋外で撮影してきました。
場所はつくばサバゲーランドです。

レンズが青っぽい事もあってレティクルの視認性はかなり高いです。
必要以上に輝度を上げなくとも暗めの竹林側を狙う事も出来ますし、そのまま明るい空の方を見てもレティクルはしっかり視認出来ています。

また、個人的にこのレティクルはマグニファイアとの相性が良い印象があったので、マグニファイア越しでも撮影してみました。
外周のサークルが32MOAしか無いので普通に覗くとレティクルが小さく感じますが、マグニファイア越しで見るとレティクルも一緒に拡大され、細部を視認できるようになります。

動画で撮影するとこんな感じ。(手持ちでの撮影なのであまり綺麗な映像では無いのはご了承ください…)


という訳で、1.1×0.87インチの大型レンズを搭載したミニリフレックスサイト、Holosun 507 Competition(HS507COMP)のレビューは以上になります。

最近TrijiconもRMR HDという大型なレンズを搭載した製品を出して話題になりましたが、ミニリフレックスサイトの大型化が進んでいる気がします。
実際に需要があるのでしょう。

Holosunもその需要に合う製品として、HS507COMPという製品を出したのだと思います。

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