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最大倍率8倍に進化したVector Optics Foresterシリーズの最新モデル、Forester 1-8×24(SCOC-38)のレビュー

記事作成日:2024年1月23日

つぼみトレードカンパニー様からのご依頼でVector Optics Forester 1-8×24(SCOC-38)をお借りしたのでレビューしていきます。

こちらの製品はVector Optics製スコープの中でも人気の高いForesterシリーズの新作(2024年新モデル)で、1倍〜8倍までの倍率比があるショートスコープになります。

パッケージも一新され、かなりオシャレな感じになりました。

また、同社のFrenzyシリーズのパッケージに印刷されているような感じのロゴ(最近のロットからロゴが追加されている)のForesterバージョンも用意されたようです。

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付属品の紹介

内容物はスコープ本体(レンズカバー付き)とマウントリング、クリーニングクロス、説明書・保証書類です。

Vector Optics Forester 1-8×24(SCOC-38)に付属するマウントリングは2000円台で単品販売もされているもの(SCTM-22)と同じです。
NightForce Opticsっぽいデザインのもで、対応チューブ径は30mm、高さは1インチのミディアムサイズになります。

Forester 1-8×24(SCOC-38)本体にはレンズカバーが付いています。
こちらは保管時のレンズを保護するためのもので、ゴムバンドによって固定されています。

バトラーキャップを取り付けたい場合は別途用意する必要があります。

Forester 1-8×24(SCOC-38)の外観紹介

スコープ本体はこんな感じです。
全体的なデザインはForester GEN2 1-5×24(SCOC-03II)を元にアップデートが加えられているような感じです。

対物レンズ側はこんな感じで、チューブのフチに製品名の刻印が入っています。

ハウジング左側面には輝度調節ノブが付いており、イルミネーションレティクルの輝度を11段階で調整する事が出来ます。

ノブ上面にはVector Opticsのエンブレムが入っており、この蓋を開ける事で電池(CR2032)を入れる事が出来ます。
尚、電池は付属しないので別途用意する必要があります。

エレベーテーションノブとウィンテージノブはこんな感じで、特徴的なあしらいというかセレーションが入っています。

ダイヤル上面には回転方向とレティクルの移動方向・移動量が記載されています。
1クリックで1/2MOA稼働し、上下左右に最大60MOA稼働します。

エレベーテーションダイヤル
ウィンテージダイヤル

こちらのダイヤルにはゼロロック(タレットロック)機能が付いており、つまみを引っ張って持ち上げてから回す必要があります。
ダイヤルはカチカチとした、しっかりしたクリック感があります。

また、ゼロリセット機能も付いています。
ゼロイン調整後にダイヤル上部のネジを外すしてダイヤル部分のみを外し、ダイヤルの0の位置を合わせて戻す事で、ゼロイン完了後の状態を0/0位置にする事が出来ます。
距離や風向きに応じて再調整したゼロイン設定を瞬時にもとに戻す事が出来る、便利な機能です。

ハウジング底部にはシリアルNOが付いています。

パワーノブはこんな感じで、こちらのデザインはForester GEN2とよく似ています。
スルーレバー付きのダイヤルで操作性は高いです。

パワーノブの回転方向は反時計回り。
1.5倍のみ中間の倍率表記があり、それ以外は1倍刻みで倍率の表記が入っています。
パワーノブは160度程度動き、その中で1〜8倍まで切り替わるので目盛りは細かめです。
尚、スルーレバーは3倍と4倍の間位に付いています。

接眼レンズ側の側面には左側にVector Opticsのロゴ、右側にはFORESTER 1-8x24mmと製品名が印字されています。

接眼レンズ側はこんな感じで初代Foresterの頃から同じような感じの先細りなデザインになっています。
この形状のお陰でレンズのフチがかなり薄く見えるんですよね。

尚、視度調節ノブを回すとこのように飛び出します。

レンズコーティングについて

対物レンズ側、接眼レンズ側共にグリーンマルチコートが施されています。
コーティングに関しては大きな変化を感じられませんが、接眼レンズ側から中を見る感じレンズ構成はだいぶ大きく変わっている印象があります。

覗いた時の様子とレティクルについて

覗いた時の様子はこんな感じ。
1倍時のフチの細さは相変わらずな感じで、めちゃくちゃ薄いです。
この細さが人気なポイントの1つなので、変わらずで安心。
また、レティクル形状も従来のForesterと同様に非常に線が細く、中央にドットが入っている形状のレティクルが採用されています。

1倍時のアイボックスはかなり広めでアイレリーフも120mm程度あります。

倍率を上げていくとフチは太くなりアイボックスも狭くなっていきますが、最大倍率の8倍率にしても決して覗きにくいような事は無く、自然な感じで覗く事が出来ます。
アイレリーフは4倍時点で約100mm、8倍では90mm程度あります。

4倍率
8倍率

従来のForesterのショートスコープだと最大倍率の5倍にすると著しくアイボックスが狭くなってしまってピンポイントな距離でしか覗く事が出来なかったのですが、Forester 1-8×24(SCOC-38)では最大倍率の8倍にしてもそこまで極端にアイボックスが狭くなるような事は無さそうでした。

イルミネーションを点灯させるとこんな感じ。
中央のドットのみが赤く点灯し、蛍光灯下の屋内だと輝度7位で丁度良い明るさでした。

昔からForesterシリーズのイルミネーションの輝度は低めですが、それに関しては変わっていない感じですね。

パララックスと歪み計測

続いて、いつものパララックスと歪みの計測を行っていきます。
2mの距離からモニターを覗いています。

まず、歪みに関しては中央付近は自然な感じですがフチの方で割と気になるレベルのものがあり、魚眼レンズ感があります。
これに関しては従来のForesterのショートスコープと大きな違いは無い感じです。

この状態で視点を上下左右に動かします。
視点を動かす事によって歪みはより一層気になりますが、パララックス自体はとりあえず許容範囲内には収まっています。

1倍のアイボックスの広さを考えると結構頑張っている印象はあります。

屋外で覗いてきた感想

先日、サバイバルゲームフィールド ジェロニモに行ってきた時に撮影してきました。
当日の天気は曇り時々小雨みたいな感じで日中でも薄暗かったです。

イルミネーションレティクルの輝度は最大の11に設定して丁度良い感じでした。
曇り空の薄暗い環境下で最大輝度が必要である事を考えると晴れの日とかはイルミネーションの視認性は落ちてしまうでしょう。

もっとも、イルミネーションレティクルは元々暗い環境においてレティクルの視認性を高める為の物なので、明るい環境で見えないのは仕様上仕方がないのかも知れませんが…。

まずは等倍の状態。
レンズ中央を見る分にはそこまで歪みは気になりませんが、やはりフチは少し歪んでいますね。

狙うために中央付近に集中していればあまり気にならないですが、索敵する時などで像全体を俯瞰して見るような使い方をする時に気になる感じです。

倍率を上げるとこんな感じ。
歪みに関しては1倍の時だけ気になるだけで、倍率を上げていくと気にならなくなります。

3倍の状態
6倍の状態
8倍の状態

だいたい1.3倍位に拡大する事で歪みは殆気にならなくなる感じでした。

動画でも撮ってきました。


という訳で、Vector Optics Forester 1-8×24(SCOC-38)のレビューは以上になります。
ショートスコープことLPVO(Low Power Velocity Optics)の最近の流行りは1-8倍なので、それに合わせてForesterもアップデートしてきた感じですね。

性能関しては従来のForester 1-5×24を踏襲しつつ高倍率時の覗きやすさを改善しているような印象があります。

デザインに関しては好みもあると思いますが、個人的にはノブのゴツゴツしたデザインが特徴的で良いなと思っています。

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