Vector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)マルチレティクル ミニリフレックスサイトのレビュー
記事作成日:2024年4月23日
Vector Optics製のミニリフレックス ドットサイト、FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)をつぼみアームズ様よりレビューのご依頼を頂いたので記事にしていきます。
ベクターオプティクス Vector Optics Frenzy-X 1x19x26 MRS GenII SCRD-SM64【2023年モデル】フレンジーXソーラーパワーマルチレティクル
こちらの製品はVector Opticsのミニリフレックスサイトシリーズ、FRENZYシリーズの上位モデル(FRENZY PRO)として登場している製品で、3種類のレティクル形状が用意されているマルチレティクルモデルで、ソーラーパネルによる動作を行う事が出来る製品になります。
また、Trijicon RMR/SROと互換性のあるフットプリントであるMOJフットプリントが採用されています。
ややこしいんですが、FRENZYシリーズは製品によって採用されているフットプリントが異なっており、
- MOJフットプリント:RMR系互換
- TEKフットプリント:Docter系互換
- MAGフットプリント:SHIELD系互換
- VODフットプリント:ACRO系互換
といった具合です。
本製品はMOJフットプリントを採用しています。
独特な形状のパッケージデザインになっており、観音開きになっています。
内容物の紹介
内容物はドットサイト本体(カバー付き)と各種サイズのネジ、銃の形をしたドライバー、保証書や説明書類、クリーニングクロスです。
ネジはM3x17mm、6/32インチx13mm、M4x14mm、M4x13mm/M2x4mm(これは純正ネジの予備と思われる)の5種類。
ドライバーは金属製でHERA ARMS CQRっぽい雰囲気の形状をしています。
銃口部、フロントサイト、マガジン底部、ストック後部がそれぞれドライバーになっています。
FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2本体の外観レビュー
という訳で、Vector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)の外観を見ていきます。
尚、ドットサイトにはラバー製のカバーが装着されている状態でパッケージに入っています。
左右はそれぞれこんな感じ。
右側には輝度調節ボタンが、左側には電池スロットが配置されています。
また、左右両方にドレインホール(排水穴)が設けられています。
ゴツゴツとしたデザインが特徴的で、ハウジングの材質は7075-T6 アルミニウム合金製+マットブラックアルマイト処理とかなり気合の入った仕様になっています。
防水性もIPX7相当となっています。
ごっつい分、重量もそこそこあり71.6gとミニリフレックスサイトの中では重めな部類です。
レンズを保護しているフレーム部分はかなり肉厚で、レンズが奥まった位置に配置されています。
また、フレーム上部には独特な模様が付いているソーラーパネルが付いています。
また、フレームにはFRENZY PROと刻印が入っています。
尚、ソーラーパネルが付いていないモデルも用意されており、こちらはSCRD-64というモデル名で販売されています。
SCRD-64はソーラーパネルが付いていない代わりにVector Opticsのロゴが入っているのと、レティクル切り替え機能が付いていません。
輝度調節ボタンはラバーで出来ておりしっかりした押し心地があります。
尚、消灯状態で+-のどちらかを押すと点灯、+長押しで消灯、-長押しでレティクル切り替えです。
尚、一定時間動きが無いと自動で消灯するモーションセンサー付きなので、電源を切り忘れたまま放置しても一定時間で消灯します。
電池スロットはトルクスネジ(T6)で固定されています。
電池スロットのネジは付属のドライバー(マガジン部分)を使って回す事が出来ます。
フック状の板にCR2032電池を+が上向きになるように差し込んで戻します。
電池は同梱されていないので別途用意する必要があります。
尚、電池スロットの内側には防水用のゴムパッキンが付いています。
発光モジュールとレンズの間には乱反射防止用の段差が用意されており、その左右にはマウント固定用のネジが付いています。
エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤはこんな感じ。
こちらのダイヤルも付属のドライバー(フロントサイト)で回す事が出来ます。
カチカチとしたしっかりしたクリック感があり、1クリックで1MOA、最大45MOA動かす事が出来ます。
マウントはローマウントベースのみ付属しています。
こちらのマウントベースは20mmレールにクランプして固定する仕様になります。
このマウントベースのネジも付属のドライバー(銃口部)を使って回す事が出来ます。
マウントベースの形状について
冒頭でも紹介しましたが、Vector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)のフットプリントはMOJフットプリントという名前のTrijicon RMR/SRO互換のフットプリントになっています。
もちろん、マウントベース側に付いている突起の位置も一致しています。
尚、ドットサイト底部は基板類を保護する為のコーキング材のような物が塗布され固められています。
またシリアルNOはここに入っています。
フットプリントの互換性を確かめる為に、GDI製のTrijicon RMRマウント(MR5-OSM)に取り付けてみた所問題なく取り付ける事が出来ました。
レンズコーティングと覗いた時の様子について
レンズはフレームの少し奥まった所に設置され、フレームがサンシェードの役割を担っている為、太陽光や雨などの影響を受けにくい仕様になっています。
レンズコーティングは基本赤系のようですが黄色や黄緑系の反射も確認出来たのでシンプルなルビーコートのみの製品とは異なる多層コーティングのようです。
覗くとこんな感じ。
レンズの青みと下方向のグラデーションが確認出来ますが、青みはFRENZYシリーズの中では比較的薄い方かなと思います。
とは言え、気になる人はかなり気になる青さではあります。
レティクルを点灯させるとこんな感じ。
マルチレティクルモデルですがデフォルトは2MOAドットのみ、レティクル切り替え機能(-ボタン長押し)を使ってサークル、サークル+ドットに切り替える事が出来ます。
サークルレティクルの形状はこんな感じ。
カタログスペック上サークルレティクルが何MOAなのかが記載されていないのでサイズは不明ですが、感覚的に30MOA位だと思います。
また、サークル部分は中央のドットよりも少し輝度が下がった感じになるので、サークルレティクルをしっかり見ようとするとレティクルの輝度を少し高めにする必要があります。
レティクルの輝度は十分に高く、明るい屋外で覗いた時に最大輝度にしなくとも十分な視認性がありました。
輝度調整に余裕を残している状態なので、更に明るい炎天下などでも十分な視認性が確保出来そうです。
歪みとパララックス比較
いつも通り2m先のモニターを見ながら歪みを確認していきます。
真っ直ぐ覗く分にはそこまで気になるような歪みは無い感じ。
ほんの僅かにフチの方に歪みが確認出来る程度です。
視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
視点を動かした時のパララックス量はギリギリ許容範囲内ですが、左右に広いレンズなので左右のズレは結構大きめです。
また、視点を動かした際には歪みがそれなりに感じられます。
大きさ比較
最後にVector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)と各種ミニリフレックスサイトを並べて大きさを比較していきます。
左から順に、Vector Optics FRENZY-X、Docter(レプリカ)、SHIELD(レプリカ)、東京マルイ マイクロプロサイト、SRO(レプリカ)です。
レンズの大きさはかなり大きい部類で、SRO(レプリカ)に匹敵するサイズがあります。
ボディサイズもDocter系よりも一回り大きい感じで、SROよりも少し小さい程度のサイズです。
という訳で、Vector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)マルチレティクル ミニリフレックスサイトのレビューは以上になります。
同社のミニリフレックスサイトの中ではかなり価格帯の高い部類ではありますが、それでも3万円未満の価格で入手出来るのが魅力的な製品だと思います。
ベクターオプティクス Vector Optics Frenzy-X 1x19x26 MRS GenII SCRD-SM64【2023年モデル】フレンジーXソーラーパワーマルチレティクル