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EoTech 3倍マグニファイア比較(EoTech G33 vs G43)

記事作成日:2024年4月30日

EoTech製の3倍マグニファイア、G33とコンパクトマグニファイア、G43を比較してみます。
EoTech G33は旧ロゴ仕様、G43は新ロゴ仕様(というか新ロゴ仕様しか無いです)になります。

ハウジングのサイズは大きく異なっていますが、スイングマウントに関しては基本的に同じ物が採用されています。
尚、EoTechのマグニファイア用スイングマウントはロットによって微妙に使用が異なる場合がありますが、今回比較している個体は比較的最近の個体と同じだと思われます。

正面から見るとこんな感じで、ハウジングのサイズに加え、対物レンズのサイズが大きく異なっている事が分かります。
G33の対物レンズ径は28mmなのに対し、G43は17mmしかありません。

視差補正用のバーティカル アジャスト ダイヤル/ホリゾンタル アジャスト ダイヤルのデザインが大きく変わっており、G33よりもG43の方が薄くなっており潰れたような見た目になっています。

また、視度調整ノブもG43の方が薄くなっており、半分程度の大きさになっています。

尚、重量の差はG33が372g、320gと72g程度の差がありますが、かなり微々たる差なので持ち比べない限り殆ど分からないです。
銃に取り付けても大きな差は感じないですね。

マグニファイア単体を三脚に取り付け、撮影地点から40m程離れた所に置かれている消毒用アルコールのボトルを中央に捉えて撮影を行っています。

撮影地点からの距離
消毒用アルコールのサイズ感じ(iPhone 15 Proとの比較)

尚、カメラの設定はマニュアルにしてなるべく肉眼に近い見た目になるように撮影しています。

という訳で、フルサイズマグニファイアから見ていきます。

EoTech G33

最適な距離で覗いた時の視界の広さは3倍マグニファイアの中ではかなり広い方で、比較的フチも薄いのがG33の良い所です。
アイレリーフが長い製品と比べると短いものの、十分に覗きやすいアイレリーフ・アイボックスを持っており、個人的には3倍マグニファイアというカテゴリーの中では一番バランスが取れており使い勝手の良い製品だと思います。

また、像のコントラストも高く草木がくっきり見えます。

EoTech G43

G33と比べると視野角はほぼ同じですがフチが太いです。
また、アイレリーフ・アイボックスもG33とほぼ同じなので覗きやすいですがハウジングが短くなっているのでG33よりも後ろ側に配置しないと覗きづらいというデメリットがあります。
これはコンパクトマグニファイア全般的に言える話しで、ハウジングが短くなっただけでアイレリーフが伸びている訳では無いので、物理的にマグニファイアの位置を後ろにズラす必要があります。

コントラストに関してはG33と同様に高く、クッキリした像が特徴的です。
そして、対物レンズが17mmしかないのにも関わらず、十分な明るさというのが本製品の凄い所だと思います。

総評

基本的にコンパクトマグニファイアは最新機種として取り上げられているケースが多いですが、従来のマグニファイアとのスペック的な差は大きくはなく、先述の通り重量的な差も殆ど感じられません。

コンパクトマグニファイアの登場は恐らくプリズムを用いる光学サイトの製造コストの低下だったり、技術的な何かしらの問題が解決した事による物のような気がするので、より高性能な製品を生む為に登場した物では無いのではないかと思います。

個人的に本体が小さくなった分、アイレリーフが伸び、アイボックスが広くなっていれば従来のマグニファイアを置き換える事も出来るとは思いますが、結局ほぼ同じなのでセッティングによっては物理的にコンパクトマグニファイアが使えないという事もあります。

コンパクトマグニファイアはそこを気をつけた上で使った方が良いと思います。

ただし、コンパクトになった事によって性能が落ちているという訳では無いので、そこに関しては純粋に凄いと思います。
特にG33とG43に関してはあそこまでレンズサイズが違っているのに明るさの低下を感じないのはうまいこと設計されているなと感じるポイントです。