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シリーズ最軽量ポリマードットサイトVector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT FDE(SCRD-56)のレビュー

記事作成日:2024年6月5日

つぼみアームズ様からVector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT FDE(SCRD-56)をお送りいただいたのでレビューしていきます。

こちらの製品は外装がポリマーで出来ている、軽さに特化したミニリフレックスドットサイトになります。
今回お送りいただいた製品はFDEカラーのモデルですが、黒色のモデル(SCRD-49/後継機種はRDSL31の予定)も存在します。
尚、フットプリントはSHIELD RMS互換のMAGフットプリントが採用されています。

ベクターオプティクス ドットサイト Frenzy-S 1x16x22 AUT ポリマーハウジング レッド ドットサイト FDE Vector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT Red Dot Sight FDE SCRD-56 【ポリマーマウント追加付属限定品】https://tsubomi-arms.net/shopdetail/000000004384/

内容物はこんな感じで、ドットサイト本体(マウントベース付き)とラバーカバー、東京マルイ Glockシリーズ(GEN5以前の旧グロック互換)用マウント、L字レンチ、説明書、保証書、クリーニングクロスといった感じです。

L字レンチはマウントベースを分解する為の物と、ゼロイン調節で使う物の2本が付属。
また、ドットサイト固定用のネジも2本同梱されています。

外観レビュー

ではVector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT FDE(SCRD-56)の外観を見ていきます。
ドットサイトの保護とレティクルを消灯させる為に使うラバー製のカバーが付いてきます。

レンズはこんな感じで、フレームよりも少し奥まった所に設置されています。
フレームの上側はツバのような形状になっており少し飛び出しています。

左側面、右側面はこんな感じ。
輝度調整はオートオンリーなので電源ボタンや輝度調節ボタンのような物が付いていません。
かなりスマートな見た目をしています。

ボタンなどが無いシンプルなフレームで、カバーを装着して消灯させる仕様は初期型RMRとかDOCTERサイト的な感じですね。

上面にはVector Opticsのロゴが入っています。

発光ユニット部はこんな感じで、ユニットの下に輝度センサーが確認できます。
また、乱反射防止用の段差も設けられています。

エレベーションダイヤルとウィンテージダイヤルは六角レンチを使って回す仕様。
ロック機構などはありませんが、程よい抵抗がある無段階調整仕様です。
調整範囲は上下左右で45MOAあります。

付属のマウントベースについて

マウントベースはシンプルな20mmレール用の物が付いています。
側面のネジを締め込んで固定する仕様で、こちらのマウントベースはアルミ製になっています。

マウントベースを外すとこんな感じで、絶縁シートと思われるシートが設置されており、ドットサイト側にはCR2032を入れるスペースが設けられています。
また、接点部にはスプリングも付いており、電池をしっかりロックできる仕様になっています。

冒頭でも触れていますが、フットプリントはSHIELD RMS互換のMAGフットプリントが採用されています。

CR2032を入れたらこんな感じ。
電池はスプリングテンションで抑えられているので、外す時は逆さにした状態で軽くフレームを叩いてやると良いです。

20mmレール用のマウントベース以外に、東京マルイ系ガスブローバック Glockシリーズ(GEN5以前)に対応しているマウントベースも同梱されています。
尚、白いテープが付属しますが、これは両面テープでした。

両面テープはスライドとマウントを固定するのに使うようです。

こちらのマウントベースはVWPM-03という製品名で販売されている物で、ナイロン樹脂の3Dプリント製になります。
粉末焼結積層造形(SLS)で出力されている物ですね。

こちらのマウントベースにはドットサイト固定用のネジ穴が空いていないので、ドットサイト取付時に無理やりネジをねじ込んで固定する感じになります。
このようにネジ単体を取り付けて山を作っておくと良いと思います。

尚、L字レンチといっしょに同梱されているネジのサイズはドットサイト固定用の物だとは思いますが、一回り小さいです。
元々このマウントベース固定用のネジだと思っていたのですが、このネジだとユルユルでまともに固定出来なかったので、結局この細い方のネジの用途が分かりませんでした。

ドットサイトを取り付けるとこんな感じ。
こちらのマウントベースはGlockのリアサイトを置き換えて固定する仕様になっているので、リアサイトは無くなります。

尚、スライド内側から固定するネジ用のネジ山も設けられていないので、このネジも強引に取り付ける事になります。

こういう固定方法故に両面テープが付属するのかも知れないですね。
今回はレビュー用に両面テープは使いませんでしたが、基本的には使った方が良いと思います。

構えるとこんな感じになります。

重量について

本製品はポリマーフレームを採用する事で非常に軽量なドットサイトになっています。
それが本製品最大のメリットになるでしょう。

本体重量は13g(バッテリー無し)。
確かにめちゃくちゃ軽いです。

尚、手持ちの樹脂外装を採用しているドットサイトの重量はこんな感じでした。
右からOptima 2000(12g)、東京マルイ マイクロプロサイト(12g)、Holy Warrior RMR 樹脂フレーム(12g)になります。
これらと似たような重量のドットサイトという感じですね。

また、Vector Optics Frenzy-S 1x17x24(SCRD-M43)とVector Optics FRENZY-X 1x19x26 MRS GEN2(SCRD-SM64)の重量はそれぞれこんな感じ。
SCRD-M43も小型で軽量な製品ですが19gありますし、SCRD-SM64のような大型なミニリフレックスサイトだと43gもあるので、これらと比べるとかなり軽い事が分かります。

ちなみに、マウントベースは4g。
Glock用マウントベース+電池+ネジなどを合わせた重量は24gでした。

レンズコーティングと覗いた時の様子について

フレームはポリマー樹脂ですがレンズはガラスで出来ています。
レンズコーティングも同社製ミニリフレックスサイトシリーズと大きく変わらず、赤、オレンジ、緑色の反射が確認できるマルチコーティングです。

覗いた時の様子はこんな感じ。
レンズのフチの方には若干の青みが確認出来ますが、中心から下にかけての透明度は高いです。
ミニリフレックスサイトとしては比較的透明度の高い部類ではないかと思われます。

レティクルを点灯させるとこんな感じ。(というか、バッテリーを入れたら勝手にレティクルが点灯します)
シンプルなドットでサイズは3MOAです。

自動調光機能があるので、非常に明るい環境下(照明を近距離で照らした状態)だとレティクルの輝度もかなり上がり、逆に暗い環境では程よい明るさまで輝度が抑えられます。
完全な真っ暗闇ではレティクルは殆ど視認できなくなりますが、完全消灯状態は確認出来ませんでした。

カバーを付ける程まで暗くしないと完全消灯にはならないのかも知れませんね。

レンズの歪みとパララックス計測

という訳で、いつも通りレンズの歪みとパララックスの具合を見ていきます。
2m先のモニターを覗くとこんな感じ。

歪みに関しては多少気になる程度の物があり、フチの方が魚眼レンズのような感じで歪んで見えます。
とは言え、このサイズのミニリフレックスサイトだと大体これくらいのフチの歪みはあるので、そこまで大きな問題では無いような気もしますが、全体的に下側にズレて見えるのが気になるポイントです。

この状態で視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
上側にズラした時のズレがかなり大きく、下側は殆ど動きませんでした。
左右のズレはギリギリ許容範囲内に収まっているといった感じですね。

パララックスの具合に関しては他のFrenzy-Sシリーズと同じ感じのようです。


という訳で、シリーズ最軽量ポリマードットサイトVector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT FDE(SCRD-56)のレビューは以上になります。

軽量なだけではなく、ボタン無し・自動調光のみという割り切った仕様にしているのがユニークですね。(ボタンを無くしているのも軽量化の為だとは思いますが…)

ベクターオプティクス ドットサイト Frenzy-S 1x16x22 AUT ポリマーハウジング レッド ドットサイト FDE Vector Optics Frenzy-S 1x16x22 AUT Red Dot Sight FDE SCRD-56 【ポリマーマウント追加付属限定品】https://tsubomi-arms.net/shopdetail/000000004384/