手頃な価格帯のライフルスコープ VictOptics SOI 2-7×32 (VIOC-02)
記事作成日:2024年6月10日
VictOptics製のライフルスコープ、VictOptics SOI 2-7×32(VIOC-02)をつぼみトレードカンパニー様からお送りいただいたのでレビューしていきます。
こちらの製品は1万円前後で販売されている、いわゆる普及価格帯の製品となっております。
倍率も2〜7倍とそこまで高くは無く、エアソフトガン用途でも使い勝手の良い倍率比となっています。
尚、Vector Opticsの普及価格帯ライフルスコープであるMatizのコンセプトを継承しているモデルのようです。
付属品の紹介
内容物はスコープ本体(バトラーキャップ付き)と説明書、マウントリングになります。
バトラーキャップが付いた状態のVictOptics SOI 2-7×32本体はこんな感じ。
付属のバトラーキャップはシンプルなデザインです。
マウントリングは同社製の20mmレールに取り付ける事が出来る製品で、高さは0.8インチ(21mm)になります。
いわゆるミドルサイズのマウントリングです。
取り付け用のL字レンチも同梱されています。
アルミ製のマウントリングで、ノブを締め込んで固定する仕様です。
外観レビュー
という訳で、VictOptics SOI 2-7×32 (VIOC-02)の外観を見ていきます。
比較的コンパクトなライフルスコープで、重量も328gとショートスコープ並の重量なのが特徴です。
対物レンズ側はこんな感じで、外径は39mmです。
内側にはねじ切りがされています。
ハウジングはこんな感じでノブにはカバーが付いています。
左側面側には輝度調節ノブが付いています。
イルミネーションレティクルの色は赤と緑の2色、輝度は5段階で調節が可能です。
RとGの文字が書かれている所が消灯状態です。
ノブの上部にはVictOpticsのエンブレムが付いており、ここが電池収納スペースになっています。
電池はCR2032を1つ使用、電池は付属しないので別途用意する必要があります。
エレベーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じ。
キャップを外す事でダイヤルにアクセスする事が出来ます。
ダイヤルは1クリックで1/10MILレティクルが動き、最大調整幅は上下左右共に18MILです。
カチカチとしてクリック感があります。
比較的薄めのダイヤルで、ゼロロックやゼロストップ機能などは付いていないです。
ハウジング底部はこんな感じ。
シリアルNOとか製造工場の情報が入っている事が多いですが、本製品は特に何も書かれていません。
パワーノブはこんな感じで、程よい滑り止めの凹凸が付いています。
2倍〜7倍まで1倍刻みで倍率の表記が入っており、ほぼ等間隔になっています。
尚、本製品はノブに取り付けるスルーレバーが同梱されています。
パワーノブに付いているネジ穴にレバーをねじ込み、ちょうど4倍と5倍の間からレバーが生える感じになります。
このタイプは使っている際に脱落する事があるので、ネジロック剤を塗布して取り付ける事をお勧めします。
接眼レンズ側にはVictOpticsのロゴと倍率の表記が入っています。
視度調整ノブはこんな感じ。
セレーションのデザインはパワーノブと似た感じになっており、回すと2枚目の写真の位置まで伸びます。
レンズコーティングについて
レンズコーティングは対物レンズ、接眼レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。
対物レンズ側は明るい緑、接眼レンズ側は若干青みのある濃い緑色をしています。
VectorOpticsやVictOptics製品ではよくこのコーティングが採用されていますね。
覗いた時の様子とレティクル形状、イルミネーションについて
VictOptics SOI 2-7×32はアイレリーフが100mm程度とライフルスコープとしては比較的長めな部類の製品です。
また、アイボックスもそれなりに広く、覗きやすい製品です。
レティクルはかなり太めで、MILハッシュ付きのVNM1 MILというレティクル形状が採用されています。
SFPなので倍率を上げてもレティクルは拡大されません。
また、倍率を上げてもあまりアイレリーフとアイボックスが変わらないというのも特徴で、倍率を7倍にしてもアイレリーフは90mm程度あります。
イルミネーションを点灯させるとこんな感じで、鮮やかな赤色と緑色をしています。
ただし、結構色ムラと乱反射が確認出来ます。
上側は綺麗ですが、左右の発色が悪く、左下には漏れた光が確認出来ます。
イルミネーションに関しては値段相応感が否めないですね。
レンズの歪みとパララックス計測
最低倍率が2倍ですが、ギリギリモニターを覗く事が出来たので、いつも通りの歪みとパララックス計測を行っていきます。
まず、歪みに関しては若干の魚眼レンズ感があります。
ただし、これくらいの歪みであればもっと遠くを見る分にはそこまで気にならないでしょう。
価格帯を考えると割と頑張っている方かなと思います。
視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
歪みがかなり大きくなる上に、パララックスは結構大きめなようで許容範囲の円からはみ出してしまっています。
歩きながら覗いたりすると酔う可能性があるので、基本的にはしっかり構えた状態でまっすぐ覗く必要がある感じですね。
という訳で、VictOptics SOI 2-7×32 (VIOC-02)のレビューは以上になります。
この価格帯の製品だとどうしても長所短所が明確に現れる製品が多いです。
本製品はライフルスコープにしてはコンパクトなボディと軽い重量、程よい倍率比とアイレリーフの長さが長所と言えるでしょう。
逆にイルミネーションレティクルの性能やレンズ性能の低さが短所と言えると思います。