ASG CZ SCORPION EVO3 A1 レビューその4【メカボックスの分解とパーツ紹介】
記事作成日:2015年5月1日
ASG CZ SCORPION EVO3 A1のレビューもいよいよ大詰め。
今度はメカボックスを分解していきます。
という訳で、まずはメカボックスの外装から。
メカボックスの外装は恐らくアルミです。
左側面にはスイッチが集中しています。
通常電動ガン用のFCUに付いているような形でセレクター検知用スイッチが2つ、ボルトストップ検知スイッチが1つ、ボルトリリースレバーの検知スイッチが1つです。
セレクタープレートはアンビタイプになっており、Ver3のような感じでメカボックスをギアが貫通しています。
メカボックス右側の軸受け付近には「Made in Denmark」の印字が。
という訳で、メカボックスを分解していきます。
尚、メカボックス分解時の注意点ですが、各種スイッチ類がむき出しになっており、何かに引っ掛けたり強い衝撃が加わると破損してしまう可能性があります。
分解中、タペットプレートをうっかり変な風に動かしちゃってスイッチを壊さないように注意する必要があります。
まずはピストンスプリングを抜きます。
ピストンスプリングはピストンスプリングガイドを90度回転させると外れるようになっています。
ちなみに、CZ SCORPION EVO3 A1は「分解不要でピストンスプリングが外れる」という宣伝文句をよく見かけますが、スプリングガイドを外すためにはストックを外す必要があるので、厳密には「分解不要」という訳ではありません。
取り出したピストンスプリングとピストンスプリングガイドはこんな感じ。
スプリングは等ピッチの約160mm、スプリングガイドの方には厚さ3mm程の樹脂製スペーサーが挟まっていました。
スプリングの硬さは東京マルイ純正より少し硬いかな?位。
市販されてる90SP相当の硬さかと思われます。
続いて、セレクター周りを外します。
セレクタープレートを移動させる為のギアは六角ネジで固定されているので、それを外します。
これで両側のギアと右側のセレクタープレートは外れるのですが、左側のセレクタープレートはトリガーと干渉して外れません。
この時、左側のセレクタープレートがグラグラになるので、検知スイッチを破損させないように注意する必要があります。
続いて背骨を外します。
まあ、ピストンスプリングを外す作業、セレクタープレートを外す作業、背骨を外す作業はどれが先でも良いんですがね・・・。
背骨を外したら右側面のネジを外していきます。
ネジは前部で6本で、ノズル上部のネジだけ短く、それ以外は全て同じ長さです。
ネジを外したら慎重にメカボックスを開けていきます。
取り扱い説明書に挟まっていた分解図面を見る限り、制御基板が分割式のようなので、ピンを破損させないように開きます。
こちらが制御基板。
トリガー検知、カットオフ検知、制御用のマイコンがありますね。
尚、こちらの制御基板は通常電動ガン用のFCUを製造しているブルガリアのメーカー、ASCUが作成しているようです(参考:http://www.fairsoft.fr/cz-scorpion-evo3-a1-asg/)。
FETを剥がすとゲートとメカボックスの接点に熱伝導グリスが塗布されている事が分かります。
熱伝導グリスの塗布量が不均一なのがちょっと気になりますが、これによってFETの熱をメカボックス全体で放熱する事が出来ますね。
続いて、ギア周りを見ていきます。
ギアにはかなり粘土の高いグリス(というか溶けたラバーみたいなの)がこびり付いています。
グリスの量はそんなに多くは無く、ギアの回転もそんなに悪くはないですが、これは一旦クリーニングして塗り直した方が良い気がします。
ギアは通常のギア比(18:1)で、セクターチップが付いている以外にこれといって特徴がない普通のギアです。
精度は全然悪くないと思います。(というか、このギア、APSだよなぁ・・・)
そして、各ギアにASGの印字がされてます。
こんな所まで・・・。って事はこれはAPSのOEMなのかな?(そもそもAPSのギア自体どこかのOEMかも知れないが)
ちなみに、ASG CZ SCORPION EVO3 A1には逆転防止ラッチが付いていません。
電子制御によるカットオフと、強力なモーターブレーキのせいでギアが中途半端にピストンを引いた状態で止まる事が無いので、付けていないのだと思われます。
トレポンと同じですね。
軸受けは8mmのメタル軸受けが付いています。
こちらも特に問題はないですね。綺麗に圧着(接着?)されており、簡単には外れませんでした。
ピストンは14枚歯(2枚目がリバウンド防止加工済み)で、最後の4枚が金属歯になっています。
というかこのピストン、市販品だと2000~3000円位するんじゃないかと思える位の良い感じの物です。
ピストンヘッドは樹脂(POMっぽい)で吸気穴が6個開いています。
ちなみに、ピストンとピストンヘッドはかなりガッチリネジ固定されており、ビクトもしなかったので外す事が出来ませんでした・・・。
手にとった感じ、マルイ純正相当の錘が入っているようです。
尚、シリンダー周りには粘土が低めのグリスが塗布されていまあした。
シリンダーはM4サイズの加速タイプで、恐らくスチール製です。
なんでそんな丈夫な素材にしてるのかは分かりませんが、よくある真鍮製やアルミ製より断然信用できます。(叩いた時の感触が全然違う)
タペットプレートは独自仕様、ノズルも独自仕様ですね。
ノズルはエアシールタイプではありませんが、精度がしっかり出てるのでエア漏れは起きていませんでした。
もう一度メカボックスに戻ります。
検知器版を取り外してみました。
検知器版はメカボックスとネジ1つで固定されているので、簡単に外せます。
この検知器版の裏面にメカボックスの外側から見えていた各種スイッチが搭載されています。
という訳で、メカボックスの分解はこんな感じです。
これからじっくり調整の時間です。
パーツの質は全体的に非常に高い物で、特に交換が必要なパーツは無さそうだったのでグリスアップとシム調整位で済ませようと思います。
【ASG】電動ガン CZ EVO SCORPION 17832