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プッシュロッドが外れ、ピストンクラッシュを起こしたリコイルトレポンを修理しました

記事作成日:2016年9月30日

プッシュロッドが勝手に外れた為にピストンが破損してしまったSYSTEMA PTW リコイルモデルのピストンを修理します。
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人によっては、プッシュロッドが折れてしまった方もいる中、幸い私のリコポンのプッシュロッドは無事で、ピストン交換のみで対応できそうだった為、SYSTEMAへの修理依頼はしない事にしました。
修理依頼したら納期いつになるか分からないし、修理してもらってもまた同じ結果になる可能性があったので…。

という訳で、破損したピストンの修理と、再発防止(プッシュロッドの緩み防止)の調整を行いました。

まず、ピストンの修理から。
とりあえず、SHS製の樹脂ピストンを買ってきました。
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出来ればSYSTEMA純正のピストンを使いたかったのですが、SYSTEMAは「ピストンASSY」として、ピストンとピストンヘッド、Oリング等がセットになった物しか販売していません。

しかし、リコイルトレポンのピストンヘッドが専用品の為、既存のSYSTEMA純正ピストンASSYが使えないのです。
もちろん、ピストンヘッドを外してピストンとラックギアのみ使うという事であれば使えるのですが、わざわざ1万円近い金額を出すのも勿体無いので、今回はSHS製の樹脂ピストンを使います。

アルミピストンは下手に採用すると万が一壊れた時にどうなるか全く分からないので、採用は見送りました。
他にも色々と理由はありますが、私自身データが揃っていないのでこの記事では言いません…

という訳で、左がクラッシュしたSYSTEMA純正のピストン、右がSHS製のピストン。
色は共に赤色ですが、SHSの方が暗い色合いです。
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SHSらしいといえばらしいですが、結構バリがあります。
ピストンヘッドを通す穴からはこんな塊が採取できました…。
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また、樹脂部分のバリを取った後にシリンダーに入れてみた所、引っかかりました。
1つ目はSYSTEMA純正、2つ目がSHS製です。

原因はラックギアの1枚目。

ノギスで厚さを測ってみた所、SYSTEMA純正は3.83mmなのに対し…
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SHS製は3.89mmでした。
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僅か0.06mmの差ですが、この僅差でも引っ掛かってしまうようです。

試しにSYSTEMA純正のラックギアをSHS製のピストンに入れた所、スムーズに動くようになりました。
ちょっと動きがスムーズ過ぎて、これはこれで怖いんですが、まあガタガタという訳でも無いので、大丈夫でしょう。

SYSTEMAのラックギアを使えば問題なく動く事が分かったので、ラックギアを調整していきます。
こればかりはSYSTEMA純正でも起きる事なのですが、ピストンの前側(ピストンヘッド側)から飛び出したラックギアを削ります。
指でなぞった時にツライチになっていればOKです。
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これをやっておかないとピストンヘッドの衝撃がラックギアに伝わり、ピストンクラッシュの原因になってしまいます。
純正でも若干飛び出ている個体があるので要注意です。(硬いスプリングを入れている場合は特に…)

ラックギアの調整が出来たらギアを接着剤で固定します。

これは気分的な話ですが、基本的に私はフルティースのピストンのラックギアの固定には接着剤を使っています。
使うのはロックタイトのブラシ付き瞬間接着剤です。
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続いて、グリスを塗布して仮組みをします。
使うグリスはガンジニアさんのGグリス。
そろそろ無くなってきたので、また補充しないと…。(個人的に、このグリスが一番使い勝手いい)
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ここで一旦、シリンダーASSYを組み立て、動作テストをします。
問題なく動作する事が分かったら、再度分解します。

で、ここからが本題。
プッシュロッドの抜け防止をします。

そもそも今回リコイルトレポンが故障した原因はこのプッシュロッドが勝手に外れてしまった為です。
リコイルトレポンのプッシュロッドは樹脂製(恐らくPOM)で出来ており、一般的なネジロック剤が使えません。

LayLaxからPOMでも使えるネジロック剤が発売されていたようなのですが、もう生産終了しているのか取り扱っているお店が無さそうだったので、今回はロックタイトの接着剤を使う事にしました。

という訳で、今回の為にわざわざPOMにも接着できる、「ロックタイト 425」を買ってきました。
「樹脂ねじ用 ねじゆるみ止め接着剤」と分類されている製品で、金属とプラスティックの固着、樹脂ネジ等で使う事が出来る製品になります。
こんな小さいのに2000円もするのがネックですが…。(容量20g)
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ネジに付着している油分をブレーキクリーナーで落とした後、プッシュロッドのネジ穴に流し込みます。
流し込み過ぎるとネジを差し込んだ時に漏れてしまう可能性があるので、少量にしておきます。

そして、プッシュロッドを締め付けます。
その後、固着するまで数分放置します。
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一応公式スペックだと約2分で固着、24時間以内で完全な強度が得られるそうです。

後はシリンダーASSYを組み立て、レシーバーに入れるだけ。
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これでリコイルトレポンの修理は完了です。
動作も良好。

※動画だと少々ギアノイズが目立ちますが、実際はこんなに煩くないです…。

やはり、リコイルは弱くなっていました(買った時と同じ位のリコイル量になっている)
これはちょっと残念…。

どうやら撃つ度に少しずつプッシュロッド緩み、抜けていき、リコイルバッファーの可動量が増え、リコイルが増えていたのは間違いでは無かったようです。
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↑こんな感じ。

という事はもしかしてもうちょっと長いプッシュロッドを用意して組み込めばリコイルが強くなるという事でしょうか…。

うーん…。

SYSTEMAからアフターパーツが提供されたら試してみたいカスタムです…。

ちなみに、純正のプッシュロッドの長さは71.81mm。
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そして、ピストンASSY後部から飛び出すプッシュロッドの長さは約2.6cmです。
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