
SYSTEMA PTW リコイルモデルのギアボックスを分解していきます
記事作成日:2017年2月6日
先日、SYSTEMA PTW リコイルモデルこと通称「リコポン」のリコイルバッファーの分解とどのように動くのかを紹介しましたが、今度はギアボックスの分解をしていきます。
SYSTEMA PTW リコイルモデルは配線の都合上ギアボックスの取り外しが非常に面倒くさいです。
正直、頻繁に分解はしたくないレベル。
まずはロアレシーバーに埋まっているFETに繋がる信号線のコネクタを外します。
続いて、ギアボックスに貼られているWARNINGシールを剥がしてセレクターレバーを外します。
次に、ギアボックスを固定するネジを外します。
後ろ側のネジは普通のPTWと同じですが、前側は少し違うネジが付いています。
前側のネジはマガジン内バッテリーと接続するためのコネクタを固定するネジも兼ねており、写真の通り形状が少し違っています。
これを外しておきます。
ネジを外し、ギアボックスがフリーの状態になったら少しだけギアボックスを浮かせます。
浮かせたギアボックスから検知基盤を抜きます。
ここが従来のPTWの分解方法と大きく異る事だと思います。
検知基盤を抜いたら今度はコネクタを浮かせ、配線を引っ張り上げます。
これ、多分失敗したらコネクタが折れたりハンダが剥がれたりします。
後はセレクターレバーの検知スイッチをギアボックスから外し、検知基盤とギアボックスを分離させます。
検知基盤自体は既製品と互換がありそうです。
信号線は少し短いですが、恐らくこれはアニバーサリーモデルと同じ物だと思われます。
最悪、配線をうまいこと取り回せば2013年とかの物でも使えると思いますし、コネクタや配線は秋月とか千石とかそこら辺に売ってそうな既製品だと思うので、作ってしまうのもアリだと思います。
ギアボックスはパット見既製品と互換がありそうですが、実際は微妙に互換がありません。
SYSTEMA PTW リコイルモデルは信号線と動力用のケーブルをギアボックスの側面に逃がしている為、そのための溝がかなり大きく作られています。
その為、ギアボックスの左側が既製品と非互換(専用品)です。
続いて、ギアボックスの内部を見ていきます。
ギアボックスの内部は普通のMAX2っぽい感じ。特殊なパーツは無さそうでした。
グリスはかなり少ない感じ。
SYSTEMA組み立てってこんな感じなのかな?
内部に関しては概ね問題は無さそうだったのですが、1点気になる所がありました。
それがサンギアに付いていたこの跡。
サンギアとプラネタリーギアの間に入っているベアリングと擦れた跡なのですが、これが結構抉れたような感じで窪んでいるのです。
指でなぞるとボコっと窪んでいるのが分かる位に。
恐らくサンギアに必要なクリアランスが取られていなかったのでは無いかと思われます。
とは言え、使い物にならなくなるレベルでは無いので、ギア交換とかはしない予定です。
ギアボックス本体にも少し擦れたような跡がありましたが、均等に擦れているようなので軸の歪みとかは無さそうです。
組み立てる時にシム調整をして、擦れを極力減らしていけば良いかなと思っています。
とりあえず、ギアボックス周りの互換性を一覧にするとこんな感じです。
- 検知基盤(S.E.C.U.):互換あり
- セレクタースイッチ基盤:互換あり
- コントロールケーブル:互換あり(※長さはアニバーサリーモデルと同じで短い)
- FET:互換なし(アニバーサリーモデルに似ているが、配線の取り回しが異なるので非互換)
- ボルトリリースボタン:互換なし
- セレクターレバー:互換あり(アンビギアボックス用)
- ギアボックス(左):互換なし
- ギアボックス(右):互換あり
- セクター/プラネタリー/サン/ベベルギア:互換あり(MAX2用)
- 軸、ベアリング軸受:互換あり
- トリガー:互換あり
といった感じですかね。
FETの互換が無いのは仕方ないですが、正直リコイルモデルで使われているパーツの中で一番壊れるとマズイのがこのFETになりますね。
単品販売もされていないので自力で修理する事はほぼ不可能です。
もしかしたら、アニバーサリーモデルのFETを少し弄る事で流用出来るのかもしれませんが…。
ともあれ、消耗品である軸やギア類の互換が問題ないのは有り難いです。
FETは注意さえしていればそう簡単に壊れる事は無いですが、ギア類は使っていればいずれ消耗していき壊れますからね…。
SYSTEMA バリューキット 3-1 レギュラーギアボックスキット M4-A1 MAX2| Value Kit 3-1