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実銃対応リフレックスドットサイト、HOLOSUN HS510Cのレビュー

記事作成日:2017年9月15日

「実銃用」って何だか惹かれるキーワードな気がします。

という訳で、HOLOSUN日本公式ショップである、Holosun.jp(http://holosun.jp/)様よりHOLOSUNのリフレックスドットサイト(オープンドットサイト)、HS510Cをお借りしたのでレビューしていきます。

HOLOSUN HS510Cの内容物はこんな感じ。
いつもな感じの化粧箱にHS510Cと予備の電池トレイ、工具、取扱説明書(英・日)、クリーニンググロス、乾燥剤が入っています。

Holosun 実物 リフレックス サークル ドットサイト T1 HS510CAmazonで購入する

並行輸入品と異なり、Holosun.jpで購入した製品にはこのような日本語取扱説明書が付属します。
HOLOSUNのドットサイトは全体的に多機能な物が多いので、このような日本語説明書はとても有難いです。

このボタンボタン長押しで〜とか、ボタン同時押しで〜とか、オートモードとスリープモードについてとか色々書かれています。

HS510C本体はこんな感じ。
左側に光量調節のボタンがあります。

反対側を斜め後ろから。

以前、同社製のチューブ型ドットサイト、HS403Aという製品をレビューしましたが、HS510Cは「リフレックスドットサイト(オープンドットサイト)」と呼ばれる形のドットサイトになります。

HOLOSUNの製品で「C」と名前が付いているモデルはソーラーパネル搭載機種を意味します。
HS510Cにも当然ソーラーパネルが付いています。

20mmマウントへの固定はQDレバーになります。
QDレバーの展開は後部のボタンを押しながらレバーを起こします。

HS510Cの裏面はこのような感じになっています。
よく20mmレイルの凹み部分にはまるような突起が付いている製品がありますが、HS510Cにはありません。
レイルの精度が出ていなかったりしておかしな寸法になっていると、よくあの突起が悪さをするんですよね…。

電池トレイは側面についており、まず付属のトルクスレンチを使ってネジを外し、付属の樹脂製のツールを使ってトレイを開きます。

電池はCR2032を使います。
プラスマイナスがあるので説明書をちゃんと読むか、電池トレイにも「-」の表記があるのでそれを見ながら電池を入れます。

尚、電池トレイを開ける時に使ったツールはゼロイン調整のダイアルを回す時にも使えます。
もちろん、普通のマイナスドライバーでも回せますが、こちらのツールを使った方が傷が付かなくて良いと思います。

では早速HS510Cを覗いていきます。
下記の通り、ドットは全部で3種類用意されています。

驚いたのはレンズのクリアさと歪みの少なさです。
HS403Aをレビューした時も「この価格でこのレンズか!」と驚いたのですが、HS510CもHS403A同等のクリアさを持っていると思います。(気持ち少し青いかな?という程度)

また、リフレックスサイトの場合レンズが湾曲している製品が多く、「中央は綺麗だけど上下が青みがかかっている」とか「この角度で覗くと綺麗に見えるけど少し角度を変えると像が歪む」といった事が起きやすいのですが、HS510Cはかなりそういった問題は無さそうに感じました。

ドットも滲みはなく綺麗に投影されていますし、光量も十分にあるので炎天下の屋外で使う際も特に問題は無いかと思われます。

尚、覗いた時のレンズはクリアですが、対物レンズがルビーコートが施されている事もあり、対物レンズ側は赤く見えるのはもちろん、斜めから覗き込んだ時は青く見えます。

見る角度によっては「HS503Cレンズ青いな〜」と思うかもしれませんが、実際にドットが見える角度で覗き込んだ場合は青さは気にならないです。

オートモードとマニュアルモード、ソーラーパネルについて

HS510Cには様々な機能が搭載されています。
先述の通り、ドットは3種類切り替える事が出来ますし、光量も12段階で調節が可能です。

更に、「オートモード」「マニュアルモード」と呼ばれる2種類のモードが存在します。
まず「オートモード」とはHS510Cのデフォルトのモードで、ソーラーパネルと内臓バッテリーの双方を使い、周囲の明るさに合わせて自動的に光量が調節されるモードになります。

自動光量調節の動作はこんな感じ。
このように周囲の明るさが変わった際、瞬時に光量が調節されます。
ちなみに、途中フラッシュライトの光を浴びせていますが、こちらはSUREFIRE G2X(320ルーメン)です。

例えば、サバゲー中に屋外から建物の中等の暗所に入った時に自動的にドットが暗くなるので、煩わしい光量調節をしなくて良いのです。
しかしこの機能にはデメリットも存在し、例えば今自分がいる場所が暗いけれども狙っているターゲットは明るい所に居る場合は少々不便です。

続いて「マニュアルモード」について説明します。
マニュアルモードにするとレティクルの自動光量調節がOFFになり、手動で調節出来るようになります。
まあ、普通のドットサイトと同じ状態になるという感じですね。

HOLOSUN HS510Cと他のドットサイトの比較

とりあえず手持ちのリフレックスサイトを使って、レンズのクリアさを比較してみます。
左からSOTAC レプリカ ROMEO3、HOLOSUN HS510C、Bushnell First Strikeです。

※ドットサイトの位置を合わせられなかったのでドットは消灯させてます。

レプリカROMEO3とは比較にもならないですね…。
そして、何度も比較対象として使ってきて、未だにレンズのクリアさで勝ち続けているBushnell First Strikeに迫るクリアさです。

続いて、「クリアなドットサイトと言えばコイツ」という訳でEoTech ホロサイト(EoTech 556)との比較です。
左がEoTech556、右がHS510Cです。

まあ、レンズのクリアさでホロサイトに勝てるはずがないので、ドットの形状を見て頂きたいです。
556もHS510Cも共に非常に似たデザインのドット形状になっています。

大きく異るのはサークルの上下左右に付いている線がサークルにくっついてるかくっついていないかの差でしょうか…。
ちなみに、556は1MOAドットに65MOAサークル、HS510Cは2MOAドットに65MOAサークルです。

最後に同じメーカー同士の比較、HS403Aとの比較をしていきます。

今更なんですが、HS510Cの外装って他のHOLOSUN製チューブドットサイトと少し違うんですよね。
チューブドットサイトシリーズの外装はアルミなのですが、HS510Cはレンズフード部分がチタンになっています。
また、HOLOSUNのロゴが金色というか茶色っぽい感じになっています。

覗いた時はこんな感じ、
HS403Aは2MOAドットしかレティクルが無いので、HS510Cも合わせて2MOAドットにしています。

正直交互に見比べないとどちらが青いかなんて分からない位に共に綺麗です。
先述の通り、HS510Cの方が青いかな〜という感じですが見比べないと分からない差です。

HOLOSUN HS510Cの大きさ比較

最後の比較は大きさ比較です。
HS510Cはリフレックスドットサイトというカテゴリの中でも比較的大きめのサイズ感になります。
その為、購入を検討されている方は大きさには注意しましょう…。
T1系より普通にデカイです。

実際に銃に乗せてみるとサイズ感がもっと分かりやすいでしょうか?

例えばサブマシンガン系だとこんな感じ。
左がクライタック クリスベクター、右が東京マルイ MP7A1です。

俗に言うAR系だとこんな感じ。
左がM4(13インチ位の長さ)、右がVFC XCR-L Microです。

AKのクリンコフサイズだとハンドガードと同じくらいの大きさがあります。
というか、何となくやってみたのですが意外とこのセッティング良いな…。

という訳で、HS510Cはこんな感じのサイズ感になります。

HOLOSUN HS510Cのパララックス計測

こちら、2018年7月23日に追加で検証した内容になります。
当記事を寄稿した時点ではパララックス比較が私の光学サイトレビューのテンプレートになっていなかったのでやっていなかったのですが、質問があったので検証します。

例のごとく、3m先のディスプレイに描かれた縦線と2cmの円に照準を合わせます。

この状態で視点を上下左右に動かし、2cmの円からドットがはみ出さなければ十分と私は判断しています。

結果はこんな感じ。

HS510Cはレンズが非常に大きいので、その分パララックスも少し大きめ(T1型のHOLOSUNと比較)という結果になりました。
中央から上、そして左右方向にレンズが湾曲している為に上方向と左右のズレが特に大きくなってしまっているのではないか?と考えられます。

上方向と左右に関しては2cmの円にドットが乗ってしまう位にズレ、下方向に関しては円の中にしっかり収まっていました。

とは言え、意図的にここまで視点をずらさない限りは大した問題にはならないと思いますが、精密射撃で使うにはちょっと不安が残る感じでした。

HOLOSUN HS510C総評

HS403Aの時は「驚くべきコストパフォーマンス」という評価でしたが、HS510Cは「普通に使い勝手の良いリフレックスドットサイト」という評価が妥当では無いかと思います。

リフレックスサイトの最大のメリットは何と言っても視野の広さだと思います。
チューブ型の場合、チューブの縁の太さと長さがある分、どうしても視野が狭くなってしまいます。

HS510Cの視野の広さはEoTechのホロサイトと同等かそれ以上に広く、縁も比較的狭い(Trijicon RMRやDoctorサイトのようなマイクロドットサイトには及びませんが)ので、広い視野が確保出来るのが特徴だと思います。
外観の好き嫌いがあると思いますし仕様も全く異なりますが、覗いた時の見た目はEoTechのホロサイトと近しいので、「EoTechのホロサイトは値段が高いけど、あれくらいの視野とレンズのクリアさを持つドットサイトが欲しい」という要望には応えられるドットサイトだと思います。

価格も42700円と比較的お求めやすい値段になっていますし、もちろんその値段に見合ったスペックを持ち合わせている製品だと思います。

また、正規店ならではの生涯保証が付いているのも安心して使えるポイントだと思います。
並行輸入品のドットサイトの場合、万が一何かトラブルがあった場合、基本的に修理する事が出来ないですからね…。

今回はレビューの為にお借りしたHS510Cですが、個人的にも凄く欲しくなりました…。

尚、国内正規品のHOLOSUN HS510Cは、Holosun.jpAmazon(つぼみストア)で販売されています。
また、これらの商品ページの方にも他の方が書いたレビューが上がっているので、こちらも参考にどうぞ。

Holosun.jp

http://holosun.jp/shopdetail/000000000011/

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