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Vector Optics Corax 2-7×32 (SCOM-13) ライフルスコープのレビュー

記事作成日:2018年5月12日

Vector Optics(ベクターオプティクス)製のライフルスコープ、Corax(SCOM-13)をつぼみトレードカンパニー様よりお借りしたので、レビューしていきます。

ご依頼頂いて書いたレビュー記事ですが、あまり気にせずいつも通り、良いこと悪いことを色々と書いていきます。
(当ブログの方針をご理解の上、承諾頂いております)

Vector Optics Coraxの内容物と外観レビュー

内容物はスコープ本体にバトラーキャップ(対物レンズ・接眼レンズ)、取扱説明書、クリーニングクロス、マウントリング、六角レンチになります。

尚、取扱説明書に関しては今回お借りした製品では英語表記になっておりますが、正式発売時には日本語化された説明書が付属致します。
【2018年8月11日 追記】 日本語説明書が付属しないとご指摘を頂き、つぼみトレードカンパニー様に確認した所、当初は日本語説明書が付属したものの、途中から付属しなくなったとの事でした。

こちらのスコープの特徴を簡単に説明すると、まず『安い』
販売価格が7980円と、いわゆる「低価格帯」の製品になります。
そして、バトラーキャップやマウントリング等スコープを使う上で必要なもの、便利な物が一通り付属するという点です。

製品としてのクオリティは当記事を読み進めて頂ければ分かると思うのですが、非常にコストパフォーマンスの優れた製品だと思います。

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付属のバトラーキャップはこんな感じ。
スコープに覆いかぶさる部分はゴム、蓋の部分は樹脂で出来ており、開く時はスプリングの勢いで「パチン」と自動的に200度程開く仕様です。

マウントリングはアルミ製のネジ4本止め方式。
スコープのチューブ径が1インチなので、1インチ用の物が同梱されています。

Vector Optics Corax本体はこんな感じ。
外観は至って普通のライフルスコープです。

付属のバトラーキャップを付けた状態だとこのような感じになります。

対物レンズ側はこんな感じで、周囲に『VECTOR OPTICS CORAX 2-7×32』と書かれています。

尚、この文字が書かれている部分はネジになっており、回せば外せます。

こちらは、別売りのロングフードを取り付ける為の物のようで、VectorOptics純正のフードの長さは80mmです。
ロングフードを取り付けるとこのような見た目になります。

こちらのロングフードはこちらからお買い求め頂けます。

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エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルが付いている中腹部分にはTAC VECTOR OPTICSのロゴが入っています。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれキャップを外す事でアクセスが出来ます。
ダイヤルにはつまみが付いているので、工具無しで調整が可能なタイプです。

ダイヤルを回すと「カチカチ」としっかりとした反応があり、1クリック動かす事で100ヤード(約91.44m)先で1/4インチ(約6.35mm)レティクルが動く仕様のようです。

パワーダイヤルは凹凸が付いており回しやすく、動きもスムーズ。
倍率は2、3、4、5、6、7と1倍刻みで表記がされています。

尚、ダイヤルの太さは約45mmでした。
社外製のパワーレバーを取り付けたい場合の参考にどうぞ…。

接眼レンズ側の側面にはCORAX 2-7×32の表記が入っています。

上部にはVector Opticsのロゴと、視度調整ノブの表記(+、−の表記)が入っています。

レンズとレティクル、パララックス(視差)について

まず、レンズを見ていきます。
対物レンズ、接眼レンズ共にマルチコートが施されています。

対物レンズの外径は39.29mm、内径は36.15mmでした。
レンズガード等を取り付ける際の参考にどうぞ。

レティクルはこのような感じで、一般的な十字に加えて下側に3本の線が入っているタイプです。
いわゆるBDC(Bullet Drop Compensator)レティクルという奴ですね。
この3本線が何ミル刻みなのか、それとも距離を表しているのかは不明ですが、長距離を射角を付けて狙う時や、ドロップ弾道で狙う時に便利なレティクル形状で、エアーソフトガンでも便利に使えます。

視野の広さはこの価格帯のライフルスコープでは十分なレベルの広さを持っており、逆に「割と縁細いな」といった印象すらあります。

レンズの像は比較的鮮明で、チューブ経1インチ、対物レンズ32mmというスペックでも十分な明るさを持っていると思います。
流石に肉眼で見るよりかは少し暗いですが、普通に使う分には問題無レベルの明るさです。

像のコントラストや色に関しては、よくも悪くもなく至って無難な感じですが、若干色が黄色っぽい気もします。
まあ、真っ白な場所を意識して見ない限り気づかないレベルではありますが…。

また、視界の歪みに関しては、若干周囲が歪んで見えるものの、そこまで気になる程のレベルではなく、割と優秀なスコープだと感じました。

では、いつも通り直径2cmの円が描かれたディスプレイを見るテストを行っていきます。
普段、ドットサイトでこの検証をする時は2m50cmの距離で行っているのですが、今回はスコープなので4mまで離れました(ここまで離れないとうまくピントが合わない…)

倍率は2倍の状態で、視点を上下左右に動かし、視野の半分以上がケラれるギリギリの所で撮影しています。

結果、上下と右に視点を動かした時は2cmの円の範囲内に居たのですが、左に動かした時はほんの僅かに飛び出してしまいました。
出荷時点でウィンテージダイヤルが回っている状態だったのでしょうか…?

このような結果になりましたが、ズレは微々たる物なので、特に気にするようなズレでは無いと思います。

尚、上下左右に視点を動かすとこのように、周囲からうっすら光が漏れたように見えます。

これに関しては低価格ゆえ仕方がない事だと思います…。
尚、逆に覗いた時に気になったのはこれ位で、筒内の乱反射や像の反転等が起きてしまう、”違和感のある見え方”はありませんでした。

4倍と7倍でも撮影してみました。(流石に倍率を上げると、ディスプレイ側とレティクルの両方にピントを合わせるの無理でした…)

倍率を上げてもレティクルは綺麗に見えますし、視野もそんなに狭くなりません。
尚、レティクルはSFP(Second Focal Plane)なので、倍率を上げても変化しません。

アイボックスとアイレリーフについて

アイボックスとアイレリーフについては、ライフルスコープな事もあって共にそんなに広くありません。

アイボックスに関しては、視点を上下左右に少し動かしただけで若干ケラレてしまいますし、前後に関してもちゃんと定位置で覗き込んであげないと視界が狭くなってしまいます。

アイレリーフに関しては、10cm前後と割と一般的な距離が適切です。

尚、アイボックス・アイレリーフが狭いと言っても「ライフルスコープならこんなもんかな?」と思える程度の普通な感じで、使い勝手が悪いとか値段相応に悪いといった印象はありませんでした。

むしろこの価格でよくやるなぁ…といった感じです。


というわけでVector Optics Corax 2-7×32 (SCOM-13)のレビューは以上になります。

SFPやらアイボックスやらアイレリーフやら、人によっては訳の分からない専門用語だらけになってしまいましたが、こちらの記事を参考にして下さい…。

Vector Optics Coraxの総評

冒頭でも述べましたが、販売価格7980円と非常に低価格でありながらこのようなスペックなのは正直驚きです。

以前レビューさせて頂いた同社製のライフルスコープ、SCOC-03 FORESTER 1-5x24IRと似たような位置づけにあるスコープではないか?と感じました。

いわば『FORESTER 1-5x24IRのライフルスコープ版』といった所でしょうか…。

必要なスペックは一通り網羅していて且つ、普通に使える品質も維持。
そして、安い。

2〜7倍という倍率に関してもサバイバルゲームで使う分には丁度よい倍率だと思いますし、ライフルスコープの入門機種としてはもってこいな一品ではないか?と感じました。

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オマケ

パッケージに印刷されているQRコードを読み込んだらVector OpticsのFacebookページに飛びました。


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