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大リニューアル!タナカ SIG P220 IC 陸上自衛隊バージョン ガスブローバックハンドガンを買ってみた

記事作成日:2018年5月18日

タナカ製 SIG P220 IC 陸上自衛隊バージョンを買ってみました。いわゆる「9mm拳銃」って奴ですね。
いつも通り、予備マガジンも一緒に購入しています。

こちらの商品は2018年にリニューアルされた製品で、今まで販売されていた同社製のSIG P220シリーズとは大きく異なる製品になります。

  • パッケージ(箱)のデザイン変更
  • 全ての金型を作り直し
  • IC(Integrated Chassis)システムを採用
  • 可変ホップアップは分解せず、かつ工具不要で調整が可能
  • マガジンの仕様が変更
  • スライドがHWからABSに変更(従来品はコマーシャルモデルのみABSだった)

などが従来型のP220からの変更点かと思われます。

あと、取扱説明書もSIG P220 IC用に変更されているようです。

尚、私は同社製の旧P220に関して、知人から借りてちょっと触ったことがある程度で、あまり詳しくは把握していないので、比較とかはあまり出来ません。

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SIG P220 IC用マガジン

マガジンは従来型の同社製SIG P220と互換がありません。
大きな違いとしては、バルブの形状変更とバルブロックの有無くらいのようなのですが、物理的に挿さらないという報告もあるので、そもそもの寸法が変わっているのだと思われます。

マガジンの重量はガスを抜いた状態で167g、ガス(HFC134A)を満タンに入れた状態で182gでした。
15g程度のガス容量があるようです。

尚、P220のマガジンはシングルカラムなので細いですが、装弾数は20発と十分なキャパシティかと思われます。

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SIG P220 ICの外観レビュー

と言う訳で、銃本体を見ていきます。
SIG P220 ICはスライドとグリップ部分の色が異なるのが特徴でしょうか。
東京マルイのSIG P226 E2も同様ですが、グリップが黒、スライドがグレーと、実銃での素材による色の違いを再現しています。

反対側はこんな感じ。
それにしてもさすがシングルカラムの拳銃、細いです。

ABSスライドですが、樹脂らしいテカリは控えめで、マットな感じです。
スライド表面の質感は当然HWとは異なりますが、これはこれでいい感じだと思います。

スライドの刻印は左右でそれぞれこのような感じ。
ぶっちゃけ9mm拳銃の刻印とか全然詳しくないので、よく分からないです。
刻印は綺麗すぎず汚すぎず、しっかりとした打刻らしさが再現されている感じがします。

グリップを見ていて驚いたのは、パーティングラインの処理の綺麗さ。
ところどころランナー跡と思われる色ムラみたいな箇所は見受けられましたが、パーティングラインは見えません。

同社製のリボルバーもそうですが、タナカは本当にこういう処理しっかりしてますよねぇ…。

イジェクションポートはこんな感じ。
エキストラクター部分は金属製(磁石がくっつきました)です。

フロントサイトとリアサイトはこんな感じ。
フロントサイトにはホワイトドットが打たれており、リアサイトは凹の下側に白線が引かれています。

尚、フロントサイトはスライドと一体型、リアサイトは金属製(鋳物磁石がくっつきました)の別パーツになっています。

サイトピクチャはこんな感じ。
意外とこのホワイトドット+白線も狙いやすいんですよね。

テイクダウンレバー、トリガー、デコッキングレバー、スライドストップ等はこんな感じ。
全て金属製で、スライドストップとデコッキングレバーには磁石がくっつきました。

ハンマーとトリガーの動きはこんな感じ。
デコッキングを行うと、トリガーがかなり前側にせり出してくるのが特徴です。

尚、シングルアクションの状態からハンマーが倒れるまでには少し長く、重い遊びがあります。

グリップ底部はこんな感じ。(左はマガジン無し、右はマガジン挿入時)
レバー式のマガジンキャッチと、ランヤードリングが特徴的ですね。

ホールドオープン状態はこんな感じ。

尚、スライドストップレバー自体がスライドと干渉する構造ではなく、内部のアームみたいなパーツがブリーチと干渉する事によってスライドストップを実現しています。
スライドストップによるスライドの削れの心配はありませんね。

あと、このアングルだとマグナブローバックらしい見た目のシリンダーノズルも見えますね。
まあ、『らしい』というかマグナブローバックを採用しているんですが。

また、今回リニューアルしたSIG P220 ICで個人的に最も画期的だと思ったのがこのHOP調節ダイヤルの存在です。
このようにスライドをホールドオープンさせた状態でHOPが調節出来るのです。

チャンバー下部に付いているダイヤルを時計回りに回す事でHOPが強くなります。
ダイヤルはカチカチとクリック感があります。

今まではスライドの分解が必要だったのに加え、マイナスドライバーによる調整でしたからね…。
最近は分解や工具を不要とするとHOP調節が業界のスタンダードになりつつある気がするので、タナカもそれに習っているのはとても良いですね…。

SIG P220 ICをちょっと分解します。

とりあえず工具不要な範囲内で分解していきます。
まず、テイクダウンレバーを操作してスライドとグリップを分離させます。

グリップ側にはフレーム前方まで一体化された金属シャーシIC(Integrated Chassis)が埋まっており、全体的にずっしりとした重量感があります。
ちなみに、金属シャーシに加えてグリップ内部にも錘が埋め込まれているので、フロントヘビーという訳ではなく、全体的にずっしりしています。

上の写真で銀色に光っている部分は、フライスを使って後から削られたであろう切削痕です。
もしかして、スライドとのすり合わせ調節の為に個体ごとに削ってたりするのでしょうか…。

スライド側はこんな感じ。
チャンバーの仕様が変わっているせいもあってか、アウターバレルの形状も違っていますね。

尚、HOPの突起がどんなもんなのか撮影しようとしたのですが、写真左の通り全然突起が出てきませんでした。これでHOP最大の状態です。
仕方ないので、写真右のように指でアームを直接押して無理やり突起を出してやりました。

弧を描くような形のHOP形状ですね。

確かにこの形状なら、突出量が少なくてもHOPは掛るのですが、それにしても流石に突起少なすぎじゃないですかねぇ…。
まだ部屋撃ちしかしていないので飛距離とかは分からないのですが、0.25gが飛ばせるか不安です。

2018年5月22日 追記
箱出し状態での飛び具合を確認しましたが、0.25gでも何の問題もありませんでした。

SIG P220 IC 箱出し状態での動作と初速

SIG P220 ICを動かしていきます。

と、その前に箱出し時点で少し気になったのがスライドが結構渋いという事。
スライドストップを解除して戻したり、ゆっくりスライドを戻そうとすると半分くらいの割合でスライドが途中で止まってしまいます。

よく見てみると、ハンマーがブリーチに押されている時の抵抗以外にもスライドとシャーシの噛み合わせが悪い為による抵抗がありそうな感じでした。

また、スライドの引き方によってもこの抵抗は大きく変わり、スライドの後ろの方を掴んでスライドを動かす分には問題は起きにくいのですが、インジェクションポート付近というかブリーチが収まっている部分の前側(スライドのセレーションが刻まれている部分の前側)を握って動かすとかなり強い抵抗がありました。

尚、この抵抗は動作にはそこまで大きな影響は及ぼさないようで、かなりキビキビ動いています。(マガジン温度は30度程度)

ブローバックのキックはそこまで凄く強いという訳ではありませんが、十分ブローバックを楽しめるリコイルがあります。
東京マルイ製のGlock位はある感じですね。

このように、ブローバックの動きにはあまり致命的な影響は無いものの、最初の1発目を装填したり、スライドストップを解除したりと人の手を介する時に、閉鎖不良が起きやすい印象があります。

尚、恒例のスライドストップテスト(勢い良くマガジンを挿入した際にスライドストップが勝手に解除されないか?というテスト)は問題なくクリア。
割とがっつり叩き込んでも大丈夫でした。

ただ、スライドストップ解除する時に引っかちゃいましたね…。
これはマガジンの叩き込みとか関係無しに発生します。

このスライドが渋い問題は、暫く慣らし運転をする必要がありそうですね。
またグリスを少し多めに塗布して、ガシャガシャ動かし続ける作業をしようと思います。

箱出し状態での初速は73m/s程度。(マガジンの表面温度は30度)

5発連続で射撃した結果は下記の通りでした。

  1. 73.66m/s
  2. 72.69m/s
  3. 73.91m/s
  4. 71.38m/s
  5. 72.76m/s

初速も安定しており、いい感じ。
これだけ初速が出ていればサバイバルゲームでも十分使えるでしょう。

ちょっとHOPの突起が少ない気がするのと、スライドが渋いという点以外は特に問題は無さそうですね。

この銃は少し弄ってからゲームに投入しようと思います。

という訳で、後は東京マルイのガスブロ89式が発売されるのを待つだけです…。


[2018年5月22日 追記]

スライドの渋さの改善と、箱出し状態で屋外で撃ってきたのでその報告を記事にしました。


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