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タナカ SIG P220 ICのスライドの引っかかり改善と飛距離、集弾性の報告

記事作成日:2018年5月22日

先日、開封レビューを行った『タナカ SIG P220 IC 陸上自衛隊バージョン ガスブローバックハンドガン』ですが、箱出し状態での作動性の高さに驚き、「タナカすげー!ガスリボルバーも良くなってるけど、ガスブロハンドガンもすげー!(語彙力不足)」という具合に感動したのですが、スライドの渋さだけが少しネックでした。

ただ、このスライドの渋さは暫く使って慣らす事でほぼ改善した(100発程度撃った)ので、特に気にするような問題でもありませんし、紙やすりを使って少し調整してやれば更に良くなりました。

というわけで当記事では行った調整と、飛距離や集弾性、HOPの具合を紹介していきます。

尚、開封レビューの記事はこちらをご参照下さい。

スライドの渋さ(引っかかり)の改善

まず、箱出し時点で気になっていたスライドの渋さから。
開封レビューでも紹介している通り、渋いもののちゃんと動いてくれるのでそこまで致命的では無いのですが、マルイのスムーズさに慣れているとやっぱり気になってしまいますね…。

先日サバイバルゲームに持っていってシューティングレンジで撃ったりスライドをガシャガシャ動かしたりして慣らしていたのですが、それだけでかなり動作は改善されました。

家に持ち帰り、分解してみた所、グリップ側のシャーシの塗装が削れて銀色になっている箇所が見受けられました。

SIG P220 ICのシャーシ(Integrated Chassis System)は、前側、中腹、後ろ側の3箇所に膨らみがあり、この膨らみによってスライドのガタツキを抑えているのだと思うのですが、この膨らみが必要以上に膨らんでしまっているのか、抵抗になっているようで、上の写真の通り明らかに削れてしました。

尚、この赤矢印の部分は特に膨らみも無いのに、やたらと削れていました。
もしかしら、シャーシ自体が歪んでしまっているのかもしれません…。(反対側はこんな風には削れていませんでした)

また、ここは使っていれば必然的に削れていく部分ではあるのですが、ハンマーやブリーチも同様に擦れて削れていました。

これもあまり気にする事では無いとは思うのですが、チャンバーも少し削れていました。
ブローバック時に、アウターバレルの赤矢印の部分と擦れて削れているようです。

この部分には箱出し状態ではグリスは塗布されていないのですが、削れているという事は何かしらの抵抗が生まれているという事なので、塗布しておいた方が良さそうです。

という訳で、この辺りの削れ具合を踏まえて少し調整していきます。
まず、シャーシでガッツリ削れていた部分とハンマー(赤矢印の部分)を400番の紙やすりを使って削っていきます。

シャーシを削る量はほんの少し(塗装を少し削る程度の量)で大丈夫です。
削りすぎると逆に動作が悪くなる可能性がありますし、間違いなくスライドがガタガタになってしまいます。

ハンマーは、ブリーチと干渉する部分をよく見ると、少しエッジが立っている箇所があったので滑らかになるように削っていきます。

また、スライド側のこの部分もほんのちょっとだけ削ります。
ここも少し突起が大きく、シャーシと干渉していたので…。

最後に、粘度の低いグリスを塗布します。
今回はGAW G-LUBEを使いました。(新発売になったデカボトルを買ったので早速使います)

ちなみに、今まであった小さなボトルは内容量10mlで1296円なのですが、新発売になったデカボトルは内容量が10倍の100mlに増えているにも関わらず2700円と、超お買い得です。

あと、リコイルスプリングガイドにもG-LUBEを少し塗布しておきました。
これも高速で動くパーツですし、スプリングとスプリングガイドは絶対に擦れますからね…。

結果、このような動作になりました。

箱出し時点で度々発生していたスライドの閉鎖不良は、もう起きません。
また、若干ながらスライドのブローバック速度も上がり、箱出し状態よりも更にキビキビ動くようになりました。

マガジン温度23度でここまでしっかり動けば文句は無いでしょう。

箱出し時点でも作動性は結構良い感じだったのに、微調整後は東京マルイ製品(例えば旧M92FシリーズやGlock等設計の古い製品)に似た作動性にまで向上しました。

流石に最近出たUSPやXDMのようなガツンガツン来るリコイル、非常に速いブローバック速度ではありませんが、これだけしっかり動けば十分に楽しめると思います。

飛距離と集弾性、使用可能な弾の重さについて

開封レビュー段階では「HOPの突起が少ないから、重い弾使えないかも…」なんて書いたりしてましたが、全然問題なく使えました。

驚いた事に、0.28gを入れてHOPを最大にすると、鬼HOPになるレベルにHOPはしっかり掛かりました。

HOPを最低にするとちゃんとノンHOP状態になっているようで、0.20gでも大きくドロップする弾道になりました。
その為、0.20gよりも軽い弾も撃ち出せそうですが、これは未検証。
まあ、普通は0.20g〜の重量を使うと思いますし…。

という訳で、SIG P220 ICで使用可能な弾の重量は0.20g〜0.28g以上といった感じでした。
0.28g以上の弾は流石に持っていかなかったので未検証ですが、0.3gとかも平気だと思います。(そんな重い弾をハンドガンで使う機会とかまず無いと思いますけど)

また、上記の通り非常にしっかりHOPが掛るので、飛距離もとてもいい感じで、東京マルイのガスブローバックハンドガンを撃っているような感覚でした。
0.25gを使って適正HOPにすると、40m位はスーッと綺麗に真っ直ぐ飛んでいきます。

尚、この時の初速は62m/s(東京マルイ 0.25g バイオBBで計測)程度でした。

こんなにしっかり飛ぶとは思ってもいなかったので、「これ、本当にタナカのガスブロハンドガンか?」と思いましたね…はい…。

また、集弾性も文句のないレベルで、ガク引きしないようにしっかり狙えば30m先の50cm程度の円盤なら普通に当てれますし、連続で撃っていてもフライヤーや弾ポロなど変な挙動をする弾には一度も遭遇しませんでした。

流石に1マガジン連続射撃してマガジンが冷えてしまうと飛距離も不安定になってしまいますが、こればかりはガスガンの宿命ですので…。
それ以上に、マガジンが冷えてもしっかり動く、SIG P220 ICはかなり優秀だと思います。

尚、燃費についてはガス(HFC134A)を満タンにして2マガジン位(40発)は撃つことが出来ます。
ただし、2マガジン目の半分を超えた辺りから、少し挙動が不安定になってくるので、基本的には1マガジン撃ち切ったら再チャージするのが良いと思います。

タナカ SIG P220 ICの総評

これは良い銃です…。
よくここまで進化したな〜と感動しました。

しっかり動いて、良く飛んで、良く当る。
もう、これ以上この銃ではやる事が無いんじゃないですかね…。

KSCのガスガンがSYSTEM7になった時以上の感動があると思います。
タナカ SIG P220 ICは、それくらいの進化具合がある製品だと感じました。

この調子で他のガスブローバックハンドガン(特にブローニング ハイパワー)をリニューアルしてくれないかなぁ…。


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