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Volante Airsoft STRATOS ブローバックユニット M1911/MEU/Hi-CAPA用 大容量ピストンを買ってみた(トラブル報告あり)

記事作成日:2018年7月3日

Volante Airsoft製のブローバックユニット、『STRATOS』の新作が登場したので買ってみました。
こちらの製品は東京マルイ系のM1911/MEW/Hi-CAPA対応の製品になります。

説明書に書いてある通り、M45A1は新型の専用ブリーチが搭載されている為、当商品は非対応。
また、恐らくデトニクスやストライクウォーリアも同様にブリーチの構造が異なる為、非対応だと思います。

尚、去年に登場した同社製Glock用ブローバックユニットのレビューはこちらから。

※上記記事で紹介しているGlock用STRATOSブローバックユニットは初期モデルで、現在流通しているモデルとは若干仕様が異なります。

という訳で、『Volante Airsoft STRATOS ブローバックユニット M1911/MEU/Hi-CAPA用』を見ていきます。
外観は銀色の塗装(メッキ?)が施されています。
シリンダーノズルは黒色の樹脂製で、表面は少しザラザラしています。

よく「強化ノズル」とかいう名前で売られているノズルの質感に似ている気がします。
単なるABSでは無いのかな?

カスタムスライドのエキストラクターを取り付ける際、簡単に取り付けができるように、ブリーチ後部のスペーサーが樹脂製で取り外し可能な仕様になっています。
純正スライドで使う場合はあまり気にしなくても良い箇所だと思います。

Glock用STRATOS ブローバックユニットの時とは異なり、マガジンのガスルートパッキンは純正のまま使う事が出来ます。
しかし、ガスルートの穴の大きさはマガジン側よりシリンダーノズル側の方が大きいです。

狭い所から広い所に流れるので問題は無いとは思いますが…。

尚、シリンダーノズルの構造としては、Glockと同様にシリンダーが2段階になっており、通常よりも大幅にシリンダー容量を稼ぐ事が出来る構造になっています。
ただ、私が購入した個体はシリンダーがスカスカで、こんなのでいいのか?と思えるサイズのOリングが付いていました。

という訳で、こちらのブローバックユニットを東京マルイ ハイキャパ4.3に組み込んでいきます。

純正ブリーチとの比較はこんな感じ。

裏側

シリンダーノズルのアップ。
ガスルートパッキンと接する部分に加え、ノズル部分の段差の角度とかも微妙に違っているようです。

重量はVolante Airsoft STRATOS ブローバックユニットが45g、純正が48gと若干STRATOS ブローバックユニットの方が軽いようです。

ブリーチ後部のネジには予めネジロック剤が塗布されていました。

ポン付けOKでした。
ズレ、変な隙間等は無く、スライドの動きも特に変化なし。

しかし、マガジンを入れて撃ってみるといくつかの問題が発生しました。

問題1 マガジンが叩き込まないと入らなくなった

今までは普通に入れるだけでマガジンが入っていたのですが、力を込めて入れないとマガジンキャッチのロックが掛からなくなってしまいました。
最後のコンマ数ミリといった所で止まってしまいます。

また、マガジンを抜こうとしてマガジンキャッチボタンを押すときも何かに引っかかったような感触があり、力を入れて押し込む必要がありました。

問題2 スライドが後退状態で固まる

スライドが後退状態で固まってしまいます。
スライドストップは見ての通り、解除された状態です。

一旦マガジンを抜いてスライドを叩いて無理やり戻してやると、元に戻ります。
毎回起きるわけではなく、たまに発生します。

問題3 スライドストップが効かない

スライドを手で引いた時や、指でスライドストップを押し上げながら撃った時はちゃんとスライドストップが掛かるのですが、普通に撃っているとスライドストップが掛かりません。

問題4 スライドの閉鎖不良が発生

スライドが後退状態で固まってしまうのと同じくらいの確率で閉鎖不良が発生します。
空打ちでも発生するので、弾の有無とは関係無さそう。

スライドを強く押すと、閉鎖されます。


Glockの時でも一筋縄では行かなかったVolante Airsoft STRATOS ブローバックユニット、今回も一筋縄では行かなさそうです…。

細部を再度見ていった所、まずマガジンの上面(ガスルートパッキンの後ろのダイカスト部分)が削れている事が分かりました。

マガジンとブリーチに問題があるのか?と思ってブリーチを取り外した状態で確認した所、どうやらマガジンとブリーチが干渉しているようでした。
『問題1』と『問題4』の原因は間違いなくコレでしょう。

もしかしたら2と3の問題もコイツが原因という可能性も高そうです。

このブリーチ中央の突起が邪魔なんですよね…。
本来(純正ブリーチ)は、ハンマーをしっかり起こす為にブリーチの一番うしろにのみ突起というか出っ張りが付いているのですが、なぜかVolante Airsoft STRATOS ブローバックユニットではブリーチ全体が出っ張っています。

そして、この出っ張り、肉薄過ぎて下手に削れないんですよ…。

さて、どうしたものか…。
マガジン側を削るとかそんな面倒くさい事したくないですし、そもそもそんな事したらマガジンに互換が無くなってしまう…。
かと言ってブリーチを削るには先述の通り肉薄すぎる…。

とりあえずほんのコンマ数ミリ程度の話なので、フライスで慎重に削ってやれば大丈夫な気もしますが…怖い。

尚、うまく動いたタイミングでの初速を計測しましたが、純正ブリーチと特に変化はありませんでした。

また、Glockの時とは異なり、ブローバック速度の変化はあまり感じられず、リコイルが少し強くなったのかな?といった程度。

冷えたマガジンを使った際の挙動も、物凄く良くなる訳ではなく、スライド後退不足による動作不良がちょっと起きにくくなる程度。

もしかしたら、この辺りはマガジンとブリーチの干渉問題を解決すればまた少し変わってくるのかもしれませんが、現状だとお金と手間を掛けてまで組み込む必要は無いのかな?といった印象があります。
もっとも、ちゃんと動いていない状態での評価なので、追々調整を行った上で再度評価し直した方が良いでしょうね…。


【2018年8月2日 追記】

Volante Airsoftの中の人からアドバイスを頂き、ブリーチを修正してみました。
メーカー側でも改修するそうです。