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PVS-31タイプ ナイトビジョン、BNVD1431のレビュー(WHS1 GEN2)

記事作成日:2019年11月19日

ナイトビジョン界隈で話題(?)なPVS-31ライクな双眼ナイトビジョン、BNVD1431を知人からお借りする事が出来たので、レビューしていきます。
こちらのナイトビジョンは中国メーカーがPVS31を分解・解析して精巧にコピーした上で、色々と改修を加えた製品のようです。
PVS31の形状をコピーしつつ、より合理的な設計に改修したレプリカといった感じでしょうか…。

尚、BNVD1431のコンプリート品は何種類かあるのですが、今回お借りした製品は増幅管がWHS1(第2世代 中国緑管)の製品で、583,700円で購入したとの事です。

それにしても、ナイトビジョンまでコピーされるなんて…。
しかも形だけのダミーNVやCMOS/CCDカメラの奴じゃなくて、ちゃんと増幅管が組み込まれた本当に使えるナイトビジョンですよ…。

Twitterのハッシュタグ『#bnvd1431』で調べていただくと、色々出てきます。
今まではディーラーと直接取り引きを行う事によって入手する事が出来たのですが、今後は海外製エアガン輸入販売サイトの「南蛮堂」さんが日本代理店となり、販売をするようです。

価格などに関しては未定だそうなので、追って南蛮堂さんからアナウンスがあるでしょう。

現状は、ボディー(ガワのみ)、ボディー+レンズキット(管なし)、コンプリートの3種類のラインナップがあり、管の世代はGEN2、GEN3で、緑管や白管(ホワイトフォスファー)を選ぶ事が可能です。
管のサインナップの詳細は下記の通り。

  • WHS1:GEN2 中国緑管
  • 132G:GEN2 ロシア白管
  • 101GS:GEN3 ロシア白管(FOM1800)
  • 101GF:GEN3 ロシア白管(FOM2000)

尚、ボディーのみやレンズキットなどの「自分で組み立ててね」仕様の場合、公式で使えると言われている管はMX10160との事です。(あんまり増幅管に関する知識が無いんですが、PVS31とかPVS14で使える管みたいです)

という訳で、そんなBNVD1431のWHS1管入りをレビューしていきます。
お借りしている物なので、見ての通り新品箱出し状態ではありません。

バトラーキャップやレンズカバーが入ってたりしますが、これらは外してレビューを行っていきます。

BNVD1431本体の紹介をする前にケースから。
BNVD1431を購入するとこのようなナイロンポーチというか、ケースが付属します。

生地はCORDURA FABRICですが、割としっかりした造りになっておりクッション性も十分にあるので、普通に実用的なNVGケースだと思います。
ケース裏側はこんな感じで、MOLLEに取り付ける事が出来るようになっています。

という訳で、BNVD1431の紹介です。
形だけのレプリカナイトビジョンとは違い、ちゃんと増幅管も入った本物のナイトビジョンです。

冒頭でも述べていますが、こちらのナイトビジョンはPVS-31を模して作られている物です。

L3 AN/PVS-31

ただ、細部で使用が違っている箇所があり、分かりやすい所で言うと、対物レンズASSYがPVS14型になっていたり、本家PVS31ではオミットされている視度調節ノブがPVS14と同じような形状で搭載されています。

反対側はこんな感じ。

裏側はこんな感じ。

重量はバッテリー込みで602gでした。

ヘルメットマウントに取り付ける為のシューはWilcoxタイプです。
アルミ製でガッチリしています。

対物レンズ側から見るとこんな感じ。
青いコーティングが美しい。

接眼レンズ側はこんな感じで紫〜青の反射が確認出来ました。
私が持っているPVS14と見比べると少し色が薄いような感じがしました。

参考までに、PVS14の対物レンズと接眼レンズのコーティングはこんな感じ。

PVS-31形状なので、このように片側のみ持ち上げる事も可能です。
通常時は両目で覗いておき、必要に応じて片側を跳ね上げる事が出来るのが、PVS-31の便利な所だと思いますが、しっかり再現されています。

ヒンジはこんな感じ。
ヒンジの回転を固定するためのノブもしっかり動きます(しっかりロックされます)。

電池は単三電池1本です。

尚、ハウジング側面には外部電源用のコネクタも設けられているので、PVS31用の外部バッテリーを持っている人はそれを使う事が可能です(PVS31のバッテリーパックを使っての通電動作報告あり)

BNVD1431用のレプリカ バッテリーパック(もちろん、ちゃんと使える奴)は2019年12月頃の発売を予定しているそうです。

電池ボックスの上に電源ボタンが付いています。
このノブみたいなの(赤矢印)を押すとNVの電源が入ります。
消灯する時は長押しか、ナイトビジョンを跳ね上げる事で電源がOFFになります。

対物レンズ側にはフォーカス調節用のノブが付いており、右目、左目でそれぞれフォーカスを調節する事が出来ます。
PVS14ライクな形になっていますね。

尚、内側には30mmのネジも付いており、カメラ用のレンズフィルターを取り付ける事が可能です。

接眼レンズ側には視度調節ノブが付いています。(これはPVS31には備わっていない機能)
アイカップなどを取り付ける為のアイピースリテーナーが付いていますが、こちらは別途調達した物との事です。(純正では付属しない模様)
アンバーフィルターを取り付ける事も可能です。

という訳で、外観の紹介はこんな所で、外で覗いてみました。
場所は近所の河川敷、時間は深夜2時で街頭が全く無い場所を選択。

肉眼だと15m位先までは物の形をしっかり確認出来る程度の明るさはありますが、カメラ(フラッシュ無し)で撮るとこの有様です。(シャッター速度は1/15、ISOは6000)
物陰に隠れている人を探すなら10m位が限界…といった暗さでしょうか。

という訳で、BNVD1431でこの風景を覗いてみます。
写真左が左目、右が右目の像です。

若干のノイズはありますが、かなり明るく、しっかり見えていると思います。
正直な所、こんなに暗いのにGEN2でもここまで見えるんだな…と感動。割と侮れない。

何よりブラックスポットの一切無い、綺麗な像に感動…。
小さなブラックスポットすら見当たりませんでした。(まあ、新品の管ですからね…)

あと、やっぱり双眼は立体視が出来るのが素晴らしいですね。
物の距離感を掴みやすいので、どの程度先に何があるのかが分かりやすく、移動時も違和感無く歩く事が可能です。
写真や映像だとその感じを伝えられないのが残念ですが…。

友人2人に立って貰って撮ってみました。
距離は15〜20m程度です。

続いて、IRライト(850nm)を併用してみました。
明るくなる事によって、輪郭がくっきりとし、ノイズも減りますね。

IRライトを照射している時の様子を動画で撮ってみました。

人に照射するとこんな感じになります。
距離は15〜20m程度です。

最後にIRレーザー(G&P DBAL-A2)です。
まあ、問題無くしっかり視認できています。

私の持っているPVS14との比較はこんな感じ。
確かに明るさは第3世代増幅管が搭載されているPVS14の方が明るく、解像度も高いですが、ぶっちゃけBNVD1431でも十分使えるレベルだと思いました。

IRイルミネーターと併用すれば索敵も十分行えるでしょうしね。

何よりGEN2管ではあるものの新品のPVS14とほぼ同額で双眼が手に入るって相当なコストパフォーマンスだと思います。
更に、GEN3の白管モデルに至ってはアメリカ製では考えられない位の安価で購入できると考えると…うーん…恐ろしや…(ロシア管だけに)

BNVD1431はどうしても双眼が欲しいけど、なるべく安く済ませたい。もしくは入門機としては割と良い価格帯の製品なのかもしれません。


PVS14とBNVD1431の比較を行いました。
詳細は下記からどうぞ。