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東京マルイ デザートイーグル 50AEの初速を下げました(フローティングバルブ・ピストンの調整)

記事作成日:2020年3月19日

箱出し状態の初速が非常に高い東京マルイ デザートイーグル 50AEの初速を下げる事にしました。
法的な問題は無いにしても、夏場はかなり危ない初速になってしまうのは個人的にはいただけないので、初速を下げる事にしました。

箱出し状態だとマガジン温度35度で90m/s前半とかなり高めなのです。
関連性は不明ですが、10インチモデルでもインナーバレルの長さは6インチモデルと同じなんですよね。

そして、マガジン温度50度で98m/sを記録。これは宜しくない。
夏場の屋外だとこれくらいの温度になる事ありますからね…。

初速を下げる方法はいつものフローティングバルブスプリングカットです。
リコイルを犠牲にはしたくないのでハンマースプリングやマガジン側は一旦そのままです。

という訳で、必要な所まで分解を勧めます。
スライドを外し、リコイルスプリングを外します。ここまでは通常分解。

続いて、バレル部とスライド部を分離させます。
まず、写真の位置までバレル基部を動かします。

後は、少しスライドを広げながら片側をグッと押してやるだけです。
片側が外れたらもう片側はすんなり外せます。

これでバレル側とスライド側を分離させる事が出来ます。

そういえばデザートイーグルってHOP無しの状態でもちょっとだけ突起出てるんですね。
ちなみに、デザートイーグルのチャンバーパッキンは専用品なので特に替える予定はありません。

続いて、スライド側を分解していきます。
まずセーフティレバーを外したんですが、単にブローバックエンジンにアクセスするだけなら、ここは外す必要が無かったですね…。

続いて、スライドに入っている金属製のインナーシャーシと樹脂製のガワをつなぎとめているダミーのガスピストン部を外します。
六角レンチを差し込んでネジが空転しないようにした状態で、プライヤーを使ってガスピストンを回すと外しやすいと思います。

続いて、ファイアリンクピンがある所に刺さっている六角ネジを外します。
この六角ネジはインナーシャーシとピストンの固定に使われており、これと先述のリコイルスプリングガイドを外す事でインナーシャーシを完全に分離させる事が出来ます。

分離させるには、ローディングノズルの下部辺りに空いている穴に細い棒を突っ込んでテコの原理でグイッと押し上げてやると良いと思います。(上の写真右側)

結構タイトなので、破損させないように慎重にインナーシャーシをズラしていきます。

という訳で、これでインナーシャーシを分離させる事が出来ました。
こうなればピストンも外せます。

ピストンとシリンダーはそれぞれこんな感じ。
ピストンはカップ型ではなく金属製のパーツにOリングが付いているタイプ。
シリンダーは一般的なガスブローバックハンドガンでよく見られる形状をしていますが、流石に大口径ですね。

ローディングノズルのリターンスプリングがインナーシャーシに引っかかっているので、それを外せばローディングノズルを分離させる事が出来ます。

ローディングノズルの内側には一般的なフローティングバルブスプリングとフローティングバルブが詰まっています。

全体的に特殊な形状をしているパーツが多いデザートイーグルですが、この辺りは同じなので一般的な調整方法が使えます。

温まったマガジンでも安全に使えるように、初速を下げていきます

という訳で初速を下げていきます。

冒頭でも述べたとおり、今回はフローティングバルブスプリングの硬さを調整する事で初速を下げようと思っています。

このスプリングを1.5巻き程度カットします。
尚、これ以上カットするとフローティングバルブがガタガタ動いてしまい、初速が不安定になるだけなので、正直スプリングカットをするならこれ位が限界だと思います。

セッティングによって変わってきますが、経験上1巻カットで10m/s近く下がります。
一気にガツンと下がってしまうので、カットしすぎには要注意。

尚、海外製ガスガンだとスプリングカットだけでは初速の低下が控えめなので、スプリング自体を柔らかい物に変えてしまう事も多いです。

私はよくフローティングバルブスプリングの硬さを調整して初速を下げる方法を取るのですが、これの利点は楽である事と、銃口側に流れるガスの総量を減らす事が出来るので、ハンドガンを弄るのに特に向いていると思っている為です。

バレル長が長いライフル系の場合、もう少し考えないと弾を加速させる為のガスが足りなくなってしまい、初速や弾の飛び具合が不安定になりやすいのですが、ハンドガン程度のバレル長だとそういうのは気にする必要が無いですからね。

続いて、これはやってもやらなくてもどっちでも良いと思ったんですが、ピストンのOリングをもう少しタイトにしました。
まず、ピストンからOリングを外します。

そして、ピストンとOリングの間にシールテープを挟み込む感じにしました。

このパーツはタイトにし過ぎるとブローバック時に無駄な抵抗となりリコイルを弱くしてしまったり、動作不良を起こしたりする事がありますが、ルーズ過ぎるとブローバックエンジン側に流れたガスを逃してしまい、勿体ないのでちょうど良い塩梅で調整するのが良いと思います。

どの程度がちょうど良いかは正直勘だと想うんですけど…。

という訳で、調整はこんな所で組み立てていきます。
デザートイーグルのスライド組み立て時にはいくつか面倒な所があります。

まず、ローディングノズルのリターンスプリングですが、写真のようにUの字になっている部分を外側に向けておかないとうまく組み込めません。

そして、このリターンスプリングはインナーシャーシに組み込んだ時に写真左の位置までしか届きません。
あと数ミリ後ろの所に引っ掛ける必要があるので、細い棒で引っ掛けて引っ張り、インナーシャーシに取り付ける必要があります。

後はシリンダーを取り付ける向きですね。
この向きにしておかないと、後で苦労します。

デチューンの結果について

という訳で、こんな具合の初速になりました。
尚、箱出し環境での計測時と同様にガスはHFC134A、弾は東京マルイ 0.20g樹脂弾を使っています。

まずは常温(20度)ですが、初速が63m/s後半位になりました。
箱出し状態で初速は75m/s前後の初速だったので、12m/s程度の初速低下でした。

続いて、30度の状態。
箱出し状態だとこの時点で90m/s近い初速が出ていた(少しマガジンを温めると一気に初速が上がっていた)のですが、デチューンの結果70m/sと初速の上昇を抑える事が出来ているようでした。

その次、40度での状態です。
73m/s後半、74m/s近い初速になりましたが、やはり初速の上昇を抑える事が出来ています。

最後に50度。
箱出し状態では98m/sという初速を叩き出した温度ですが、77m/sと21m/sもの初速低下を実現しました。

「初速低すぎじゃね?」って思う人も居るかもしれませんが、個人的にはガスブロハンドガンってこれ位で良いと思うんですよね…。
そんな40mも50mも狙う訳じゃないですし…。

まあ、実を言うとデザートイーグルはメイン銃として使える性能を求めていたので、40度位の温度の時には80m/s位の初速を出したかったんですけどね…。

という訳で、初速調整はこんな所です。

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