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マウント変換くん新作、T1/T2マウント→RMR/Docterを作りました。

記事作成日:2020年8月3日

以前、Aimpoint micro T1/T2系のマウントを20mmレールに変換する為のアタッチメント、T1/T2マウント→ピカティニーレール変換アタッチメント『マウント変換くん』を作成してレビューしましたが、バリエーション違いとしてT1/T2マウント→RMR/Docterを作ってみました。

出力出来た物はこちら。
DMM 3Dプリンターサービスで出力した製品で、材質はPA12GB ブラック(MJF)になります。
前回作ったマウント変換くんと同様、T1/T2互換マウントを採用している、Vortex Crossfire Red Dotの付属マウントから採寸しています。

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こちらはT1/T2系のマウントベースに取り付ける事により、Trijicon RMRやDocterレッドドットサイト用マウントとして使う事が出来るアタッチメントになります。

対応するDocterとRMR(共にレプリカ)

RMRとDocterはそれぞれ取り付け用のネジ穴の位置が微妙に異なっているので、こんな感じでRMR用とDocter用をそれぞれ用意しています。

尚、このマウントはRMRやDocter系のマウントベースに付いている突起(写真赤矢印)を意図的に排除しています。
これによりネジ穴の位置以外の相性問題というか、余計なトラブルを減らしています。

RMR互換やDocter互換を謳っている製品でも、この突起の位置が異なっている個体があり、マウント出来ないという問題が起きる事があるので、今回は排除しました。

また、対応するT1/T2マウント側ですが、基本的にはネジ穴の位置さえ合っていればだいたい取り付けられるようにはしています。
例えばこのようなマウント中央に突起があるタイプでも、よほど特殊なサイズになっていない限りは使えるはずです。(少し大きめに逃しを設けています)

という訳で、このアタッチメントをT1/T2マウントに取り付けていくのですが、ネジ山などが作られていないのでこのままでは取り付ける事が出来ません。
流石にM3x0.5のネジ山を3Dプリントで出力する事も出来ません。

なので1/T2マウント→ピカティニーレール変換アタッチメントでもやったように、データ上は下穴サイズの穴を開けておき、出力後にタップを立てていきます。

また、今回はRMR/Docterという着脱の頻度が比較的高め(電池交換時など)の製品をマウントする為、ネジ山を強化する為にヘリサートを埋め込む事にしました。
尚、マウントとヘリサートはロックタイト425(金属と樹脂を接着する事が出来る)で接着しました。

今回埋め込んでいるヘリサートはねじ込みインサートととも呼ばれる、バネのような形をしている製品になります。

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このヘリサートを取り付ける事で、M3x0.5のネジ山が作られます。

という訳で、出来上がったマウントはこんな感じです。

こんな感じでRMRやDocterを取り付けるネジ穴にヘリサートが入っており、強度が上がっています。(流石にメチャクチャなトルクを掛けると壊れたり外れたりしますけど)

尚、ヘリサートの深さ(ネジ穴の深さ)は5mmあります。
当初2.5mmで作ってたんですが、簡単にモゲてしまったので強度を考慮して5mmにしました。
そのせいでこのプレートの厚みは無駄に5.5mmあります。

後はT1マウントに取り付けます。
尚、こちらのネジ穴にはヘリサートは入っていません。
まあ、入れるスペースが無かったので入れていないだけなんですが、こちらは頻繁に着脱するような部分でも無いので別に良いかなと…。

蛇足ながら試作品はヘリサート(ねじ込み式)ではなく圧入式の真鍮インサート物を入れていました。
しかし、PA12GBという材質の問題なのか、素材が硬すぎて圧入が手作業だとうまく出来ず、熱圧入も素材が溶けるほど温めないとあまり変化を感じなかったので、歪んでしまったり潰れてしまったり、そのくせ簡単に抜けてしまったりとトラブルが多発したのでヘリサートに変更しました。
ナイロンで試した時は圧入簡単だったんですけど…。

RMRをT1互換マウントにつけてみた

という訳で、まずはRMRの取り付けです。
マイクロリフレックスサイトは全体的にT1マウントよりも少し小さいので、こういう風にマウントさせると前後が若干余ったような感じになります。

異なる規格の製品をマウントさせているのでこればかりは仕方がないかなと思います…。

ただ、はみ出している所の違和感がなるべく少なくなるように、ドットサイトの取り付け位置を微調整しています。

銃に取り付けるとこんな感じになります。
感覚的にはLower 1/3 Co-WitnessのマウントにT1を取り付けた状態より少しだけ高い感じです。

ちなみに、一応マグニファイアと組み合わせて覗く事も出来ます。
かなりギリギリですけど…。

DocterをT1互換マウントにつけてみた

続いて、Docterレッドドットサイトです。
こちらもRMR用のネジ穴と同様にドットサイトの取り付け位置を調整してなるべく違和感が少なくなるようにしています。

はみ出している領域はこんな感じです。

銃に取り付けるとこんな感じ。

ちなみに、東京マルイ マイクロプロサイトもDocterマウントとネジ穴の位置が同じなので取り付ける事が可能です。

他にもHOLOSUNやVortex、BURRIS、SIG SAUER、VectorOptics、NovelArmsなどのメーカーからもRMR/Docterマウント互換のドットサイトが出ているので、そういったメーカーの製品を取り付ける事も可能です。

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