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BOLT MP5K P.E.A.K.E.R. B.R.S.S.を分解していきます

記事作成日:2020年8月31日

少し間が空いてしまいましたが、BOLT MP5K P.E.A.K.E.R. B.R.S.S.を分解していきます。
箱出し状態での外観や初速などのレビューはこちらから。

という訳で、まず外装パーツを色々外していくのでレシーバー後部の蓋を外します。
このパーツの固定は本来はピン2本なのですが、BOLT MP5Kではピンではなくネジになっており、更にQDスイベルの奥に付いているネジを外す必要があります。
早速独特な分解方法が必要な感じですね。

これで蓋と、蓋にくっついているリコイルユニットを外す事が出来ます。

左側の写真の映ってるスプリングはリコイルユニットの前側に入っている物です。

続いて、ハンドガードやマグウェル近くのピンを抜きます。
マグウェル近くのピンを抜けばマガジンキャッチも一緒に外れます。

後はグリップ側を少し下げながら後ろにズラせばアッパーとロアーに分離させる事が出来ます。
この際、配線がチャンバーに引っかかるのでチャンバーも一緒に外してしまうのが良いかもしれません。

ここで気づいた人も居るかもしれませんが、BOLT MP5KってVer3じゃなくてVer2系のメカボックスが入っているんですね。
なので、ロアー側に関しては他のMP5シリーズと同じ仕様になっているような気がします。
あと、ヒューズは備わっていないようです。

アッパーとロアーを分離したらチャンバーとインナーバレルも一緒に抜けます。

チャンバー周りの分解

チャンバーを分解するにはまず、HOPレバーを外します。
HOPレバーはレバーを固定しているプラスネジとピンを抜けば外せます。

ちなみに箱出し状態で微動だにしなかったHOPレバーですが、バラした状態でもやっぱり微動だにしませんでした。
原因はネジの締め込みのようで、ガチガチに固定されていました。

このタイプのHOP調整レバーはやっぱり嫌いですねぇ…。
10年以上この形のまま進化してないので、エジェクションポートから調整しようとする仕様場合、構造上どうしようも無いのかも知れませんが…。

HOPクッションは小さな穴の空いたゴムチューブで少し弾性はあるものの、比較的硬めな感じでした。
また、整形ミスなのか片側が不自然に窪んでました。(写真右)

バレルクリップを外せばバレルを抜く事が出来ます。
バレルクリップは先端がL字になっている少し外しにくい形状をしています。(クリップが柔らかいので、VFCで採用されている物よりかは外すのが楽ですけど…)

HOPパッキンは結構肉厚で硬めの物が入っていました。
70度くらいの硬度がありそうです。
HOPの突起は一般的な凸形状。

インナーバレルは長さ120mmで内径が6.0mmのステンレス製。
それにしてもBOLTって6.0mm好きですよね…。

BOLTに限らずこういう超タイトなバレルでありがちなんですが、切削時に出来たバリでBB弾が詰まってしまう問題が起きていました。
HOP窓の所でBB弾が引っかかるんですよね…。

フロント周りの分解

続いて、フロントサイトやアウターバレルなどのフロント周りを分解していきます。

まずスリンスグイベルを外せばマズルを外す事が出来ます。
その後ガスブロック部分の蓋を外し、コッキングハンドルのリターンスプリングを固定しているピンにアクセス出来るようにし、ピンを抜きます。

続いて、フロントサイト側面についているイモネジを外し、凄く分かり辛くて抜きづらい所(写真赤矢印)にピンが刺さっているので、2本のピンを抜きます。

こうする事で、フロントサイトを固定しているネジを外す事が出来るのですが、このネジ山が側面から刺さっているピンやらイモネジの影響でボロボロになっており、外すのに一苦労でした。
あと、外す時にカニ目レンチがあると便利です。

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続いて、コッキングハンドルを外します。
コッキングハンドルの根本に付いているイモネジを外す事で、取っ手の部分が抜けます。

続いて、アウターバレル基部を固定しているピンを抜くのですが、これが中々のくせ者で、ネジみたいな形の抜け防止の凹凸が付いており、単に引っ張るだけでは抜く事が出来ず、回転させながら抜く必要がありました。

正しい抜き方が分からないんですが、ペンチを使って回したのでピン本体とピンの周囲が傷つきました。
先にリューターなどを使ってマイナスドライバーを使えるように溝を掘って、ネジを緩めるように回せばレシーバーを傷つけずに抜けるのかも知れません。

ともあれ、これでアウターバレルと基部を外す事が出来ました。

ちなみにこのピンさえ無ければMAGPULのMP5K用ハンドガードを付ける事が出来ますし、ピンの周囲に出来た傷も隠れます。

私はこのハンドガードを付けたかったので、ここまで分解する必要があったのですが、普通はここまでバラす必要は無い気がします。

リコイルユニットを見ていきます

続いて、リコイルユニットを見ていきます。
BOLT MP5Kには同社製のリコイルユニット『P.E.A.K.E.R. B.R.S.S.』が搭載されています。

リコイルユニットはメカボックス上部の穴を通ってピストンに引っかかる、メカボックス上部に配置されるリコイルユニットとしては一般的な形状をしています。

リコイルウェイトは真鍮製で233gもの重量があります。

ピストンに引っかかる部分の突起は鉄で出来ており、結構強度は高そうな印象があります。
尚、ダミーボルトはリコイルユニットにネジ止めされているのですが、ネジ頭の半分が削られているので、結構強引な感じで付いているようです。

このリコイルユニットは前後に入っている2本のスプリングによってコントロールされています。
コッキングハンドル側に1本、リコイルスプリングガイド側に2本のスプリングが組み込まれています。

メカボックスを取り出します

次はメカボックスです。
セレクターレバーは左側の下部に付いている小さなプラスネジを外せば外れます。
右側はシャフトを押し出せば抜けます。

続いてモーターを外していきます。
グリップの底蓋を固定している2本のネジはタップネジなので何度も分解・組み立てをする場合は注意が必要です。
底蓋を外せばモーターを外す事が出来ます。

モーターの名前はBM300TL、BOLT製のハイトルクモーターです。
磁力の感じから恐らくフェライト磁石だと思います。

カスタムパーツとして単品販売されているBM300Tとは別物な感じですね。

ピニオンギアはD型、ブラシはレイダウンタイプです。

ロアレシーバーからメカボックスを分離させました。

上面が削り飛ばされているVer2メカボックスですね。
メカボックスに「M5K-105」とマジックペンで書かれています。

M5KはMP5Kの事ですかね。
105とは何でしょうね…。

メカボックスを開けるとこんな感じで結構綺麗な中身です。
ギアグリスは粘土高めの物が薄く塗られている感じです。

メカボックス上面が削られている事もあって、ネジが4本しかありません。
Ver3やVer6メカボに付いているような背骨もありません。
分解組み立てが簡単なのは良いのですが、強度的に大丈夫なのか気になりますねぇ…。

ちなみに、リコイルユニットによってメカボックス上部が凹んでいました。
そして、この凹みによりメカボックス上部がピッタリ閉まらなくなっていたのです…。

試射で100発撃つか撃たないか程度しか動かしていない状態でこんな感じなので、ちょっと箱出しドノーマルで使い続けるのは不安を感じてしまいます…。

リコイルユニットの可動範囲に関しても要調整箇所っぽい感じですね。

ギアはこんな感じで少し変わった形のBOLT製ギアが入っています。
明らかに特種な感じのギア比そうだったので計算してみた所、ギア比は22.56:1でした。
一般的な電動ガンのギアが18:1なので、それ以上にトルク寄りのギアである事が分かります。

軸受は6mmの金属製で接着などはされておらず簡単に外れました。
また、逆転防止ラッチは次世代タイプでした。
ちなみに逆転防止ラッチのスプリングはかなり硬い物が入っていました。

ピストンスプリングガイドはスラストベアリングなどが付いていない、シンプルな感じの金属製。
そういえばQDじゃないピストンスプリングガイドは久しぶりな気がします。

ピストンスプリングは不等ピッチでかなり固め。
いつも使っているスプリングの硬さ計測ツールが行方不明なので硬さを測れていませんが、感覚的には市販のM110〜M120程度の硬さがある感じです。

タペットプレートとノズルはそれぞれこんな感じ。
タペットプレートはVer2互換ですね。

ノズルはPOMっぽい質感でツルツルしています。
内側にシーリングのOリングが付いており、ノズルの先端はバッサリ削り落とされている感じの形をしていました。

長さは19.79mmと結構短め。(一般的なMP5Kのノズルは21mm)

シリンダーは加速シリンダーなのですが、400mm位のバレル長でも使えるシリンダー容量の物でした。
明らかなシリンダー容量過多ですね。
シリンダーヘッドはアルミ製。

シリンダーヘッドには大きめのダンパーが付いているのと、2重にOリングが付いていました。

ピストンはアルミ製、ピストンヘッドもアルミでした。
ピストンはリコイルバッファーを引く為の特種な形状をしています。

ピストンの重量は29gとアルミピストンの割には軽め。
まあ、重りも入っていないですし、ピストンも肉抜きだらけなので強度を維持しつつ重くならないようにしているのだと思われます。

ピストンヘッドの穴は結構広め。
ラックギアは次世代電動ガンや32:1ギアで使用するような、ハーフティースタイプでした。

ラックギアがハーフティースになっている理由はセクターギアの形状がこういう感じでスパーギアと噛み合う歯が飛び出しているからです。

ギア比が22.56:1と微妙にトルク寄りなので、次世代用や32:1ほどでは無い物の微妙に歯が飛び出しているんですね。

メカボックスがVer2系なのでトリガー周りはまんまVer2です。
この感じならVer2用のFCUを取り付ける事も出来そうです。

という訳で、これでBOLT MP5K P.E.A.K.E.R. B.R.S.S.の分解は以上になります。
カスタムの方向性に関しては概ね決まったので、パーツの調達やら加工を行っている最中なんですが…。