Vector Optics OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24 ショートスコープのレビュー | エボログ

Vector Optics OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24 ショートスコープのレビュー

2021年7月19日

最近発売された、Vector Optics Foresterとよく似た特性を持つショートスコープ、OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24をつぼみトレードカンパニー様よりご依頼頂いたのでレビューしていきます。

OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24はブラックとブラウンの2色のバリエーションがありますが、今回お借りしたのはブラウンになります。

尚、冒頭でも触れましたがこちらの製品はVectorOptics Foresterシリーズのショートスコープと特性がよく似ているので、VectorOptics Forester 1-5x24mm GEN2と比較できそうな箇所に関しては軽くForester GEN2と比較して紹介していきます。

VectorOptics Forester 1-5x24mm GEN2

内容物はスコープ本体とバトラーキャップ(予めスコープに装着されています)、ゼロインマニュアル、保証書、マウントリング、スルーレバー、クリーニングクロスといった感じ。

スコープに関する説明書は付属しませんが、光学サイトを取り付ける際の注意点やゼロインについての注意点、ゼロインの方法などが書かれた冊子が付属しています。

付属のマウントリングはVector Optics製のナイトフォースっぽいデザインの物が同梱されています。
高さはミドルサイズですね。

VICTOPTICS S6 1-6×24には予めバトラーキャップが装着されています。
写真左はバトラーキャップを開いた状態の様子です。

こういう付属品が付いてくるのはありがたいですね。
スコープの大きさを測ってから社外製品を選ぶ必要も無いですし、なによりバトラーキャップを単品購入すると2〜3000円はしますからね。

当レビューではスコープ本体の性能だけを確認する為に、バトラーキャップを外した状態でレビューしていきます。
という訳で、バトラーキャップを外したVICTOPTICS S6がこちら。

対物レンズ側はこんな感じ。
特に何もない、シンプルな形状です。

尚、チューブ径は30mmです。

ハウジングにはエレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルが付いています。

これらのダイヤルはゼロロック機能付きで、引っ張る事でロックを解除し、回す事が出来るようになります。
回転時にはカチカチと、しっかりしたクリック感のあるダイヤルで、1クリックで1/5MIL動き、最大で50MIL動かす事が可能です。

尚、ゼロリセット機能も付いており、ノブ部分をコインドライバーなどで外す事が可能になっています。

ゼロロックやゼロリセットはForester GEN2から搭載されているので、この辺りの仕様は似ていますね。

最近の普及価格帯の製品はこういう機能も充実してきているので本当に凄いと思います…。

ハウジング左側にはイルミネーションレティクルの輝度調節ダイヤルが付いています。
イルミネーションは赤と緑に切り替える事が可能で、それぞれ5段階で調節が可能です。

イルミネーションを使うには、輝度調節ボタンのキャップ(VICTOPTICSのロゴが入っている部分)を外し、CR2032電池を入れる必要があります。
電池は付属しないので、別途用意する必要があります。

パワーノブはこんな感じ。
程よいサイズの滑り止めが付いており、操作しやすいデザインになっています。

パワーノブの3倍の所にはスルーレバーを取り付ける為のネジ穴が空いており、こちらに付属のパワーノブをねじ込みます。
本体はブラウンですが、何故かパワーノブは黒色でした。

尚、単にねじ込んでいるだけなので使っている最中に緩んできてしまう可能性があります。
緩んだ状態でパワーノブを操作するとネジ山を壊してしまったり、外れてしまう可能性があるのでネジロック剤を使って緩まないようにした方が良い気がします。

パワーノブは1〜3倍までの間隔が広く、それ以降が狭くなっていくタイプです。
丁度3倍の時にパワーノブが真上を向くので、3倍を基準に使うと操作しやすい気がします。

接眼レンズ側の側面にはVICTOPTICSのロゴ、上部には1-6×24と視度調整の+/-の印が入っています。

接眼レンズ側はこんな感じで、視度調整ノブが付いています。
レンズ側がすぼんでいる、Foresterシリーズに近いデザインですね。

最近の普及価格帯のスコープではこういうデザインが取り入れられている製品が増えている印象があります。

レンズコーティングとレティクルを見ていきます

という訳で、いつもどおりレンズコーティングとレティクルを見ていきます。

まず、対物レンズと接眼レンズはそれぞれこんな感じ。
共にフルマルチコートとの事ですが、対物レンズは青よりの緑、接眼レンズは黄緑〜緑系といった感じで異なるコーティングのようでした。

一概には言えないとは思いますが、経験上青よりのコーティングが施されている対物レンズは緑系に比べて像が薄暗くなる傾向にある印象があります。

1倍で覗くとこんな感じ。
肉眼よりも若干薄暗いです。
レティクルはEtched glass VI-CTSIXという名前のようで、中央にドットがありその周囲にはホースシューがあり、左右に線が伸びつつ下方向にはホーラスレティクルみたいな三角形に広がる大量のドットが配置されています。
情報量がめちゃくちゃ多いです。

至近距離でサッと構えて撃つ、遠くのターゲットを弾道計算してしっかり狙って撃つ、移動するターゲットを撃つなどの要求を全部カバー出来る、非常に汎用性の高いレティクル形状だと思います。
尚、レティクルはSFPです。

この価格帯のスコープだとシンプルな十字レティクルであんまりレティクル形状に拘っている製品が少ない印象があるのですが、VICTOPTICS S6はかなり面白いレティクルを採用していますね。
この価格帯でこういうおもしろレティクルが使えるのは1つの強みだと思います。

また、アイレリーフが90mm〜140mm程度ありかなり長く、アイボックスも結構広めで雑に構えても覗ける程度の広さはあります。

倍率を上げるとこんな感じで、このスコープの凄い所は倍率を上げてもスコープのフチが大して変わらないという事です。
ただ、アイレリーフは3倍時点で95mm〜120mm、6倍で95〜110mmという具合で少しずつ狭く、短くなります。
ざっくり100mm位の位置に置いておけばどの倍率でも綺麗に覗けると思います。

尚、写真を見ても分かると思いますが、倍率を上げると像はどんどん暗くなっていきます。

イルミネーションを点灯させるとこんな感じで、中央のドットとホースシューのみ光ります。
尚、輝度は低めですが滲みも無く綺麗に光っています。

レティクルの輝度に関してはForester GEN2と似たような感じなので、昼間は使え無さそうです。

レンズの歪みとパララックス計測を行いました

いつもどおりレンズの歪みやパララックスを見ていきます。
スコープの倍率は1倍で2m先のディスプレイを覗いています。(この距離だとピントをあわせる事が出来ないので若干ぼやけていますが、ご了承下さい)

レンズは視野を広げる為に結構無茶しているようでソコソコ歪みがあります。
歪みの具合としてはForester GEN2と似たような感じです。
大きく違うのは1倍時でも少し拡大されているという点です(Forester GEN2では1倍時に縮小されていた)

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
一応ギリギリ円内には収まっていますが、結構グニグニ像が歪みます。
これもForester GEN2と似たような感じですが、Forester GEN2よりかはマシな気もします。

屋外で覗いてみました

屋外に持っていって覗いてみました。
場所はオペレーションフリーダムのシューティングレンジです。
イルミネーションは最大輝度でもうっすら色が乗る程度で、かえってレティクルの視認性を下げてしまっていたのでOFFにしています。

まず1倍の時の様子
歪み計測の時に気になっていた歪みは20m近い距離になるとマシになりますが、視点を動かすと歪んでいる事がしうっかり分かる程度の歪みはあります。(Forester GEN2並の歪み)

ただ、スコープのフチの方までぼやけたりせずにクッキリ見えているのは結構良いと思います。

倍率を上げる事によって像の歪みはかなり改善するのですが、1倍の時にはあまり気に成らなかった「像の滲み」が気になり始めます。
これはForester GEN2含めForesterシリーズでも同じような事が起きています。

3倍率の様子

最大倍率にするとこんな感じ。
像の滲みが更にはっきりと分かるようになり、よく見ると中央付近は綺麗ですが、レンズの外側にいくにつれて、滲みが大きくなっている事が分かります。

上下に並んでいる45mのターゲットを見比べると分かりやすいと思います。
レティクル中央に近い方の45の立て札はの下の方はクッキリしていますが、上の方や下の45の立て札は上下に色が赤と青に滲んでいるのが分かると思います。
また、横の40や50の立て札も同様ですね。

この像の滲みはレンズ性能が低い場合によく起きるので、この辺りで値段相応感を感じます。
スコープは光をあれこれ屈折させているのですが、その屈折の過程で本来1箇所に収束するハズの光が、収束しなくなるとこういう風な滲みが発生します。

尚、倍率を上げた際の像の暗さに関しては快晴の状態であれば全く気になりません。
ただ、薄暗い所だと明らかに肉眼よりも暗くて視認性が落ちる感じがあります。


という訳で、Vector Optics OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24のレビューは以上になります。

毎年のように普及価格帯スコープの新作が登場してくるこの業界ですが、本当に一昔前では考えられないような高コストパフォーマンスな製品ばかりで驚きしか無いのですが、このVector Optics OPSL22 VICTOPTICS S6 1-6×24もしっかり普及価格帯製品として十分なスペックを抑えられている製品だと思います。

そんな中で、VICTOPTICS S6の強みはやはりあのユニークなレティクル形状だと思います。

後は倍率が6倍まであるのでForester GEN2よりも1倍多いのも強みの1つですね。
倍率を上げてもそこまで覗きにくくはならないので、十分実用的なので、使い勝手の悪い高倍率という訳では無いのも良いですね。