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Vortex製スカウトスコープ、Crossfire II 2-7×32 Scout(CF2-31002)を買いました

記事作成日:2021年11月22日

以前、Burris製のスカウトスコープ、Burris Scout 2-7×32 Ballistic Plex Scope 200261を購入してレビューしましたが、実は同時に別の製品も購入していました。
共に取り寄せだったので、先に届いたBurrisをレビューしたという感じです。

そして、取り寄せをお願いしていたもう片方の製品、Vortex Crossfire II 2-7×32 Scout(CF2-31002)も届いたのでレビューします。
国内正規販売店のビノジャパンにお願いしました。

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本命はBurrisだったのですが、今まで見たことの無い製品を使うなら、比較対象が欲しかったので、Vortex製品も買った次第です。
共に大手有名メーカーですし、価格帯的にも割と入手しやすい価格だったのと、海外での「おすすめスカウトスコープランキング」みたいなのの上位に入っていたので、これを選びました。(Burrisも上位に入っていた)

内容物は説明書、スコープ(レンズカバー付き)、クリーニングクロス。

説明書はCrossfire2シリーズ共通の物のようで、Crossfire2 ScoutではなくCrossfire2 Riflescopeのものが入っていました。
まあ、基本的な操作方法とかは同じなので問題は無いと思いますが…。

という訳で、Crossfire II 2-7×32 Scoutはこんな感じ。
予めレンズカバーが付いています。

レンズカバーは樹脂製で前後にVortexのロゴが入っています。

レンズカバーを外した状態だとこんな感じ。

対物レンズ側のチューブ外径は約39.5mmです。

ハウジングはこんな感じでVortexのロゴが入っています。
チューブ径は1インチ。

エレベーテーション、ウィンテージダイヤルにはキャップが付いており、外す事でダイヤルにアクセスすることができます。

ダイヤルはカチカチとしっかりしたクリック感があり、Crossfireという廉価グレードでも操作感は悪くありません。
ダイヤルは1クリック1/4MOA稼働、最大で60MOA動かすことが出来ます。
尚、1回転辺りの稼働量は15MOAになります。

また、このダイヤルにはゼロリセット機能も付いており、コインドライバーでノブを外す事が出来ます。

パワーノブは同社製品らしいチェッカリングが入っています。

倍率は2〜7倍で、2〜3倍の間が極端に広く、50度近い角度があります。
それに比べて3〜7倍は間隔が狭く、特に5、6、7倍の間がかなり狭いですね。

接眼レンズ側はこんな感じ。
側面に製品名の刻印が入っており、接眼レンズの周囲に視度調整ノブのチェッカリングが入っています。
このチェッカリングも同社製品らしい、特徴的なデザインをしていますね。

尚、下部にはMADE IN CHINAのシールが貼られていました。

レンズコーティングと覗いた時の様子、レティクルを見ていきます

レンズコーティングは接眼レンズ、対物レンズ共に赤紫、ピンク色の特徴的なコーティングが施されており、以前レビューしたBurris Scoutよりも鮮やかな色味となっています。

普通のライフルスコープであるCrossfire 2は一般的なレンズコーティングであるグリーンマルチコートを採用しているので、Crossfire 2 Scoutではわざとコーティングを変えている事が分かります。
ただし、このコーティングがどういったものなのか詳細が分からず…。
オフィシャルの情報もFully Multi-Coatedとしか書かれていませんでした。

覗くとこんな感じになります。

写真左が2倍、右が7倍の状態で、スカウトスコープなのでアイレリーフはかなり長いです。
ただ、倍率を上げるとアイレリーフが短くなってしまい、2倍と7倍では最適に覗ける位置が大分違っていました。

事前に何倍で使うかを考えて、スコープの位置を調整する必要がある気がします。

レティクルはSCOUT V-PLEXというV-PLEXレティクルをベースにロングアイレリーフでも使いやすいように調整された物が採用されています。
普通のV-PLEXよりも線が太く、視認性が上がっているのが大きな特徴でしょう。

ライフルスコープでこの太さがあると「ちょっと太くない?」ってなるサイズがあるんですが、遠くから覗くと結構いい感じのサイズに見えます。
正直なところ、Burris Scoutよりもレティクルの使い勝手は良いと思いました。

ただ、Vortex Cossfire 2 Scoutはフチが太いです。(詳しくは後述する比較時に紹介します。)

Burris ScoutとVortex Crossfire 2 Scoutの比較

という訳で、先に届いていたBurris Scoutとの比較を行なっていきます。

まず、全長についてはVortex Crossfire 2 Scoutの方が長いです。
太さは大体同じですが、接眼レンズ側がBurrisの方がすらっとしておりスマートな感じがあります。

エレベーテーション、ウィンテージダイヤルは共にキャップを外して行う仕様。
Burris Scoutの方は調整機能しかありませんが、Vortex Crossfire 2にはゼロリセット機能が付いています。

パワーノブはBurrisが左回り、Vortexが右回りと回転方向に違いがあります。
これ、メーカーごとで違うのメチャクチャ困るんで統一されないですかね…。

覗いた時の様子はこんな感じで違いがあります。
Burrisはフチが薄く、レティクルが細い。
Vortexはフチが太く、レティクルが太いです。

この辺りは好みではあると思うんですが、より自然な感じで狙うことができるのはBurrisですが、サッと構えた時のレティクルを見失いにくく狙いやすいのはVortexな感じがしました。

マウントリングを取り付けます

マウントリングを取り付けます。
ちょうど同社製品のマウントリングを持っていたので、Vortex Pro Ring set 1インチ High(1.03インチ)を取り付けました。

EMG/Modify STEYR SCOUTに取り付けるとこんな感じ。

高さはちょうど良い感じ。
この銃に使うマウントリングの高さはHighが良いでしょうね。
Lowはもちろん、もしかしたらMiddleでもスコープとマウントが干渉してしまう可能性があります。

屋外で覗いてみます

いつもの河川敷で覗いてみました。
ターゲットとして使うのは250m先の木です。(写真赤矢印部分)

まずは最低倍率である2倍の状態だとこんな感じ。(右下がスコープ部分の拡大表示)
視認性は十分にありますが、コントラスト低めで全体的にすこしぼんやりしている感じ。
ただし、魚眼レンズのような歪みは確認出来ませんでした。

最大倍率である7倍ではレンズ周囲の像のブレが極端に現れます。
2倍の状態で全体がぼんやりしていた理由これのようです。

レンズのど真ん中以外は少し像がブレてるみたいですね…。

Crossfireシリーズといういわゆる廉価グレードの製品なので、レンズ性能に過度な期待はしていませんでしたが、これはちょっと辛い気が…。

手持ちカメラですが、動画でも撮ってみました。

パララックス計測

Burris Scoutをレビューした時にも使いましたが、約23m先の杭を使ってパララックス計測を行ってみます。
レティクルを杭の頂点に合わせて固定、視点を上下左右動かしてレティクルがどの程度ズレるかを見ていきます。
ズレが見やすいように倍率は7倍にしています。

具体的に何ミリズレてるかとかは分からないので、あくまで目安程度になりますが…。
あと、7倍だとこの距離ではピントが微妙に全然合わないですね。
Burrisの時はピント合ってたんですが…。

という訳で、視点を上下左右に動かします。
結果、それなりにズレてはいるようですが、ズレ具合はBurris Scoutの時とそんなに大差は無い印象。


というわけで、Vortex Crossfire II 2-7×32 Scout(CF2-31002)のレビューは以上になります。
これはこれでいい感じの比較対象となったと思いますし、Burris Scoutを使ってみて中々面白かったので、この製品も使ってみて更にスカウトスコープというジャンルの製品について認知を深めていければと思っています。

ちなみに、個人的には買うならBurrisの方が良いと思います。
価格差が2倍近くありますが、高くてもBurrisを選んだ方が良いと思います。
レンズ性能が段違いですので…。(まあ、だから高いんでしょうけど…)

オマケ

スカウトマウントが付いた銃以外に乗せたらどうなるのか見てみたんですが、やっぱり駄目ですね…。
バレルが短いとかそういう話じゃ無い気がします…。

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