【新パッケージ】HITCALL 生分解バイオBB弾 0.20g、0.25g、0.28gのレビュー
記事作成日:2021年12月6日
株式会社 晴和様よりHITCALL 生分解バイオBB弾のレビューをご依頼頂いたので、新パッケージになった0.20g、0.25g、0.28gの3種類のバイオBB弾をレビューしていきます。
HITCALL 超精密 生分解バイオBB弾 0.2g 4000発 高精度 高真球 ウォーター研磨仕上げ採用
HITCALL 生分解性 超精密バイオBB弾 0.25g 3000発 高精度 スナイパー&流速チューン向け
HITCALL 生分解性 超精密バイオBB弾 0.28g 2700発 高精度 スナイパー 精密射撃向け
尚、3種類のBB弾を1記事で紹介している上に普段なら別記事にする事が多いグルーピング検証なども当記事内に掲載している為、普段のレビュー記事の3倍近い長さになっております。
ご了承下さい。
HITCALL 生分解バイオBB弾の概要
- 内部気泡ゼロ
- 生分解性
- 正確な弾道を追求
- 高い寸法精度
という特徴を売りとしているバイオBB弾で、最初に製品拘り部分を紹介します。
品質と製造技術について
BB弾の研磨として一般的なベアリング研磨ではなくウォーター研磨という手法を採用、ベアリング研磨では真似できない高い寸法精度を実現しています。
また、ワックス不使用というのも製品の特徴としており、凹凸の無い表面で高い光沢感があります。
安全面への配慮
メーカーによってはBB弾は着弾時に粉々に砕けてしまう事がありますが、HITCALLのBB弾は粘り気のある特殊な鉱物を混ぜる事により、BB弾を砕けにくく、着弾時に潰れるようにしています。
これによりアイウェア、特にメッシュゴーグルの隙間からBB弾の破片が入り込むようなリスクを低減させる事が出来ます。
同梱されていたチラシを見る限り、ウォーター研磨による最高クラスの寸法精度というのを最大の売りとしている感じですね。
HITCALL 生分解バイオBB弾のレビュー
尚、レビュー用の新パッケージ品をお送り頂く前にサンプルとして旧パッケージの製品を頂き何度か使わせて頂いたのですが、販売価格に対して凄い性能の良いバイオBB弾だと感じていました。
※旧パッケージ版と新パッケージ版の違いはパッケージだけで、中身は同じとの事
お世辞無しで「価格帯は普通より少し安い部類なのに値段以上の性能がある」という感じでした。
という訳で、新パッケージになったHITCALL バイオBB弾のレビューをしていきます。
まず、袋を開けるとこんな感じで中にシリカゲルが入っています。
また、内容量は重量で決められている為、0.20gより0.25gの方が少なく、0.28gはもっと少ないです。
正直0.28gならもう少し小さな袋でも良いのでは?と思える位の内容量なんですが、パッケージのサイズは全て同じです。
BB弾の見た目はどの重量も同じ感じで、光沢のある白色をしています。
宣伝文句の通り、表面処理はとても綺麗です。
加熱テスト
BB弾を加熱したときにどうなるのかのテストを行います。
一般的なワックス付きBB弾だとワックスが剥がれてBB弾表面の凸凹が出てきたりパーティングラインが出てきたりするのですが、ワックス不使用を謳うHITCALLだとどうなるのか気になる所です。
まず、0.20gから。
うっすらですがパーティングラインが出現しました。
表面のつるつる感はある程度健在なものの、加熱前に比べると光沢感は無くなっています。
続いて0.25g
0.20gに比べるとパーティングラインが薄めになりました。
光沢感に関しては0.20gの時と同様に加熱前の光沢感がなくなり、少しマットな感じになりました。
最後に0.28g。
0.25g以上にパーティングラインが目立たなくなりました。
光沢感に関しては0.20g、0.25gを加熱した時と同じ感じですね。
加熱する事によって表面にこういった変化が起きる事から、研磨されただけのBB弾という訳では無さそうです。
ワックスレスとの事なので、ワックスとは異なる特殊なコーティングが施されているようです。
重量計測
ではいつも通りの検証を行っていきます。
まずは重量計測から。
計測方法は袋から無作為に摘んで10発測り、その結果を集計します。
HITCALL 0.20gの重量計測
- 0.213g
- 0.213g
- 0.213g
- 0.212g
- 0.213g
- 0.213g
- 0.211g
- 0.213g
- 0.212g
- 0.212g
最大重量:0.213g
最低重量:0.211g
平均重量:0.2125g
重量誤差:0.002g
衝撃の誤差0.002g。
今までレビューしてきた0.20gの中で一番安定していました。
ただ、0.21g超えと若干重めの仕様になっているようです。
HITCALL 0.25gの重量計測
- 0.255g
- 0.257g
- 0.257g
- 0.256g
- 0.256g
- 0.257g
- 0.256g
- 0.256g
- 0.256g
- 0.256g
最大重量:0.255g
最低重量:0.257g
平均重量:0.2562g
重量誤差:0.002g
これまた誤差0.002g。
0.20gと同様にもの凄く安定した重量という結果になりました。
重さに関しては0.20gの時よりは大人しめではあるものの、0.25gよりも少し重めな重量を計測しています。
HITCALL 0.28gの重量計測
- 0.278g
- 0.282g
- 0.279g
- 0.285g
- 0.280g
- 0.279g
- 0.284g
- 0.283g
- 0.278g
- 0.281g
最大重量:0.285g
最低重量:0.278g
平均重量:0.2809g
重量誤差:0.007g
重量誤差が0.007gと0.20gと0.25gに比べると一気に広がってしまいましたが、これでもかなり安定している部類ではあります。
バイオBB弾は成分の問題で重量が重ければ重いほど安定させるのが難しいと聞いた事があるのですが、そういう仕方がない理由があるのかも知れませんね…。
ただ、平均重量が0.2809gと、表記の重量に対して重くも軽くもない重量という結果になりました。
BB弾の大きさ分別
続いて、いつも使っているKSC製のBBゲージを使用してBB弾の分別を行っていきます。
尚、黄色いテープが貼られている部分は穴の大きさが明らかにおかしかった部分で、使用しないように埋めています。
HITCALL 0.20gの分別
まずは0.20gから。
重量計測の時と同様驚きの結果となったのですが、検証した163g分のBB弾(およそ767発)全てが5.98mmの穴を通過し、その163gの弾全てが5.95mmの穴を通過しませんでした。
全てのBB弾が5.98mm〜5.95mmの間で安定しているという事になります。
HITCALL 0.25gの分別
続いて0.25gを使って検証します。
こちらも0.20gの時と同様に検証に使った全てのBB弾が5.98mm〜5.95mmの間で安定していました。
207g使ったので、おおよそ807発の弾を使用している事になります。
HITCALL 0.28gの分別
最後に0.28gです。
こちらは大きめのブレが確認され、5.98mmを通過した弾が209g(おおよそ744発)、通過しなかった弾が26g(おおよそ92発)といった感じで、0.28gで初めて5.98mmを通過しないBB弾が計測されました。
尚、5.98mmを通過しなかったBB弾を蔵前工房製の6.00mmゲージに通してみた所全弾通過したので、極めて大きな問題があるという訳ではありませんでした。
また、5.98mmを通過したBB弾は全弾5.95mmのゲージを通過しませんでした。
真っ二つにして気泡チェック
続いて、BB弾を真っ二つにして断面をチェックしてみました。
結果は、気泡ゼロを売りにしている事もあってしっかり気泡はゼロ。
一切見当たりませんでした。
また、「粘り気があり割れにくい」という宣伝文句の通り「パキッ!」と割れるのではなく「グニッ…スパッ」といった感じで鈍く切れる感じでした。
それのおかげで綺麗に切断出来て楽でした(砕けやすいBB弾だと3分割になったりする)
初速チェック
続いてこれらのBB弾を使って初速を測ってみます。
尚、検証に使用した銃のHOPは全ての弾で同じ量のHOPを掛けています。(基本的に電動ガンは0.25g、ボルトアクションは0.28g使用時の適正HOPのまま放置してるので、そのHOPが掛かっています)
まずは直近のサバゲーで使ったVFC/Cybergun SIG MCX AEGです。(この銃で使うバッテリーの充電が余っていたので検証に使いました)
まずは基準となる初速として、いつも初速チェック用に使っている東京マルイ製ベアリング研磨 0.20g BB弾(俗に言うマルイプラ弾)を使って初速を測ってみました。
8発平均90m/s、最大90.4m/s、最低89.7m/sの誤差0.7m/sです。
プリコック仕様ですしノーメンテで数年使ってるせいで初速が下がってきてる気がします…。(元々94m/s位出てたハズ)
まあ、これはあくまで参考値として見て下さい。
HITCALLのバイオBB弾で計測した結果はこんな感じ。
0.20g:平均87.8m/s、最大88.3m/s、最低87.5m/sの誤差0.8m/s
0.25g:平均81.0m/s、最大81.2m/s、最低80.9m/sの誤差0.3m/s
0.28g:平均77.2m/s、最大77.8m/s、最低76.6m/sの誤差1.2m/s
0.20gの初速は重量が少し重めなせいか低めな結果になりましたが、誤差はかなり控えめ。
0.25gはかなり安定した初速を出していました。
0.28gに関しては重量や直径のばらつきが大きめだった影響もあってか、銃との相性が影響してか、少し誤差が大きめという結果になりました。
流石に1つだけだとデータとして微妙だと思ったので、東京マルイ 次世代電動ガン MP5A5でも試しました。
東京マルイのプラ玉での初速はこんな感じ。
8発平均96.7m/s、最大97.1m/s、最低96.1m/sの誤差1.0m/sです。
相変わらずこれと言って何もやってないのに安定してますねぇ…。
そして、初速が高い…。
HITCALLのバイオBB弾で計測した結果はこんな感じ。
0.20g:平均92.9m/s、最大93.4m/s、最低92.6m/sの誤差0.8m/s
0.25g:平均82.8m/s、最大83.1m/s、最低82.5m/sの誤差0.6m/s
0.28g:平均78.0m/s、最大78.6m/s、最低77.3m/sの誤差1.3m/s
0.20gはやはり初速がかなり下がり、92m/s台まで落ちました。(平均でほぼ93m/s)
ただ、かなり安定しています。
0.25gも同様に安定感抜群です。
0.28gはSIG MCXの時と同様にやはり少しばらつきが大きめ。
0.28gでのブレについて、0.28g以上の弾を撃ち出す為に組んだ銃だとどうなるのかも確かめてみました。
検証に使用したのは東京マルイ VSR10です。
結果は平均81.0m/s、最大81.2m/s、最低80.8m/sの誤差0.4m/sとなりました。
一気に初速のブレが縮まったので何度か測ってみたんですが、だいたいこれくらいの振れ幅に収まっていたので、0.28gを加速させるのに十分なバレル長とエアー量がある、0.28gに最適化されている銃なら特に気になるような事は無さそうです。
グルーピング検証
という訳で、グルーピング検証を行いました。
レンジはDEFCON1のシューティングレンジで距離は約23mです。
手持ちの銃は基本的に全部0.20gを捨てて調整してしまっているので、0.20g〜0.28gまで幅広く使える唯一の製品と思われる東京マルイ 次世代電動ガン MP5A5を選択。
また、レストバッグだと安定感が得られない事は分かっていたので、バイポッドを無理やり装着、倍率はMAX6倍ですがスコープも乗せました。
HOPとゼロイン調整はBB弾の重量ごとに行い、適正HOPで計測を行っています。
尚、検証時間の都合上何度も再チャレンジが出来なかったので、今回は30発連続射撃で検証を行いました。
BB弾ごとの調整にも時間が掛かるので…ご了承ください…。
HITCALL 0.20gでのグルーピング比較
まずは0.20gから。
普段0.20gは初速チェックの時位にしか使わないのでちょっと新鮮でした。
初速は92.16m/s、グルーピングは157mmでした。
次世代MP5の性能も良いんですが、BB弾の散り方を見て分かる通り、安定感が非常に高い事が分かります。
気になるようなフライヤーやドロップが発生する事も無く、常に同じような弾道を描いて飛んでいっていました。
HITCALL 0.25gでのグルーピング比較
続いて、0.25gです。
初速は81.39m/s、グルーピングは128mmでした。
0.20gに比べると初速がまとまって来ている感じです。
射撃時の集中力不足か…右下に飛んでいった3発が非常に勿体ない…これが無ければ100mm切りもあり得た気がします。
ともあれ、かなり安定感の高い結果となりました。
HITCALL 0.28gでのグルーピング比較
最後に0.28gです。
初速は77.18m/s、グルーピングは172mm。
左上と右下に跳ねてますが概ね中央にまとまっています。
ただ、それでも0.25gの方が全体的にまとまっている印象があります。
こればかりは初速計測の検証でも分かった通り、銃との相性もあるので一概に0.28gの方が悪いとは断言出来ないと思われます。
東京マルイ VSR10 Gスペックで0.28gの検証
別日にVSR10 Gスペックを使って0.28gの検証を行いました。
尚、このVSR10は0.28gより軽い弾を使うと鬼HOPになってしまうので、0.20gと0.25gの検証は行っていません。
初速は80.73m/s。
参考までにスペリオール 0.28gを使用し、同レンジで30発平均82.4mmという結果を出している銃です。
この日は多少時間に余裕があったので、30mチャレンジ方式での計測(10発x3セット)を何度か行いました。
結果はと言うとこんな感じ。
1:96.6mm
2:129mm
3:112mm
平均:112.5333mm
1回目かなり調子が良かったので「お、これは行けるかな?」と思ったのですが、2回目で1発ドロップ。
これがグルーピングを大きく悪化させる原因となってしまいました…。
3回目はまあまあ無難な所です。
この計測以外にも何度か試しましたが、やはり30発撃って数発は飛ばしが出てしまう感じがしました。
ただ、基本的にはかなり安定した弾道を描いていたので、精密射撃向けでは無いものの十分実用レベルのある0.28gだと思います。
サバイバルゲームで使うなら十分すぎる精度を持っていると思います。
ちなみに5発位ならこれくらいにまとまります。(たまにレビューで5発のグルーピング検証を見かけるので…一応やっておきました)
サバゲーでも使ってみた
検証では無いですが先日、ゲームに行く機会があったので使ってみた感想も載せてみます。
持っていったのは0.25gと0.28gです。
銃はSYSTEMA INFINITYを組み込んだトレポンと、アウターバレル以外のパーツをMAPLE LEAF製品で組み上げた実質MAPLE LEAFコンプリートVSR10みたいな銃です。
使用弾に関してはSYSTEMA INFINITYは0.25g、MAPLE LEAFコンプリートVSR10は0.28gを使っていました。
まずシューティングレンジで撃ってみた感想としては、安定して30m先のターゲットに当てられる事から安定して使えそうである事に一安心。
やはり初めて使う弾というのは緊張しますが、問題はありませんでした。
実際のゲームでも特にフライヤーが起きる事もなく、ちゃんと狙った所に飛んでくれる安心感がありました。
グルーピング検証で0.28gで少しフライヤーが見受けられたので心配していましたが、特に気になるような事は無くしっかりヒットも取れたので十分楽しめました。
また、金属ターゲットにバシバシ当ててもBB弾が跳ね返る事はあっても砕ける事は無かったので、「砕けにくい」という特徴通りでした。
という訳で、HITCALL 生分解バイオBB弾 0.20g、0.25g、0.28gのレビューは以上になります。
冒頭でも述べましたが、率直な感想としては「価格帯は普通より少し安い部類なのに値段以上の性能がある」という感じです。
販売価格が1400円程度という価格を考えるとコストパフォーマンス抜群な製品だと思われます。
後はBB弾あるあるネタではあるんですが「この精度がどこまで維持されるか」が気になる所ですね。
発売直後は良かったのに半年後、1年後に急激に悪化するケースを何度も見ているので懸念点としてあるのはそれ位ですね。
もちろん何年もの間変化を感じられない製品もあるので、このHITCALLもそういう種類のBB弾であれば良いなと思っています。
HITCALL 超精密 生分解バイオBB弾 0.2g 4000発 高精度 高真球 ウォーター研磨仕上げ採用