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G3電子トリガー搭載 S&T製M4 CQB-R スポーツライン(STAEG361RBK)の箱出しレビュー

記事作成日:2022年2月1日

前回、Twitterでアンケートで1位だったCYMA SIG556(CM001BK)を購入、レビューしましたが普段なら絶対買わないような銃を買うってのも面白いなと思ったので、またアンケートを取ってみました。
今回は2万円以下(15000円前後)で購入可能な安い電動ガンシリーズという内容にしてみました。

結果、S&T CQB-R スポーツラインが1位だったのでそれを購入、レビューしていきます。
という訳でS&T製のG3電子トリガー搭載電動ガン、CQB-R スポーツライン(STAEG361RBK)のレビューです。

個人的にはダブルイーグルの昔のモデルが気になってたんですがね…。(恐らく今新品で買える電動ガンの中ではかなりレベルが低い部類だと思うので…)

UFCが輸入・販売している製品で、箱に貼られていた弾速チェック結果は0.20g弾で87〜89m/s程度の初速。
箱の中はパルプモールドで電動ガンや付属品が収まるようになっています。

この結果を見る限り、2m/s未満に収まっている模様
パルプモールドは発泡スチロールより捨てやすいので意外と有り難い

S&T CQB-R スポーツライン G3電動ガン(Black) STAEG361RBKAmazonで購入する

内容物はS&T CQB-R スポーツライン本体と説明書、保証書、バーティカルフォアグリップ、300連マガジンといった感じ。

説明書は日本語化されており、パーツの名称や基本的な操作説明など一通りの事が写真付きで書かれており、初めて電動ガンを手にする人でも困る事は無い仕様となっています。
尚、この説明書は同社製のG3搭載M4シリーズ共用の物のようで、写真は基本的に14.5インチモデルになっており、パーツリストは当記事で紹介しているスポーツラインと上位モデルであるフルメタルバージョン両方のパーツリストが記載されています。

付属品のバーティカルフォアグリップはナイツタイプですが無刻印。
樹脂の質感は安っぽいですし、パーティングラインも結構激しいですが、まあ一応使えるという感じの物です。

S&T CQB-Rには予めレールハンドガードが搭載されているので、こちらのアンダーレイルに取り付ける形で使用します。

付属のマガジンはアルミ外装の300連マガジン。
一般的な連マグと同じで、上からBB弾を入れて下部のゼンマイを巻く仕様となっています。

S&T CQB-R スポーツライン(STAEG361RBK)の外観レビュー

S&T CQB-R スポーツラインはこんな感じの銃です。
バレル長10.5インチのいわゆるCQB-Rサイズのオーソドックスな形のM4系ですが、キャリングハンドルではなくフリップアップのリアサイトが付いています。

尚、外装に樹脂パーツが使われていますが、特段めちゃくちゃ軽いとかそういう事は無く、2.2キロあります。
まあ、フルメタルの電動ガンよりかは軽いですが、過度な軽さは期待しないほうが良いでしょう。

フラッシュハイダーは樹脂製のバードケージ。
14mm逆ネジでアウターバレルに固定、イモネジのような回転止めは無く、クラッシュナット内側のOリングのテンションのみで固定する仕様となっています。

フラッシュハイダーはテカテカした安っぽい樹脂
クラッシュナットは金属

フロントサイトはシンプルなおにぎりで着剣ラグとスリングスイベルが付いています。
金属製でガタツキはありません。

ハンドガードは樹脂製のRISハンドガードが付いています。
強く握ると多少たわみますが、ナイロンファイバーという事もあって程よい弾性と強度があるハンドガードだと思います。
また、4面あるレールのうち、左右にナイツタイプのレールカバーが付いています。

デルタリングのスプリングは非常に柔らかく、簡単にレールを外す事が出来ます。
ハンドガードを外すとガスチューブとアウターバレルを確認する事が出来るのですが、よく見るとアウターバレルは基部からバレルエクステンションで伸ばされているような形状をしていました。

デルタリングは素手でも簡単に押し下げられ、簡単にハンドガードを外す事が可能
マルイの旧M4系に似た構造

尚、レシーバーとハンドガードの剛性に関しては少し頼りない感じで、ハンドガードを強く握ると少しバレルが歪みます。
アウターバレルが3ピース構造になっていた、昔の東京マルイスタンダード電動ガンのM4/M16系に比べるとマシな歪みではあるものの、気になると言えば気になります。

レシーバーはこんな感じ。
テカテカ系ではなく細かなシボが付いているマットな感じで、ナイロンファイバーを使用しているという事もあり、樹脂レシーバーではあるものの肌触りも色味も硬さも悪い感じはしませんでした。

刻印周りはこんな感じ。
マグウェルにはU.S. GOVT.仕様のColt M4A1刻印とS&TのシリアルNOが少し茶色がかった白色で印字されています。
セレクターレバーは整形時に凹が付いています。

マグウェルは白刻印
COLTの刻印も白、セレクターは凹刻印
アンビ側も同様の凹刻印

セレクターレバーはカチカチとクリック感があり、動きはスムーズです。

エジェクションポートはこんな感じで灰色のカバーが付いています。

本来、チャージングハンドルを操作するとエジェクションポートカバーが開くのですが、この個体は開かず、ツメを隙間に入れて強引に開けました。

尚、エジェクションポートカバーは単にパーツが噛み込んでいただけのようで、強引に開けた後はチャージングハンドルを戻した時に開くようになりました。(本来は引いた時に開くハズなんですが…)

チャージングハンドルを引くとダミーボルトが後退、HOP調節ダイヤルにアクセスする事が出来ます。
チャンバーはよくカスタムパーツとして売られているのを見かける、ProWin系ドラム式チャンバーの樹脂モデル

尚、ボルトストップ機能は無い為、HOP調節をする際はずっとチャージングハンドルを引き続けておく必要があります。

チャージングハンドルはVLTOR 556 Mod 4っぽい形状のチャージングハンドルが付いています。(ロック部の長さなどが少しアレンジされているようですが…)

グリップはA2タイプグリップが付いています。
グリップ底部の蓋はエアフローと放熱を兼ねたタイプで、モーターの位置調整はマイナスドライバーで行います。

リアサイトはARMS 71Lっぽい見た目をした樹脂製のフリップアップ式の物が付いています。(71Lより各部が太ましい)
後ろ側のボタンを押す事でスプリングの力でサイトが起き上がりますが、スプリングのテンションが非常に強くボタンが硬い上に気をつけないと跳ね上がったリアサイトに指がぶつかって痛いです。

リアサイト側面に左右の位置調整をするダイヤルが付いています。

ピープホールは大小の2段階切り替え+ピープホールの上部に射角を付けて狙うとき用の凹みも付いており、この辺りの仕様もARMS 71Lににています。

サイトピクチャーはそれぞれこんな感じ。

ピープホールを使って覗いた様子
ピープホール上部の凹みを使って覗いた状態

ストックはLMTタイプの伸縮ストックが付いています。
ポジション数は6ポジションで、樹脂製のストックパイプが付いています。

バットプレートはラバーで出来ており、程よいグリップ力と弾力があります。

ストックチューブの基部をよく見ると、エンドプレートは金属ですが、ストックチューブナットはストックチューブ一体型の樹脂製のようです。

後部配線なので、バッテリーはストックチューブ内やストック左右のバッテリー収納スペース(本来はCR123Aなどの電池を入れるスペース)に収める仕様となっています。
ストックを外して入れても良いですし、バットプレートを外して入れても良いと思います。

物理ヒューズが見当たらない為、バッテリー収納スペースは十分な広さがあります。
これなら一般的なストックチューブインサイズはもちろん、棒状の3つ又バッテリーまでなら余裕で入れる事が出来ます。

電子制御の製品だと物理ヒューズが付いていない製品を度々見かけるのですが、本当にこれで良いんですかね…。
そんなに信頼性の高いデジタルヒューズを搭載しているのか、いつも疑問に感じてます。

箱出し状態での作動性と初速、発射サイクルについて

という訳で、箱出し状態での動作を見ていきます。
動作検証に使用したバッテリーはDCI Guns 7.4V 1000mAhのLiPoバッテリーです。
XT30をタミヤミニコネクタに変換するコネクタを繋げて接続しています。

セミオート、フルオートの動作(空打ち)はこんな感じで、電子制御されている事もありギアの停止位置は安定している印象です。(動きはもっさりですが)
ギアノイズもフルオートで高音ノイズが気になるだけでそんなに大きな問題は感じませんでした。
ただ、バイーン!というバネなりとメカボックスやレシーバーにピストンの打撃音が反響している所が安っぽさを感じるポイントな気がします。

バネ鳴りの具合からして硬いスプリングを大きくカットして自由長が短くなっているような気がします…。

レスポンスの悪さは単純に非力なモーターが入っているというのもあるとは思いますが、ピストンの打撃音的に結構スプリングレートが高そうな印象があるため、色々組み合わさってレスポンスが悪くなっているのかも知れません。

この辺りは分解時に答え合わせしようと思います。

初速と発射サイクルについて

続いて、初速と発射サイクルを見ていきます。
使用弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾、マガジンは純正の300連マガジンで、バッテリーは動作検証で使用した物とおなじDCI Guns 7.4V 1000mAhのLiPoバッテリーを使用しています。

まず、HOPを最低にした状態。
この銃はHOP最低の状態が最大初速になっており、90m/sにギリギリ届かない程度の初速で、最大89.5m/s、最低88.7m/sといった感じでした。
初速のブレも1m/s未満と割と安定している印象。

尚、HOP最低の状態でも割とHOPの突起が出ており、パッキンもかなり固めのような印象がありました。
この辺りの内部パーツに関しては追って記事にする分解レビューにて紹介しようと思います。

基本的にHOPを強くしていくと初速は下がっていき、初速のブレもどんどん大きくなっていきます。
50%程度まで上げると5m/s程度下がります。

HOP最大は弾が詰まってしまいBB弾が発射されません。
70%程度のHOP量が撃ち出せるかギリギリのラインの感じで、その時の初速はこんな感じで70m/s前半まで落ち込み、初速の誤差も2.5m/sまで増えました。

ここまでHOPを強くしたら単なる抵抗にしかならないような突出量とHOPパッキンの硬さがあったので、このHOP量で使うのは現実的では無さそうです。

発射サイクルは秒間12.4発。
セミオートでもフルオートでも大きな初速変動は無い感じでした(HOP最低の状態で計測)。

何度か撃ってみた結果ですが、フルオートのサイクルも安定している感じなので、特に大きな問題は無さそうでした。

また、電子制御されている事もありセミロックは発生せず、ギアの停止位置も安定しているので撃ち味はそんなに悪くないです。


という訳で、S&T製のG3電子トリガー搭載電動ガン、CQB-R スポーツライン(STAEG361RBK)の開封レビューは以上になります。

やっぱり最近の電動ガンは安価なモデルであってもそんなに悪くない性能がある印象です。

とりあえずこの銃も分解レビュー記事を書く前に箱出し状態で一度サバイバルゲームで使ってみようと思います。
使ってみて分かる事もありますからね。

特に固めのHOPパッキンが入っているのが弾道やグルーピングにどういう影響を及ぼすのかが気になる所です。

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