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DCI Guns エイティア バイオBB弾の0.25gと0.28gを買ってみたのでレビューします

記事作成日:2022年3月8日

先日発売が開始されたDCI Guns製バイオBB弾、エイティアの0.25gと0.28gを買ってみたのでレビューします。
尚、当製品のラインナップは0.20g、0.25g、0.28gの3つの重量に加えて大袋(3500発入り)と小袋(1500発入り)が存在します。
今回は0.25gも0.28gも小袋を購入しています。(0.20gは基本使わない重さで、中々消費出来ないので購入しませんでした)

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尚、記事投稿時点では0.28g弾に関しては販売停止となっています。

パッケージ裏面に色々書かれていますが、まあよくある内容です。
尚、生産国は中国。
記載されている特徴や研磨にウォーターポリッシュを使っている点などから、最近増えてきている中国産で高精度を謳っているBB弾でよく使われている工場で作られているのかも知れません。

一時期、バイオBB弾と言えば台湾産がシェアの殆どを占めていたのですが、最近のバイオBB弾界隈は台湾産VS中国産みたいな状態になっています。
中国産バイオBB弾の新勢力って所でしょうね。

DCI Guns エイティア バイオBB弾の特徴として、パッケージに開封日を記載する事が可能なので、コンディションの管理ができるようになっています。
また、袋にBB弾の重量が記載されたステッカーが2枚付いており、ここにも日付を記載する事が出来ます。

基本的にバイオBB弾は空気に触れるだけでも劣化が始まるので、開封から何年も経過した弾は弾上がりが悪くなたりHOPの効きが悪くなったり、最悪の場合分解が始まっている事から砕けやすくなったり精度に著しい問題が生じたりなどの問題が起きます。

頻繁にサバゲーに行く人や弾の消費量が多い人など、直ぐに使い切るような人はあまり気にする必要は無いと思うのですが、そうじゃない人にとっては「この弾、いつ買ったやつだっけ…」とかなる事を考えるとこのデザインは有り難いと思います。

袋を開けるとこんな感じでシリカゲルが入っています。
重量が違くても弾数は同じなので、同じ量の弾が入っていますね。

BB弾の外観は0.25g、0.28gでそれぞれこんな感じ。
共に少し暗めの白色で、表面の光沢感は強めな印象があります。

見た目的には以前レビューしたHITCALLのバイオBB弾とよく似ている気がします。

BB弾を真っ二つにして気泡チェック

BB弾を真っ二つにして気泡のチェックを行いました。

まず、0.25gから。
少し粘り気が強い感じで、綺麗にパキッとは割れず、グニッという感触がありました。
断面は粉っぽい感じ。
適当に10発つまんで割ってみましたが、気泡は確認できず。

続いて、0.28gです。
こちらは0.25gと材質というか成分?が全然違う感じで、パキッと素直に割れますし、断面の色も少し茶色っぽいというか暗い色味でした。
ただ、1発だけ気泡が見つかったのと、1発だけ断面が明るい個体を確認出来ました。

0.28gの気泡無しの個体(左)と気泡があった個体(右)の比較はこんな感じで楕円形の気泡がありました。
気泡の位置は中央から少しズレた位置に存在する事から、弾道に影響を及ぼすタイプの気泡ですね。

また、普通の個体(左)と断面が明るい個体(右)の比較はこんな感じ。
明らかに断面の色も質感も違っており、この時は「何だこれは…」となっていましたが、この後の検証でこの理由が判明します。

左に比べて右は明らかに白く、断面の肌触りも全然違う

BB弾の重量を測っていきます

続いて、BB弾の重量を測っていきます。
無作為に袋から10発摘んで秤にかけ、その結果を集計していきます。

まずは0.25gから。

  1. 0.253g
  2. 0.251g
  3. 0.255g
  4. 0.253g
  5. 0.253g
  6. 0.252g
  7. 0.254g
  8. 0.255g
  9. 0.255g
  10. 0.254g

最大重量:0.255g
最低重量:0.251g
平均重量:0.2535g
重量誤差:0.004g

全体的に少し重めの弾に偏っている印象があり、重量誤差は0.004gとまあ無難な感じ
サバイバルゲームで使うには問題の無い重量誤差のような印象があります。

続いて、0.28gです。

  1. 0.287g
  2. 0.200g
  3. 0.287g
  4. 0.285g
  5. 0.288g
  6. 0.212g
  7. 0.285g
  8. 0.287g
  9. 0.288g
  10. 0.213g

最大重量:0.288g
最低重量:0.200g
平均重量:0.2632g
重量誤差:0.088g

一体何が起きた…?!と、何度か再計測したり秤をリセットしたりしましたが、重量は変わらず…。
明らかに軽い弾が10発中3発も混じっており、重量誤差が0.88gととんでもない結果になりました。

尚、軽い弾を除外すれば平均0.286714286g、誤差0.003gになるので少し重めに偏っている、無難なBB弾という感じです。

稀に巨大な気泡や小さすぎるなどのエラーによって軽い弾が混じってしまうのは経験上何度かあるのですが、あまりに数が大きすぎるのと、軽い弾が0.20〜0.21gで安定している事から「もしかして0.20g混じってる…?」と思い、追加で計測する事にしました。

追加で90発計測、合計100計測した段階で14発の軽い弾が出てきました。

軽い弾の重量はそれぞれこんな感じで、一番軽い物で0.199g、一番重い物で0.216gでした。
普通に0.20g弾ですね…これ…。

ここで気になったのが、最初に0.28gを割った時に出てきた断面の色が異なる個体の存在です。

なんで1個だけ色も質感も違うんだろう?と思っていたのですが、軽かった弾を割ってみて納得。
全部色が白くてザラザラとした肌触りと、0.25g弾の断面によく似た感じでした。
あと、0.25gよりも割りづらく、砕けやすかったので、正常な重量の0.28gと比べて別物のBB弾が混じっている事が分かりました。

こういった問題に対して、販売元のDCI Gunsが社内で検証を行ったらしく、検証の結果影響範囲は不明なものの、0.28gのパッケージに0.20gが混ざっている個体が確認出来た事から、回収並びに返品の対応を行っているようです。

尚、DCI Gunsの調査では0.20gと0.25gに関してはそのような問題は発見出来なかったそうです。
自分が購入した個体でも0.25gは合計100発調べましたが、そのような問題は無さそうだったので、
0.28g固有の問題だったようです。

単に軽い弾ではなく、明らかに違う弾(0.20g)が混じる原因として一番考えられるのはBB弾のエラーチェック後のフロー、袋詰直前の段階で紛れ込んだ可能性ですね。

例えば0.20gを作った後に同じラインで0.28gを作った際に、

  • コンベア上か袋詰の機械などに前に作った0.20gが残っていた
  • BB弾を格納しておく容器の中に0.20gが残っていた

とかなのかな〜と何となく思っています。
工場の品質管理がどうなっているのか、とても気になる内容だと感じます。
品質管理が問題なのであれば、同じ工場を使っている他社製品もこれが起きる可能性があるって事なんですよねぇ…。

BB弾の外径チェック

ではいつも通り、KSC製5.95mm/5.98mmのBB弾ゲージと蔵前工房製6.00mmのBB弾ゲージを使って大きめの弾と小さめの弾の分別を行いました。

まず、0.25gから。
5.98mmのゲージで計測した所、6割位が通過、4割位が通過せず。
5.98mmを通過した弾は5.95mmは通過せず、5.98mmのゲージを通過した弾は6.00mmは通過という結果になった為、全体的に極端に大きかったり小さかったりする個体は無さそうな印象がありました。

5.98mmのゲージを通過した弾(小さめの弾)は224g。
5.98mmのゲージを通過しなかった弾(大きめの弾)は165gという感じでした。

続いて、0.28gです。
0.20gが混じっていますが、特に分別せずに計測を行っています。

5.98mmのゲージで計測した所、7割位が通過、3割位が通過せず。
5.98mmを通過した弾は5.95mmは通過せず、5.98mmのゲージを通過した弾は6.00mmは通過という結果になった為、0.25gと同じ感じで極端に大きかったり小さかったりする個体は無さそうな印象がありました。

5.98mmのゲージを通過した弾(小さめの弾)は266g。
5.98mmのゲージを通過しなかった弾(大きめの弾)は143gという感じでした。

尚、外径の大きさが弾の重さに関係するかもチェックしてみたのですが、5.98mmのゲージを通過した弾からも5.98mmのゲージを通過しなかった弾からも共に0.2gと思われる弾が見つかったので、関連性は無さそうでした。

加熱してワックスを剥がしてみる

次に加熱テストです。
ワックスを剥がした時の見た目を見ていきます。

まず、0.25g。
ワックスを剥がす事で光沢感は無くなり、マットな質感になります。
パーティングラインやゲート痕が露出する、いわゆるモンスターボール化が起きます。

続いて0.28g。
こちらは加熱しても表面の光沢感があまり無くならず、モンスターボール化もしていますが控えめです。
同一メーカーで重さが違うだけでここまで大きな差が出るのは久しぶりに見た気がします。

ちなみに、0.28gに混ざっていた軽い弾(0.2g)を加熱してみた所、0.25gの時と同じような感じで光沢感が消失し、はっきりモンスターボール化しました。
0.25gよりもパーティングラインがくっきりしてる気がします。

初速チェック

ではこれらのBB弾を使って初速を測ってみます。

東京マルイ 次世代電動ガン MP5A5で初速チェック

まずは東京マルイ 次世代電動ガン MP5A5を使った計測です。
20発射撃を行い、0.25gは最大初速は85.4m/s、最低初速は84.1m/sという感じで誤差は1.3m/s程度とちょっと大きめな印象。

続いて、0.28g。
こちらも20発射撃を行い、最大初速は91.2m/s、最低初速は74.8m/sという感じで誤差は16.4m/sとまあ、明らかな結果になりましたね…。
グラフを見ても分かる通り1発だけずば抜けて高い初速が出ており、これが0.20g系の重量である事は一目瞭然でしょう。

これ、単に軽い弾が混じっているせいで弾道が酷い事になるならまだマシなんですが、自前のBB弾を使って弾速チェックを行うようなサバイバルゲームフィールドだと申告した弾の重量と明らかに異なる初速が計測される事から、一発アウトになる可能性が高いので、普通に注意が必要です。
0.28gを使っていると申告して91m/sとか出したらそれだけで明らかなジュールオーバー扱いになってしまいますからね…。

SYSTEMA PTW(INFINITY)で初速チェック

また、Twitterを見ていたらトレポンとの相性を気にされている方を見かけたので、トレポンでも調べてみました。
色々弄っちゃってますが、チャンバーはSYSTEMA純正でチャンバーに関しては特に加工はしていない状態です。

0.25g使用時の最大初速は83.3m/s、最低初速は81.6m/sという感じで誤差は1.7m/s程度とこれまたちょっと大きめな印象。
次世代MP5でも所々低めの初速が計測される弾が混じっている事から、BB弾の重量誤差の影響を受けているのかも知れないです。

続いて、0.28g。
最大初速は93.5m/s、最低初速は78.2m/sという感じで、これまた明らかに0.20gが3発混じってますね。

10発中3発…。
やっぱり結構混じってますね…。


という訳で、DCI Guns エイティア バイオBB弾の0.25gと0.28gのレビューは以上になります。

追々グルーピング検証をやろうとは思っていますが、とりあえず0.28gが再販されたらかなと思っています。(0.28gは検証の為回収したいと連絡があったので、既に返送済み)
もしサバゲーやシューティングレンジに行く機会があれば、0.25gだけの検証をするかも知れませんが…。

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