Carbon8 CZ P09 CO2ガスブローバックハンドガンを分解していきます
記事作成日:2022年3月14日
先日開封レビューを行ったCarbon8 CZ P09 CO2ガスブローバックハンドガンを分解していく事にします。
尚、この製品はKJ Works CZ P09をベースモデルとしているので、分解防止対策が取られているハンマースプリング部以外の構造はKJ Works CZ P09と同じです。
という訳で、まずはスライドを外してアウターバレル、リコイルスプリングなどのパーツを外していきます。
この辺りまでは工具不要で分解可能な箇所になります。
尚、スライドは樹脂ですがスライドストップ部に補強用の金属ピンが打たれています。
スライドストップによるスライドの消耗を防ぐ事が出来る仕様となっています。
リコイルスプリング周りはこんな感じで、リコイルスプリング、リコイルスプリングガイド、ゴムダンパー、ワッシャーといった構成になっています。
ダンパーの厚みは約1.5mm、ワッシャーは1mmです。
リコイルスプリング周りについて
開封レビューの時にも書きましたが、もうちょっとしっかりしたダンパーを入れても良い気がします。
バレル・チャンバー周りについて
続いて、バレル・チャンバー周りを分解していきます。
アウターバレルとチャンバーを分離させるにはロールピンを抜く必要があります。
ロールピンは変形すると元に戻すのが大変なので、変形させないように力加減に注意する必要があります。
CZ P09のチャンバーはこんな感じでチャンバー下部にHOP調節のネジが付いており、ここを回す事で銀色のリング部(HOPアーム)が下がってくる仕様となっています。
構造としてはマルシンのHOPシステムに似ている気がします。
チャンバーは2本のネジで固定されているので、これを外す事で左右に分離させる事が出来ます。
インナーバレルからHOPパッキンやHOPアームを外すとこんな感じ。
インナーバレルは真鍮製でバレル長205mm。
HOP窓部分はよく見かける東京マルイ系GBBに似ていますが、寸法が微妙に違っているので互換性はありません。
東京マルイ系のGBB用バレルと比較するとこんな感じでHOP窓の長さや溝の位置、深さが違っているのが分かります。
HOPアームは非常に独特な形状。
同社のCZ75に組まれているHOPアームと形状が似ています。(完全に同じかは不明)
HOPパッキンは比較的柔らかめで程よいグリップ力がありそうなパッキンです。
左右に回転防止の凸が付いている、独特な形状になっています。
HOPの突起はこんな感じで平らな形状をしています。
東京マルイのHOPパッキンと比べるとこんな感じで全長、凸の位置など色々な箇所で形が違っているので非互換となっています。
ブリーチ周りについて
次にスライドからブリーチを外してブローバックエンジンを見ていきます。
まず、リアサイトとファイアリングピンの位置に付いているネジを外します。
CZ P09のブリーチはこの2本のネジで固定されています。
尚、リアサイトを外すにはネジを外した後横方向にスライドさせます。
結構タイトにハマっているのでピンポンチがあると便利です。
続いて、スライドの左右を少し開きながら、ブリーチを押し出します。
スライドは多少弾力がありますが結構硬い上に、指を引っ掛ける場所が少ないので指先がちょっと痛くなります。
また、スライドからブリーチを外す際に強引に引っ張りすぎてスライドを破損しないように注意する必要があります。
ブリーチからローディングノズルを外しました。
ピストンヘッドは樹脂とゴムパッキンのハイブリットタイプ。
パッキンは結構固めで肉厚。
凹みがあり、圧力が掛かった際に広がるような構造になっています。
ローディングノズルの内径は13.8mmとまあ無難な大きさ。
ノズルの先端は丸く穴が空いているのではなく、縦長な独特な形状をしています。(BB弾の保持位置安定用?)
フローティングバルブを固定しているピンは片側が膨らんでおり、片方からのみ抜く事が出来る形状になっているので、抜く方向は注意が必要です。
ピンを抜けばフローティングバルブ、フローティングバルブスプリングを外す事が出来ます。
フローティングバルブは長め。
KJ Works ホークアイに入っているフローティングバルブの形状に似ており、フローティングバルブが閉じた時の気密を保つ為のOリングが付いています。
という訳で、スライド周りの分解はこんな感じで、特に分解防止も無く一通りのパーツを外す事が可能となっています。
ただし、専用パーツが多いのでカスタムの自由度はそこまで高く無い印象があります。
グリップ側の分解
続いて、グリップ側を分解していきます。
本来は最初にハンマースプリングを外す所なのですが、Carbon8 CZ P09はハンマースプリングが格納されているグリップパネルに分解防止ピンが採用されており、ここを外す事が出来ません。
他の同社製品(CZ75やM45など)で採用されているのと同じ、貫通していないはめ殺しのピンが左右から挿さっている構造だと思われます。
分解するならドリルを使ってピンごと破壊しないといけないでしょう。
という訳で、ここは分解せずに他のパーツを外していく事にします。
まず、セーフティレーバーを外します。
KJ Worksの時もそうでしたが、CZ P09の分解で一番面倒くさいのがここの分解だと思います…。
かなり強引に引っ張らないと外す事が出来ません。
CZ75だと反対側からピンポンチを使って叩けば良いだけなのですが、CZ P09はセーフティレバーがアンビなので、その方法が出来ません。
CZ P09のセーフティレバーは、セーフティレバーをぐいっと回転させながら引っ張る感じで外す事が出来ます。
尚、セーフティレバーを外す時にクリック感を出す為の小さなプランジャー的なパーツが外れるのですが、このスプリングが物凄く小さいので、無くさないように気をつける必要があります。
アンビ側は上か下に回転させた状態で抜く事が出来ます。
セーフティレーバーを外したらシアーを外し、ハンマーやトリガー、シャーシを固定しているピンやネジを外していきます。
尚、ピンは抜く方向が決まっているので注意が必要です(シャーシ左側にスリットが入っているので、右側から叩く必要がある)
ピン類を抜いたタイミングでハンマースプリングのテンションでシャーシが浮いてきます。
そのままシャーシを上方向に引っ張ればトリガーやハンマーなどが収まったシャーシを外す事が出来ます。
ハンマーやトリガーが脱落しないように真鍮パイプが付いているのが良いですね。
尚、これ以上分解するには細々したスプリングやシアーなどを外す必要があり、面倒くさそうだったのでこれ以上の分解はやりませんでした。
まあ、特にこの辺りのパーツに分解防止は見受けられなかったので、真鍮パイプを外せばシャーシに組み込まれているパーツは全部外す事が出来ると思います。
という訳で、銃本体で分解防止が施されているのはハンマースプリング部だけっぽいですね。
M45みたいにインナーシャーシすら分解出来ないみたいな事は無さそうです。
全体的に専用設計のパーツが多いので、内部カスタムの幅はかなり狭いと思います。
多少なりKJ Works CZ P09用のカスタムパーツが出ているので、それは組み込む事が出来ると思いますが…。
という訳で、CZ P09の分解は以上になります。