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VSR10 Gスペックの内部調整・検証 Part.5(シリンダー後部のガタ取り、前方吸気寄り側面吸気加工)

記事作成日:2022年5月9日

先日、久しぶりにVSR10 Gスペックのグルーピング検証を行って色々と改善点を洗い出しましたが、それの調整を行う事にします。

まずレシーバー後部に付いているバリを除去しました。
シリンダーなどに干渉する程の物では無い気もしましたが、調べてみたらちょっと擦っていたので削りました。

続いて、ボルト後部のガタ取りを行う為っていきます。
前側は『ガタトリくん for VSR10』を使ったりチャンバーのセンター出しを行い、ノズル位置は良くなっているものの、後ろ側のガタツキはそのままなので実質シリンダーが1点保持みたいな状態になっています。

これを改善する為に、レシーバー後部のガイドリングを取り付ける溝にアルミテープを貼り、ガイドリングでシリンダーをタイトめに保持するようにしました。
前側は筒型なので専用品を作りましたが、後ろ側はCクリップみたいな形なので、テープで解決出来るかなと思い、こういう仕様にしました。

続いて、前進中のピストンが振動している問題を改善する為に、なるべく前方吸気に近い仕様に変更する事にしました。

この振動は前方吸気タイプで起こりやすい現象で、シリンダーの内圧が上った際にOリングとシリンダーの密閉具合が取られたり緩んだりというのが高速に繰り返す動きがあります。

これを改善する為に、Oリングを常時ピッタリシリンダーに密着させるようにしたいのですが、今回はピストンヘッドに穴を開けて完全に前方吸気にするのではなく、側面吸気の吸気穴を深めに掘る事で、Oリングを広げる仕様にしてみました。

窪みは4箇所。
これでシリンダーの内圧が上った際にOリングがしっかりシリンダーの内側に密着し続けるはずです。

こういう風にしようと思ったのは、ASG/MODIFY STEYR SCOUTを撃っていて「肉厚カップピストンすげぇな」と思ったので、カップピストンみたいにしっかりシリンダーとの気密を取れるようにすると良いのでは?と思った事がきっかけです。

この状態で動かしてみた所、今度はバネ鳴りがすごく気になったので、とりあえずピストンスプリングに粘度高めのグリスを塗布、バネ鳴りを抑えるようにしました。

出来ればスプリングの外径とピストンの内径を合わせた方が良いのですが、バネ鳴りだけを抑えるだけならグリスで解決出来るので、こうしました。
これでも不満点が出てきたら、ピストンの内径を狭める事にします。

組み立てて初速チェックしてみた所、たったこれだけですがかなり初速が上がりました。
0.20gに関しては93m/s程度だった初速が96m/s(0.922J)に、0.28gに関しては79m/s程度だった初速が82m/s半ば(0.953J)まで上がりました。

0.20g 最大初速
0.28g 最大初速

初速が一気に上った原因はピストンヘッドへの加工かなと思います。

グルーピング結果

という訳で、一旦この状態でまたグルーピング検証をする事にします。
いつもどおり場所はDEFCON1のシューティングレンジ(銃口からターゲットまで約22m)、使用弾は東京マルイ スペリオール 0.28g バイオBB弾です。
当日新品を買おうと思っていたのですが、売り切れだったので店長の私物を使わせて頂きました。

また、いつもは美品のレストバッグを使っていたのですが、今回はいつもの30mチャレンジと同じ感覚で撃つ為にピグサドル+三脚を机の上に置いて撃っています。
レストバッグだと高さの微調整が出来ないという問題もあったので、それを改善する為でもあります。

計測方法はいつも通り30mチャレンジルールに準拠、10発3セットです。

グルーピング結果はこんな感じ。
1回目:71.5mm、2回目:60.6mm、3回目:85.8mmの72.6333mmでした。
最後左側に逸れてしまったのが非常に残念ですが、今まで調整してきた中で一番良い安定感になりました。

1セット目
2セット目
3セット目

これ以外の計測でも60mm〜70mmはちらほら出ていたのと、あからさまにトリガーの引き方をミスった時以外は大きな弾道の逸れも無かった事から一旦これでVSR10 Gスペックの調整は完了としちゃって良いかなと思っています。

やっぱりVSR10はガタ取りさえ完璧に行えば、社外パーツ使わなくともしっかりよく当たる銃になりますね。

後はこれを活かして他の銃に移植しようと思っています。
とりあえずVSR-ONEを使って、また純正パーツベースで色々試そうかなと思っています。

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