エボログ

LCT LK-53A2 電動ガンの内部弄り。追って行う電子制御組み込みに向けてカスタムを行なっていきます。

記事作成日:2022年7月11日

開封レビュー分解レビューを行なったLCT製電動ガン LK-53A2の内部を弄っていきます。
当初から電子制御化は予定していたので、それを前提に調整していきます。

まず、ボルトハンドルの操作が少し渋いと感じたのと、金属が擦れる音が気になったのでダミーボルトの可動部にLS ベルハンマーを塗布
ガシャガシャ動かして馴染ませつつ、余分なオイルを拭き取りました。

外装に関しては特に不満点は無かったのでこれくらいです。

どういう内部構成にするかに関しては予めざっくり仕様を決めており、今回はなるべくリアルな発射サイクル(毎分700発/毎秒11.66発を目標)にし、硬めのスプリングを入れてバチバチいい感じの音が鳴る感じにしようと思っていました。

純正モーターが高トルク・低サイクル系なので、スプリングレート高めのピストンスプリングを入れてサイクルを若干落としつつ、初速はバレルを短くして下げれば良いかな?と思い、調整を進めていく事に。

バレル・チャンバーのカスタム

スプリングレート高めの物を使う為、インナーバレルは短い物にします。
270mmの純正バレルをカットし、200mmまで短くしました。(バレルカットの長さは勘)
テーパー処理は2種類のテーパーリーマーを使い、深めと浅めの角度が2段階になっているテーパー処理を行いました。

HOPパッキンは在庫処分です。
今回はUNICORN Airsoft製のUNI-Hop 60度を使います。
まあ、今回の構成にも合ってるパッキンだと思いますし、丁度よいかなと。

HOPパッキンを取り付けた際にチャンバーとのクリアランスが気になったので、ポリイミドテープを使って微調整。

HOPクッションはいつも使ってる適当な太さと硬さのシリコンチューブを使いました。
UNI-Hopは突起の面積がそこまで広くは無いので、面押しじゃなくて丸形のクッションでも問題は無いでしょう。

チャンバーを組み立てて、HOPの突出量をチェックします。
HOP最低の状態で突起は完全に引っ込んでおり、最大HOPではかなり大きく飛びだす感じでした。

調整幅も広いですし、問題は無さそう。
HOPの最大量は外で撃ってみて、適正HOPを確認した後調節する予定です。

最後にレシーバーへ組み込む際にアウターバレルの内径とインナーバレルの外径を調整します。
LCT LK-53はアウターバレルの内径がかなり大きく、ポリイミドテープを使って9.33mmまで太くしてようやくガタツキが取れました。

尚、ノーマルのバレル長であればアウターバレルに埋め込まれているスペーサーによってガタツキは少なくなっていますが、バレルを短くしてしまうとテープによる調整の方が楽かと思います。

メカボックス内のカスタム

まずはメカボックスの軸受を外しました。
正直、私は電動ガンのボールベアリングを全く信用していない(特に中華製のボールベアリングは全く信用出来ない)ので、とりあえず使いたくないんですよね…。
特にこの軸受はギアのシャフトを圧入するような形になってしまうタイトさだったので、そういう理由もあって交換する事にしました。

今回はSHS製のスチール削り出し軸受を買ってきたので、これに交換します。
9mmの軸受は選択肢が少ないですね…。

この軸受をメカボックスに圧入+ロックタイト638を使って接着しました。

ギアは純正ギアで特に不満は無かったのでそのまま流用するのですが、ベベルギアのみシャフトが歪んでいたので手持ちの次世代タイプに交換しました。
また、セクターギアからセクターチップを外しました。

左が純正ベベルギア、右が今回使う次世代タイプのベベルギア(メーカー不明)
セクターチップは不要なので外した

ギアの選定が済んだら吸気系を組み立てていきます。

メカボックスへの負荷を考えてシリンダーヘッドは樹脂の物に変えたかったのと、硬めのスプリングを使うのでノズル絞りを兼ねてSPARK ハイプレッシャー シリンダーヘッド Lv.1を買ってきました。
シリンダーは純正の加速シリンダーをそのまま使います。

ピストン周りは一式交換します。
今回用意したのは『SLONG AIRSOFT 強化ポリカーボネートピストン フルティース14T』、『G.A.W. 電動ガン用 AOEアジャストスペーサー』、『DCI Guns スタンダード電動ガン用 側面吸気ピストンヘッド POM』です。

ピストンを交換した理由は、AOE調節で必須になる2枚目の歯を完全に削る作業がめんどくさいからです。
今回購入したSLONG AIRSOFTのピストンは予め1枚少ない14枚歯になっているので、3枚目を少し削るだけで加工が済みます。
ピストン側面も抵抗が少なくなるような工夫が施されていますし、ポリカーボネート部分もラックギアも肉厚で強度も問題無さそうな感じがしたので、これを選択。
後、今まで使った事が無かったピストンというのも、SLONGの製品を選んだ理由の1つです。

ぶっちゃけピストンなんて何でも良いんですけどね…。
そうそう壊れる物でも無いですし、プリコック前提であれば最後の3〜4枚目あたりが金属になっていれば強度的な問題も無いですし。

このラックギアの3枚目を半分位カットし、AOE調整時にセクターギアの1枚目とラックギアの3枚目が衝突しないようにしました。

DCI Gunsの側面吸気ピストンヘッドとAOEアジャストスペーサーの組み合わせは個人的に定番になっている構成です。
まあ、ピストンを大幅に重くしたい場合はAOEアジャストスペーサーではなく金属ワッシャーを使う事もありますが、そうじゃない場合はAOEアジャストスペーサーが便利なので度々使ってます。

ピストン重量を調整する為にステンレスワッシャーや座金などを入れ、ピストン重量は33gに。
ピストンヘッドを固定する為のネジを含めるの忘れましたが、ネジを入れても33gのままでした。

ピストンを組み立てた後、ピストンヘッドのOリングをシリンダーの内径に合った物に変更しました。
OリングにはG.A.W. FRUS-Oリングを使用しています。

FRUS-Oリング、2個セット440円で買えた時代が懐かしい…(今買うと1個660円)

尚、ピストン周りに使っているグリスはG.A.W. Gグリースです。

続いて、ギアを組み立ててシム調整を行いました。
シム調整後、ピストンのラックギアとのかみ合わせやAOEの最終チェックを行ないました。

シム調整後、メカボックスを仮組みしてギアがスムーズに回る事を確認したら、軸受とギアにLS ベルハンマーを塗布。
再度ギアの動きをチェックして、問題無さそうだったのでトリガー周りのパーツを組み立て、バッテリーを繋いで動かせるようにしました。

ギア単体の駆動が出来るようになったのでロアレシーバーを組み立て、モーターを取り付け、動作チェックとモーター位置の微調整を行いました。

特に問題も無かったので、その後逆転防止ラッチ、ピストン、シリンダー、タペットプレート、ピストンスプリング(この時は純正を使用)などを取り付けて動作チェック。
尚、逆転防止ラッチは純正から次世代形状の物に交換、逆転防止ラッチのスプリングはアングス 折れんバイ!タペットプレートの羽は今後の事も考え半分にカットしています。

分解組み立てを何度か繰り替えすので面倒ですが、少しずつチェックしていった方が後々楽なので、ギア単体→電装系組みてててモーター駆動→吸気系+ピストンスプリング組み込みといった感じでチェックした方が良いと思います。

全部一気に組み立ててトラブルが起きると何が原因かよく分からない事が多いですからね…。
そっちの方が手間が掛かるので、順番にチェックした方が楽です。

外装の組み立てとピストンスプリングの交換

問題無く動いていたので、ピストンスプリングを交換します。
今回はSPARK M105、M110、M120の3種類の等ピッチ ピストンスプリングを用意したのですが、とりあえずM105でいい感じの初速と発射サイクルになったので、M105を使いました。

普段は東京マルイ純正と同等か少し柔らかいようなスプリングを使う事が多いのですが、久しぶりに硬いスプリングを使おうと思って色々用意したんですが、結局シリーズの中で一番やわらかい奴を使う事になりましたね…。

ちなみに、初速チェックの際にいちいちストックを付けたり外したりするのが面倒だったので、ロアレシーバーとアッパーレシーバーを結束バンドで止めて動かしていました。

尚、動作チェック中に分かったのですが、マガジンキャッチに引っかかる爪は無くてもちゃんとマガジンは固定されますし、給弾も問題ありませんでした。
マガジンは多少ガタツキますが、強引に引っ張ったりしてもマガジンキャッチを操作しない限りは抜ける事は無かったので、この爪無くても良いのでは…?

調整後の初速と発射サイクルについて

一通り組み上がったので、動作チェックです。
動作に使用しているバッテリーはSFA 7.4V 1000mAh 25C-50C、BB弾はHITCALL 0.20g バイオBB弾です。

調整後の初速はHOP最低の状態が非常に不安定(HOPの突起が一切出ていない為)ですが、少しHOPを掛けると94m/s台で落ち着き、HOPを強くしていくと初速が上っていき、最大初速は96m/s程度でした。

普段の調整よりも初速高めですが、どうせ暫く使ってたら初速は上がるので、この状態で暫く様子を見る事にしました。

尚、発射サイクルは秒間11.7発。
実銃の発射サイクルが毎分700発(秒間11.6発)との事なので、ほぼ実銃通りの発射サイクルになっています。

正直、サイクルコントロールは電子制御しちゃえばどうとでもなるのですが、なるべくサイクル100%の状態でリアルな発射サイクルにしたかったのです…。
電子制御のサイクルコントロールはセミ切り連打みたいな動作音になるのが好きじゃないので…。

セミ・フルの動作はこんな感じ。

初速調整のバレルカット

例のごとく、暫く使ってたら初速が上ってきたので調整する事にしました。
発射サイクル自体はいい感じなので、メカボックス側には手を加えずバレルカットで調整をする事にしました。

とりあえずざっくり30mm切って長さ170mmの状態での0.20gの最大が95m/s台になりました。

もうちょっと下げたかったので追加で2cmカットし、バレル長は150mmになりました。
この長さのバレルを使うのも久しぶりですね…。(昔は100mm未満とかよく作ってましたけど)

初速は0.20gでの最低初速が84m/s、最大初速が90m/sになりました。
インナーバレルが短くなった影響で初速の上下差が6m/sとかなり大きくなりました。

適正HOP状態だと多分初速85〜86m/s程度といった印象があります。
まあ、0.20gは基本使わないですし、逆にこれくらいの初速なら90m/s未満の初速制限があるインドアフィールドに持っていく事も出来そうです。

尚、0.25gを使うとこんな感じで下が80m/s、上が85m/sといった感じになります。
適正HOPだと82〜83m/s程度でしょうか。

最後に0.28gでも試した所、下が77m/s、上が80m/sといった感じでした。
これくらいの重量の弾まではこの銃で使おうと思っています。

最終的には外で撃ってみて、必要以上のHOP量を使えないように潰し、初速の上限を抑える調整を行うので、その時にまたスプリングの調整を行うと思います。


という訳で、LCT LK-53A2 電動ガンの内部カスタムはこんな感じでひとまず完了です。
動作テストでかれこれ500発程度撃ちましたが特に問題も起きていないので、この構成で大丈夫そうです。
初速も落ち着きましたね。

という訳で、この後電子トリガー化しようと思うのですが、電子制トリガーの組み込みは追々別の記事で紹介します。

尚、今回は結構多くのパーツを流用している為、純正状態から外したパーツは少なめになっています。
HOPパッキン、押しゴム、軸受、逆転防止ラッチ、ベベルギア、ピストン周り、シリンダーヘッド、ピストンスプリング、マガジンの引っ掛けパーツだけ交換したり外したりしました。

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