
EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOの実物・レプリカ比較(EoTech VS EvolutionGear)
記事作成日:2022年9月5日
以前友人から借りてEvolutionGear製レプリカのEoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOをレビューしましたが、実物のEoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOと比較してみました。
尚、当記事では横並びにしている場合は左が実物で右がレプリカ、縦並びにしている写真は上が実物で下がレプリカという配置で撮影しています。
2枚に分かれている写真は1枚目が実物、2枚目がレプリカです。

パット見で分かりやすいのはやっぱり色ですね。
実物はマットな黒、EvolutionGearは光沢のある黒です。
まずは軽く全体のスペックの差というか外観仕様の差を紹介します。
実物のスペック
- サイズ:270.002×66.04×53.34mm(10.63×2.6×2.1インチ)
- 重量:559.90308g(19.75oz)
- チューブ直径:30mm
- 小売希望価格:191,524円(1,399ドル/2022年8月現在のレート)
- 国内販売価格:198,000円(デザートカウボーイでの価格)
レプリカのスペック
- サイズ:294x74x55mm
- 重量:560g
- チューブ直径:30mm
- 小売希望価格:65,560円
- 国内販売価格:59,010円(エアガン市場での価格)
重量はほぼ同じですが、大きさが全体的に実物の方が小さい事が分かります。
外観の比較
単体のレビューの際には気づかなかった事ですが、比較する事で大きさが違っている事が分かりました。
カタログスペックでの比較も初期のレビュー時点でやるべきでしたね。
という訳で、スコープ全体の長さが実物よりEvolutionGearの方が長い件は詳しく調べてみると、ハウジングから先が短くなっているので、対物レンズ側のチューブが実物よりも長いようです。


また、ロゴの大きさはほぼ同じですがほんの僅かにレプリカの方が小さいようです。

対物レンズ側の内側はこんな感じ。
レンズ固定のナットなど形状はよく再現されていると思います。

VUDUのロゴはほぼ同じ感じ。
ちゃんと再現されていると思います。

エレベーテーションノブ・ウィンテージノブ上部の印字部はやっぱり明らかにフォントが違っていますね。
書いている内容は同じですが、「1CLICK」と「0.5MOA」の部分のフォントがセリフ体なのがEvolutionGearの残念なポイントだと思います。
以前レビューした時にも触れましたが、何でここだけセリフフォントなんだと…。


ノブの数値は1回転で40MOA分と共通でフォントもよく似ていますが微妙にEvolutionGearの方が左右に潰れたフォントになっています。
また、ノブに少し隠れている「UP→」の位置もEvolutionGearの方が右に寄っているようでした。

こういうフォントの違いは比較しなくても明らかなので、実物とレプリカの見分けが付くポイントの1つだと思います。
イルミネーション部はこんな感じで、色以外はここはよく似ていると思います。
ただ、先程の写真でも分かりますがハウジングのサイズが実物とEvolutionGearで異なっており、EvolutionGearの方が太いので、ノブの大きさが違っているように感じます。


また、ハウジング部の太さの違いもあって、上下左右の幅違っています。
このようにノブの部分を重ね合わせるとチューブに隙間が生じます。


ハウジング下部はこんな感じで、書いている事は同じですがここもフォントが違っていますね。
CEマークの形状もかなり違っており、だいぶ違和感があります。
尚、実物の方はシリアルNO部を伏せていますが、EvolutionGearでQRコードになっている部分は実物だとデータマトリックスでした。

また、ここにもハウジングの膨らみが目立ちますね。
パワーノブはこんな感じで、1倍の位置で合わせると1.5倍、2倍の位置が異なっている事から間隔が異なっている事も分かります。
尚、ノブの回転方向は実物とEvolutionGearは同じです。(Vortex RAZOR HDとかは回転方向が実物とレプリカで異なっている物もある)

また、数値のフォントも微妙に違っておりこちらは実物よりEvolutionGearの方が幅広なフォントになっています。
特に3の形が大きく異なっているので、そこで判別が出来ると思います。

特に3の数字が全然違っています。
また、以前のレビュー時にも書きましたがスルーレバーを取り付ける為の突起が付いている位置がちょっと違っています。
そしてネジの位置や大きさも違っているようです。

6倍付近はこんな感じ。

視度調節ノブの仕様も違っており、実物は最後までぴっちり閉まらないようです。
また、伸ばした時の長さも違っており、事物の方が1.5倍くらい長く伸ばせます。


接眼レンズ側はこんな感じで、レプリカには実物に無いテーパーが付いており、レンズの位置も少し奥まった所に配置されています。
また、レンズのサイズも少しEvolutionGearの方が小さいような気がします。

覗いた時の様子について
続いて、覗いた時の様子を見ていきます。
これは倍率ごとに並べてみます。
尚、撮影時にイルミネーションの点灯状況を間違えてしまい、EvolutionGearはイルミネーション点灯させたまま撮影していました。
また、実物の方はSR3 (5.56 BDC – MOA)レティクルなので、SR1を再現しているEvolutionGearとはレティクル形状が異なっているのでこちらもご了承下さい。
ターゲットとして撮影地点から約25m先にある道路標識にレティクルを合わせています。
まずは1倍の状態。
EvolutionGearの方が視界(FOV)は広いように感じますが周囲の像が歪んでいますし、色収差も激しめで明らかなレンズ性能の違いを体験出来ます。
実物は視野がEvolutionGearよりも狭いですが歪みの少ない像になっています。


続いて3倍の状態です。
等倍の時に気になった歪みはありませんが、実物よりもEvolutionGearの方が若干倍率が低いように感じられるのとそれに合わせてレティクルの大きさも違っています。
拡大されたサークルレティクルの大きさが違っているので、分かりやすいと思います。


最後に6倍の状態です。
3倍の時と同様に実物よりもEvolutionGearの方が倍率が低めのような感じがあります。


倍率についての差はありますが、こうやって見比べても案外普通にEvolutionGear優秀ですね…。
低倍率時の歪みや、色収差など性能的に不満に感じる要素も少なくはないので、あくまで「使い物にならないレベルのレプリカ」という訳ではないレベルでの優秀という意味ですが…。
という訳で、EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOの実物・レプリカ比較は以上になります。
外観の細部を見比べると結構違っている所はありますが、違いは細い所なのでパット見の外観は概ね同じと思って良いと思います。
光学サイトの性能としては、価格帯と同様に段違いですがね…。