APS SR-2のストック基部を20mmレールに置き換えるアダプターを作りました

マルゼン APS SR-2を持ち運びしやすくする為にストックを20mmレールに置き換え、SIG MCX/MPX用のフォールディングストックを取り付ける事が出来るようににしようと思ったので、そういうアダプターを作る事にしました。

マルゼン APS SR-2用 20mmレールストックアダプターの紹介

ストックアダプターは当初1種類だけ作る予定だったのですが、販売希望の声をちらほら頂いたので色々と相性テストを行っていた所、2種類必要だと感じたので、アダプターは2種類用意しました。
共に出力はDMM.makeのナイロン、色は白なので任意で塗装して頂く必要があります。

この2つの形状の違いは、レールの窪みの位置です。
中央に窪みが付いており、窪みが3箇所なのが「TypeA」、窪みが2箇所なのが「TypeB」と呼称しています。

マルゼン APS SR-2用 20mmレールストックアダプター、エクステンションhttps://evolutor.booth.pm/items/4188853

TypeAはJMACタイプのストック基部に適合する形状で、このストックはネジが20mmレールの窪みに入り込むので、中央に窪みを設ける仕様にしています。

元々このJMACタイプのストックを取り付ける為に作ったので、この仕様のみにしていたのですが、SIG SAUERのストックを付けた場合に問題があったので、一応TypeBも作ってみる事にした次第です。

TypeBはSIG SAUERのストックのように2箇所の突起がレールの溝にハマる事で固定するタイプのストックや、2本のネジを使う事で固定する仕様のストックに適合します。
尚、SIG SAUERタイプのストックを出している5KU製品にはこの突起が無いのでTypeA、TypeBどちらでも対応すると思います。

裏面は共に同じで、APS SR-2のレシーバーにハマるように2本の突起と僅かな窪みを設けています。

裏面の突起や中央のネジ穴はAPS SR-2の純正ストックやレシーバー形状から採寸しています。

また、20mmレールアダプターの片側には窪みが設けられており、窪みが付いている方が上側になります。
この窪みはボルトハンドルの逃しなので、この向きで取り付けないとボルトハンドルが引けなくなってしまいます。

という訳で、この20mmレールアダプターに『5KU JMACタイプ SS-8 フォールディングストック』と『SIG SAUER ミニマリスト ミニ フォールディングストック』を付けてみます。

まずはTypeAに『5KU JMACタイプ SS-8 フォールディングストック』を付けてみます。
取り付けにはM5x20mmの六角穴付きボルトを使います。

取り付けるとこんな感じ。

ボルトを引くとストック上面ギリギリの所を通過します。
その為、同じJMACタイプの製品でもストック上側が膨らんでいるAB-8RやSS-8Rでは使えないので注意が必要です。

ストックの折りたたみも問題なし。

ちなみに、TypeAにSIG SAUERのストックを取り付けようとすると基部が少し上に飛び出してしまい、ボルトと干渉します。

1コマ下にずらす事で取り付ける事でボルトが引けるようになりますが、ヒンジが大きく下に飛び出してしまいグリップがかなり握り辛くなります。

続いて、TypeBに『SIG SAUER ミニマリスト ミニ フォールディングストック』を付けてみます。

取り付けるとこんな感じになります。
SIG SAUERのストックはヒンジがかなり下側に飛び出しているので、私が作っている10度極太グリップを取り付けるとヒンジが手に当たってしまい、非常に握り辛くなります。
純正グリップなら構え方によっては一応握れるのでTypeAに付けるよりかはだいぶマシです。

ボルトハンドルを引くとこんな感じ。

ストックを折りたたむとこんな感じ。

という訳で、マルゼン APS SR-2のストックを20mmレールに置き換えるアダプターの紹介は以上になります。
自分が使いたいストックに合わせて選べるように、TypeAとTypeB共にBOOTHに掲載しました。

20mmレールストックアダプター専用エクステンションについて

また、このアダプターを使っていて「ちょっとストックの長さを調整したいな…」という欲求が出てきたので、エクステンションも追加で作りました。

こちらはそこまで強度が必要な部分でも無いのと、割と個数を用意する必要があるので、光造形で作っています。
また、出力時の歪みを抑える為と、使用するレジンの量を減らしつつ強度に大きな影響を与えないようにする為に空洞を設けています。

マルゼン APS SR-2用 20mmレールストックアダプター、エクステンションhttps://evolutor.booth.pm/items/4188853

厚みは1個約10mm。

片面（凹みがある面）にはサポート材の痕が残っているので汚いですが、20mmレールアダプターを取り付けると隠れる面になります。
ただ、気になる場合は表面を目の細かいペーパーで整えてください。
尚、削ると白い粉が出てきて断面が白くなりますが、水で洗い流す事で綺麗になります。

連結させるとこんな感じ。
凹凸ががっちり噛み合う寸法にしているので、この状態でもしっかりロックされていますが、接着剤を併用すると強度が増すと思います。

エクステンションは最大で3個まで連結させて使えるように、ネジも3種類用意しています。
左から順に30mm、40mm、50mmでそれぞれエクステンション1個用、2個用、3個用という感じです。

エクステンションを1個取り付けるとこんな感じになります。

TypeBとSIG SAUERのストックの組み合わせで極太グリップを握ると握りづらいという問題がありますが、エクステンションを1個付ける事で少しだけ改善されます。
ただ、これでもまだヒンジ部に親指の付け根にぶつかります。

エクステンションを2個付けるとこんな感じ。

エクステンションを取り付ける事で、TypeBとSIG SAUERのストックの組み合わせで極太グリップを握ると握りづらいという問題が解決します。
この組み合わせを使う場合は2個付けた方が良さそうです。

エクステンション3つでこんな感じ。

握るとこんな感じ。
エクステンション2個の時と同様に、この組み合わせでもしっかり使えますね。

尚、私はTypeAとJMACタイプのストックにエクステンションを2個付けると、構えた時に丁度よいサイズになったのでこういう構成にしました。
この辺りは人によって好みの長さがあるので、どういう組み合わせにするかは自由ですね。

マルゼン APS SR-2用 20mmレールストックアダプター、エクステンションhttps://evolutor.booth.pm/items/4188853