エボログ

Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISHの分解レビュー

記事作成日:2022年10月24日

先日購入、レビュー記事を書いたGolden Eagle製のエアーコッキングボルトアクションライフル、『Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISH』を分解していきます。

という訳で、バレル周りから分解していきます。

マズルブレーキを外す事でバレルナットを外す事が出来ます。

続いて、アウターバレル上部に付いているイモネジを外します。
この1本のイモネジでチャンバーが固定されています。

イモネジを外したらインナーバレルとチャンバーを外す事が出来るようになります。
尚、アウターバレルの内径は17mm程度あり、インナーバレルに付いた4個のバレルスペーサーでインナーバレルのセンター出しをする仕様になっています。

バレルスペーサーはインナーバレルに接着されており、簡単に外す事が出来無さそうだったのでとりあえずそのままにしておきます。

チャンバー側面に付いている3本のネジを外す事でチャンバーを真っ二つにする事が出来ます。

インナーバレルとHOPパッキンはGBBタイプ。
HOPパッキンは以前、Double Eagle MAGPUL Pro 700を分解した時に出てきた宮川ゴムの長掛けっぽい形状をした物が付いていました。
硬さは比較的柔らかく、材質はシリコンのような感じがします。

突起の形状はこんな感じでまんまですね。
やたらと黒い粉が付着してるのは剥がれたチャンバーやレシーバーの塗装です。
この銃の塗装、擦れると結構ボロボロ剥がれるんですよね…。

インナーバレルのHOP窓はかなり独特な形状をしており、かなり深くまでえぐれています。
窓形状は特殊ですが、溝の位置や形状はGBB互換形状なのでインナーバレルの交換は容易に行えると思います。

HOPアームとHOPクッションはこんな感じ。
HOPクッションはチューブ形状です。

BB弾の逆流防止パーツはVSR10用と仕様がよく似ていますが、専用設計です。
スプリングが歪んでいる以外特に気になる所はありません。

シリンダー・ボルト周りを見ていきます。
開封レビューでも紹介しましたが、付属のレンチを使う事でシリンダーヘッドを外す事が出来ます。

ピストンはこんな感じで、アルミ製のピストンの中央に樹脂製が付いている構造で重量が54gとそれなりに重さがあります。
PDIからこういう感じのピストンが出ていました気がします。

新品で数十発しか撃ってないのにも関わらずだいぶ傷だらけなのが気になります…。
シリンダーに大きなバリがあるとか、そういう訳でもないのに本当に新品なのかと…。

尚、ピストンヘッドにはゴムダンパーが貼られているだけで吸気穴はありません。
また、シアーは90度タイプのようです。

ピストンからOリングを外すとこんな感じ。
Oリングの外形が24mm程度なので、スタンダード電動ガン用のOリングが使えそうです。

ピストンスプリングはこんな感じで等ピッチの物が入っていました。
太さはスタンダード電動ガン用ですが、シリンダーの長さ的にかなり長いスプリングが必要になるので注意が必要です。
M14用やPSG-1用などが適合すると思われます。

ピストンスプリングの片側は初速調整の為と思われるスプリングカットがされていました。
断面は特に処理されておらず切りっぱなしです。

スプリングカットによって自由長が短くなっており、この影響でピストンヘッドの位置がかなり奥まった状態になっています。
一応ピストンスプリングが暴れない程度の長さにはなっているようですが、かなりギリギリ。

ピストンスプリングガイドはこんな感じでこちらもピストンと同様にアルミだと思われます。
ここも結構ボロボロですね…。

ボルトハンドルは後ろ側のネジを外す事で分解する事が出来ます。
開封時点でちょっとガタツキがあるのが気になっていたので、調整出来ればと思っています。

続いて、レシーバーを分解していきます。
ネジが多く、外観からは内側の構造もよく分からなかったのでとりあえず外せそうな物から外していく事にしました。

まず、レシーバー前側に付いているネジを外します。
実銃だとバレルのロックパーツになっている部品ですね。

続いて、ストック基部のネジを外します。
そうすると新たなネジが出てきます。

続いて、トップレールを外し、HOP調節のイモネジを外します。
結構長いイモネジが付いているみたいなので、先にHOP調節のイモネジを外しておいた方が良いかも知れません。

レシーバーはモナカ構造っぽいので側面のネジを外していきました。

ネジを外して気づいたのですが、トリガー周りはユニット化されており、トリガー上部に付いているネジ4本(ストック基部で隠されているネジ)を外すだけで取り外す事が出来たようです。
案外メンテナンス性は良いのかも…よく考えられた構造をしていますね…。

トリガーASSYを外した後、レシーバーを真っ二つにしました。

給弾ルート周りはこんな感じで、バリや歪みはありませんでしたが粉っぽい塗装が気になるので調整時に表面を軽く磨こうと思ってます。

トリガーASSYはこんな感じ。

ここまで分解して分かったのですが、このトリガーにはちゃんとトリガーストロークを調整する機能と、トリガープルを調整する機能が付いていました。

まず、トリガーストロークを調整する機能に関しては、トリガー上部に付いている大きめの六角ネジを締め込む事でトリガーの初期位置を調整する事が出来ます。

限界までネジを緩めた状態(トリガーストロークが長い)
限界までネジを締めた状態(トリガーストロークが短い)

また、トリガープルの調整は正面のイモネジを使います。
締め込む事でトリガーが重くなり、緩める事でトリガーが軽くなります。

トリガーASSYを分解するためにネジを外しました。

中身はこんな感じ。
まあ、よくあるエアコキボルトアクションライフルの構造をしています。
全体的に専用パーツだらけの独自設計だと思われますが、ボルトを閉鎖状態にしないとシアーが開放されない安全機構が付いていますね。

パーツを色々外していきます。
まず、セーフティレバーはこんな感じで中央にプランジャーが付いています。
このパーツがトリガーに干渉し、物理的にトリガーを引けなくする構造になっています。

トリガープル調整用兼シアーはこんな感じでT字型のシアーが特徴です。
シアーの中にプランジャーが仕込まれており、イモネジを締め込む事でプランジャーが押されスプリングが圧縮され、その分トリガーが重くなる仕様です。

トリガーはこんな感じ。
このトリガーが先程紹介したT字型のシアーを押します。

ピストンシアーとスプリングガイドストッパーはこんな感じで、シアーの間にスプリングガイドストッパーが刺さっています。

ピストンシアーはスチール製で角度は90度。
シリンダーと接触する箇所が削れて塗装が剥がれています。

スプリングガイドストッパーはこんな感じ。
ここにリターンスプリングが付いているのが面白いですね。(ボルトを挿入する際に押し下げられたストッパーを戻す為のスプリング)

ボルトハンドルに連動してシアー周りに干渉するパーツがこちら。
これらのパーツが動く事で、ボルト閉鎖状態にしないと射撃する事が出来なくなります。

という訳で、Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISHの分解レビューは以上になります。
結構工夫されている箇所が多いというか、ここまで完全独自とは想定外でした。
独自ではあるもののよく考えられている構造なので、これは調整が楽しそうです。

という訳で、Nemesis Arms VANQUISHは後日調整していこうと思っています。

Golden Eagle ネメシス Nemesis Arms VANQUISH フルメタル ボルトアクション エアーコッキングライフル M200 GE-3201-AC-BKAmazonで購入する