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Double Eagle Aeroknox AX//15の分解レビュー

記事作成日:2022年11月15日

先日友人から借りて開封レビュー記事を書きましたが、分解もして良いとの事なので分解していきます。

ちなみに先日、ゲーム(サバイバルゲームフィールド ヘッドショット)に持っていってシューティングレンジで撃ってみましたが普通に0.25g弾位であればしっかり飛ばせて40m位なら十分狙え、45mに届かせる事が出来る程度の性能はありました。
最近の台湾製電動ガンとしては中の上位に普通に優秀な箱出し性能だと思います。

尚、動作テストやシューティングレンジで撃っているので数百発撃った状態での分解になります。

という訳で、まずはピポッドピンを外してアッパーレシーバーとロアレシーバーを分離させます。
ピンは完全に抜けないようにロックされています。

バレル・チャンバーについて

インナーバレルは真鍮、チャンバーは一般的なM4用形状。
ドラム式というだけで特に変わった仕様にはなっていません。

HOPの突起はこんな感じで二点掛けのHOPパッキンが付いています。

チャンバーを分解していきます。
まず、HOPダイヤル後ろのCクリップを外し、HOPダイヤルを外します。
HOPダイヤルは半分のみ180度だけ回転する仕様になっていました。

ガタ取り用のスペーサーとバレルクリップを外し、インナーバレルを抜きます。

尚、HOPアームはピンの片側が潰されておりそのままでは抜く事が出来なくなっていたので一旦そのままにしています。
また、HOPクッションはHOPアームに固定されている為、HOPアームを外さないと取り外す事が出来ませんでした。

赤矢印部が潰されていてピンが抜けない
HOPクッションはアームに固定されている

以前同社製の電動ガン(Double Eagle APC556)を分解した時はひょうたん型のHOPクッションが付いていたので、この製品も同じHOPクッションが付いている物と思われます。

Double Eagle APC556のHOPアームとクッション

HOPパッキンはそこそこ固めで、硬度60度〜70度位の硬さがありました。
突起形状は中央がくぼんでいる2点掛け仕様。

HOP窓はこんな感じで若干前後にテーパーが掛かっている四角穴という無難な形状をしています。
尚、以前レビューした同社製品ではPOSEIDON エアクッションブースターシステムのような溝が掘られており、その溝がズレて悲しい事になっていたのですが、Aeroknox AX//15ではそのような加工はされていませんでした。

HOP窓は無難な形
POSEIDON エアクッションブースターシステムみたいな溝が無くなっている

バレル長は305mmでした。

マズルのテーパーはかなり深めになっています。

モーターについて

モーターを外す為にグリップの底蓋を外し、ブラシホルダーに付いているモーターピンを外します。

付属のモーターは同社製電動ガンでおなじみのFS480SAモーター。
2022年4月7日製造の物のようです。

尚、ピニオンギアはD型、ブラシは電動ガンでは一般的なレイダウンタイプでした。

中華製のしょぼい純正モーターよりかは良い方ですが、トルクもサイクルもそんなに高くはない、どちらかと言うと微妙なグレードのモーターです。
感覚的にはARESやVFCなどの純正モーターに近い印象があります。

ロアレシーバーの外装の分解について

続いて、メカボックスを取り外す為にロアレシーバー側を分解していきます。

まず、グリップを取り外します。

続いて、バッファーチューブを取り外します。
バッファーチューブは一般的な電動ガンと同様でバッファーチューブ内からネジを締め込み、ピストンスプリングガイドに固定する仕様でした。

エンドプレートはロアレシーバーの形状に合わせて特徴的な形をしています。
また、エンドプレート内側は配線を逃がす為の面取りがされていました。

マガジンキャッチを外します。
一般的な電動ガンのボタンと同様にネジ固定のボタンなので簡単に取り外す事が出来ます。

続いて、ボルトリリースボタンを外します。
普通の形状だと思ってたのですが、割と特殊な形をしていますね。

セレクターレバーは中央に付いているネジを外せば取り外せます。
アンビ側も同じですが、プランジャーが付いているのは左側のみです。

プランジャーがはまる凹みの位置が少しズレているのが一般的なセレクターレバーとの大きな違いだと思います。
セレクターレバーの形状はVFCなどで採用されているアンビセレクターレバーと同じような形状ではあるものの、セレクターレバーを交換すると変な角度になってしまいそうですね。

最後にトリガーピンとテイクダウンピンを外せばロアレシーバーからメカボックスを取り外す事が出来るようになります。

ちなみにピストンスプリングガイドはQD仕様でメカボックスを取り外さなくても外す事が出来る仕様になっているので、弄った時の初速調整は簡単に出来ますね。

QDスプリングガイドを採用していてもロアレシーバーからメカボックスを外さないと交換出来ないような製品も少なからず存在しますからね…。

という訳で、これで2メカボックスをロアレシーバーから外す事が出来ます。

アッパーレシーバーとロアレシーバーについて

上下のレシーバーを見てみるとレシーバー内側が塗装されていない事が分かりました。
ブラスト処理が施されているのと、ピンポイントでレシーバーと接触する面、影になっている部分に塗料が付着していない事から察するに、下処理を行った状態のアッパーレシーバーとロアレシーバーを組み立てた状態で塗装されたのではないかと思います。

尚、ハンドガードは基部側のネジ2本とガスブロック下部に付いているネジを外す事で取り外す事が出来るようになります。

ガスブロックはこんな感じで、樹脂製の物が付いており、左右からインナーバレルにネジ止めされています。
かなり変わった固定方法ですね。

フラッシュハイダーとガスブロックを外します。
フラッシュハイダーは1.5mmのイモネジを外せばOK、ガスブロックは左右のネジを外せばOKです。

続いてバレルナットを外します。
この辺りは一般的な電動ガン互換形状ですね。

メカボックスについて

メカボックスはこんな感じで基本はアンビ仕様のVer2メカボックスです。

マガジンキャッチ取付部に付いている、マガジンの有無をチェックする為のスイッチが特徴的です。
また、コンデンサと思われるパーツを逃がすための穴がメカボックスに設けられています。

セレクタープレートの検知は光検知式なのでセンサーを確認する事が出来ますね。

メカボックスの分解について

まずピストンスプリングを外します。
ピストンスプリングガイドはQD仕様になっているので、マイナスドライバーで押し込んで90度回転させれば外す事が出来ます。

ピストンスプリングとピストンスプリングガイドはそれぞれこんな感じ。
ピストンスプリングはスプリングカットなどはされておらず、日本仕様の柔らかい不等ピッチスプリングが組み込まれていました。

ピストンスプリングガイドはスラストベアリング付きでシャフトが短めの仕様になっています。

続いて、メカボックス外側についているパーツを外していきます。

メカボックスを開くには9個のネジを外します。
全て皿ネジで、T10のトルクスネジになっています。

メカボックスを開くとこんな感じ。
かなり綺麗な見た目をしています。

パーツ構成自体は特に以前から変わらずな気がします。
基板のデザインも、DoubleEagle製の電子トリガーとよく似ています。
もしかして元々Eshooterが作ってたりするんじゃないですかね…?

吸気系パーツ(シリンダー、ピストン、ノズル周り)について

吸気系のパーツ(ノズル、タペットプレート、シリンダーヘッド、シリンダー、ピストン)を見ていきます。

ノズルは前方吸気対応形状で恐らく材質はPOM。
エアシールではありません。

タペットプレートはこんな感じ。
材質は少し固めですが弾性があります。
細部に少しバリがあったり少し歪んでいる箇所もあるので、拘るなら手直しした方が良いのかも知れませんがそのままでも全然使えると思います。

ピストンヘッドはこんな感じで特に変わったことの無い樹脂製。

ピストンはこんな感じでラックギアの2枚目が完全に削られており、最後の3枚が金属歯になっています。
また、メカボックスとの抵抗を減らす為の処理が施されています。

ピストンヘッドは樹脂製の後方吸気仕様で、大きめの穴が8個空いています。
尚、ピストン内側にはスラストベアリングが入っています。

8個穴の後方吸気ピストンヘッド
スラストベアリングが内蔵

シリンダーはステンレス製でM4サイズの加速シリンダーです。
特に気になる所は無いですね。

トリガーとギアについて

各部のパーツを外す為にまず基板の上側を外しました。

トリガーは一般的な電動ガン用のトリガーと同じ形状のように思えます。

ギアはおなじみのギアセット
このギアセット、台湾製電動ガンにおけるデファクトスタンダードみたいになっている気がします。

全てのギアにはしっかりシムが入っており、量もピッタリな感じ。
今までの同社製品よりもしっかり調整されている印象で、特に触らなくても良いかなと思いました。

Eshooter Kestrel V2について

基板(Eshooter Kestrel V2)から伸びている配線はグルーガンでメカボックスに固定されているので、これを外します。

基板中央付近にネジが1つ付いているので、これを外せば基板を外す事が出来ます。

セレクタープレートはこんな感じで光センサーに検知させる為の反射板(白色のプラ板)が貼られています。

Eshooter Kestrel V2について

最後にDouble Eagle Aeroknox AX//15に搭載されている電子トリガー基板であるEshooter Kestrel V2を見ていきます。
基板は2分割になっており、ピンヘッダーによって接続されています。

外側の基板はこんな感じで、ここにはマガジン用の物理センサー、トリガー用の光センサー、セクターギア検知用の光センサーが配置されています。
ちなみに、基板に印刷されている情報を見る限りバージョン1.2の2020年12月21日製造のようです。

トリガー用のセンサーはこんな感じで、感度調節用に5個の光センサーが並んでいます。
アプリ上の設定も5段階なので、手前側が高感度、奥側が低感度みたいな感じのようです。

まあ、GATEの製品と同じような仕様ですね。

セクターギアの検知センサーはこんな感じでカットオフカムではなく歯を検知する仕様のようです。

メカボックスに固定されている側の基板はこんな感じ。
基板のバージョン2.0で2021年8月6日製造のようです。

2つの基板で違うバージョン、違う製造年というのが不思議なんですがこれで良いんですかね…?

こちら側にもセクターギア検知用の光センサーが付いています。

タペットプレートの検知も光センサーです。


という訳で、これでDouble Eagle Aeroknox AX//15の分解は以上になります。

一通り見た感じ、最低限変えた方が良いパーツみたいなのは特に無い気がします。
レスポンスの悪さは11.1Vバッテリー+プリコックで解決する話しですし、駆動系に特に不満は無いです。

強いて言うなら初速が低めなのでもう少し固めのピストンスプリングに交換すればかなり使い勝手は良くなると思います。

これくらいなら、後は好みに応じて色々パーツを変えれば良いかなと思います。