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東京マルイ MP5SD6 次世代電動ガンの分解レビュー

記事作成日:2022年12月24日

先日購入した東京マルイ 次世代電動ガン MP5SD6を分解していきます。
尚、次世代MP5A5と仕様が同じ箇所に関しては一部割愛したりMP5A5と比べて説明している箇所があるので、次世代MP5A5の分解記事を見て頂いた後の方がより理解が深まると思います。

フロント周りの分解

とりあえずフロント周りの分解からやる為にサプレッサーとハンドガードを外しておきます。
これに関しては開封レビュー時点でも紹介していますし取扱説明書にも掲載されている内容なので詳細は割愛します。

続いて、バッテリー収納スペース左右に付いている樹脂パーツを外します。
このパーツはハンドガードのロック機構も兼ねており、片側に付いている大きな皿ネジ3つと小さな鍋ネジ2つを外した後、反対側の小さな鍋ネジを2つ外す事で取り外す事が出来ます。

このパーツを外す時に気づいたのですが、ハンドガード根本の溶接後はこの樹脂パーツに付いているようです。
色味に違和感が無くて気づかなかった…。

続いて、フロントサイト周りは外せるのかな?と思って14mm逆ネジが付いている部分を外してみたのですが、これ以上の分解方法がいまいちよく分からず…。
色々な所にネジはあったのですが、どのネジもレシーバーと同じ塗料が塗られていたので、恐らくフロントはある程度組み立てられた後に塗装されたのではないか?と思いました。
これは次世代MP5A5でも同じ感じでした。

次世代MP5A5でもフロント部の分解が良く分からなかったので、SD6でも諦めて他の分解を進める事にします。
まあ、フロント周りバラしても出来る事は無いと思いますしね…。

MP5A5の時と同様に少しやり辛いですがシャフト長めのドライバーを使って基部のネジ2本を外します。

シャフトが長いドライバーを使わないとより一層外しづらくなる
外すネジは左右の2本。
外している間にフロント部が浮いてきます。

基部のネジを外したらフロントを抜く事が出来ます。
抜く際に配線やバレルには気をつけた方が良いでしょう。

フロント部はこんな感じ。
形状がSD6仕様になっているだけで構造自体はA5の時と同じですね。
コッキングハンドルを操作した時に動くレバーとか、本当に面白い構造しています。
妙に沢山グリスが塗布されている気がしますが…。

アッパーレシーバーとロアレシーバーの分離

フロントを外したらストックを外し、ロアレシーバー後部の細いピンとマグウェル側に付いているピン(ピボットピン)を抜きます。
この状態でアッパーからロアーを引っこ抜く事が出来ます。

ストック基部のピンを抜く
レシーバー後部とピポットピンを抜く
レシーバーをスライドさせて外す

東京マルイ 次世代電動ガン MP5SD6のロアーはこんな感じ。
これ自体はMP5A5と同じ感じですね。
ただし、詳しくは後述しますが所々内部パーツが変わっていました。(もしかしたら最新ロットの次世代MP5A5も変わってるのかも)

次世代MP5シリーズはメカボックスとチャンバーが半固定みたいな状態になっているのが特徴です。

チャンバーを外すにはまずチャンバー側面の爪に引っかかっている配線を外します。
無理に引っ張ると皮膜を傷つけてしまう可能性があるので、慎重に作業する必要があります。

続いて、反対側。
チャンバーはメカボックスの写真赤矢印の爪みたいなパーツに引っかかっているので、少しねじりながら外します。

次世代MP5シリーズのリコイルユニットは次世代G36やSCARなどの物を丸くしたような見た目の物が付いています。
また、リコイルウエイトが前側にも伸びているのが特徴です。
これにより省スペースながらしっかりとしたリコイルショックを実現しています。(リコイルユニットの重量は291g)

リコイルユニットの衝撃によってメカボックスを破損させないようにする為のダンパーが前と後ろ両方に付いています。
前のダンパーはラバーっぽい材質、後ろのダンパーはリターンスプリングの下に付いている小さくて硬いスプリングです。

インナーバレルとチャンバーについて

インナーバレルとチャンバーに関しては次世代MP5A5と同じだな〜と思って軽く済ませようと思ってたのですが、バラしてみた所なんと一部が新規パーツになっていました。

チャンバーを分解するにはHOPダイヤル後ろのパーツを反時計回りに少し回します。
これでロックが解除され、外す事が出来ます。

ロック状態
40度くらい回転させる
HOPダイヤルが外せる

HOPアームは変わらず直角にHOPクッションを押し下げる事が出来る仕様
HOP量に関わらず常に同じ所を押し下げる事が出来る、社外製カスタムチャンバーでも採用されている優秀なHOPアームの構造です。

続いて、バレルクリップを取り外し、チャンバーとインナーバレルを分離させます。

インナーバレルは次世代MP5A5と同じ229mm(スタンダード電動ガンMP5A5とも長さ自体は同じ)のコンパクト電動ガンベースの特殊仕様(今後の東京マルイ製品はこのインナーバレルがスタンダードになるのかな?)。

インナーバレルの先端付近にはガタ取り用のOリングが付いているという点までは次世代MP5A5と同じだったのですが…

次世代MP5SD6ではインナーバレルのHOP窓側左右に溝が追加されていました。

HOP窓上部の溝に追加される形で入っており、次世代MP5SD6のインナーバレルにはHOPパッキンを保持する為の溝が3方向に付いている事になります。
よりHOPパッキンのズレを抑える仕様になっているのでしょうか…。
こういう地味に手間が掛かる事でもしれっと変えてきますねぇ…。

これも現行、もしくは今後のロットから次世代MP5A5でもこの仕様のバレルになってるのかも知れないですね。(流石にSD6だけに搭載されているという事は無い気がしますし)

尚、HOPパッキンの前側に付いている溝(バレルクリップ用)は健在です。

この溝の変更に伴い、HOPパッキンも変わっていました。
HOPの突起前後の溝は変わらずですが、バレルの形状変更に伴い左右の溝が追加されています。

形状自体はコンパクト電動ガンシリーズと共通の物ではあるものの、新規金型で作られている為もしかしたら微妙に硬度とかも変わっているのかも知れませんね…。
今手元に比較対象となるHOPパッキンが無いので未確認ですが…。

本当、しれっと変えてきますねぇ…。

尚、これによって次世代MP5A5と互換が無くなったという訳では無いですが、例えばインナーバレルだけ社外パーツに交換しようとすると次世代MP5SD6に入っているHOPパッキンを使う事は出来ないでしょう。

逆に次世代MP5SD6のインナーバレルに従来のコンパクト電動ガン用HOPパッキンを取り付ける事は出来ると思います。

ロアレシーバーからメカボックスの取り外し

続いて、ロアレシーバーからメカボックスを取り外していきます。

まずはセレクターレバーを外します。
次世代MP5シリーズのセレクターレバーは従来の電動ガンでは考えられない構造になっており、外し方も独特…というかリアルに近い外し方になっています。

まずトリガーを引いた状態でセレクターレバーを逆回転させます。

この状態でセレクターレバーを引っ張れば外す事が出来ます。(この時点で外せるのは左側だけです)
ここまで極太のセレクターレバー、電動ガンでは初めてじゃないでしょうか…?

こんなのがギアが収まっているメカボックスを貫通している所に次世代MP5シリーズの異質さを感じます…。

続いて、グリップの底蓋を外します。
相変わらずネジはタップネジ。
敢えてタップビスにする事により、「弄るなよ」というマルイからのメッセージを感じます。

モーターに繋がっている配線はY字端子でブラシホルダーにネジ止めされています。
この固定方法はめっちゃ便利なので個人的にもたまに使います。
従来のモーターピンだと抜けたり折れたり色々ありますからねぇ…。

モーターはEG1000です。
次世代MP5A5を購入して直ぐに東京マルイ サマリウムコバルトモーターを組み込んだ結果、M-SYSTEMの許容電流を超えた電気が流れ、実質購入後数時間でM-SYSTEMを破損させた人が居るので、モーター交換の際は出力に気をつけましょう。
ぶっちゃけEG1000はめっちゃ優秀なモーターなので、ノーマルセッティングならこれで良いと思います…。

最後にグリップの奥に付いている2本のネジを外せばメカボックスがフリーになります。

ロアレシーバーからメカボックスを抜くには右側のセレクターレバーを写真の位置にした状態で、メカボックスを引っ張り上げます。
セレクターレバーの位置によってはメカボックスと干渉して外す事が出来ないので注意が必要です。

セレクターレバーの白線が下向きになる位の位置にする
メカボックスは上に引っ張れば外れる

メカボックスの分解とM-SYSTEMについて

次世代MP5SD6のメカボックスはこんな感じで見た目自体は次世代MP5A5と変わりないです。

とりあえずM-SYSTEMを外します。
外しやすい電子トリガーは良いですね。(専用設計なのでメンテナンス性もしっかり考えられている気がする)

次世代MP5SD6のM-SYSTEMはこんな感じ。
パット見同じに見えるのですが…

バージョンがMP5A5ではVer.2.0だったのがVer.2.0ATになっています…!
パット見、ロゴ横のスルーホールの個数が5個から3個に減ってたり、バージョン表記の所に穴が追加されてたり、マイコンが変更され、マイコン周りのレイアウトが変わってたりといった感じです。

まあ、基板を外側から見てもパーツが変わった事しか分からないので、プログラム的にどう変わったのかはリバースエンジニアリング出来る人にお任せします。(趣味でやってる人、普通に居ると思いますし…)

少なくとも検知方法はセレクターレバー、コッキングハンドル、最終弾検知が磁気検知でトリガーのみマイクロスイッチというのは変わっていませんでしたし、動作時の感触についても大きな変化は感じませんでした。

【追記】Twitterの方で色々情報を頂きました。

  • 2.0ATのATはマイコンのメーカーであるATMELから取っている可能性
  • バージョンアップではなく、今の半導体事情によるやむ終えないパーツ変更の可能性(昔の方が性能は良かったらしい)

続いて、最終弾検知用のレバーを外します。
このレバーがマガジン側のフォロワーの動きに連動して動きます。

続いて、メカボックスを開いていくのですがリコイルユニット周りのグリスが尋常じゃない量塗られていました。
次世代MP5A5の時の10倍以上は塗られており、シャバシャバのドロドロになっています。

これ、試射で数百発撃った程度なのでこれくらいのドロドロ具合ですが、屋外とかで結構撃った後だと汚れとかも付着してめちゃくちゃ悲惨な事になりそう…。

とりあえずメカボックス周囲のトルクスネジを外し、メカボックスを開けます。
※ここから突然トルクスネジが登場します。

尚、メカボックス内部に関する詳細は次世代MP5A5の分解レビューの方と重複しまくるので割愛します。
1個1個のパーツの細部について詳しく知りたい場合はこちらの記事をご参照ください

一応、軽く触れておくとメカボックスの割れ防止策とかピストンが十分に加速した後で動き出すリコイルユニットBB弾の保持位置を安定させる為のノズル形状などかなり色々な所に工夫が見受けられるメカボックスになっています。

ピストンスプリング、スプリングガイドはこんな感じ。
パット見次世代MP5A5と変わりないですが微妙に硬さとか変わってたりするんですかね…(箱出し状態の初速が5m/sも下がっている為)

これだけの為にMP5A5を分解し直すのも面倒くさいので、検証はしないですが…。

続いて、リコイルユニットのボルトギアを貫通する形で付いているギアを外し、リコイルユニットを取り外します。
写真だとピストン周り外されちゃってますが、別に外す必要は無いです。

ピストン周りはこんな感じで次世代MP5A5と同じですね。
グラスファイバー樹脂の黒色ピストンにおなじみグラスファイバー樹脂の白色ピストンヘッド、MP5Kサイズの加速シリンダー、ノズル長めのシリンダーヘッドとローディングノズル、専用タペットプレートといった感じです。

ただ、個人的にシリンダーで気になる箇所がありました。
それは吸気穴のバリで、結構凄いバリが出てました。

幸い外側だけなので良いんですが…これが内側に向いていたらピストンヘッドのOリングがボロボロになるでしょうね…。

ギアは次世代電動ガンではおなじみのギアセット。
逆転防止ラッチは次世代MP5A5と同様に付いていません。

M-SYSTEMによってギアの停止位置が制御されているのでギアのオーバーランは発生せず、結果として逆転防止ラッチは不要という事なのでしょう。


という訳で、東京マルイ 次世代電動ガン MP5SD6の分解レビューは以上になります。

基本的に内部は次世代MP5A5と同じだからあんまりバラしても面白くないだろうな〜と思っていたのですが、意外と色々変わっていて楽しかったです。

東京マルイはこういう「何も発表しないけどしれっとアップデートする」というのを度々やるのでこのメーカーの製品を買うのはやめれないですねぇ…。

SD6はサプレッサー付きモデルという事もあり、リコイルをオミットしてちょっと静かめな構成にしようと思っています。
次世代MP5シリーズはかなりバランスが取れている製品でもあるので、なるべくパーツ交換はせずに弄っていくつもりです。

あと、MP5A5は伸縮ストックのまま使っているので、こっちは固定ストックを取り付けて次世代MP5SD5を作ろうかなと思っています。

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