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FALCON TOYS MCX Rattlerを1000発以上撃って起きた問題と消耗部品、交換方法について

記事作成日:2023年2月8日

先日、FALCON TOYS MCX Rattlerのレビュー記事を書きましたが開封直後に記事化した訳ではなく、動作検証を行い代理店の方にフィードバックを行っていました。

その中でセミ・フル合わせて1000発以上は動かしており、その中で起きた問題と消耗する部品、部品の交換方法などについて紹介していく事にします。
尚、動作チェックは気温の低い状態から高い状態まで様々な状態で動かしています。

確認出来る使用感について

当たり前ですが、ガスブローバックは高速で色々なパーツが稼働するのでどうしても傷が付いたりしてしまいます。
それを前提に「ここがこんな感じで擦れます」というのを紹介していきます。

軽い物から激しい物、調整次第では回避出来そうな物から不可能と思われる物まで色々あるので、調整時の参考にして下さい。

ロアレシーバーの使用感について

ロアレシーバー後部にはチャージングハンドルが少し擦れるようで、エッジの塗装ハゲが確認出来ました。

レシーバー内側の後部にはボルトがレシーバー後部に若干擦っているようで、ダンパーの左右に擦り傷というか若干えぐれるような傷が付いていました。

ハンマーユニットは塗装ハゲすら見当たらず目で分かるような消耗は特に確認出来ませんでした。
Z-SYSTEMのクッション部分も一切変形しておらず、強度の高さが伺えます。

ただし、消耗ではありませんがハンマーユニットを固定しているネジが緩む事があります。
トリガーやセレクターレバーを操作するときに明らかなガタツキを感じるので直ぐに気づくと思いますが、一応確認しておき、緩んでいるようなら締め直しておくと良いでしょう。

マグウェルは何度もマガジンを抜き差ししているので多少のスレ傷が付いていますが、激しく塗装が剥がれるような事はありませんでした。

ボルトの使用感について

ボルトはスチール製で焼入れがされている事もあり塗装が若干剥げている所があるだけで傷付いたり凹んだりなどは一切ありませんでした。

一番負荷が掛かるであろうハンマーと接触する部分も少し塗装がハゲただけです。

また、ロアレシーバーに衝突していた部分も表面の塗装が剥がれているだけです。
ボルトよりロアレシーバーの方が材質的に強度が弱いので、レシーバー側が削れているだけのようです。

リコイルスプリング・リコイルスプリングガイドは気になるような消耗は確認出来ませんでした。
アッパーレシーバーと接触する部分にスレ傷はありますが、スプリングガイドのシャフト部分には塗装ハゲも無さそうです。

チャージングハンドルの使用感について

レシーバーと接触する面に若干の塗装ハゲが確認出来ました。

アッパーレシーバーに引っかけるツメの部分も塗装ハゲが確認出来ました。

アッパーレシーバーの消耗について

チャージングハンドルと擦れている部分には塗装ハゲが確認出来ました。

チャージングハンドルが引っかかる部分も結構削れています。
ただし、補強材としてスチールのロールピンが入っているのでユルユルになるような事は無いでしょう。
MCXは左右両方にツメがあるので、こんな感じで両方とも削れます。

MCX Rattlerにのみ付いている特殊なパーツとしてシアプレートという物があります。
こちらはボルトの前進に合わせてセミオートシアやフルオートシアを動作させる為の物で、こちらも使用頻度によって消耗します。(詳しくは後述)

 シアプレート
赤矢印の部分がボルトに接触し、凹んでくる

また、ボルトの動きに合わせて前後に動きますし、シアーを押し下げるパーツの為、表面のスレ傷も確認できます。

こういったスレ傷に関しては動作に支障をきたすような物では無いので、あまり気にする必要は無いと思います。

消耗したり破損したパーツの交換

FALCON TOYSは補修パーツとして各パーツの単品販売も行っている為、消耗したり破損してしまったパーツは販売店経由で購入する事が出来るようになっています。

今回は自分が検証した際に著しく消耗してしまったり、破損してしまったパーツを紹介します。

尚、これらのパーツ交換はそれ相応の手間が掛かり、技術も工具も必要な作業なので慣れていなかったり自信が無い場合はショップに依頼するのが良いと思います。

シアプレートの破損と交換について

まずはシアプレートです。
先述しましたがシアプレートは使っているとボルトと接触する部分が凹んできます。
ある程度の凹みまでは許容範囲内ですが、著しく凹んでしまうと最終的にはシアプレート自体の動作不良が起きます。

交換する場合はレシーバーに付いている2本のロールピンを抜きます。

ロールピンを抜くとリターンスプリングとシアプレートを取り外す事が出来ます。
この際、ロールピンやピンポンチにリターンスプリングが引っかかったりして変形してしまう可能性があります。

なので、シアプレートを交換する場合はリターンスプリングもセットで交換する必要があると思って良いと思います。
また、ロールピンも何度も抜き差しするようには作られていないので、シアプレートの交換と一緒にロールピンも変えた方が良いと思います。

シアプレートの凹みはこんな感じです。
これくらいの凹みは許容範囲内でまだ交換が必要な状態では無いですが、これが更に凹んでしまうと動作不良に繋がる可能性があります。

左が新品、右が消耗して凹んだシアプレート

尚、このシアプレートの凹みを考慮してシアーを押し下げる羽の部分を大型化し、焼入れにより強化されたシアプレートが後日配布予定となっています。
初回ロットを購入した方には追々この分厚いシアプレートが配布される予定で、次回ロットからは予め同梱された状態で出荷される予定になっています。

左が分厚くなったシアプレート、右が初回ロットに付属するシアプレート

シアプレートを取り付ける際は溝にスプリングを組み込んだ上でロールピンを差し込む必要があるのですが、スプリングが暴れるので高粘度グリスを使ってスプリングを溝に固定して作業を行った方が良いです。

スプリングを組み込んだシアプレートをレシーバーに取り付け、ズレないように片側に六角レンチやピンポンチなどを差し込んで固定したままロールピンを入れていきます。

ボルトキャリアーキーの破損と交換について

発射段数が1000発を超えた辺りのタイミングでローディングノズルのダンパーとして機能しているパーツ、ボルトキャリアーキーの破損が起きました。

ここが破損するとローディングノズルがチャンバーから抜けなくなり、空撃ちは出来るものの弾を入れて撃つ事が出来なくなります。

このパーツは従来のMWSと互換がある為、補修パーツとしてはIRON AIRSOFT製のMWS用ローディングノズル(1805J)が使える他、FALCON TOYS MCX Rattler用としてボルトキャリアーキー単体の販売も行う予定があるそうです。

なので、損傷してしまった場合は販売店にお問い合わせ頂いた方が良いでしょう。
ローディングノズル一式買っても殆どのパーツを使わない事になってしまい、もったいないですからね…。

破損したボルトキャリアーキーを交換するにはまずボルト上部のネジを外します。
尚、このネジは原則再利用NGとの事なので、組み立てる際は別途M3x8の六角穴付きボルトを用意する必要がありますが、補修パーツのボルトキャリアーキーにはM3x8の六角穴付きボルトとスプリングワッシャーがセットになるとの事なので、修理する為に分解する際には別途用意する必要は無いそうです。

ボルト後部のファイアリングピンの穴に棒を通してを少し引っ張りながらボルトキャリアーキーを浮かし、ファイアリングピンストッパーをズラします。

ボルトキャリアーキーを浮かす際に勢いよくボルトキャリアーキースプリングが勢いよく飛び出す可能性があるので、注意して下さい。

ボルトを分解するとこんな感じになります。

組み立ては逆の手順で行うだけです。


という訳で、FALCON TOYS MCX Rattlerを1000発以上撃って起きた問題と消耗部品、交換方法について紹介しました。

補修パーツの供給があるというのは個人的にありがたいです。
こういう専用パーツってパーツ単品供給が無いと壊れたら詰みになる事も少なくはないですからね…。