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トレポン用窓付きP-MAG GEN3タイプマガジン、QMAG 30AR/M4 WINDOW GEN M3のレビュー

記事作成日:2023年3月13日

QMAG 30AR/M4 WINDOW GEN M3をPTW株式会社様よりお送りいただいたのでレビューします。
こちらのマガジンのインナーは実績のあるBlackcat Airsoft製で、アウターはFCC×PTW製となっています。
尚、PTW株式会社は輸入元の会社で、トレポン(PTW)を作っているSYSTEMAとは関係ありません。

内容物はこんな感じで、装填された5.56mm弾を再現したダミーカートシールが付属しています。

シールはこんな感じで金属感を出す為にシルバーステッカーになっています。
写真だと伝わり辛いですが程よい反射があり金属っぽさが再現されています。
また、ただ単にダミーカートが印刷されているだけではなく、マガジンフォロワーも印刷されています。

また、シールも左右反転させているだけではなくちゃんと弾薬が入れ子になっていたりフォロワーの見え方が変わっているのも良いですね。

マガジン本体はこんな感じ。
左右に残弾確認用の窓が付いているタイプのP-MAG GEN3を再現している、SYSTEMA PTW(トレポン)用のマガジンになります。

昔のFCCのマガジンは実物マガジンに比べてツルツルしており凹凸も浅くノッペリしていたのですが、このマガジンは細かなシボも再現しておりかなりリアルな外観になっています。
本体のナイロン、窓部分のアクリルは実物と同じ素材を使っているとの事です。

マガジン上部、リップ側はこんな感じ。
Blackcatのインナーを使っているのでフォロワートップはひょうたん形状では無く、抜けないフォロワートップになっています。

尚、インナーのダンパー機能は無く、リップの位置は固定です。

マガジン上部の刻印周りもしっかり再現されています。

最終弾検知スイッチを押す為のレバー部分はこんな感じ。

窓部分はこんな感じで透明度が高くなく、曇っている感じも再現されています。
窓の横には残弾数のカウントが付いています。

マガジン前後の滑り止めも再現。

マガジンの下側に付いているマーキング用の3×5の窪みはこんな感じ。

ボトムプレートの再現度も高いですね。
MAGPULのロゴはもちろん、ボトムプレートを固定しているボタンの色もそっくりです。

インナーの取り外しについて

マガジンインナーを取り外すのはリップ部分を掴んで引っこ抜くだけです。
インナーは特に固定されておらず、アウターに圧入というか差し込まれているだけです。

抜く時にそれなりに抵抗があるので普通に使っている間にインナーが抜けてしまったり、位置がズレてしまうような心配は無さそうな気がしますが、気になる人はマガジンアウターの上に穴を開け、ピンを通して固定しても良いかも知れません。

というか、FCCのマガジンは昔からこういう仕様でしたし、そのマガジンを使ってる人は大勢居てインナーが抜けたみたいな話は聞かないので特に問題では無いのでしょう。

ボトムプレートはプレート中央のグレーのボタンを押しながら後ろ側にスライドさせる事で外す事が出来ます。

ボトムプレート内側の構造もよく再現されています。
フォロワースプリングも短いですがボタンにテンションを掛ける為の物として付いています。

という訳で、QMAG 30AR/M4 WINDOW GEN M3はこのようなパーツ構成になっています。

インナーを抜いた状態の窓はこんな感じ。
本当に良い具合の不透明度を再現していると思います。

アウターの内部はこんな感じ。
ここまで再現する必要性は無いと思うのですが、実物の内部構造を再現しています。

マガジンインナーはこんな感じで、Blackcat Airsoft製PTW用インナーを少し加工(前側の突起が切られている)しているだけで、それ以外はそのままです。
このマガジンの装弾数は120発ですが、30発(リアルカウント)にする為のスイッチも付いています。

ダミーカートシールを貼った状態の見え方について

付属のダミーカートシールはマガジンインナーに貼り付けます。
尚、付属のシールはマガジンインナー全体を覆うようなサイズなので、シールを貼ると弾数切り替えスイッチは機能しなくなりますし、シールを剥がさない限りマガジンインナーを分解する事も出来なくなります。

シールは一度貼ったら綺麗に剥がすことが出来ない仕様なので、貼る場合は注意が必要です。

下側の出っ張りの所にシールの端を合わせて貼り、マガジンの側面から大きくはみ出さないように上まで貼っていき、最後はリッププロテクターの下側に入り込むような形でシールを貼ります。

インナーの左右に貼り付けたら完了です。
尚、弾数切り替えスイッチが無効になるのは微妙なので、自分はシールを貼った後カッターナイフで切り替えスイッチ部分を切り取りました。

窓から見えるダミーカートシールはこんな感じ。
シルバーステッカーになっている事もあり、金属感が出ていますしシールの印刷も綺麗なのでパット見悪くはないですね。

流石に実際のダミーカート入りマガジンに比べると立体感はありませんが、写真写りは悪くはないんじゃないでしょうか。

実物 P-MAG GEN3(窓なし)加工のトレポン用マガジンと比較

自分が普段使っている、MAGPUL PMAG M3-30を加工して作られた『Z-SHOT PMAG M3-30シリーズ for PTW』と比較していきます。
Z-SHOTのマガジンはインナーがSYSTEMA純正、アウターがMAGPUL PMAG M3-30加工となっています。

尚、写真は全て左側がQMAG、右がZ-SHOTのマガジンになります。

リップ側の差はこんな感じ。
BlackcatのインナーとSYSTEMA純正インナーという見た目の差に加え、Z-SHOTのマガジンは実物マガジンを加工している事もあって見た目が異なっています。
外装で言うと、QMAGにはリッププロテクターが付いている事もありリップの周囲が肉厚になっているのが大きな差だと思います。

マガジン上部はこんな感じで刻印の位置や内容に至るまでそっくりです。
リップ下の構造(QMAGの方が肉厚になっている)が若干違っているのは恐らくリッププロテクターを取り付ける厚みを稼ぐ為だと思います。

反対側はこんな感じ。
こっちの再現度もかなり高いと思います。
微妙に光沢感やフォントの太さが違うとかはありますが、その程度の差ですね。
こうやって見比べないと気づけ無いと思います。

中腹はこんな感じ。
窓ありと窓なしの比較になりますが、特徴的な凹凸の形状は深さ含めてそっくりです。

マガジンの前後の凹凸部のサイズ感もそっくりです。
ここに関しては差が全然無いですね。

前側
後ろ側

ボトムプレートはこんな感じ。
MAGPULのロゴ部分がちょっと違うのと、実物に比べてシボが薄い感じがしますが、そういう微々たる差しか無いです。
そもそもシボの具合は個体によって少し違ったりもするので、差とは言えないかも知れませんが…。

ちなみにボトムプレートは実物と寸法が全く同じで交換する事が出来ました。
これならTTIなどから出ているボトムプレートに交換する事もできそうです。

実物のボトムプレートをQMAGに取り付けが可能

トレポンとの相性について

最後に、マガジンと自分が持っているトレポンの相性をチェックしていきます。
とりあえずZ-SHOTのP-MAGを問題なく使う事が出来てかつ稼働するトレポンとチャイポン(A&K STW)を用意しました。
一番下は自分の物じゃなくて2年くらい前に友人が家に置いていって、そのまま放置されてるトレポンです。

とりあえず動くトレポンを4丁用意

今回の検証で確認した内容は下記の通り

  1. ちゃんと取り付ける事が出来て、マガジンキャッチが掛かるかどうか
  2. ガタツキの具合確認
  3. 給弾に問題が無く、セミオート・フルオートでしっかり給弾するかどうか
  4. フルロード状態での2重給弾や初速低下が発生しないかどうか
  5. ボルトストップが機能するか

まずはSYSTEMA純正レシーバー+VCW P-Chamber+P-Chamber専用ノズルの構成から。
こちらは全項目で問題ありませんでした。
ガタツキに関してもほぼ無く、マガジンを握って撃ったりしても問題なく給弾する事が出来ていました。

続いて、A&K STW HK416レシーバーベースでP-MAGが使えるように加工した物+A&K STW純正チャンバー(給弾周りの改善加工済み)+Blackcat製パイノズルの構成です。
残念ながらこちらはマガジンキャッチが掛からず、マガジンを手で抑えながら撃っても給弾が不安定な状態でした。

元々HK416のレシーバーはP-MAGに対応していないので、一応Z-SHOTのP-MAGが使えるように加工をしているのですが、それだけでは無理のようです。

次はSYSTEMA純正レシーバー+SYSTEMA純正チャンバー+でりのづるの構成です。
基本的に動作に問題はありませんでしたが、フルロード時の初速低下が発生していました。

初速低下は恐らくノズルが押し上げられている事による物だと思います。
Blackcatのマガジンスプリングは少し硬めな物が入っているので、物によってはこういう事が起きるのでしょう。
実際、Blackcatのインナーを使っている別のマガジンでも同様にフルロード時の初速低下が起きていました。

最後に、SYSTEMA純正レシーバー+SYSTEMA純正チャンバー+SYSTEMA純正ノズルの組み合わせのトレポンで試しました。
こちらはマガジンを差し込んだ後、叩き込まないとマガジンキャッチが掛からなかったのと、数発に1発BB弾を砕いてしまう現象が起きていました。
恐らくチャンバーの位置とマガジンのリップの位置が微妙に合っていないのだと思います。

この個体は自分が中身を見ている訳では無いので、どういうセッティングになっているのか分からないんですが、こういう個体差はチャンバー側の位置調整で解決出来るので、チャンバーの前側にシムを追加したり、アウターバレルの差し込み量を調整したりして、調整すれば良いと思います。


という訳で、QMAG 30AR/M4 WINDOW GEN M3のレビューは以上になります。
トレポン用のP-MAG GEN3自体は色々なメーカーから出ていますが、窓付きタイプは珍しい気がします。
自分は実物加工以外では見たことが無いと思います。

ダミーカートシールのお陰で雰囲気も良いですね。

トレポンは組み立てた人によってセッティングが変わりますし、組み込んでいるパーツの寸法も微妙に違ってくるので、多少の相性問題は付き物だと思います。

その中でも割とマシな部類だと思います。
Blackcatのインナーは実物マガジン加工のトレポン用マガジンのインナーとしてもよく選ばれている製品なだけあって、優秀ですからね。