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Westone Audio Pro X20 デュアルBAドライバイヤホンを買いました

記事作成日:2023年3月23日

コロナ禍以来、ずっとテレワークをやっていたのですが、4月から出社する必要があり会社で仕事をするにあたって耳栓の代用に出来るイヤホンを買おうと思い、Westone Audio Pro X20を買ってみました。

イヤホンの選定基準について

まずどういう基準でPro X20を選んだのかというと、昔私が使っていたイヤホンの話から始まります。
私が昔使っていたイヤホンハイグレードのイヤホンはWestone 4Rを一番最初に購入し、当時かなり気に入って使っていました。

ちょうどオーディオ沼にはまった初期の頃に使っていたWestone 4R

ちなみにWestone 4Rの後にUltimate Ears UE900やaudio-technica ATH-IM03、SHURE SE315、Klipsch X11i、Westone W40などを購入、ちょくちょく気分転換にアンプ変えたりイヤホンを変えたりケーブルを変えたりと色々遊んでましたが、共通して会社に行く途中はポータブルオーディオアンプに繋ぎ、会社に着いたら会社のPCに繋ぐという使い方をしていました。

当時はちょうどマルチドライバのバランスド・アーマチュアユニットが流行っていた時期だったので、BA型イヤホンをメインに買っていた感じです。

シングルBAだけどすげぇ!と思ったKlipsch X11i

尚、ショップでの試聴自体は色々な機種をしており、その中でダイナミック型特有のずっしりとした低音があんまり好みでは無かったというのもあると思います。
それは今でも同じでヘッドホンもあんまりずっしりとした低音が出ない機種(低音を過度に強調しない機種)を選んでいます。

しばらくしてアンプ系の趣味も一段落してきたのと、完全ワイヤレスイヤホンの便利さに感動、完全ワイヤレスイヤホンの音質も徐々に良くなってきた事もあって有線イヤホンを使わなくなり、飽きたタイミングでポータブルアンプもイヤホンも全部手放してしまいました。

初めて購入したフルワイアレスイヤホン、Sol Republic AMPS AIR。
操作性が悪くバグっぽい不自然な挙動もあったが、便利さが勝った
音質も十分で操作性も快適。
イヤホンはもうこれで良いじゃんと思ったJabra ELITE 75t

そんな訳で、今回イヤホンを買うにあたってAM ProシリーズとPro Xシリーズの2択で迷いました。
尚、MACHシリーズはAM ProやPro Xよりも少し値段が高めでシングルBAの下位モデルでも3万円を超える値段だったので購入候補からは除外しています。

昔なら候補に上がってた機種ではありますが、今回はあくまで仕事中の耳栓代わりですからね…。
ぶっちゃけ、仕事場で耳栓代わりに使うのにこんな高いイヤホンが必要なのかと言われるとそんな事無いのですが…。
まあ、これも趣味なので…。

とりあえずAM ProとPro Xの特徴をそれぞれ調べてみた所、AM ProにはSLEDテクノロジーという物が採用されているというのが気になったのですが、SLEDテクノロジーというのはどうやらアンビエント機能(外音取り込み機能)の事のようだったので、今回は密閉型で遮音性の高いPro Xシリーズにする事にしました。
そんなに音量を上げる訳じゃ無いとは思いますが、単純に音漏れも気になりますからね。

という訳で、Pro X10を買おうと思ったのですが、Amazonポイントが2万近くあったのでワンランク上のモデルも安く買えるな〜と思ったので、Westone Audio Pro X20を買いました。

あと、最近のシングルBAは昔の比じゃない程幅広いレンジの音を再生出来るという話は聞いていたのですが、やっぱり気分的に高温と低音は分けた方が鮮明さが上がるだろうと思ったというのもあります。
Amazonポイント使って実質1万円ちょいで買えるなら全然アリかなと。

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付属品の紹介

内容物はこんな感じで、イヤホン本体の他に大量のイヤピースとソフトケース、ハードケース、説明書といった感じです。

ハードケースは防塵・防水性があり、気圧除去バルブも付いた多機能な物で、中にはスポンジが敷き詰められているのでイヤホンをしっかり保護する事が出来るようになっています。

ソフトケースは巾着袋です。
ふかふかで肌触りがよく、多少伸縮する生地が使われています。

イヤーピースはこんな感じで、シリコンタイプ4種+1種(イヤホン本体に付いている物)と、フォームタイプが5種類です。
シリコンタイプは『STARシリコンイヤーチップ』という物で耐久性の高さが売りのようです。
一方フォームタイプは『TRUE-FITフォームイヤーチップ』という物で、高い遮音性と柔らか付け心地を実現しています。
まあ、素材的に当たり前の特徴ではありますが…。

イヤーピースの上に置かれてる棒はクリーニングツール
様々な直径、長さのイヤーピースが用意されている

それぞれのイヤーピースは単品販売もされているので、ボロくなってきたら交換する事も可能です。

Westone Audio Pro X20の外観紹介

Pro X20本体はこんな感じで、非常にケーブルが細いです。
商品写真を見た時から「ケーブル細いなぁ」と思ってましたが、実際に手にとって見るとめちゃくちゃ細くてびっくりしました。
ケーブルの太さは1本1mmを切っており、ケーブルの長さは132cmあります。

尚、アラミド繊維で作られて強度と耐久性に優れ電気抵抗・タッチノイズの少ない、LINUM BAX T2というケーブルが使われているようです。
純正ケーブルでも8000〜9000円くらいする割と良いケーブルですね。

ハウジング部はこんな感じで、透明の樹脂で出来ています。
側面にはWestone Audioのロゴが入っています。

透明なのでBAドライバは丸見えです。

ケーブルの端子部はこんな感じ。
端子の規格はT2コネクターで、緩すぎず硬すぎずな感じでしっかりロックされ、強く引っ張ればすんなり抜けます。

ケーブルには首元で絞るパーツも付いています。
このイヤホンはケーブルを耳たぶに引っ掛けるタイプなので、ここを絞る事でよりしっかりした装着感になります。

対応するイヤホンジャックは3.5mmステレオミニプラグ。
金メッキが施された、L字のプラグです。

イヤピースは3mm程度のステム径の物に対応、コンプライ100サイズやShureのSE/AONICシリーズと互換があります。

とりあえず付属のイヤピースを一通り試してみましたが、個人的に一番遮音性と装着感が良かったのはこの細長いフォームタイプ(水色の奴)でした。
これに関しては自分の耳の大きさとかに合わせて選べるのが、様々なイヤーピースが付属するハイエンドイヤホンの良い所ですね。

実際に使ってみた感想と分かった問題点

という訳で、まだテレワーク中ですが一旦試しに仕事で使っているPCで使ってみました。
基本的な用途は作業中に音楽(主にYouTube MusicとAmazon Music)を聴いたり、YouTubeを流したり、ラジオ聴いたりしているのと、ビデオ通話サービスを使った会話です。
アンプを使う想定で買ってもいないので、アンプ無しのPC直繋ぎです。

音質に関しては文句無しで、低音も籠もらずしっかり響いてましたし高音域も不快な響きはありませんでした。
若干低音強めかな?といった感じですね。

まあ期待通りの音でした。

また、遮音性に関しても非常に高く、本当に耳栓として使える高い遮音性がありました。
音を鳴らさず、ただ単に付けているだけでも家の外の工事の音や車の走行音などの環境音はもちろん、電子レンジやトースターの終了音やインターホンの音は意識していないと聞こえなくなりますし、隣で普通の声量で話している声もだいぶ遠く感じます。

ただ、使っていて直ぐに致命的な問題に気づきました。
それがビデオ通話してると自分の声がだいぶ聞こえ辛く、自分が何を喋ってるのか分からなくなるという事…。

今まで密閉型イヤホンに限らず耳を塞いだ状態で話をした経験が無かったので初めて知ったのですが、耳を塞いでる状態だと自分の声ってめちゃくちゃこもって聞こえるんですね。
非常に不思議な感覚なんですが、それのせいで自分の声が聞き取りづらい感じです。
あと、ついつい普段より大きな声を出してしまう印象がありました。(一通り話した後の喉の乾きが凄い)

軽い受け答え程度なら全然問題無いのですが、プレゼン的な感じの事をしたりガッツリ質疑応答したりなどをやろうとすると、話してる最中に頭の中が混乱してきます。

テレワークの時はずーっと開放型ヘッドホンを使って通話をしていましたし、イヤホン使っていた時も電話する時はマイク無しのイヤホンを使っていた時からの癖でイヤホンを外してスマホ側で話していた(不便にも感じていなかった)ので、全く気づかなかった…。

ちなみに、2週間ほど使って頑張って慣れようとしてみましたが、ダメそうだったので最近は通話時は片耳だけ外すようになりました(通話はモノラル音声になるので片耳外しても問題は無い)。
ちなみに、マイクで拾った音をイヤホンに出力する設定も行ってみましたが、タイムラグが気になってしまいイマイチでした。

よくイヤホン付けながらゲーム実況とかしてる人居ますけど、あれで普通に話せるの凄いと思いました。
それともここまで遮音性が高くないから大丈夫とかでしょうか。

ともあれ、少し困りましたね。
遮音性の高さを取ってPro Xシリーズにしたけど、もしかして通話を前提とするならAM Proの方が良かったのかな…
割と盲点でした…。

それとも、そもそも外音取り込み機能はデジタルの方が良かったりするんでしょうかね。
試しに今メインで使っているBluetoothイヤホンであるJabra Elite 85tの外音取り込み機能を有効にしながら会話してみた所、そんなに違和感無く話す事が出来たので…。


という訳で、Westone Audio Pro X20のレビューはこんな所です。
普通にイヤホンとしての性能は優秀ですし、3万円の性能は十分にあるとは思いますが、装着しながら会話をしようとすると問題になる感じですね…。

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