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DE Airsoft Maxim Defense PDX AEG (Kestrel V2搭載/UTRシリーズ)の分解レビュー

記事作成日:2023年7月13日

先日、ミリタリーショップ H.T.G.様よりお送り頂き開封レビュー記事を投稿したDE Airsoft Maxim Defense PDX AEG (Kestrel V2搭載/UTRシリーズ)を分解していきます。

という訳で、まずはワイヤーストックを外してピポッドピンを抜き、レシーバーを前側にスライドさせてアッパーレシーバーとロアレシーバーに分離させます。
ここの構造は一般的な海外製スタンダード電動ガンと同じですね。

アッパーレシーバー側の外装パーツ取り外し

まずはアッパーレシーバー側から見ていきます。
とりあえずインナーバレル+チャンバーを抜いておき、フロントサイトとリアサイトを外します。
フロントサイトとリアサイトは側面のネジを抜けば前後にスライドさせる事が出来るようになるので、取り外す事が出来ます。

続いて、マズルブレーキを取り外します。
特にイモネジ固定などもされておらず、時計回りに回せば外す事が出来ます。
尚、マズルブレーキを外すとインナーバレルのガタ取り用に付いているOリングも外れます。

マズルブレーキはこんな感じ。
一体型なので結構ずっしりしています。

続いて、バレルナットにハンドガードをクランプするのに使われているネジを外し、ハンドガードを取り外します。
尚、このネジはプラスドライバーでも外せますが、ネジ頭のサイズがちょっと変わった寸法になっているのでモンキーレンチを使った方が良い気がします。

ハンドガードを外したらアウターバレルからクラッシュナットとOリングを外します。
尚、アウターバレルに付いているねじ切りは14mm正ネジで下部にイモネジを締め込んだ時に使える溝が付いています。

ガスブロックは樹脂製で左右の皿ねじで固定されています。

バレルナットはスチールで出来ており、硬くずっしりしています。
レシーバーへの固定はそんなにガチガチという訳では無いようで、手で回す事が出来ました。

アウターバレル基部は一般的なスタンダード電動ガン仕様です。

尚、アッパーレシーバーにはハンドガードとの回転やズレを防止する為のピンが飛び出しており、このピンがハンドガード側に付いている穴に入り込み回転を防止する仕様になっています。

レシーバーに付いているピン
ハンドガード側の穴に入り込む

もしハンドガードを社外製の物に変えたい場合はこのピンを切るか抜く必要があります。

インナーバレル・チャンバーの分解

続いて、先程取り外したインナーバレルとチャンバーを見ていきます。
DE Airsoft Maxim Defense PDX AEGには真鍮製インナーバレルと樹脂製のドラム式HOPチャンバーが付いています。

チャンバーを分解するとこんな感じ。
HOPダイヤルは180度回る仕様で、HOPクッションはアームに固定されるひょうたんタイプです。

インナーバレルからHOPパッキンから外します。
HOPパッキンには少量の低粘度グリスが塗布されていました。

インナーバレルは長さ158mm。
HOP窓は前後が斜めに削られているタイプです。

HOPパッキンは硬度60〜70度位の硬さで、一般的な電動ガン用HOPパッキンよりも少し短いです。
恐らく組み込みやすくする為にこの長さになっているだけで、普通の電動ガン用HOPパッキンとの互換性はあると思います。
HOPの突起は幅広めの2点掛けタイプ。

ロアレシーバー側の外装パーツ取り外し

続いてロアレシーバー側を見ていきます。

まずはストックを取り外す為にシャフト長めの六角ドライバー(17cm程度あれば大丈夫)を使って奥の方にあるネジを外します。

変わった形のストックが付いていますが、取付基部自体は一般的なスタンダード電動ガンと同じなので、ストックの交換自体は問題無く行えそうです。
尚、ピストンスプリングガイドはQD仕様になっており、この状態でピストンスプリングを取り外す事が出来ます。

続いてグリップを取り外します。
まず、グリップ底部の蓋を外してモーターを取り外します。

DE Airsoft Maxim Defense PDX AEGに搭載されているモーターはDE Airsoft製品ではおなじみの「FS480SA」というモーター。
7.4Vだと結構もっさりした動きになってしまうので、11.1Vで回す想定のモーターのような気がします。
国内仕様の構成でスムーズに動かしたいならモーターは交換した方が良いと思います。

尚、ピニオンギアはD型、粉末焼結っぽい感じのギアが付いています。

モーターを取り外したらグリップの奥に付いている2本のネジを外してグリップを取り外します。

続いて、マガジンキャッチボタンを外します。
開封レビューでも紹介しましたが、DE Airsoft Maxim Defense PDX AEGのマガジンキャッチボタンはアンビ仕様っぽい形をしている普通のマガジンキャッチボタンです。
ボタン側のネジを外せば取り外せます。

続いてボルトリリースボタンを外します。
ボルトリリースボタンを固定しているプレートを外し、ダミーボルトをロックする為のパーツを押しながらボルトリリースボタンを引っこ抜きます。

ボルトリリースボタンの固定がピンで行われていない、変わった構造にはなっていますがそれ以外はVFC系のよくあるボルトリリースボタンの構造です。

続いてセレクターレバーを外します。
左側はプランジャー付き、右側はプランジャー無しです。

最後にテイクダウンピンとトリガーピンを抜き、メカボックスを取り外します。

メカボックスについて

メカボックスはDE Airsoft製品おなじみのVer2系アンビメカボックスです。
アンビやボルトリリースボタンの構造などはVFC系です。

特殊なパーツとしてマガジンの有無を検知する為のレバーが付いています。
こちらはEshooter Kestrel V2のリアカンモードの設定時に使用されるレバーで、マガジンを差し込むとレバーが押されます。

セレクタープレート、セレクターレバーのギア周りはこんな感じ。
セレクタープレートは普通の物理スイッチ用の物を流用している感じですね。

ダミーボルト周りのパーツはこんな感じ。

メカボックスの軸受は全て8mmで、ベベルギアのみボールベアリングになっています。

メカボックスの分解

という訳で、メカボックスを分解していきます。
メカボックスに付いている9本のトルクス皿ねじを外し、メカボックスを開きます。
尚、もしこの時点でスプリングガイドを外していない場合はネジを外す前にスプリングガイドを外しておいた方が良いです。

グリスは程よい粘度の物が少量塗布されており、メカボックスは結構綺麗です。
光検知の電子トリガーを標準搭載している事もあり、余分なグリスは故障の原因になる為かDE Airsoft製品のメカボックス内部はとても綺麗です。

ベベルギア側、ピニオンギアの下を通る配線が暴れないようにグルーガンでメカボックスに固定されています。
配線を外すにはグルーガンを剥がす必要があります。

という訳で、メカボックス内に付いている各パーツを外していきます。
まずはKestrel V2の上面を取り外し、メカボックスにネジ止めされているマガジン検知用のスイッチを外します。

続いてトリガーを外します。
トリガーは一般的な電動M4/M16系の物ですが、トリガースプリングが組み込みやすいようにメカボックス側も折り曲がっています。
この形状のトリガースプリング、本当に優秀。(社外製電子トリガーの基板によっては相性問題起きやすいですが…)

続いてギアを外しました。
ギアはおなじみの物でギア比は18:1。
本当にこのギアを採用しているメーカー、多すぎますよね…。

何度も言ってますがこのギアは個人的にもカスタムパーツとして使ったりします。

続いて配線を取り外し、Kestrel V2の下側(メカボックスに固定されている側)を外します。

Eshooter Kestrel V2本体はこんな感じで基板2枚構成の電子トリガーです。

セクターギアの検知(カットオフ検知)はカットオフカムではなくギアの歯を検知するタイプで、上下の基板にそれぞれ光センサーが付いています。

トリガー検知はこの5個の光センサーによって行われます。
これによってトリガーの引き代を5段階で調整出来る訳ですね。

セレクタープレートの検知はこちらの光センサーで行えます。
SAFE、SEMI、AUTOポジション用のセンサーがそれぞれ用意されており、セレクタープレートに貼られている白いテープの反射を検知します。

唯一光センサーでは無いのがこのマガジン検知用のレバーですね。

続いてピストン周りを見ていきます。
と、その前に先に外しておいたピストンスプリングとスプリングガイドを紹介します。

ピストンスプリングは不等ピッチ、スプリングガイドは短めのスラストベアリング付きです。

ピストンスプリングの硬さは約6kg。
東京マルイ純正比約150%という、比較的硬めのスプリングが使われています。
社外製スプリングの硬さで言うとSHS M90、BATON Airsoft 100などに近い硬さです。

タペットプレートとノズルはこんな感じ。

ノズルは前方吸気対応形状の物で、シーリングのOリングは付いていないシンプルな樹脂ノズルです。

タペットプレートに異常な変形は確認出来ませんでした。
特に特徴はありませんが、各部の角度がちゃんとしているタペットプレートです。

シリンダーとシリンダーヘッドはこんな感じ。
ステンレス製の加速シリンダーが付いており、シリンダーヘッドは樹脂製です。
シリンダーヘッドに付いているゴムダンパーもシンプルな形状で、ピストンヘッドの吸気穴の痕が残っています。

ピストンはこんな感じでピストンヘッドは後方吸気の樹脂ヘッドで吸気穴は大きめの8個穴。
ラックギアは2枚目が全部削られている(バウンド対策)タイプで、最後の3枚が金属歯になっています。

ピストン内部にはスラストベアリングが付いており、プラスネジ(タップネジ)でピストンヘッドに固定されています。

尚、ピストン重量は22gでした。
スラストベアリングが付いている為、ほどよく重たくなっています。

マガジンの分解

最後にマガジンの分解です。
DE Airsoft Maxim Defense PDX AEGには7.62x39mm弾用の特殊なマガジンが付属してきます。

初めて見るタイプなので、どのようなインナーになっているのかを確認する為にとりあえずアウターとインナーを分離させてみました。

アウターからインナーを抜くにはマガジンバンパー側に付いているネジを外すだけです。
どうやら装弾数切り替えレバーなどは無い、シンプルなスプリング給弾方式のマガジンのようですが、形状はアウターと同様に変わった形をしていますね。


という訳で、DE Airsoft Maxim Defense PDX AEG (Kestrel V2搭載/UTRシリーズ)の分解レビューは以上になります。
DE Airsoft製電動ガンは過去に何機種か分解していますが、相変わらずこのメーカーの内部はよく出来ています。

もちろん、調整する余地は沢山あるのですが調整程度でどうとでもなるレベルなのは本当に優秀な製品だと思います。

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