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上位グレードの新型、Vector Optics CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34のレビュー

記事作成日:2023年7月19日

Vector Optics製ショートスコープ、『CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34』をつぼみトレードカンパニー様からお借りしたのでレビューしていきます。

CONTINENTAL 1-6×24自体は以前にもレビュー(SCOC-23)していますが、今回ご紹介するのは後継機種である新型のSCOC-34になります。
パッケージもだいぶ変わっていますね。

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付属品の紹介

内容物は製品本体(レンズカバー付き)とマウントリング、交換用エレベーテーションノブ、樹脂製コインドライバー、クリーニングクロス、取扱説明書、製品カタログ、つぼみアームズの説明書と保証書、Vector Opticsの保証カードです。

付属のマウントリングは単品販売もされている30mmチューブ用のロープロファイル マウントリング、X-ACCUです。
マウントリング上部のネジ6本固定の2ピースマウントリングで、高さは1インチの物になります。

クリーニングクロスはポーチに折りたたまれて入っており、展開すると四角形のクリーニングクロスを開く事が出来ます。

CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34にはレンズカバーが付いています。
レンズカバーの前後は透明になっているので、カバーを取り付けたまま覗く事も出来ます。
カバーのゴムバンドが太めでちょっと高級感があります。

CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34本体について

という訳で、CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34本体を見ていきます。
SCOC-23は黒色でしたが、SCOC-34は最近流行りのブロンズのボディカラー(現状この色のみ)になっています。
尚、チューブ径は30mmです。

従来のCONTINENTAL 1-6×24(SCOC-23)からの大きな変更点はボディーカラーの他にエレベーテーション・ウィンテージノブがキャップ式ではなく直接アクセスする事が出来る方式に変わっているのとレティクル形状になります。

対物レンズ側はこんな感じで、少し奥まった位置にレンズが配置されています。

ハウジングはこんな感じで全体的に丸みを帯びたデザインになっています。
また、ノブは高さが低く視界の邪魔にならないロープロファイル仕様になっています。

ハウジング底部にはシリアルNOが入っています。

エレベーテーションノブ・ウィンテージノブ共に1クリックごとに目盛りが付いていますが、付属のノブに交換する事でエレベーテーションノブの目盛りをゼロリセット用の1つだけというシンプルな仕様にする事も出来ます。

デフォルト状態はノブがロックされていますが、ノブを引っ張り上げる事で回す事が出来るようになります。
1クリックで0.1MRAD動き、最大の稼働量は45MRADになります。
しっかりしたクリック感があり、ロックもしっかり掛かります。

また、ゼロリセット機能にも対応しています。
ゼロイン調整を行った後、付属のコインドライバーを使ってキャップを外して0の位置を合わせて戻す事でその後ゼロインを弄っても元のポジションに戻すのが楽になります。

左側面は輝度調節ノブになっており、蓋にはVector Opticsのエンブレム(エンブレムは金色)が入っています。
蓋を外す事で電池(CR2032)を入れる事が出来ます。

輝度は6段階で調節が可能。
1クリックごとに電源のON/OFFが切り替わる仕様のノブになっています。

パワーノブはこんな感じで反時計回り方向に回す事で倍率が上がります。
尚、1〜2倍の間隔が広いですが、4、5、6はかなり狭いです。

1倍の状態
6倍の状態

接眼レンズ側の側面にはVector Opticsのロゴが入っており、上部には製品名と倍率の表記、視度調節ノブの回転方向が記されています。

視度調節ノブ側はラバーで覆われています。
限界まで回すとかなり飛び出します。

レンズコーティングと覗いた時の様子、レティクル形状について

レンズコーティングは対物レンズ、接眼レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。
対物レンズ側は黄緑系の明るい色味、接眼レンズ側は暗めの反射が確認できました。

覗くとこんな感じになります。
1倍の状態のアイレリーフは110mm程度あり、アイボックスも程よく広いのでかなり覗きやすい印象があります。
フチも極端に薄い訳ではないですが、自然なFOVなので使い勝手は良いと思います。

倍率を上げるとアイレリーフが短くなり、アイボックスもかなり狭くなります。
6倍まで上げるとアイレリーフは75mm程度まで短くなるので、視点を少し前側にズラしてあげないといけなくなります。

尚、レティクルはSFPなので倍率を上げてもレティクルの大きさは変わりません。

また、イルミネーションは中央のドットとホースシューのみ赤く光ります。
屋内だと輝度3でちょうど良い明るさでした。

レティクルを拡大するとこんな感じ。
ホースシューにBDCが付いた最近シューターがよく好んで使っているスコープのレティクル形状になっています。

パララックス・レンズの歪み計測

続いて、いつものパララックス計測を行いました。

1倍の状態で2m先のディスプレイ(2cmのグリッドを表示)を覗きます。

歪みは少しあり像が拡大されたような見え方になっていますが、これくらいの価格帯の1倍という事を考えると無難な感じがします。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
許容範囲内として設けている円内からレティクルが飛び出す事はありませんでした。
グリッドを見ると歪みは真っ直ぐ覗いている時よりも少し大きくなっていますが、狙いがズレるよりかはマシなので像の歪みも仕方がないかなと思います。(大抵のスコープはこういう歪み方をする)

像の精度に関しては気になるような事は無く、かなり優秀な製品だと感じました。

屋外で覗いてみた感想

サバイバルゲームフィールド GERONIMOのシューティングレンジで撮影してきました。
冬(1月上旬)なので真夏の炎天下のようなめちゃくちゃ明るい環境では無いですが、晴れの日の日中です。

屋外の距離になると歪みとかは全然気にならず、かなり自然な感じで覗く事が出来ました。
また、明るさも十分な感じで日陰になっている所も含めて鮮明に視認する事が出来ていました。
イルミネーションは輝度5の状態でちょうど良い具合でした。

1倍で40m先のターゲットを覗いている様子
6倍で40m先のターゲットを覗いている様子

70m先を6倍で覗くとこんな感じ。
日陰になっている暗い所を見ていますが、明るさもコントラストも申し分無い感じですね。


という訳で、Vector Optics CONTINENTAL 1-6×24 SCOC-34のレビューは以上になります。

元のCONTINENTAL SCOC-23の順当な後継機種という感じでノブのデザイン変更やレティクルの形状変更によってより使い勝手が良くなっている印象がありました。

Vector Optics製ショートスコープとしてはかなり値段が高い部類の製品ではあるものの、値段に納得出来る性能は持っていると思います。

ブロンズの色味も大人しめで良いと思いますし、ノブ周りのデザインも良いと思います。

唯一の不満点を挙げるなら輝度調整ノブに入っているエンブレムですね…。
これに関してはSCOC-23の方が控えめで良かった気がしています。

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