ASG/DE Airsoft SAKO TRG M10 エアーコッキング ボルトアクションライフル（オフィシャルライセンス品）のレビュー
記事作成日：2023年8月2日
『ASG/DE Airsoft SAKO TRG M10 ボルトアクションスナイパーライフル (Official Licensed) BK』をミリタリーショップ H.T.G.様よりお送り頂いたのでレビューしていきます。
尚、こちらの製品は分解も行って良いとの事だったので、後日分解レビュー記事の方も投稿する予定です。
こちらの製品はカナダ軍に正式採用されたマルチキャリバーのボルトアクションライフル、SAKO TRG M10を模したエアーコッキングボルトアクションライフルで、ASG社が持っているSAKO社のエアソフトガンライセンスを使用してDE Airsoft社が製造している製品になります。
今回、お送り頂いた物は販売用の製品ではなく貸出用の物の為パッケージ（化粧箱）が無く、H.G.T. Basicのハードケースに収まっていました。
販売用の物は普通の化粧箱に入っているとの事です。
付属品に関しては別途お送り頂いています。
という訳で、こちらがASG/DE Airsoft SAKO TRG M10です。
シャーシ・レシーバー・ストック部はアルミのCNC削り出しで作られており、非常に綺麗な外観となっています。
樹脂パーツもありますが外装にアルミ・スチールを多様している事もあり本体重量はマガジン込みで4.5キロとなっています。
尚、ストックを展開した状態の全長も1220mmと非常に大型かつ重量級のボルトアクションライフルになります。
手元にあるボルトアクションライフルと並べて比較してみました。
一番下がASG/DE Airsoft SAKO TRG M10で、その上にあるのが東京マルイ VSR10 Gスペック、Action Army T10（VSR10 プロスナイパーのバレルを搭載）、ARCHWICK Accuracy International Mk13C（サプレッサー付き）、Double Eagle MAGPUL Pro 700、ARCHWICK B&T Air SPR300 PROです。
ダントツの長さがありますし、ハンドガードやレシーバーサイズもかなり大きい事が分かります。
ストックも限界まで短くした状態でもソコソコ長さがあります。
付属品の紹介
付属品はこんな感じ。
説明書、パーツリスト（分解図）、弾速証明書、20mmレールパネル2枚、L字六角レンチ、BBローダー、BB弾、クリーニングロットになります。
説明書の冊子には基本的な操作方法とメンテナンスに必要な簡単な分解方法（シリンダーの外し方程度）が写真付きで掲載されています。
また、パーツリストは別紙になっておりパーツの名称は無いものの一通りのパーツと番号が記載されています。
付属のレールパネルはこんな感じで見ての通り専用レールです。
6スロットの物が2枚と取り付け用のネジが付属しています。
細部の紹介
ASG/DE Airsoft SAKO TRG M10の細部を見ていきます。
アウターバレルのマズル側に特徴的なセレーションが付いており、ハンドガード側にはフルート加工が施されています。
マズルは14mm逆ネジになっており、インナーバレルはマズルギリギリの所まで伸びています。
また、バレルの先端部はエクステンションになっており、取り外す事が可能です。
ハンドガードは上下に20mmレールが付いており、左右にネジ穴が付いています。
この左右のネジ穴に付属のレールパネルを取り付ける事が出来る仕様になっており、ハンドガード側の凸とレールパネル側の凹を合わせて取り付けます。
衝撃などによるレールのズレを防ぐ為（実銃の話です）の物か、ピンも付いているので取り付け位置は決められていますね。
尚、トップレールはレシーバー側とツライチになっているので、大型のスコープに加えてサーマルビジョンやナイトビジョンなどをタンデムさせても問題の無いサイズになっています。
アンダーレールはレシーバーの先端部まで伸びています。
レシーバーの前側（マグウェルの前側）、丁度ハンドガード的な使い方が出来そうな場所は樹脂で出来ておりここにHOP調整ダイヤルが付いています。
このダイヤルはカチカチとしたクリック感があり360度回す事が出来るほか、HOPダイヤルの脇にあるL/Rと書かれた所に六角レンチを差し込んで回す事で、左右の微調整を行う事も可能です。
レシーバーはこんな感じ。
上も下もアルミです。
上部レシーバーにはSAKO TRG M10と刻印が入っています。
トップレールは予め30MOAの射角付きマウントが付いています。
かなり大きな射角が付いているので、HOP-UPによって浮き上がるような弾道との相性はあまり良くない気がします。
なるべくHOP-UPは強く掛けずに遠くのターゲットは射角を付けて狙うのが良いでしょう。
こう見るとトップレールの傾きがよく分かると思います。
ハンドガード側のレールも含めて角度が付いています。
ボルトロックレバーはモールドですが、このパーツがセットピンの役割を担っているようです。
説明書に記載されている内容を見る限り、1.5mmのイモネジを外す事でボルトロックレバーを取り外し、シリンダーボルトを抜く事が出来るようになるようです。
マグウェルはこんな感じでワッフルみたいな形をした凹凸が付いています。
マガジンバンパーは非常に大型で樹脂で出来ています。
マガジンキャッチはマグウェルとトリガーの間に付いています。
レバーを押しながらマガジンを引っ張ると取り出す事が出来ます。
ASG/DE Airsoft SAKO TRG M10のマガジンはこちら。
非常に太ましいマガジンで、装弾数は41発。
リップは前側を向いており、こちら側に338 Lapus Mag.と入っています。
どうやら338ラプアマグナム弾モデルを模しているようですね。
尚、マガジンの後ろ側、マガジンキャッチが引っかかる部分にはボタンが付いており、マガジンキャッチによってこのボタンが押されるとマガジン前側から別のパーツが飛び出し、マガジンを前後でマグウェルにロックするという構造になっています。
マグウェル内側はこんな感じで、給弾ルート上のBB弾を排出するレバーが付いています。
尚、給弾ルート内には12発程度の弾が残るので、初回リロード時は41発-12発の29発しか撃つ事が出来ないので注意が必要です。
また、この構造から分かる通り内部の構造は東京マルイ M40A5をベースにしている物と思われます。
DE Airsoftは過去にMAGPUL Pro700タイプのボルトアクションライフルでM40A5の構造を採用しているので、Pro700との違いに関しても気になる所です。（これは分解レビュー時に確認します）
レシーバー右側はこんな感じで、大型のエジェクションポートとボルトハンドルが確認できます。
ボルトハンドルはこんな感じでカクカクした大型のボルトハンドルが付いています。
先端には樹脂のカバーが付いています。
角度もいい感じですし、そもそも大型なボルトハンドルは操作しやすいので良いですね。
ボルトハンドルは起こした時にスプリングによって少し飛び出します。
ボルトハンドルを引くとここまで伸びます。
ストローク自体は短く、日本仕様の柔らかいスプリングが入っているので引くのは楽ですね。
また、エジェクションポートからノズルが見えます。
なお、ボルトハンドルの左側に溝が付いています。
恐らくセットピンを通す為の溝でしょうね。
ボルト後部にはコッキングインジケーターが付いており、コッキングすると赤い印が飛び出します。
ボルトの脇に付いているレバーは動かす事が出来るもののダミーのようです。
中にスプリングが入っているようで、押しても勝手に戻ります。（83番のパーツ）
トリガーはこんな感じで、トリガーの前側にセーフティレバーが付いています。
このセーフティレバーは3段階に分かれており、それぞれ発射可能状態、トリガーロック、トリガー＆ボルトロックになります。
このレバーはグリップを握っている人差し指で操作する事が出来るので、瞬時に射撃可能な状態にする事が出来ます。
トリガーは引き始めの位置調整に加え、前後の位置調整も可能となっています。
調整はトリガーガード下部に穴が開いているので、ここに六角レンチを差し込んで行います。
引き始めの調整はトリガー前側のネジを回して調整します。
回す事で微妙にトリガーの角度が変わります。
トリガーは六角穴付きボルトで固定されており、これを緩める事で前後に動かす事が出来ますが、限界まで下げてしまうとシアーが開放されなかったので、感覚的に8割くらいの位置に収めておいた方が良いと思います。
尚、自分の手のサイズだとシアーが開放されるギリギリの位置にしてもちょっとトリガーが遠いなと感じられる位置ですが、まあ、まだ自然にトリガーを引く事が出来ます。
限界まで前にした状態だと指の先端で引く事になりガク引きの原因になりそうな位置でした。
グリップも握り込むにはソコソコ太いサイズですし、元々手の大きい人用に設計されているようです。
トリガーは外してしまう事も可能です。
グリップはこんな感じで樹脂製の90度グリップが付いています。
側面についている程よいシボと前後のセレーションによってグリップ力はそこそこ高めで握りやすいです。
グリップの真上にはQDスイベルホールとスリングスイベルが付いています。
グリップの上下がストックのヒンジになっており、上部にはロックボタンが付いています。
尚、シリアルNOもここに記載されています。
ストックを折りたたむとこんな感じ。
尚、ストックを折りたたまれた状態ではボルトハンドルを操作する事は出来ません。
ストックはこんな感じでヒンジ部分を除けば左右対称のストックで、稼働するチークピース、バットプレートが付いています。
ストック中央付近にはSAKO TRGの刻印が入っています。
この部分は樹脂で出来ています。
その後ろにはQDスイベルホールとスリングスイベルが付いています。
スリングスイベルは左右に付いています。
チークピースはボタンを押すとスプリングテンションによって最大位置まで伸びます。
ボタンを押しながらチークピースを動かして任意の位置に調整していきます。
尚、上下に約3cm動きます。
バットプレートも同様にボタンを押すとスプリングによって飛び出し、最大位置まで伸びるのでボタンを押しながら縮めていき、任意の位置に固定します。
この調整機能によりストックの長さは3.5cmの範囲で調整が可能です。
バットプレートは上下にも動かす事が可能です。
こちらはボタンを押しながら上下に動かすだけで、中央から上方向に2cm、下方向に1.5cm動かす事が出来ます。
バットプレートは程よい硬さのラバーで出来ており、程よいシボとSAKOのロゴが入っています。
ストック下部には20mmレールが付いており、標準ではハンドストップのような形状をしたパーツが付いています。
このパーツも20mmレール3コマ分だけですが動かす事が出来ます。
※動かす場合、バットプレートも伸ばす必要があります。
こちらなバイポッドを付けたりレスト台に乗せて撃つ差異にストックを安定させる為に手をストックに回すという構え方があるのですが、その時にストックを手で抑える為の物だと思います。
20mmレールになっているのは、バーティカルフォアグリップやモノポッドも取り付ける事が出来るようにする為でしょう。
箱出し状態の初速について
という訳で、箱出し状態での初速を測っていきます。
使用弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。
HOP最低の状態が最大初速で97m/s前後の初速が出ており、HOPを強くしていくと初速が下がっていきますが、最大HOPにしても大幅な初速低下は起きず、94〜95m/s程度でした。
初速は結構高めのようですね。
ノズル長と気密について
弾棒を使ってBB弾の保持位置を確認してみた所、0.5mm程度の遊びがあったので調整はした方が良い気がします。
また、最低HOPの状態だとほとんど突起が出ていない状態のようで最大HOPにしても抵抗があまり強くならない事からそこまで強いHOPを掛ける事は出来ないような気がします。（0.4g弾とかは飛ばせ無さそう）
気密に関してはノズル周りから少しエアーが漏れている印象がありましたが、HOPを強くしても初速の低下が控えめな所を考えると致命的な気密漏れが起きている訳では無さそうです。
ともあれ、気になる人は要調整箇所でしょう。（自分なら調整したいなと思える程度の気密漏れでした）
スコープを付けた時の見た目について
デカいライフルにはデカいスコープが良いだろうと重い、とりあえず手元にある中で一番大きなスコープである『Bushnell Elite Tactical DMR G2 3.5-21x50mm』を載せてみました。
ちなみに、このスコープに付けているSPUHR QDP-4602 Ø34 H38MM 6MIL QDPは20MOAの射角が付いているので、マウントの30MOAの射角と合わせると50MOAの射角が付きます。
青線：マウントと水平
緑線：スコープの中心軸
という訳で、ASG/DE Airsoft SAKO TRG M10 エアーコッキング ボルトアクションライフル（オフィシャルライセンス品）のレビューは以上になります。
分解レビューは後日投稿する予定ですので、ご興味のある方はいま暫くお待ち下さい。
