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ARCTURUS AK12U PEを使い、インナーバレル450mmのDSGカスタムを行いました

記事作成日:2023年11月21日

先日分解したARCTURUS AK12U PEですが、何か新しい事をやってみたくて純正インナーバレルの長さ(450mm)のままDSGカスタムを行ってみる事にしました。

また、ARCTURUS AK12はピストンスプリングの交換が容易に行えるのでサバゲーで使う時とファスガンで使う時にスプリングを切り替えれるようにしようと思い、今回カスタマイズをしていきます。

という訳で、新規で買ってきたパーツはこんな感じ。
HOPパッキンは柔らかくてしっかりHOPの突起が出ているものの抵抗が少ない2点掛け方式、ピストンヘッドはピストン前進直後から一気に気密を高める事が出来る大型の穴が開いているものという感じで選択。
ギアはSHS製のDSGのギアセットを買ってきました。

これ以外は余り物を使っていきます。

バレル・チャンバー周りの調整

今回のカスタムで選んだHOPパッキンは宮川ゴム工業所製 MIYA-魔神 50度です。
ロングバレル+DSGの構成で重要なのはいかにしてHOPパッキンの抵抗を減らしつつBB弾にHOPを掛けるかです。

HOPパッキンの抵抗が大きいとBB弾がチャンバーから離れるまでの時間が伸びてしまい、BB弾がインナーバレルを飛び出す前にピストンが前進しきってしまい、結果としてエアーが足りなくなってしまう可能性があります。
だからと言ってHOPを弱くしてしまうとBB弾に回転が掛からず、BB弾が飛びません。

また、MIYA-魔神はHOPの突起がかなりノズル側に寄っているレイアウトなので、ノズル長の調整もあんまりやらなくて良い印象があったので、今回こちらのHOPパッキンを選びました。

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バレルとの相性、チャンバーとの相性も特に問題は無くピッタリなサイズだったのでそのまま取り付けました。

HOPアームとチャンバーに若干のクリアランスがあり、左右にガタつきがあったので0.13mmのシムを左右に入れてガタ取りを行いました。
また、HOPクッションはいつも使っている直径3mmのシリコンチューブを使用しています。

後は組み上げて完成。
HOPの突起もしっかり真っ直ぐ降りているので問題は無いでしょう。
2点掛けのHOPパッキンを使う場合、ドンピシャで真っ直ぐ降りていないと大きく弾道が曲がってしまう事になるので、普通の突起の製品よりもシビアな調整が必要です。
まあ、R-HOPのような長掛け系と同じ感じです。

ピストン・シリンダー周りの調整

ピストンは元々純正を使おうと思っていたのですが、Chaos Airsoft製のAOE調整済みピストンが余っていたのでこちらを使う事にしました。
こちらのピストンは全体的に肉抜きが施されており軽量になっている他、ラックギアの2枚目が全カット、3枚目が半分程度の高さになっており、AOE調整の為に全長が少し長くなっているのが特徴です。

そのままで程よいAOEになっているのが特徴です。
とは言え、ドンピシャな状態になる訳では無いのでこだわるなら更に煮詰めた方が良いですが、ざっくりした感じであればそのまま使っても良いでしょう。

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ピストンヘッドもChaos Airsoftです。
これは今回購入したもので、吸気穴のサイズが大型なのが特徴の後方吸気型のピストンヘッドで、スラストベアリングも付属します。

吸気穴が大きなピストンヘッドの特徴は、ピストン前進時にOリングが広がり気密を高めるまでの時間が短いという点です。
今回はほんの僅かなエアー量でも無駄にしたくなかったので、こちらのピストンヘッドを選びました。

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という訳で、ピストンとピストンヘッドを組み合わせるのですが、スラストベアリングを抜いて変わりにスペーサーを入れました。
スラストベアリングはAK12のスプリングガイド側に入っているのと、ピストンの重量をそこまで重くしたくは無かったので、スラストベアリングよりも軽量な樹脂スペーサーに変更した次第です。

組み合わせるとこんな感じ。
ストンの重量は23gになりました。

ちなみに東京マルイの次世代電動ガンがだいたいこれくらいのピストン重量です。
尚、ピストンヘッドのOリングは付属の物でちょうど良かったので、そのまま使いました。

続いてシリンダーとシリンダーヘッドですが、これはARCTURUS純正をそのまま使いました。
寸法や気密に特に問題は無かったですし、AOEはピストン側で出来ているのでとりあえず弄らなくて良いかなと。

また、ノズルとタペットプレートも純正を使う事にしたのですが、タペットプレートのみDSG用に羽の部分を短くしました。
まあ、いつも通り適当に切っただけですがね…。

ギア周りの調整

今回のカスタムにおけるメインのカスタムパーツであるDSGはSHS製のギアセットを購入しました。
少し前にリニューアルしている、新ロットの方のSHS製DSGですね。

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セクターギアは2枚のギアがボルトで連結されているタイプで、SHSのロゴが入っている裏面にはグリス溜まりも設けられています。
歯の枚数は8枚で、結構深めに面取りが施されています。

スパーギアはこんな感で歯の面取りがしっかり行われており、裏面にはグリス溜まりがあります。

ベベルギアはこんな感じ。
逆転防止ラッチの枚数は6枚で、裏面には軽量化なのか削り込まれています。

この加工、最近の中華ギアでよく見かけますね。

とりあえずギアはいつも通りシャフトのセンターが出ているか、歯が歪んでいないかなどの確認を行い問題が無かったので組み立てを進めます。

まずカットしたタペットプレートの確認から。
今回、プリコックもやろうと思っていたのでタペットプレートの前進タイミングを普段よりも少しだけ速めにしました。

タペットプレートが引かれる前
タペットプレートが引かれ、開放される直前
ピストン前進直前

とりあえずいつも通り適当にシム調整を行いました。
ARCTURUSのメカボックスに限った話しでは無いですが、海外製メカボックスは軸受とギアとのクリアランスがかなり大きいので0.5mmのシムをかなり消費します…。

続いてモーター側も用意しました。
こちらも純正構成のままで、ANT21Tモーターを使用。
今回はハイサイクルの為のDSGではなくレスポンスの為のDSGなので、トルク系モーターがちょうど良かったです。

その後、各ギアの当たり具合を確認してからグリスを塗布、動作テスト用のスイッチに繋いで駆動系単体の動作テストを行いました。
尚、グリスはいつも通りG.A.W. Gグリースを使用、ボールベアリングにはG.A.W. Gルーブを使用しています。

特に問題は無かったので吸気系を組み立てます。
尚、AOEの具合はこんな感じでした。

ピストンやノズル、逆転防止ラッチを取り付けた状態での動作テストも行っておきました。
パーツ構成を大きく変更した時は、こういう細かい動作テストが非常に重要です。

この時に気密とノズル長の最終チェックを行っています。
気密もノズル長も弾棒を使ってチェックしました。

PERUN ETUの取り付けと組み上げ

特に問題も無かったのでPERUN ETUやトリガーを取り付けました。
両面テープとネジを使ってメカボックスに基板を取り付け、トリガーもそのまま取り付けます。

メカボックスを閉じてトリガーの引きしろの調整をします。
PERUN ETUの設定によってセンサー側での感度の調整が出来ますが、必要以上にトリガーが引けてしまうのは気持ちが悪いのでトリガーの感度を調整した後で付属のスペーサーを使って調整した方が良いと思います。

メカボックスをレシーバーに組み込み、射撃が可能な状態にします。
尚、バッテリーコネクタを交換しようと思ったのですがちょうどXT30のオスコネクタが枯渇していたのでとりあえずディーンズのままになっています。

XT30のオスコネクタを注文したので、届き次第コネクタは交換される予定です。

初速調整

DSGでロングバレルを使う場合、よくDSG用で使われるようなスプリングレートのスプリングよりも柔らかい物が適切です。
結果として低燃費カスタムにもなったりします。

例えば、ARCTURUS AK12U PE純正の非常に柔らかいスプリング(東京マルイ純正比87%程度)でも0.20gで45m/s程度の初速が出ます。

東京マルイ純正とほぼ同等の硬さのスプリングがあったら良かったのですが、それが無かったので115%程度の硬さのスプリングを入れてみた所初速が73m/s台まで上がりました。

これくらい柔らかいスプリングだと作動性もまだまだいい感じなのでファスガンで使うならこれくらいのスプリングレートでも良さそうです。

ただ、サバゲーで使うならもうちょっと初速を上げたかったので、手持ちのスプリングの中で極端に硬くないスプリングであるAce1Arms M100スプリング(純正比170%)を入れてみた所、初速が82m/s程度になりました。
これ以上硬いスプリングだと純正比300%超えの極端に硬い物しか無かったので今回の構成では使えませんでした。

サバゲーで使う場合はこれを元にスペーサーを使って初速を10m/s程度上げてあげれば良いかと思います。

動作の様子はこんな感じ。
使用しているバッテリーは7.4V 450mAh 80C-160Cの小型なLiPoバッテリーで、PERUNの設定でプリコックを行い、発射サイクルも限界まで落としています。

サイクルコントロールを行っている理由はそこまで速い発射サイクルにはしたくなかったのと、柔らかいスプリングを使った時のピストンクラッシュのリスクを低減させる為です。

完成したAK12U PEの全体像

という訳で、これでAK12U PEのDSG+ロングバレルカスタムは完了です。

ライトでも付けようと思い、OLIGHT ODIN 2000ルーメン タクティカルライトを取り付けてみました。
このライト、買ったはいいものの「この銃に付けよう」というのが特に無かったので持て余してるんですよね…。

虹の郷の広域とかで使うならこういう構成が良さそうですね。
ちなみにライトの位置を上に持ってきてもアイアンサイトとは干渉しなかったので、これでも良いかも知れません。

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