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MARUYAMA SCW-9 PRO(B&T APC9 K PRO)ガスブローバックを買ってみた

記事作成日:2024年5月13日

Archiwick APC9を既に予約済みなのですが、後から発表されたMARUYAMA SCW-9 PROの方も気になったので、買ってみました。

今回は本体と予備マガジン1本を購入、MARUYAMA SCW-9 PRO本体はマガジンが2本付属するのでお特感があります。
パッケージはシンプルな無地の段ボールに丸山製作所のロゴステッカーが貼られています。
また、弾速シールは箱に貼られています。

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付属品について

パッケージの中はこんな感じ。
2本のマガジンは結束バンドで固定されています。

内容物は銃本体とマガジン2本、BBローダー、HOP調節用の六角レンチ、注意書きが書かれた紙です。
説明書類は入っていないので、完全に分かっている人向けの製品です。
パーツリストなどが無いのが残念な所…(そもそも補修パーツとかの供給があるのか不明)

付属のマガジンについて

現状、マガジンは30連タイプの物のみ発売されています。
外側とガスタンク部の2重構造になっており、外側はスモークグレーのシースルー仕様で弾丸が印刷されたシールがガスタンク部に貼られています。

シールなのでかなりのっぺりしており、これなら無い方がマシなのでは…とは思いました。
もっと透明度が低ければごまかしも効いたのかなと…。

MWS用に発売されているT8のLANCER L5AWM 300BLKタイプマガジンも写真で見ると悪くはなかったのですが現物見るとシールののっぺり感が気になって結局買いませんでしたが、それと同じ印象です。

マガジンには5、10、15、20、30の残弾を示す印字がしっかり入っています。

正面にはシールが貼られておらず、装填したBB弾を確認する事が出来ます。
白色のBB弾を入れれるとかなり目立ちます。

リップ側はこんな感じ。
リップ部は樹脂、ガスケットは中央が窪んでいるスタイルになります。

マガジン底部はこんな感じで、注入バルブはここに付いています。
注入バルブ自体は一般的な海外製GBB用の物ですが、この注入バルブが付いている部分が特徴的ですね。

この注入バルブが付いている部分は気化スペース確保用のパーツでダイカスト製の蓋(Oリング付き)にアルミパイプが付いている構造になっています。
CO2マガジンも検討していたのではないかと思われる設計に感じました。

現状リキッドチャージタイプの製品しか発売されていませんが、もしかしたらCO2モデルもあったり…?と勘ぐっちゃいますが不明です。

とりあえず日本仕様の注入バルブが1つ余っていたので、1個だけ注入バルブを交換しておきました。
そのうち他の2本のマガジンの注入バルブも日本仕様にする予定です。

ガス容量ですが、マガジンが空の状態で244g、海外仕様のまま20秒間ガス(S&T ダンガンガス)を入れたところ270gになったので26g程度ガスが入りました。
一方、日本仕様の注入バルブに交換した所、5秒ほどでガスが満タンになり283gまで入るようになったので最大で39gのガスが入る感じです。(海外仕様のままだと何十秒掛けてもここまでは入りませんでした)

空の状態
海外仕様注入バルブのまま
日本仕様注入バルブに変更した状態

外観レビュー

というわけで、MARUYAMA SCW-9 PROの細部を見ていきます。
こちらはB&T APC9 K PROを模した製品で、刻印などは入っていません。

マズル部はMP5でも採用されている3ラグスタイルになっており、こちらはスチールで出来ています。
このマズルはアウターバレルに14mm逆ネジで固定されており、取り外す事が出来ます。

MP5用のマズルアタッチメントも取り付ける事が出来ますし、14mm逆ネジ用のマズルアタッチメントを取り付ける事も出来る仕様になっていますが、自分が持っているMADBULL製のGEMTECH RAPTORII サイレンサーを取り付けようとした所、ラグの部分のサイズが合っておらず微妙に刺さらないという結果になりました。
まあちょっと削れば入りそうなので大きな問題では無いとは思いますが…。

ハンドガード部はこんな感じ。
上下のレールはレシーバー一体型ですが、側面のレールはパネルがネジ止めされています。
レールパネルを外すとM-LOKっぽい穴が出てきます。

上下のレールはこんな感じ。
上面レールはレシーバーの前から後ろまで一体になっており、底面のレールは8スロット分あります。

マグウェルには「Hop-Up Adjust 可変ホップアップシステム」と記載されたシールが貼られており、HOP調整ダイヤルの位置を示しています。
HOP調整は1.5mmの六角レンチを差し込んで回します。

なお、このシールは剥がすと破れて跡が残るタイプでした。
シール剥がしとかブレーキクリーナーを使って拭き取ると良いでしょう。

チャージングハンドルはこんな感じで使う時以外は折り畳める仕様になっています。

続いて、ロアレシーバー側を見ていきます。
シボなどが入っていないツルツルした表面になっています。

ツルツルしている為反りがより一層目立つのと、マグウェル部が不自然に凹んでいるのが気になる形状になっています。

マグウェル部には四角形の窪みが付いており、本来ならB&Tの刻印が入っています。
恐らく刻印入り版を作る時には金型のこの部分に刻印が入っているプレートを差し込んで整形するんでしょう。

また、ボルトリリースボタンとマガジンキャッチボタンは共にアンビ仕様になっています。

反対側はこんな感じ。
長く伸びたマガジンキャッチが特徴的です。

マグウェル部はこんな感じ。
程よいテーパーが掛かっておりマガジン自体は入れやすくなっています。
また、マグウェルの後ろ側には銀色のプレート(本来ならシリアルNOが記載される部分らしい)が付いています。

なお、マガジンは差し込んだ後で「ガン!」と底部を強打しないとちゃんと刺さりませんでした。
3本あるマガジン全てでこの現象が起きていたので個体差では無く寸法の問題だと思われます。

これはマグウェル内側の出っ張りとマガジン側の突起がぶつかっている事が原因なので、事前に削っておけば普通に挿さるようになります。
写真赤矢印部分が干渉している箇所です。

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガードはマグウェルから伸びており、レシーバーと一体型の仕様です。

トリガーストロークは非常に短く、ほんの数ミリ動かすだけでハンマーが落ちます。

引き始め
ハンマーダウン直前
ハンマーダウン後

画像を重ねるとこんな感じ。
殆ど動いていない事が分かると思います。

セレクターレバーはアンビ仕様。
白丸がセーフ、赤丸がセミオート、赤横棒がフルオートとなっています。

セレクターレバーをセミオートとフルオートに入れるとそれぞれこんな感じ。
なお、セレクターレバーはカチカチとしたクリック感がありますが、そんなに重くはないのと、遊びが大きいというかガタツキが結構あるので頼りない感じがします。

グリップはこんな感じで刻印はありません(本来B&Tのロゴが入っている所は窪んでいる)が、ちゃんと形は再現されています。
なお、グリップ底部の蓋(クリーニングキットを入れるスペース)ですが簡単には開きませんでした。

硬すぎるのかそもそも開ける構造になっていないのかは不明です。
とりあえず、構造については分解時に確認しようと思います。

続いてアッパーレシーバー側を見ていきます。
アッパーレシーバーの左側にはネジ類とチャージングハンドルがあるだけであっさりしています。
右側にはエジェクションポートが付いておりボルトが確認出来ます。

ボルトを後退させるとこんな感じ。
ノズル周りの動きはいい感じでHOPパッキンへの食いつきも悪くはなかったです。

ストック基部はこんな感じ。
MARUYAMA SCW-9 PROのストックは伸縮ストックが付いており、引っ張れば伸びます。
戻す時はストック基部底部に付いているボタンを押す事でロックを解除してから縮めます。

ストックのポジションは伸ばした時の3段階+縮めた状態の1段階の4段階。

ストック基部の左右にはスリングスイベルが付いています。
穴が小さいのでリングを追加したりパラコードを通すなどして工夫する必要がありそうです。

バットプレートは一体型の金属(ダイカスト)製です。

箱出し状態の作動性と初速について

続いて、箱出し状態での動作を見ていきます。
使用しているガスはS&Tダンガンガスになります。

まずは常温状態での動作。
マガジン温度が25度程度はある状態で撃っていますが、リコイルは非常に軽くそれないりに動いているという感じの状態。
また、セミオートが度々フルオートになります。

フルオートになる条件ですが、セミ切り連射みたいな撃ち方をすると頻繁になります。
ボルト閉鎖後しっかりトリガーから指を離して撃つ(1秒で1発位の速度で撃つ)とフルオートになりにくい印象がありました。(それでもなる時はなる)

ガスガンだとボルトの後退不良でフルオートになってしまう事がありますが、本製品の場合はちゃんとボルトが後退している状態でもフルオートになるので、弾が出ます。
サバイバルゲームのセミオート戦とかレギュレーションでフルオートが禁止されている状況で使う場合は注意が必要でしょうね。

マガジン温度を30度以上、出来れば40度位まで上げるとキビキビ動くようになりますがそんなに強いリコイルは発生しません。
ただし、セミオートがフルオートになる問題は低減します。(それでもたまに起きる)

続いて初速を測っていきます。
ガスは引き続きS&T ダンガンガスを使用、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。

マガジン温度24.5度の状態の初速と発射サイクルはこんな感じで、かなり初速は低くバラツキもあります。
これに関してはHOPをどれだけ強くor弱くしても変わりませんでした。

マガジン温度を温めた状態の初速を測ってみます。
とは言え、金属製のガスタンクが樹脂製のカバーで覆われているデザインなので表面の温度とガスタンクの温度に差がでていると思います。
あくまで表面温度の計測になるのでご了承下さい。

まず、32.1度まで温めた状態での初速は65.4m/s。

続いて45.9度まで上げてみたところ、初速は84.9m/sまで上がりました。

初速のバラツキに関しては変わらずだいたい10m/s程度は上下します。
HOP量に関わらずかなりの頻度で弾ポロもするので、チャンバーでのBB弾の保持位置に問題がありそうな気がしています。

弾棒でチェックした限り、ちょっとノズル長が長すぎて勢いよくボルトが閉鎖された時にBB弾がチャンバーから抜けてしまっているような気がします。

まあ、これに関しては要調整ですね。

テイクダウンして軽く中身を見ていきます

続いて、テイクダウンを行い軽く中身を見ていきます。
詳細な分解は後日投稿予定の分解レビュー記事にて紹介します。

まずテイクダウンピンを抜いて、その後ピポッドピンを抜きます。

なお、テイクダウンピン側には抜け防止用のクリップが入っているのですがピポッドピン側には入っていませんでした。
クリップを入れる為の溝が設けられているので、取り付け忘れなのか仕様なのかは不明。

ハンマー周りはこんな感じで結構スカスカです。

なお、ハンマーはスチール製ですがボルトとの摩耗を防ぎ滑りをよくする為なのか、樹脂製のパーツが埋め込まれていました。
この樹脂パーツは開封時点で既に結構削れていたので使っていればそのうち無くなるのではないかと思われます。

ストックは下にスライドさせる事でアッパーレシーバーから取り外す事が出来ます。
リコイルスプリングはストックを外したら外す事が出来ます。

ボルトを取り外すには写真の位置までボルトを後退させた後でピンを抜きます。

ピンを抜いた後、ボルトを後退させれば外す事が出来るのですが、この際アッパーレシーバーにローディングのガスルート部分が引っかかってスムーズに抜く事は出来ませんでした。
強引なやり方にはなりますが、ローディングノズルをグッと押し込んだ状態で無理やり引っこ抜きます。

ボルトはアルミ製で重量は127gと結構軽いです。
まあ、リコイルの軽さにも納得が出来る重量ですね。

HOPパッキンは最近のVFC製品で採用されている青色の面押しタイプパッキンが採用されています。

尚、テイクダウン後にレシーバーを戻す時は注意があります。
普通にテイクダウンピンを挿してレシーバーを戻そうとすると写真の位置以上閉じる事が出来ません。

フルオートシアーとボルトが干渉しているので、ボルトをちょっと後退させた状態でレシーバーを閉じる必要があります。

これに気づかず勢いよくレシーバーを閉じるとボルトやシアーを損傷させてしまう可能性もあるので気をつけた方が良いでしょう。


というわけで、MARUYAMA SCW-9 PRO(B&T APC9 K PRO)の開封レビューは以上になります。
分解レビューや内部調整などもいつも通りやっていく予定です。

また、ArchiwickのAPC9シリーズが発売されたらそちらとの比較もやっていきたいと思っています。

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