MARUYAMA SCW-9 PRO GBBの分解レビュー
記事作成日:2024年5月15日
先日開封レビュー記事やLAMBDA DEFENCE B&T GHM9-G GBBとの比較記事を書いたMARUYAMA SCW-9 PROを分解していきます。
MARUYAMA SCW-9 PROはGlockマガジンを使用するMARUYAMA SCW-9 PRO-Gの後に発売された、B&T MP9(STEYR TMP)スタイルのマガジンを使用する製品になります。
まだ発売はされていませんが、Archiwick B&T Air APC9Kと同じモデルの製品になります。
という訳で、まずはテイクダウンしておきます。
ここまでは工具不要で分解する事が出来ます。
ボルト周りについて
まずはボルト周りを見ていきます。
MARUYAMA SCW-9 PROのリコイルスプリングとボルトはこんな感じ。
リコイルスプリングガイドは2重構造になっておりスプリング圧縮に合わせてスプリングガイドも縮む仕様になっています。
スプリングガイドの両端はネジになっており、外してスプリングと分離させる事が出来ます。
スプリング部とスプリングガイド部を分離させるとこんな感じ。
ボルトはアルミ製で開封レビューでも紹介しましたが重量は127gと結構軽いです。
ボルトには部品を固定するためのネジの他、補強する為のネジも付いています。
補強用のネジはディスコネクターにぶつかる部分とボルトストップにぶつかる部分に付いています。
ローディングノズルを引っ張るとこんな感じになります。
ちょっとローディングノズルとシリンダーの間の隙間空きすぎでは…?と思いました。
まあ、ここまでローディングノズルが伸びている時には既にボルト後退速度は最大速度になっていると思うので、大きな問題にはならないかも知れませんが、低圧時の作動性を考えるともうちょっと隙間は少ない方が良い気もします。
隙間が無いのはそれはそれでガスの余剰分が放出されないので良くないですが、隙間がありすぎるのも良くないと思います。
ローディングノズルが必要以上に飛び出さないようにするストッパーはボルト正面のネジを外す事で取り外す事が出来ます。
このストッパーにはOリングがダンパーとして付いています。
ボルト後部のネジを外してローディングノズルを取り外します。
後部のネジを外す際にネジ穴部分が空転しないようにローディングノズルを押さえつけながら回す必要があります。
ローディングノズルはこんな感じで、中央に2本のピンが刺さっています、
また、ノズル先端部分はVFC製でよく採用されている9mm弾っぽい形状を模したデザインになっています。
ピストン部は吸気穴付き。
ピン2本を抜いてリターンスプリングやフローリングバルブを外します。
前側のピンでフローティングバルブ、後ろ側のピンでリターンスプリングを固定しています。
フローティングバルブはこんな感じで、形状だけ見るとVFC純正のNPASに似ていますがNPASではなく回転止めが付いているだけの普通のフローティングバルブです。
アッパーレシーバーの分解とバレルの取り外し
続いて、アッパーレシーバーに付いているパーツを外していきます。
とりあえずフラッシュハイダーとレールパネルを外しました。
フラッシュハイダーは14mm逆ネジでアウターバレルに固定されており、左右のレールパネルはネジ2本で固定されています。
続いて、コッキングハンドルのリターンスプリングを外します。
アッパーレシーバーに詰まっているパーツを前側に引っ張り、スプリングが引っかかってる棒を抜きます。
このパーツは左右の爪を押しながら前側に引っ張れば簡単に抜けます。
続いて、コッキングハンドルを少し後退させた状態にして、赤矢印部のイモネジを外します。
これでハンドル部と基部を分離させる事が出来ます。
続いて、アウターバレルとチャンバーを外す為に側面に付いている6本のネジを外しました。
その後アウターバレルを後ろにスライドさせる事でアッパーレシーバーとアウターバレルを分離させる事が出来るのですが、レシーバーから飛び出しているネジが邪魔でそのままでは抜けませんでした。
このネジはレシーバー側面のこのプレートを固定する為の物で、こんなに飛び出している必要は無いハズなんですよね…。
まあ、弄るついでに短くしようと思います。
これでアウターバレルを取り外す事が出来ます。
バレルの分解
バレルはこんな感じで、アウターバレル部とチャンバー部が別体になっている他、チャンバー部はピポッドピンの穴も兼ねています。
アウターバレルはチャンバー部にネジ固定されており、上下のイモネジを外してから抜きます。
アウターバレルの内側はライフリングを模した凹凸(回転はしていない)が備わっており、ちょっとリアルになっています。
そういえばVFC MP5 GBBのアウターバレルもこの仕様でしたね。
マガジンのリップからチャンバーにBB弾が流れ込むスロープは樹脂製の別パーツになっています。
続いて、チャンバー部に付いているOリングと2本のネジを外す事でチャンバーを開く事が出来ます。
かなり変わった形の構造ですね。
イモネジを回転させるとナットが動き、ナット中央の溝にハマっているHOPアジャスターが上下するという構造になっています。
各パーツの色がAPFG MPXとそっくりですね。
HOP周りのパーツはこんな感じ。
イモネジの緩み止めをOリングで行っている割にはOリングが少し緩すぎる気が…。
また、HOPアジャスターは面押しではなくHOPパッキンの一部分だけを押す仕様になっています。
インナーバレルとHOPパッキンはこんな感じ。
インナーバレルは黒色のアルミ製でマズル先端部分が段差になっておりそこにOリングがハマっています。
HOPパッキンは最近のVFC製ガスガンでよく採用されているのを見かける柔らかめの青色パッキン。
バレル長は120mm。
HOP窓はかなり大きめに開かれているタイプです。
尚、相変わらず回転止めのスリット本数が特殊なインナーバレル+チャンバーなので、無加工で他のバレルを移植する事は出来ません。
社外製品で対応している物もありますが、いわゆる東京マルイ系GBB用のインナーバレルとの互換性が無いので注意が必要です。
HOPパッキンはこんな感じ。
HOPの突起がかなり大きい面押し系パッキンです。
程よい柔らかさで硬度に関しては好みなんですがこの面押しはあんまり好きじゃないですね…。
ロアレシーバーの分解
続いてロアレシーバー側を分解していきます。
まずは簡単に外せそうな部分から外していきます。
グリップの底蓋はピンで固定+爪で固定されているのでピンを抜いて外し、内側のネジを外してグリップを取り外します。
グリップ内側はクリーニングツールを入れる為のスペースになっているので、本来はワンタッチで開けれるようになっているのですが、本製品はその辺りのギミックの再現はされていないようです。
グリップ基部はこんな感じでよくあるAR15系と似ています。
互換性については現状未調査なので不明です。
ネジ穴部分の左右にV字の溝が付いているのは何なんでしょうね…。(グリップ基部の構造やナットの逃がしとかでは無さそう)
続いてマガジンキャッチを外します。
マガジンキャッチボタンを深く押しながらレバー側を90度回転させます。
次にボルトリリースボタンを外すかセレクターレバーを外すか悩みましたが、ボルトリリースボタンはバルブノッカーとセットになっているので後でまとめてはずす事にしました。
セレクターレバーを外すには右側のレバー中央に付いている銀色のパーツをピンポンチで押しながらセレクターレバーをスライドさせます。
この銀色のパーツはプランジャーで、セレクターレバーはこのプランジャーによって引っかかっているようです。
この状態でセレクターレバーをセミとフルオートの間に入れた状態でグッと押し出すと、セレクターレバーを取り外す事が出来ます。
セレクターレバーには2つのプランジャーが付いており、これも一緒に外れます。
続いて、ハンマーピンを外してハンマーを取り外します。
ハンマースプリングはM4系GBBの形状とよく似ています。
トリガーピンを外してトリガーも外します。
トリガー周りの形状もM4系GBBとよく似ていますね。
次にバルブノッカー周りのパーツを外していきます。
この部分にはボルトストップとディスコネクター、バルブノッカーが収まっています。
ボルトストップとボルトリリースボタンを外します。
続いて、ディスコネクターを固定しているピンを抜き、バルブノッカーを取り外します。
バルブノッカーはこんな感じ。
側面に付いているネジを外す事で、ノッカーやリターンスプリングを取り外す事が出来ます。
ストックの分解
ストックも分解していきます。
ワイヤー部分の前側に付いている樹脂製のカバーを取り外す事でストック基部から分離させる事が出来ます。
そうしたらロックボタンも外せます。
最後にストック基部に付いている樹脂製のスペーサーを外します。
このスペーサーにボルトが衝突する仕様なので、ここにゴム製ダンパーやスプリングなどを設置する事でボルトの前進速度を稼ぎ、作動性を向上させる事が出来る気がします。
マガジンの分解
最後にマガジンの方も分解していきます。
まず、ÇO2マガジンの登場を機体させる注入バルブ周りのパーツを外し、マガジンバンパーを固定している2本のネジを外します。
尚、マガジンバンパーを外すだけであれば注入バルブ周りのパーツを外す必要はありません。
フォロワーとフォロワースプリングを取り外します。
フォロワースプリングはフォロワー側が少し窄んでいる形状になっているので、向きが決まっています。
取り付け時に注意が必要です。
リップ部に付いている2本のピンを抜き、リップとガスルートパッキンを取り外します。
ガスルートパッキンは東京マルイのGlock用と似ていますがちょっと違う気がします。
まあ、あえて変える必要は無いとは思いますが…。
放出バルブを取り外します。
これに関しては特段変わった事も無いですね。よくある汎用規格品です。
アウターとインナーを分離させます。
インナーには弾丸が印刷された厚紙が巻かれています。
てっきりシールだと思っていたんですが、シールでは無かったです。
ぶっちゃけ厚紙は無い方が良い気がします。
まあ、この辺りは好みの問題だとは思いますが、いかんせん印刷されている弾丸の解像度の低さとのっぺりさが気になるので個人的には無い方が良いです。
という訳で、MARUYAMA SCW-9 PRO GBBの分解レビューは以上になります。
色々気になった箇所もでてきているので、その辺りを調整しながら組み立てていこうと思っています。