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KSC ベレッタPMX システム7TWOの分解レビュー

記事作成日:2025年7月22日

先日開封レビューを行ったKSC製ガスブローバックSMG、ベレッタ PMX システム7TWOを分解していきます。
KWA版との違いは分かりませんが、少なくともリコイルスプリングが変更されてるのかなという印象。
それ以外は分かる人だけ見て比べてみてください…。

テイクダウンとボルトの取り外しについて

という訳でまずはテイクダウンピンを抜いて、レシーバーを前後にズラし、アッパーレシーバーとロアレシーバーの引っかかりを解除します。

テイクダウンピンを抜く
前側のロックが解除された状態
後ろ側のロックが解除された状態

この状態でアッパーレシーバー側を持ち上げたら上下に分離させる事が出来ます。
テイクダウンはかなり簡単に行えますね。

その後、ボルトを取り外す為に「ボルトレシーバーキャップ」を取り外します。
このキャップを取り外すとスリングスイベルとダンパー用のクッションが取り外せます。

その後、リコイルスプリングガイドとリコイルスプリングを取り外します。
リコイルスプリングは2本左右に入っており、スプリングガイド自体は金属、スプリングガイドが固定されている台座は樹脂で出来ています。

続いて、ボルトを定位置まで後退させ、ボルトハンドルを取り外します。
これでボルトをレシーバーから分離させる事が出来ます。

ボルトの分解について

という訳で、KSC PMXのボルトを見ていきます。

外観の特徴としてはボルト上面の前後に真鍮製のローラーが付いており、左右には樹脂製のガイドが付いているという点。
スムーズなボルトの動作を行う為に摩擦を減らす工夫がされているようです。

また、ボルトの前側にはローディングノズルに与える負荷を減らす為のダンパーが設置されています。
MWSのボルトキャリアキーみたいな機能を持っているパーツですね。

ボルト自体は結構大きいですが重さはそこまで重くはなく、重量は109gしかありません。
マガジン温度を上げてもリコイルがあんまり無いのも理解出来る重量です。

ボルトを分解していきます。
まず、ボルト後部に刺さってるピンとガイドの樹脂パーツ(ボルトインナーというパーツ名)を外し、リコイルスプリングが収まる部分を外します。
結構大きなブロックなんですが、樹脂で出来ているのでボルト本体が軽い理由になっているのでしょう。
これを真鍮とかスチールとかで作れたらかなり重いボルトが作れそう…。

続いて、ダンパーを取り外します。
このダンパーは側面からピン(ローレット加工が施されており、抜く方向が決まっています)で固定されているのでこれを抜き、マイナスドライバーなどでこじれば外せます。

その後、ローディングノズルのリターンスプリングを固定しているEリングを外します。
これでローディングノズルを取り外す事が出来ます。

ローディングノズルはこんな感じで、こちらもファイバー樹脂で出来ています。
また、ローディングの先端部分は亜鉛合金製というハイブリッド仕様(同社のGBBだとよく見られる仕様です)が採用されています。

ちなみに、ローディングの先端には3方向の突起が付いており、少しだけBB弾が奥に押し込める構造になっています。

続いて、ピストン部を取り外します。
後部に付いているピンを抜けばピストン部を抜く事が出来ます。
尚、ピストンは吸気穴無しのタイプでした。

ピストン部を分離させたらフローティングバルブとスプリングが取り外せます。
フローティングバルブはアルミ製です。

バレル・チャンバーの取り外しとアウターバレルの分解

続いて、アッパーレシーバーからバレル・チャンバーASSYを取り外し、アウターバレルを分解していきます。

まず、樹脂フレームとアルミ製のインナーシャーシを分離させる為にネジを外します。
ネジは内側から3本、外側に1本付いています・

インナーシャーシ上部に付いている3つのブロックも外します。
「ボルトガイド」という名前のパーツで、これもボルトと擦れる面の摩擦を低減させる為のパーツのようです。

続いて、チャンバーを固定しているネジを外し、チャンバー・インナーバレルを抜きます。
この銃、この小さなネジ2本でチャンバーが固定されているんですね…。

続いて、アウターバレルの根本に付いているナットを回してアウターバレルを外します。
このナットは結構硬いですがネジロック剤が塗布されていたりする訳では無さそうで、力を込めれば回せます。

アウターバレルを外したら基部パーツに付いている4本のネジを外し、基部を分離させます。
パズルみたいな構造になっていますね…。

チャンバー・バレルASSYの分解

続いて、チャンバー・バレルASSYを見ていきます。

尚、HOP最低の状態と最大の状態はそれぞれこんな感じで、HOP最低の状態でも若干HOPの突起が出ている状態になっています。

まず、ドラム式HOPダイヤルが付いているチャンバーをバラしていきます。
分解は簡単で、前から順番にバレルロック、HOPアーム、HOPダイヤルと外していくだけです。

HOPダイヤルはこんな感じで、1、3、5、6、9、11、Mと印が入っています。
1がHOP最弱、MがHOP最大(MAXって事かな?)になります。

HOPアームは小さな突起が付いており、HOPアジャスターはゴムチューブと樹脂製の台座のセット。
HOPアジャスターは確実にまっすぐ降りるように左右が凸型になっている仕様です。

最後にバレルに被さっているパーツを外し、HOPパッキンとガタ取り用の真鍮リングを外せばインナーバレルとチャンバーの分離は完了。

インナーバレルの先端は程よいテーパーが掘られており、ガタ取り用のOリングも付いています。
HOP窓側はかなり変わった構造をしており、SYSTEMA PTWのバレルロックキーがハマるような溝が上面に掘られており、側面の溝のデザインもかなり変わっています。

どうやらチャンバーの基部パーツに開いている穴をバレルクリップが貫通し、インナーバレルを固定する構造のようです。
この構造なら組み込みミスによってバレルが傾いて付いてしまうという問題を防げますね。

バレル長は160mm程度です。

HOPパッキンはコンパクト電動ガン用みたいな感じの形状をしており、程よく柔らかめな硬度。
凸形状は先述の通り2点がけです。

KSC製GBB長物の仕様には詳しくないのですが、インナーバレルの形状から見ても分かる通り、かなり特殊な形状のHOPパッキンなので社外製品に交換したりは難しそうな気がします。

ロアレシーバーからハンマーボックスの取り外し

続いて、ロアレシーバー側を分解していきます。

まず、マガジンキャッチボタンを外しました。
マガジンキャッチボタンはボタンを深く押しながらレバーを90度回転させるだけです。

続いて、ボルトリリースボタンも外しました。
ボルトリリースボタンはシャフトがEクリップで固定されているので外し、ボルトリリースボタン本体は底部から小さなイモネジで固定されているので、これを外します。
尚、この小さなイモネジを回すには0.8mmの六角ドライバーが必要です。

続いて、テイクダウンピンを外しました。
ピンはクリップで引っこ抜け無いようになっているので、クリップを外すだけです。

セレクターレバーを外すにはセレクターレバーのクリック感を出す為のシアーを押した状態で、写真の位置までセレクターレバーを回転させます。
そうすると右側のセレクターレバーを外す事が可能になり、その後右側のセレクターレバーを引っ張れば抜けます。

1の反対側にセレクターレバーを回す
右側のレバーがポロッと外れる
左側も外せるようになる

ここまで外したらロアレシーバー内に収まっているハンマーボックスを固定しているピン3本とネジを外します。
尚、これらのピンは片側にローレット加工がされており、抜く方向が決まっているので写真の方向に抜く必要があります。

また、ロアレシーバーには複数のピンが付いているように見えますが、外す必要があるのは写真の3本のみです。
それ以外のピンはレシーバー内側から固定されているものなので、外から叩いても抜けません。

これでハンマーボックスを取り外す事が出来ます。

ハンマーボックスの分解

KSC PMXのハンマーボックスはこんな感じで、テイクダウンピンが刺さる所からトリガーまで一体型のユニットになっており、かなりメンテナンス性の高い構造になっている印象があります。
実際、スプリングが飛びにくい構造になっており、分解も組み立てもやりやすかったです。

まず、ハンマーの負荷を減らす為に付いていると思われる「ハンマークッション」と呼ばれているパーツを外します。
ハンマークッションはトリガーの上とトリガーの前側に差し込まれています。

その後、ハンマーボックスに付いている4つのネジを外し、ハンマーボックスを開きます。
トリガーやハンマーなどは真鍮パイプでトリガーボックスに固定されているので、この状態でもある程度しっかり固定されています。

トリガーはこんな感じ。
トリガーと一緒にくっついている、押しバネ付きのパーツはセレクターレバーのクリック感を出す為のシアーです。

トリガー本体を分解していきます。
形状自体はM4系とよく似ていますが、まあ互換性は無いと思います。(似ているというだけで細部は違っているので)

続いて、ディスコネクターを外しました。
このディスコネクターは結構硬めのスプリングが付いています。

最後にハンマーです。
ハンマーのシャフトにはバルブノッカーもくっついています。
ハンマースプリングも暴れないようにシャフトのフランジによって固定されています。

分解するとこんな感じ。
これに加えてボルトと直接接する部分(ハンマーローラーというパーツ名)も一応外せるのですが、ここのEクリップが緩むと大きな問題になりそうだったので、外していません。


という訳で、KSC ベレッタ PMXの分解レビューは以上になります。
基本的に専用パーツだらけで、箱出し状態でそれなりにちゃんと動いている事から弄る必要がある箇所も殆ど無いと思います。

ただ、気になる部分はちらほらあったので、その辺りを調整しながら組み上げていこうと思います。

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