
VFC MP5でCO2マガジンが使えるように初速を調整しました
記事作成日:2016年11月16日
CO2カートリッジを使ったガスガン、国内でももっと普及して欲しいものです。
CO2といえば夏はもちろん、冬でも、氷点下だろうが温める事無く使えるというメリットがあります。
しかし、国内メーカーで積極的なのはマルシンくらいで、後は海外製品になります。
海外製品を使う場合、基本的に全てにおいて何かしらの方法でデチューンする必要があります。
今回私が購入したVFC MP5 GBB用 CO2マガジンも同様です。
という訳で、今回は私が行ったデチューン方法について書いていきます。
一応先に述べておきますが、この記事に書かれている方法を真似して何かしらのトラブルに遭遇しても当方は一切関与しません。
また、助言を求められても答えませんので、ご了承下さい。
今回弄るのはマガジン側ではなく本体側です。
放出バルブを新規設計出来る位の技術力と工具があればよかったんですがね。
ってか、そんな物があったらそれで商売してますよ…。
ガスガンの初速調整方法は、初速を上げるにも下げるにも、大きく4つあると思っています。
- インナーバレルの長さを変える
- インナーバレルの内径を変える
- シリンダーバルブ、バルブスプリングを変え、流量を変える
- ハンマースプリングやファイアリングピンを変え、ガスの放出量を変える
今回は1つ目と3つ目の方法で調整していきます。
尚、以前記事にしたとおり、私のVFC MP5はフロンガスを使用した状態で初速があかん事になっていたので、バレルカットによるデチューン済みの個体です。
CO2マガジンの出力に合わせて更にバレルカットをするという方法もあるのですが、恐らくバレル長が5cmとかになってしまう可能性が高く、無駄にガスを消費するだけの銃になってしまうので、今回弄るのはシリンダー側です。
という訳で、とりあえずバラします。
まずは、国内向けモデルに付属するこのバルブスプリング(VFCでは「ノズルスプリング」と言っている)を使ってみる事にします
左が標準搭載されているバルブスプリング、右が国内向けバルブスプリング。
線径やピッチが異なり、標準搭載されているものより国内向けの方が柔らかいです。
つまり、このバルブスプリングを使う事で標準の物よりも早くシリンダーバルブ(ロケットバルブ)が閉鎖される訳ですね。
一旦バルブスプリングを変えた状態で初速テスト。
・・・
うん、分かってたけど、これじゃあかんね。
フロンガスを使った場合は少し初速に変化がありましたが、-5m/s程度でした。
まあ、ここからが本題です。
シリンダーバルブを加工して、初速を下げていく
CO2は一瞬にして、高圧なガスが流れてしまうので、閉鎖タイミングの調整だけではどうしようもないです。(これは分かっていたこと)
なので、そもそもの流量を減らすために、シリンダーバルブ(ロケットバルブ)をいじっていきます。
このシリンダーバルブ、形状はマルイのガスブローバックハンドガンシリーズで採用されている物と殆ど同じ設計なのですが、直径が1mm程小さく、マルイのシリンダーバルブは流用できませんでした。
なので、純正のバルブを加工します。
まず、バルブスプリングを1巻カット、シリンダーバルブを限界まで短くします。
これによってバルブが閉鎖される速度を上げます。
続いて、シリンダーバルブに空いている4箇所の穴をプラ板を使って、半分以上塞いでしまいます。
これによって、バレル側にガスがほとんど流れなくなります。
ローディングノズルのガスルートから覗くとこんな感じ。
完全に塞がってますね。
一旦この状態で組み立てて撃ってみた所ガッツリ下がりました。
いい感じです。
後は少しずつシリンダーバルブの穴を少しずつ広げていき、初速の変化を見ていきます。
4箇所の穴を均等に広げていかないと、初速のブレが激しくなるので要注意です。(手作業なので流石に限界はありますが…)
初速は下記の通りです。
全て新品のCO2カートリッジと、0.20gの弾を使っています。
最後に、マガジンをかなり温めた状態(50度程度)。
これ以上マガジンを熱くするとガス漏れが発生しました。
いくら出力が比較的安定しているCO2とは言え、ガス銃ですし安全マージンはかなり多めに取っています。
まだ100発も試射していないので、絶対安全と断言する事も出来ないのですが、今のところ93m/sを超える初速は出していません。
とりあえず、この状態で頃く試射を繰り返して耐久性や安定性等を見ていきたいなと思っています。
サバゲーに持っていくのはその後ですね。
尚、この調整方法はただ単に初速が下がるだけではなく、本来バレル側に流れるはずのガスが全てシリンダー側(ブローバックエンジン側)に流れるので、ボルトの移動速度がかなり上がります。
その結果、ただでさえ鋭かったリコイルが、更に鋭くなります。
VFC MP5の場合、リコイルバッファーやボルト自体はそんなに重い物ではないので、ずっしり来るような、重いリコイルではありませんが、それでもかなりの衝撃が伝わってきます。
初速調整も出来てリコイルUPも出来る、一石二鳥な調整方法です。
そのぶん、パーツの消耗も激しくなりそうですが…。
CO2マガジンの燃費について
このVFC MP5用CO2マガジンの燃費ですが、そこまで良くはありません。
1カートリッジで60発程度になります。
最後の方はかなり弱々しい動きになってしまいますが、常温で65発撃てました。
まあ、1カートリッジで2マグは撃てる感じですね。