
KSC AK74 ERGの内部調整(レスポンスアップ、リコイルアップ、プチ流速化、etc…)
記事作成日:2017年9月12日
KSC AK74 ERGの内部調整がようやく終わったので記事にします。
色々と試行錯誤な箇所もあり、何だかんだ1週間位時間がかかってしまいました…。
という訳で、バラされたKSC AK74 ERG。
これらのパーツを組み立てながら調整していきます。
という訳で、まずはメカボックス周りから弄っていきます。
とりあえずまずはギアから。
ギアセットは純正の物で何の問題も無さそうだったのでそのまま使うのですが、セクターチップのみ外します。
個人的に適切なセッティングになっている場合、セクターチップは悪さをする事の方が多いので、よほどの事が無い限り使わない派です。
いつも通り適当にシム調整します。
尚、KSC AK74 ERGのギアノイズに悩まされている方はシム調整するだけで全て解決すると思います。
箱出し状態ではシムが一切入っておらず、酷いセッティングなので、「そりゃこんなガタガタだったらギアノイズ出るわ…」といった具合なのです…。
尚、久しぶりにベアリング軸受けのメカボックスを弄るので、軸受にはこちらのグリスを塗布しました。
G.A.W製 G-LUBEです。
ベアリングと言えばこのグリスですね。
ちなみに、ギア用のグリスはいつも通りG.A.W Gグリスです。
続いてモーターを選びます。
というか、純正モーターの品質が残念過ぎる(トルクがなさ過ぎる)ので、トルク高めのモーターを入れる事にしました。
昔購入したまま使っていなかったBigDragon M160モーターを使います。
今回のセッティングにはオーバースペックですが、まあ良いでしょう…。
モーターにはとりあえずSBDを付けておきます。
普段は自作のSBDを使うのですが今回は作るのが面倒くさかったのでG.A.W製のSBDを使いました。
モーターホルダーの内側に収まるように、配線はちょっと工夫しています。
とりあえずギア周りが一段落したら、続いてピストン周りです。
ピストン用のパーツとしてはG.A.W製 電動ガン用 AOEアジャストスペーサーと、ZC製CNCアルミニウム ピストンヘッドを買ってきました。
当初からピストンスプリングを固くして流速気味にさせる想定はしていたので、AOEアジャストスペーサーと重めのピストンヘッドは必須アイテムです。
これらのパーツを純正のピストンに取り付けました。
重量は28g。
「軽いじゃん」と思われるかもしれませんが、ピストンスプリングを硬めにするのと、最近ピストンの重量は30g前後が一番安定するのでは?と最近思っているのでこの重量です。
尚、AOEアジャストスペーサーを入れているので、ギアには加工が必要です
2枚目と3枚目を前削り、4枚目を半分に、5枚目を1mm程度削っています。
続いて、ピストンスプリングを選びます。
KSC AK74 ERGの面倒な所はピストンスプリングがやたらと短い(次世代用より短い)という点です。
その為、基本的に加工が必要です。
まず、純正のスプリングレートというか、重量を計測します。
約5.4kgでした。
何が良いかな〜とスプリング箱を漁って目についたのがM210スプリングです。
こちらをERG用の長さにカットして使う事にしました。
上がM210カット、下がERG純正
KWA版を知らないので何とも言えませんが、海外仕様に近しい硬さなのでは無いでしょうか…?
流速化に伴い、シリンダー周りも変えます。
まず、ACE1ARMS製のタイプCシリンダー(ERG AK純正よりもシリンダー容量が大きいタイプと、ZC製のCNCアルミニウム シリンダーヘッドを買ってきました。
これらのパーツを組み立てて行きます。
また、組み立てた際にスペーサーを何個か追加しました。(後述しますがこのセッティングは駄目でした)
リコイルバッファーとかを取り付けて動作テスト。
スイッチ類はまだ取り付けず、テスト用のスイッチで行います。
初動で何やら「ガリッ」という嫌な音を立てました(動作はしましたが)。
見てみたら、ピストンのラックギアの最後の1枚(唯一の金属歯)が折れていました。
原因を色々調べているとどうやらただ単にスペーサーを入れすぎたのが問題だったようです…。
急遽RetroArmsの通常電動ガン用 全金属歯ピストンに交換。
もちろん、AOE調整用の歯の加工を行い、それに加えてAK74 ERG用にピストン後ろ側を削り取りました。
純正ピストンほど深く削らなくても良いですが、ある程度は削らないとリコイルバッファーの根本と干渉してピストンが後退しきれません。
RetroArmsのピストンを入れての試運転は問題なかったので、スイッチや配線を取り付けていきます。
AK74 ERGのスイッチは専用品なので、そのまま流用するのですが、配線は変える事にしました。
今回買ってきた配線はBig-Out製の電動ガン配線Kit タナフロン線仕様になります。
普段は数百円のシルバーケーブルなんですが、今回は奮発してみました。
とりあえず、配線を取り付けて動作確認。
特に問題はありませんでした。
尚、スイッチには接点グリスを塗布しておきました。
最後にノズルを組み込んでいきます。
ちなみに、私がこのようにパーツを1つ1つ組み立てては動作テストを行う理由として、初めて弄るメカボックスは基本的に「何が起こるか分からない」という前提で弄っているからです。
一気にパーツを組み立ててしまうと、何か問題が起きた時に原因がどこにあるのか判明し辛くなるので…。
慣れてるメカボならサクサク組み立てていくんですがね。
という訳で、ノズルは純正のまま使うか悩んだのですが、せっかくなので交換する事にします。
まず、純正のノズルは約20mmでした。
それに合うノズルを探したのですが、手持ちのノズルでは見つからなかったので、作ってみました。
RetroArms製のアルミノズルを20.50mmになるように削りました。
ギリギリ攻めてエア漏れするのは嫌なので、少し長めにしてます。(長すぎて給弾不良が起きたら調整すれば良いですし)
動作はこんな感じに。
仮組み状態での動作。
バッテリーは7.4V。フルオート楽しい。 pic.twitter.com/YEQ2AIXRIm— エボログ中の人@良い筒、到着 (@Evolutor_web) 2017年9月7日
割といい感じのリコイルに仕上がったと思います。
AK74 ERGのリコイルUPのポイントとしては「いかに素早くリコイルスプリングを圧縮し、リコイルウェイトを動かすか」にあると思います。
これを実現する為に手っ取り早いのはERGのリコイルスプリングをカットしたり柔らかい物に交換する事なのですが、これをやってしまうとリコイルバッファーが前後に振られて気持ちのよいリコイルにならない可能性があったので、ピストンスプリング側を強化してリコイルウェイトの後退速度を上げる事にしました。
ちなみに、ダメ元でリコイルスプリングにスペーサーを入れて固くしてみたりしましたが、後ろ側に「ガツン」と来るリコイルは弱くなるだけでした。
変わりに前側に振られる気持ちの悪いリコイルが生まれましたが…。
とりあえずメカボックスはこれで一段落。
続いてバレル周りを組み立てていきます。
バレルはルーズからタイトまで色々と試したのですが、最終的にはアングス製のルーズバレル、Infinity Arms 6.1mmの185mm(M4PMCサイズ)を使う事にしました。
チャンバーパッキンはマルイ純正加工のスリックパッキンで、アジャスタークッションとしてドラゴンフォースオリジナルのトレポン用カスタムパーツ、「でりほっぷ」の太いチューブを使ってみました。
深い意図は無いのですが、今まで試したことの無い組み合わせだったのでなんとなく…。
バレルをとメカボックスを合体させます。
レシーバーに収めなくても動作させれるのはメリットですね。
初速も安定しており問題が無かったので、最後の組み立てに移ります。
メカボックスにボルトストップ用のレバーを取り付けたり、仮組みの際には付けていなかった色々なパーツを付けていきます。
ボルトストップの組み立てに関しては事前に写真を撮っておく事をお勧めします…。
でないと多分組み立てが地獄です。
とりあえず不安だったので動かしてみてちゃんと動作する事を確認します。
ERG AKのボルトストップ機能 pic.twitter.com/FvDhWpTuSB
— エボログ中の人@良い筒、到着 (@Evolutor_web) 2017年9月10日
しかし、この段階になって様々な問題が出てきました。
それは組み立てる順番が非常にややこしいという事です。
普通のAKと同じ感覚でパーツを組み立てていくと詰みます。
ざっくり手順をまとめると…
- メカボックスを組み立てる
- リコイルウェイトをメカボックスに取り付ける
- ボルトハンドルを取り付ける
- バレル+チャンバーをアウターバレルに差し込む(この際、チャンバーのHOPダイアルは外しておく)
- アウターバレルをリアサイトを取り付けるブロックに取り付ける
- リアサイトを取り付けるブロックでメカボックスを挟み込む
- チャンバーのHOPダイアルを取り付ける
- ボルトハンドル用のスプリングガイドとスプリングを取り付ける
- リコイルスプリングガイドに取り付けるカバーを取り付け、ボルトハンドル用のスプリングガイドを固定する
- ストックをレシーバーに取り付ける(メカボックスをレシーバーに入れた後ではストックの着脱は出来ない
- レシーバーにメカボックス+バレル周りのブロックをごっそり入れる
- 外装のネジ類を絞める
といった感じですね。
最初に組み立て過ぎると詰んで再度分解するはめになりますし、組み立て無さすぎても詰みます。
最初勝手が分からず、何度分解組み立てを繰り返した事か…。
という訳で、何度も分解、組み立てを繰り返し、何とか組み上がってきました。
最後に配線の長さを調整して、ヒューズ(OPTION NP.1 ゾンビヒューズ 30A)を取り付けます。
ヒューズはロアハンドガードに隠し、バッテリーは上に入れるという純正と同じ仕様にしておきました。
バッテリーは7.4V 2000mAh 25Cです。
11.1Vでの運用も検討したのですが、今回のセッティングの場合7.4Vの方がリコイルが強かったのと、フルオートの発射サイクルが早すぎて気持ちのよいリコイルでは無かったので、7.4Vにしました。
ちなみに、モーターの要求が高すぎてバッテリーが熱々になってしまいますが、電動ハンドガン用として売られている7.4V 600mAh位のLiPoバッテリーが一番しっかりとしたリコイルになります…。
初速は0.20gで最大92m/s。
尚、最低は89m/sでした。
十分な流速チューンになっているとは思うのですが、初速の上がり下がりが少ないのは良いですね。
というか、私の作るプチ流速って大体こんな感じなんですが…。
という訳で、KSC AK74 ERGの内部カスタムは以上になります。
次は恐らく外装カスタムに移ろうと思います。
まあ、色々見た所、大体マルイのパーツが「加工すればポン付け」出来る感じでしたし、何とかなるかなと…。(既に何個かパーツは買ってます)