エボログ

不具合があったM1911系用のVolante Airsoft STRATOS ブローバックユニットをちょっと修正しました

記事作成日:2018年8月2日

以前書いた、『Volante Airsoft STRATOS ブローバックユニット M1911/MEU/Hi-CAPA用 大容量ピストンを買ってみた(トラブル報告あり)』という記事で、新しく発売されたガバメント系用のVolante Airsoft STRATOSブローバックユニットをレビューしたのですが、なんとVolante Airsoftの中の人から連絡が来ました。

「製品のリリースの初期なので、各国のフィードバックに耳を傾けています。」との事で、Volante Airsoft側でも問題の修正に取り組むという話でした。

あと、「ここをこう直すと良いよ」みたいなアドバイスも貰ったので、修正していく事にします。

修正箇所はこの2箇所。(こちらはVolante Airsoftの中の人から頂いた画像で修正後のブリーチの3D CADデータだと思われます)

1つめの修正点は『ブリーチ底部の厚みを薄くする』という事で、これによりマガジンとブリーチが干渉してしまう問題が改善されます。(写真右側、赤矢印)

2つめの修正点は『ブリーチ左前側の出っ張りを斜めにカットする』という事で、これによりスライドが後退したまま停止してしまう問題が改善されます(写真左側、赤丸)

また、「問題が発生したお客様は、無料でブリーチを伝えて差し上げるので、実際発送までの約2サイクルの干満不便を我慢いただきたいです。」(原文ママ)とのご連絡も頂きました。
修正ブリーチが楽しみです。

というわけで、修正ブリーチが出来上がるまでの間、そのまま放置し続けるのもなんだかアレなので、アドバイス頂いた箇所を直す事にしました。

赤矢印の箇所を加工してます。

すみません…。
作業自体一瞬で終わっちゃうような内容だったので、完成後の写真しかありません…。

行った作業としては、ブリーチ下部をフライスで1mm程度切削した後、ホビールーターで滑らかにコブの部分を整えました。(このコブはハンマーを確実に起こす為に必要な要素)
これにより、ブリーチとマガジンの干渉が無くなりました。
あと、ブリーチ左前側の出っ張りを斜めにカットする事で、ブリーチとノッカーロックの引っかかりも無くなりました。

これでブローバックは非常にスムーズになり、ポン付け時点であったスライドが後退不良を起こしたり、スライド後退状態で引っかかったりといった挙動が無くなりました。

しかし、相変わらずスライドストップが掛からないという問題が改善しません…。

そして、常にスライドストップが掛からないのであればまだ分かるのですが、リコイルスプリングを入れた状態で射撃した時だけスライドストップが掛からないのです。
リコイルスプリングを抜いた状態で撃ったり、普通にスライドを手で引いた時はスライドストップがちゃんと掛かります。

そして、給弾は問題ないんですよ…。
更に、指でスライドストップを押し上げながら撃つと、これも問題無いんですよ…。

もし、これで給弾されなかったのなら、STRATOS ブローバックユニットの最大の特徴でもある二段階構造のシリンダーが必要以上に伸びすぎてノズルがチャンバーから離れていないのかな?とも思ったのですが、給弾されるならノズルはチャンバーから離れているという事ですし…。

↑2段構造のシリンダーを限界まで伸ばすと余裕でチャンバーまで届いてしまうので、シリンダー内部にガスが流れ、シリンダーが伸びる事によってノズルがチャンバーに刺さったままブローバックするという可能性があるのです。

ただ、今回はちゃんと給弾されている事から、この問題は無さそう。

そして、もし指で押し上げながら撃ってもスライドストップが引っかからないのであれば、単純にスライドの後退不良なだけだと思うのですが、どうやらそういう訳でも無さそう…。

一体何をどうすればスライドストップが掛かるようになるのか、まだ分かっていません…。
ちなみに、純正ブリーチに戻したらあっさりスライドストップが掛かるようになったので、間違いなくブリーチの問題だとは思うのですが…。

引き続き要調査です…。

ローディングノズル内部を分解していきます

修正ネタだけだとちょっと物足りなさがあったので、前回のレビュー時点では分解していなかったローディングノズルを分解、紹介していきます。

何か改善出来そうな箇所が見つかるかもしれなかったのでね…。

ローディングノズルの分解自体は、

  1. ブリーチからローディングノズルを外す
  2. シリンダー部分(2段階目のシリンダー部)とノズル部分を連結しているカバーみたいなパーツを外す
  3. 側面に刺さっているピンを1本抜く

これで分解は完了します。

ノズル部分と2段階目のシリンダー部分にそれぞれOリングが取り付けられており、Oリングの大きさは問題無さそうな感じでした。

他にもスプリングの硬さやローディングノズルの形状等を確認してみたのですが、明らかな問題は確認できず…。

結局そのまま組み立てる事にしました。
尚、分解より組み立てのほうが少し手間が掛かります。

まず、引きバネと真鍮の円錐状の蓋を外しておきます。

先にノズル内部にフローティングバルブスプリング、フローティングバルブ、引きバネを入れ、フローティングバルブと引きバネを同時に棒か何かで押しながら、側面からピンを入れていきます。

これでフローティングバルブと引きバネがピンによって固定され、抜けないようになったら引きバネの片側を引っ張り出して、真鍮製の蓋を取り付けます。

尚、この時真鍮製の蓋の方向には注意が必要です。
真鍮製の蓋には大きなネジ穴と小さなネジ穴が空いており、小さなネジ穴が下側に来ている状態である必要があります。

後はブリーチとローディングノズルをねじで固定するだけです。

結局分解してもそれっぽい改善点は見つけられなかったのが残念です…。


スライドストップが掛からない問題は割と致命的なので、早急に原因をつきとめて何とかしたい所です…。

いやー…。
ここまで悩まされたのは久しぶりかもしれません。

それにしても、Glockの時はこんな問題全然起きなかったのですが、どうしてハイキャパはどうしてこんな事に…。