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高さの調節が可能なT1/MRO用マウント ELEVATE THE SLIDEのレビュー【実物マウント】

記事作成日:2019年6月6日

つぼみアームズ様より、Elevated Technologies製のドットサイトマウント『ELEVATE THE SLIDE』をお借りしたので、レビューしていきます。

こちらの製品はTrijicon MROとAimpoint Micro T1の両方に対応したマウントベースで、ローマウント〜Absolute程度(頑張ればLower 1/3 Cowitness程度まで動かせる)の間で高さの調節が出来るという非常にユニークな製品です。

エアソフト用のレプリカ品ではなく、本物の実銃用パーツです。

ELEVATE THE SLIDEは、このような専用の化粧箱に付属品と共に収められています。

内容物はこんな感じ。
マウント本体とロゴのステッカー2種、ドットサイト取り付け用のネジ2種(Sと書かれた袋がMRO用、Mと書かれた袋がT1用)、取扱説明書です。

Elevated ドットサイトマウント ザ・スライドhttps://tsubomi-arms.net/shopdetail/000000000238

尚、取扱説明書の1番目に、このドットサイトを使う上でかなり重要な事が載っています。
この日本においては特に…。

  1. 9/64インチの六角レンチを使ってアッパーアッセンブリーのボルトを緩め、ロアーアッセンブリーから外して下さい。

はい、まず9/64インチの六角レンチが必要なのです。
エアソフト系の趣味をやっていてもインチサイズの六角レンチを持っていないという人も少なくはない気がするので、これは注意が必要だと思います。

実物光学機器系(特にアメリカメーカーの製品)は、インチサイズになっている事が多いので、これを機に買うのもアリだと思います。

こういうセットの商品を買っておくと、今後なにかあった時にも対応出来るのでお得です。

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尚、3.5mmの六角レンチやT20のトルクスレンチでも一応回せますが、トルクをかけた時に舐めてしまう可能性があるのであまりオススメは出来ません。

という訳で、ELEVATE THE SLIDE本体はこんな感じのマウントベースです。
かなり特徴的な見た目をしています。

重量は45gとそれなりに軽いです。

上下はそれぞれこんな感じ。
マウントベース(アッパーアッセンブリー)側にはMROとT1固定用の穴が開いており、中央の溝はMROサイズになっています。
レール取り付け側(ロアーアッセンブリー)側は20mmレール(1913ピカティニーレール)対応になっています。

前後はこんな感じ。

限界まで上げた状態と下げた状態はそれぞれこんな感じ。
説明書にある通り、アッパーアッセンブリー側のネジを緩める事で前後にスライドさせる事が出来ます。(スライドさせる様子は後述)

「これ以上動かせない」みたいな限界は設けられていないので、厳密にはもっと上げる事や下げる事も出来るのですが、これ以上高くすると固定が甘くなり、グラついたり外れてしまう可能性がありますし、これ以上下げるとピカティニーレールと干渉するので推奨は出来ません。

アッパーアッセンブリーとロアーアッセンブリーを外すとこんな感じになります。

アッパーアッセンブリーに「M」の袋に入ったネジを使ってドットサイトを取り付けます。
今回取り付けたドットサイトはHOLOSUN HE503R-GDです。

尚、このT1用のネジは1/16インチ(1.5mmで代用可能)で、MRO用のネジは5/64インチ(2mmで代用可能)となっているのですが、これもしっかりトルクをかけて固定する場合はインチ六角が推奨されます。

先述した通り、アッパーアッセンブリーの溝はMRO用になっているので、T1系ドドットサイトであるHOLOSUN HE503R-GDを取り付けるとこのように隙間が生まれますが、固定自体はガッチリ出来ているので特に問題は無いでしょう。

尚、説明書に書いている内容なのですが、こちらのマウントベースはAimpoint Micro R1/H1/T1/T2用もしくはTrijicon MRO用の製品で、それ以外のMicroドット系製品の取り付けは保証されていません。(your own riskと書かれてます)

まあ、T1互換系のドットサイトなら概ね大丈夫でしょうがね…。
T1互換と書かれていても微妙に寸法違ったり、T1互換かと思いきや違うマウントだったとかがあるので、メーカー側がリスク回避の為に書いているだけだと思います。

という訳で、HOLOSUN HE503R-GDに関しては問題なく取り付ける事が出来ました。

この状態でこのマウントの使い勝手を見ていきます。

まず、標準的な高さというか、メーカー推奨の最大の高さからです。(写真左の赤線がアイアンサイトの位置)

見ての通り、ドットサイトのど真ん中にアイアンサイトが来ます。
いわゆるAbsoluteと呼ばれる高さになります。

M4系のアイアンサイトを覗くのと同じ感覚でドットサイトを覗く事が出来ます。

続いて、限界まで上げた状態です。

完全に同じではありませんが、概ねLower 1/3 Cowitnessに近い高さになりました。
これはアイアンサイトよりも少しドットサイトの位置が高い状態で、アイアンサイトを起こした状態でドットサイトを使ってもアイアンサイトが邪魔にならないという利点があります。

特にフロントサイトが固定の場合はこの高さの方が使い勝手が良いですね。

最後に限界まで下げた状態です。
これ以上下げるとアッパーアッセンブリーがレールにぶつかります。

気持ちローマウントよりも少し高いかな…といった所でしょうか。
まあ、ローマウントに近い高さになっていると思います。

この高さになるとアイアンサイトと併用するのは難しいですね。

という訳で、このようにドットサイトの高さが簡単に調節出来るのがこの『ELEVATE THE SLIDE』の最大の特徴ですね。

通常、ドットサイトのマウントは好みや用途に合わせてその高さに合ったマウントを購入する必要があるのですが、ELEVATE THE SLIDEは1つ買うだけで事足ります。

メーカー側も射手のマウント選びの手間を省けるという点を利点として挙げているようです。
詳しくはつぼみアームズさんの商品ページに日本語訳された製品コンセプトが紹介されているので、ぜひ読んでみて下さい。
https://tsubomi-arms.net/shopdetail/000000000238

実際、マウントの高さ選びはとにかく時間がかかりますし、お金も掛かります。
私自身、今まで何個のマウントを「これでもない、あれでもない」と買ってきた事か…。

そういった悩みを解決してくれるのがこのELEVATE THE SLIDEになります。

オマケ

塗装はそんなに頑丈では無いようで、レビューの為に何度かスライドさせただけでも傷が付いてしまいました…。

というか、一部の傷は一番最初から付いてたんですがね…。

Elevated ドットサイトマウント ザ・スライドhttps://tsubomi-arms.net/shopdetail/000000000238